3
今回もレースレポートを掲載させていただきます。
残念な結果でしたがよろしければご覧ください。



大会名:Ronde van Vlaanderen Beloften(Tour of Flanders U23)

開催場所:ベルギー

開催日:4月11日

カテゴリー:UCI U23
コース:177km

天候:曇り後雨
出走人数:約160人

リザルト:DNF(完走100人弱)

いよいよ待ちに待ったネイションズカップ。長きに渡る回り道(怪我)からやっとここまで辿り着いた。
 
最後にこの世界レベルのレースを走ったのは2年前、アンダー1年目のカナダのネイションズカップ以来だ。
ネイションズカップは本当にレベルが高い。
世界のトップ選手たちが集結し、既にプロツアー、プロコンチネンタルチームに所属するプロ選手も数多く参加する。

そして今回はフランドル。
一筋縄ではいかない、厳しすぎるほど厳しいコースだ。
コースはスタートから横風が吹き、更に急な上りが連発する一瞬たりとも気が抜けないレイアウトだ。

念入りにアップを済ませ、スタートに並ぶ。
12時15分仮スタートの予定が、仮スタートは行われず12時30分本スタートになったので並んでからかなり長い間スタートを待つことになってしまったが
しっかりアップしておいたおかげで、スタート直後からしっかり動けた。

スタート直後から戦争の様な位置取り。死人が出るのではないかというほど強引でリスキーな位置取り合戦。
懐かしい空気だが、久しぶりに感じるこの空気は本当にクレイジーそのもの。
 
決してアマチュアレースでは体験することのない本気の位置取りだ。少々ビビリを効かせながらも、自分もしっかり位置取りする。

最初の逃げを決めるためのアタック合戦が前では行われている。
このレースは例年逃げが決まっても最後のゴールまでには必ず逃げを吸収する流れなので、
強豪国と比べ力がない自分達JAPANチームはとにかく最後の周回まで脚を残しながら集団に残ることのみを考える。

17キロ地点、最初の石畳が近づく。

石畳入り口への位置取りは壮絶。落車が頻繁しながらの被せ合い(集団横から全力でもがいて先頭に出て前に位置取る方法)。
 
最初石畳区間は被せ合いタイミングが悪く、集団後方で進入する。
石畳は短かったが、かなり殺伐とした雰囲気で通過した。

通過途中は振動で落下したボトルが散乱し、メカトラを起こす選手もいた。
自分は下見で覚えていた脇道のダート区間を走行し、何とか石畳の通過を最低限に抑え脚を溜めるエコノミー走行に徹することが出来た。
27キロ地点、激坂区間に入る頃には逃げが決まり集団は落ち着きを取り戻す。
 
しかし、上りの前後、不定期に現れる一気に狭くなる道は密集した集団も、道幅に合わせ一気にすぼまるため、後ろは大渋滞。
 
クリート外し脚をついてから、再発進急加速というような状況。
 
前に位置取るのはどんな場面でも必須だ。したがって、ペースは落ち着いても位置取りの激しさは変わらない。
激しい落車が何度もあり、自分もニアミスが3回以上あり改めて危険なレースだと思った。
間違いなく他のスポーツではここまで危険な場所、空間というものはないだろう。
 
その後も34キロ地点、44キロ地点、53キロ地点、と隙間なく上りが現れる。
どの上りも比較的前で位置取って上れているものの、上りの最中でも道幅が減少するところがいくつもありその度にブレーキ→踏み直しを繰り返す。

70キロ地点の上りを境に脚にダルさを感じ始める。そして次の93キロ地点の上りに向かう道中、逃げに載せていないイギリスチームがペースアップ。
横風攻撃を始める。

それまで比較的穏やかだった集団がガラッと一変。中切れ連発の一列棒状に。
ここを何とか耐えしのぐが、ペースは上がったまま。狭い農道や緩やか上りは本当キツい。
しかし本番は小周回の石畳に入ってから。それまでにまず残れなければお話にならない。エコノミー走行に徹する。

93キロ地点の上りを終えた後、100キロ地点の上りを終えた後も何処かの国が横風攻撃(集団前方にいないためどこかわからなかった)。
ここで一気に集団がバラバラに。一列棒状で本当に危ないところだったが自分は何とか前の集団に残る。

逃げは100キロ地点の上り後に吸収され、レースは振り出しに戻っている。
その後にあった補給地点でやっとペースが緩む。
それから130キロ地点で小周回に合流し、石畳が現れるのだがそこに向かうまでのコースは
車一台ギリギリ通れるほどのかなり狭い道が縦にも横にもウネリながら続く。
 
雨も急に降り始め、一気に視界が悪くなる上に路面がめちゃくちゃ滑る危険なコンディションに。当然ながら落車は多発。

危険な状況でありながら石畳は近づいてくる。もう死ぬ気で前に位置取るしかない。
 
皆同じ考えなのは当然でスピードが上りきり更に横一列に広がった集団がそのまま狭い石畳の入り口へ。フルブレーキング。
滑る路面で選手が何人か落車。
ここでJAPANチームの面手選手が落車してしまう。心配もよそに、石畳が始まる。

しかし、思ったほどスピードは上がらず自分は石畳区間で集団中盤から集団先頭まで位置を上げることが出来た。

よし!このまま位置をキープだ!

次の下りの石畳区間をクリアし、スタート地点に帰ってきた。
さあここからが本番。小周回のスタートだ。小周回は2周。2周とも盛り込めるだけ盛り込まれた石畳地獄が待っている。
小周回に入り、一つ目の石畳区間。
その入り口に向かっての位置取りがとてつもなくキツい。自分も必死に脚を使ってでも前に位置取るがそれでもまだ被せられ埋もれていく。
結局最終的には集団中程で石畳区間へ。
ここの石畳は斜度が10%くらいだが距離が長い上に石畳が荒く跳ねて進まない。おまけに回避出来るような道もない。
試走でも自分はここが一番苦手だったのだか、やはりここでもそれがもろに出てしまった。

入った途端に自転車は跳ねて進まない。

他の選手は怪物のようなパワーで踏んでいく。自分も必死で粘るがついには垂れてしまった。
一度失速するともうどうにもこうにもいかない。垂れず上って行った選手は集団先頭に残り、それ以外は完全にバラバラに。
そのまま荒い石畳の下り区間。コーナー、踏切がある。素晴らしく危険なレイアウト。
雨も相まって、下っていくとたくさんの選手が落車、メカトラを起こしている。
 
横たわって動かない選手も。これを回避し、石畳区間が終わったところでフランス人2人、イギリス人1人のグルペットができる。
が、すぐに次の石畳の上り。またまたバラバラ。
また後ろから来たグルペットに入る。が、再び石畳激坂が来て、バラバラ。最後には前に見えていたグルペットに僅かな差が埋められず、一人旅になってしまった。
 
グルペットの中には小石選手が見えるが、もう一人では追いつかない。
その後は降ってきた選手を拾うものの、石畳でまた分解してしまい拾った選手は遅れ、結局一人に。
 
一人で最終周の鐘を聞き、もう一人で完走を目指そうと切り替える。

次はいよいよ有名なコッペンベルグ、石畳最大斜度23%の激坂だ。
せめて、この上りだけでも上り切ろう。そう意気込み、再び自分のペースを作り、踏んでいると最後のチームカーにパスされ僕の隣に審判車が来る。

助手席に乗っているおじいさんが微笑むと
「Can you speak English?」

「Yes」

「先頭から5分で降ろすのだが、もうすぐ5分になる。このまま行っても降ろす事になるだろうから、スタート地点から遠くならないうちにレースをやめた方がいいよ。」

コッペンベルグまで残り3キロ、ここで自分のレースは終わった。

初めての石畳で感じたのは圧倒的なパワー差だった。これは誤魔化しも何も効かない。
ここ(石畳)での正義は体重そしてそこから発せられる絶対的なパワーだ。

もし僕がこのレースを再び走れる時があるならば、自分自身身体能力的に強くなるのはもちろん、機材面でも抜かりがないように万全な対策を打った上で臨みたい。
 
そういう小さな部分でも差を詰めていかなければ到底このレベルで前には残れない、そう感じた。

なにはともあれ、次のレースはすぐそこに迫っている。そこでしっかり走れるように切り替えたい。


使用機材
フレーム:RIDLEY FENIX(サイズ:xxs)
ホイール:FFWD F6R
タイヤ:Panaracer RACE A(all around) EVO2 TUBULAR
ペダル:speedplay ZERO ステンレスシャフト
シートポスト:CONTROL TECH M-POST
ハンドル: CONTROL TECH FUEGO HMS
ヘルメット:OGK KABUTO MS-2
スポーツネックレス:CHRIO インパルスネックレス
image

後援会通信 VOL .71 より


次のレースは15日にあるLa Côte Picarde
 同じくネイションスカップです。レベルも変わりません。
がんばります!