新生銀行は10日、同行に預金口座を持つ顧客を対象に、無担保で最大500万円を融資する消費者金融サービスに参入する。同行は収益の柱と位置付けてきた個人向け分野で苦戦が続いており、消費者金融事業の本格的な強化に乗り出し、業績回復を図る考えだ。

 同行は既に信販子会社のアプラスと消費者金融子会社のシンキの両社で消費者金融を手がけている。また、米ゼネラル・エレクトリック(GE)傘下の消費者金融大手、レイクの買収にも名乗りを上げている。

 ただ、顧客層が異なる銀行本体でも消費者金融に参入することが、グループ全体の消費者金融事業の拡大につながるとみている。

 10日に始める「新生銀行スマートカードローン」は、金利が年5.8〜14.8%で、消費者金融専門業者より3%程度低い。インターネットで手軽にローンの借入・返済ができることが特徴だ。

 借入金は顧客の預金口座に振り込まれ、提携先のコンビニエンスストアのATM(現金自動受払機)でも引き出せる。返済も預金口座の残高があれば、ネット上の指示で24時間可能だ。融資の審査はアプラスが行う。

 銀行本体での消費者金融は三菱東京UFJ銀など3メガバンクも手がけている。ただ、新生銀はネット経由という利便性を強調し、独自色を発揮したい考えだ。

 貸金業法の改正で上限金利の引き下げが決まり、消費者金融業界は、レイクの売却に続いて米シティグループ傘下のディックが事実上撤退する方向など厳しい環境にある。だが、新生銀は「業界の淘汰(とうた)が進めば、競争相手が減り、事業拡大の好機にもなる」と判断している。【斉藤望】

毎日新聞 2008年6月10日 2時30分(最終更新 6月10日 2時30分)