弁護士法人よつば総合法律事務所代表社員弁護士の大澤です。
最近の最高裁判決で、基本契約書と取引の一体性について判断したものがでました。以下は、ベル法律事務所の情報の引用です。

(引用開始)
平成21年12月1日,最高裁判所は個別契約が含まれ
 ている一連の取引について,基本契約の存在を認め,基本
 契約が「基本契約書」という形式的なものではなく,実質
 的なものであることを明らかにしました。
  本判決は,昭和62年4月16日から平成15年3月5
 日まで続いた個別契約の第1取引と,平成18年10月1
 2日から平成18年11月24日まで続いた極度額契約の
 第2取引との間に,約3年7ヶ月の中断期間があったにも
 かかわらず「継続的な金銭消費貸借取引」と判示し,一連
 の取引の中に個別契約が含まれているにもかかわらず「本
 件取引の経過に照らして存在することがうかがわれる基本
 契約」として基本契約の存在を認め,基本契約を「基本契
 約書」という形式的なものではなく,実質的なものととら
 えています。
  本判決は「前記事実関係によれば,本件取引は継続的な
 金銭消費貸借取引であるから,それが過払金充当合意を含
 む基本契約に基づくものであれば,本件取引により発生し
 た過払金返還請求権の消滅時効は,特段の事情がない限り,
 本件取引が終了した平成18年11月24日から進行し,
 本件訴えが提起された時点ではいまだ完成していなかった
 というべきである。
  しかるに,原審は,本件取引の経過に照らして存在する
 ことがうかがわれる基本契約が,過払金充当合意を含むも
 のであるか否かについて確定することなく,過払金返還請
 求権の消滅時効は過払金発生時から進行するとして被上告
 人の時効の抗弁に理由があると判断したのであるから,原
 審の上記判断には,審理不尽の結果,判決に影響を及ぼす
 ことが明らかな法令の違反がある。論旨は理由があり,原
 判決は破棄を免れない。そこで,上記の点について更に審
 理を尽くさせるため,本件を原審に差し戻すこととする。」
 として,貸金業者を勝たせた原判決を破棄して,東京高等
 裁判所に差し戻すとしました。
(引用終了)

今までは、基本契約が存在するので一連一体であるという主張は、実際の書証等が存在しないと簡単には認められないという印象を私は持っていました。そのため、事実上1つの取引であるという平成20年1月18日の基準を使用して一連の取引としての計算での判決をとるよう心がけていました。上記の判決の評価はこれからかもしれませんが、「基本契約」というものについて再考の必要があるかもしれません。