2009年08月26日

★徳島シンポジウム★
〜生活を破壊しない金利水準を目指して〜
の詳細が決まりましたので、お知らせします。

日 時 平成21年9月12日(土)
午後1時半から午後6時(受付1時から)

会 場  とくしまふれあい健康館
〒770-8053 徳島市沖浜東2丁目16番地 
TEL.088-657-0190 FAX.088-657-0189

主 催 利息制限法金利引下実現全国会議

参加費用:弁護士・司法書士 1000円(会場費・資料代)
一般 無 料

プログラム
(1)開会挨拶      弁護士 茆原正道
(2)来賓挨拶 
(3)「ワーキングプアと非正規雇用(仮)」
愛媛大学准教授 丹下晴喜
(4)「利息制限法下における被害事例(仮)」
弁護士 大西 聡
(5)「利息制限法下における被害事例(仮)」  
弁護士 立石量彦
(6)「利息制限法下における被害事例(仮)」  
司法書士 岡 敬治

(7)「利息制限法下における被害事例(仮)」  
徳島 藍の会
(8)「徳島県労福協の活動報告(仮)」          
四国労働金庫
(9)「利息制限法下における被害事例(仮)」
松山たちばなの会 青野貴美子
(10)「サービサー問題(仮)」     
高松あすなろの会 鍋谷健一
(11)「私たちの考える利息制限法改正案」  
聖学院大学教授 柴田武男
税理士 柴田昌彦
(12)「近時の最高裁判例の動きについて」  
弁護士 茆原洋子
(13)決議案の採択と閉会挨拶         
弁護士 及川智志

■交通のご案内  
徳島市営バス(徳島駅前3番のりば)
「ふれあい健康館行き」終点下車

徳島バス(徳島駅前5番のりば)
バイパス経由小松島方面行き「文理大西口」下車

私たちは、利息制限法の利率を適正金利まで引き下げることを目的として、
(1)利息制限法の基本問題に対する正確な理解と基本理念の構築
(2)利息制限法の理念に基づく理論深化
(3)諸外国の利息制限法の調査研究
(4)利息制限法潜脱業者に対する勝訴判決の獲得と蓄積
(5)利息制限法下における多重債務被害の実態の把握と調査・研究及び救済
(6)当会の目的達成のためのシンポジウム・集会の開催

現行の利息制限法の利率の貸付でさえ、数多くの多重債務被害を生み出していますが、高金利被害のない社会を実現するため、利息制限法の利率の引き下げを目標に、これからも全国に活動を展開していきます。

利息制限法金利引下実現全国会議のホームページはこちら
http://1st.geocities.jp/risokuseigen0/katudou.html

☆今後の予定 
平成21年11月7日(土) 川崎大集会


kabarai5 at 19:01 

2009年08月18日

★徳島シンポジウム 2009年9月12日
〜生活を破壊しない金利水準を目指して〜

日 時 平成21年9月12日(土)
         午後1時半から午後6時(受付は1時から)
会 場 〒770-8053 
         徳島市沖浜東2丁目16番地 とくしまふれあい健康館
         TEL.088-657-0190 FAX.088-657-0189

プログラム
○「ワーキングプアと非正規雇用(仮)」
                                     愛媛大学准教授 丹下晴喜
○「私たちの考える利息制限法改正案」
                                     聖学院大学教授 柴田武男
                                                税理士 柴田昌彦
○「近時の最高裁判例の動きについて」   弁護士 茆原洋子
○「現地の被害者の会活動報告など」


資料代 弁護士・司法書士1000円・一般の方は無料

★★ 会場案内 ★★ 
■交通のご案内
徳島市営バス(徳島駅前3番のりば)
「ふれあい健康館行き」終点下車

徳島バス(徳島駅前5番のりば)
バイパス経由小松島方面行き「文理大西口」下車

★★ お問い合わせ ★★ 
事務局 〒422−8062 静岡市駿河区稲川3−3−10
司法書士 小澤吉徳
電話 054−282−6505 ファックス 054−282−4885


利息制限法金利引下実現全国会議ホームページ
http://1st.geocities.jp/risokuseigen0/index.html

kabarai5 at 12:18 

2009年06月22日

013_11法律は案外強いものです。

サラ金やクレジット会社からの借金は(全部ではないけれど)、利息制限法を使って減額することが可能です。

また、借入や返済などサラ金との取引の期間が7年以上にわたるなら、借金(つまり債務)がゼロになったり、場合によっては払いすぎた利息(過払い金)を取り返すことも可能です。

借金の問題、任意整理や過払い請求、破産、民事再生、過払い金など、借金の支払い、多重債務・債務整理のより詳しい解説は、このホームページ画面左のメニューからどうぞ。

お手元に借金の契約書や返済の伝票などが残っていなくても大丈夫、諦めないでお気軽に相談にいらしてください。

相談は無料、個人の秘密は厳守いたします。

司法書士 菊池雅都
慶應義塾大学文学部卒業(専攻は美学美術史学)
平成13年 司法書士試験合格
東京司法書士会 世田谷支部 副支部長
東京司法書士会 消費者法等改正検討委員会 委員長


〒158-0094  東京都世田谷区玉川3−9−10  マノア玉川第2 305号
 Tel 03−3707−4673
Email  nf3@hotmail.co.jp

東急田園都市線・大井町線  二子玉川より3分
玉川高島屋S/C  南館裏   地図 

kabarai5 at 13:04コメント(0)トラックバック(0) 

2009年06月17日

昭和29年に制定された現行の利息制限法の利率の貸付でさえ、数多くの多重債務被害をうみだしています。

高金利被害のない社会を実現するため、利息制限法の制限利率を現在の経済実態に見合う適正な水準まで引き下げることを目標に、全国で活動を展開している利息制限法金利引下実現全国会議(代表:茆原正道弁護士)が、このたびホームページを開設しました。

同会議は、利息制限法の利率を適正金利まで引き下げることを目的として、

1)利息制限法の基本問題に対する正確な理解と基本理念の構築
2)利息制限法の理念に基づく理論深化
3)諸外国の利息制限法の調査研究
4)利息制限法潜脱業者に対する勝訴判決の獲得と蓄積
5)利息制限法下における多重債務被害の実態の把握と調査・研究及び救済
6)当会の目的達成のためのシンポジウム・集会の開催

を軸にした調査研究、啓蒙活動等を精力的にこなしています。

同会議の活動をたくさんの方々に知っていただくため、ホームページをお持ちの被害者団体、弁護士、司法書士などに、同会議ホームページへのリンクを設定していただきますよう、お願い申し上げます。

利息制限法金利引下実現全国会議ホームページのアドレスは、こちらです。
http://1st.geocities.jp/risokuseigen0/index.html


kabarai5 at 17:06 

2009年05月11日

DSCN0262【全国の司法書士】

ひまわり登記測量事務所:栃木県小山市の女性司法書士
高原司法書士事務所:岡山の女性司法書士
もてぎ司法書士事務所:神戸の女性司法書士


なのはな法務事務所:鹿児島県指宿市の司法書士事務所
ブレイン・エイト:福島の女性司法書士事務所
池田忠広事務所:横浜の司法書士事務所

小澤吉徳:静岡の司法書士
司法書士小澤吉徳の雑感と雑観(ブログ)

鉾田屋司法書士事務所:茨城県土浦市 見かけは怖いけど、気は優しくて力持ち
司法書士シャロンリーガルオフィス:愛知県豊橋市の女性司法書士
水谷司法書士事務所:名古屋市

【金融庁】 改正貸金業法・多重債務対策について

【被害者団体など】
利息制限法金利引下実現全国会議 利息制限法の上限金利引下げを目指します!

全国クレジット・サラ金被害者連絡協議会
アイフル被害対策全国会議
太陽の会

大地の会
はばたきの会
再起の会

しおさいの会
多重債務者問題研究会:HP
多重債務者問題研究会:Blog

全国の相談機関一覧


033_31【世田谷の司法書士】

東京司法書士会 世田谷支部
(世田谷)たいま司法書士・土地家屋調査士事務所
ブログ:世田谷支部長たいま君の言いたい放題

(世田谷区下北沢)   山内芙美子司法書士事務所
(世田谷区松原)    司法書士小宮山博之事務所
(世田谷区宮坂)    司法書士 會田康之

(世田谷区三軒茶屋) 大古田司法書士事務所
(世田谷区用賀)    永野克己司法行政事務所
(世田谷区二子玉川)  藤田司法書士事務所

(世田谷区上祖師谷)   山田猛司事務所
(世田谷区桜丘)  栗山総合事務所
(世田谷区赤堤) 赤堤司法書士事務所

(世田谷区奥沢:自由が丘) リアン法務事務所
(世田谷区二子玉川)  河原司法書士事務所
ブログ:すず所長の司法書士日記

(世田谷区二子玉川)  せたがや司法書士事務所
ブログ:主婦の仕事日記

(世田谷区下北沢) 三谷司法書士事務所
ブログ:A Day In The Life
(世田谷区自由が丘) 矢野司法書士事務所

(世田谷区祖師谷) 司法書士門脇法務事務所
(東京都調布市) 調布みなみ司法書士法人の人たち
(東京都品川区) 勝瑞認定司法書士事務所

(東京都渋谷区) 大塚認定司法書士事務所
(東京都渋谷区) 司法書士沢節子の多重債務相談所
(東京都渋谷区) アイエヌジー司法書士事務所


(川崎市高津区) 司法書士 永野法務事務所

司法書士ではありませんが、多重債務を救済する生活再生事業。
(世田谷区赤堤) 生活サポート基金

0000012全国の消費者団体が集まって
消費者庁設立に向けて:ユニカねっと

番外編 もへじコミュニケーションズ
新潟県長岡市のユニークな学習塾。


kabarai5 at 13:14 

2009年04月29日


008_06
 利息制限法、貸金業法などに関する論文で、ネットで閲覧できるものを紹介します。
 ただし、いずれも専門性は高くなります。
 気合いを入れて読んでください。
 その他、金利問題を考える上で有用な統計情報もつけておきます。


大河純夫 「制限超過利息に関する明治前期大審院判例の形成」 立命館法学2003年1号

大河純夫 「明治民法の編纂と利息制限法」  立命館法学2003年6号

大河純夫 「民法420条前史−過怠約款に関する明治前期大審院裁判例の推移」  立命館法学2002年6号

小野秀誠 「契約の自由と当事者の地位:契約と基本権」 一橋大学機関リポジトリ 2008年3月

小野秀誠 「消費者消費貸借と貸金業法(1)」 一橋大学機関リポジトリ 2007年7月

小野秀誠 「消費者消費貸借と貸金業法(2)」 一橋大学機関リポジトリ 2007年11月

以上3編は、小野秀誠「契約における自由と拘束」信山社2008年に所収。


齋藤由起 「債務者が利息制限法所定の制限を超える約定利率の支払いを遅延したときには当然に期限の利益を喪失する旨の特約の下での支払いの任意性の有無」

川本 敏 「消費者金融の上限金利等の見直し−貸金業規制法等の改正の背景・決定過程・影響・評価」 NIRAケーススタディ  2007年11月

伊藤元重 「ワーキングプア」 NIRA政策レビュー 2008年3月 No.24

柴田武男 「利息制限法における金利規制構造と改正問題」

鳥畑与一 「新自由主義の高金利正当化論を切る−経済学から見た消費者金融高金利問題」

荒川重勝 「利息制限法理の発展のために(1)」
立命館法學 | Ritsumeikan law review 2003年(2) (通号 288) 号

荒川重勝 「利息制限法理の発展のために(2)」
立命館法學 | Ritsumeikan law review 2003年(2) (通号 288) 号

川端敏郎 「消費者契約法における説明義務、情報提供義務」
比較法制研究(国士舘大学)第29号(2006年)


国立国会図書館 「貸金業制度の現状と見直しの動き」(2006.3.24)

上羅 豪 「消費者金融に対する近年の資金需要者のアクセスに関する考察」(2004年4月)


以下、参考資料

よみ人しらず 統一消費信用法典への意見

日弁連 「統一消費信用法制要綱案」

国民生活審議会 「生活安心プロジェクト(行政のありかた総点検」)

消費者契約法に関する裁判例


裁判所 司法統計

金融庁 改正貸金業法・多重債務者対策について

金融庁 報道発表資料 金融会社

日本銀行 金融経済統計月報

国税庁 民間給与統計

自殺対策支援センターライフリンク 「自殺実態白書」

消費者金融連絡会(タパルス白書)

知るぽると 金融広報中央委員会



kabarai5 at 15:30 

013_11 

 
(大河純夫「旧利息制限法成立史序説」
立命館法学1975年より抜粋)

 

1 江戸時代

 元文元年(1736年)まで、年2割以上の利息の訴えについて5分に引下げて済方命令。

 元文元年以降、年1割5分に引下げ、御定書も踏襲。

 天保13年(1842年)、最高利率を年1割2分に引下げ、それ以上の高利は年1割2分に引下げて済方命令。

この制限に違反する利息の訴えは受理されない。

制限違反の高利には、財産没収、江戸払、中追放、遠島等の刑罰。

 

2 明治時代(明治4〜8年、自由主義一色)

  〔声4年1月18日太政官布告 (利息制限撤廃)

   貸金銀利息之儀是迄定制有之候処自今貸借雙方之者相対示談之上利足取極め貸金証文へ急度書載取引可致然る上は金子貸渡候砌前利に引落し候抔之取引致す間敷若相背に於ては雙方とも可為曲事者也
 

 ◆〔声6年2月7日太政官布告第40号(天引禁止を削除)

   貸金銀利息之儀是迄定制有之候処自今貸借雙方の者相対示談之上利足取極め貸金証文へ急度書載せ取引可致事

 

     明治7年3月20日山形県伺同年4月7日司法省指令

売買契約の違約金は、「償金罰金」の額が証書上の売買代金額の何倍になろうとも、証書で取り決められた違約金を取り上げ裁判しなければならないのか?(売買の形式だが、実際は収穫米を当て込んだ農業金融)

 →「伺之通」

 

 ぁ〔声7年4月8日島根県伺同年4月24日司法省指令

金穀貸借上の違約金契約が、「何程過当と雖も雙方承諾の証書ある」以上は証書通り裁判するのか、それとも元金額までにとどめるのか?

→「法律に背かざる約定は証書通り裁判致す可き事

 

3 明治時代(明治8末〜10年)

 明治8年12月司法省「金銀貸借利子制限布告案」

  金銀貸借利子之儀裁判上に於て左之通相定候に付右一割弐銖以下之割合は地方之適宜を見量其額を定め管下に及布達候上司法省江可届出候条此旨相達候事   (地方毎に12%以下で制限利率を定め、届け出よ)

   但裁判所有之地方は其定たる額を裁判所へも可通達の事

  明治八年十二月              太政大丞

 

  第1条

  裁判上に於て一カ年一割弐銖より多からざる割合と相定候事

  第2条

  裁判上に於て利子に利子を加ふるは利子を払わずして十二ヶ月を過ぎたる 時に限るべき事

  第3条

  返済期限を過たる時は幾許の罰金を可出等の契約は之を裁判せざる事

 

◆〔声8年12月24日付太政大臣宛司法省伺

 御布告案

  金穀其他物品貸借違約に付ての償金は其違約の為め損害を受け又は将 に得可き利益を妨げられたる実際に因り相当の金額を請求するを得可し、若し罰金違約金科料金等の名目を以て証書上償金の額を預定したるも実際の損害又は得可き利益に適当せざるに於いては裁判上其約定の効之れなく候條此旨布告候事

 

  明治9年2月太政官法制局「金穀利息條例御布告按」

   第1条

   凡そ金穀貸借の利息其契約を以て取り定むる者は、一カ年一割二分(即  ち百に付十二)を過ぐ可らず此を踰える者は非法の利息とす

   但し金十円以下穀物一石以下の貸借は特に一カ年一割五分(即ち百に   付十五)迄の利息を契約することを得

   第2条

   凡そ裁判上の利息(裁判上の利息とは契約に其定めなくして訴訟に付法  司より之を裁定する者を云う)は一カ年六分(即ち百に付六)とす

   第3条

   金穀の貸借は必ず其契約面之高の全数を以て之を取引すべし貸主は元  高の内より先ず其利息を引去ることを得ず

   第4条

   貸主は其借主より定制利息の外別に礼金手数料等を取るべからず

   第5条

   凡そ非法の利息を取るべき約定を為したる貸主は其貸したる元高の半数  に至るまでの罰金を科す其再犯する者は此罰の最重を科す再犯の情尤も  重き者は此罰金を倍科することあるべし

   第6条

   第三条を犯す者は其先ず引き去りたる高の五倍以上十五倍以下の罰金  を科す其第四条を犯す者は其受け取りたる高の十倍以上廿倍以下の罰金  を科す其再犯する者は第五条の例に視る

   第7条

   凡そ棒利(月賦等を以て元金高中若干の部分払い済たるに仍ほ其元金全高の利息を取ることを云う)を取る者は罰第五条と同じ

   第8条

   若し貸主詐欺を行いたるの証(譬へば其実百円の高を貸して其文を二百  円と為し若しくは百円の高を貸して十円の証文十枚を取る等の類を云う)明  白なるときは第五条罰金を科し、ならびに一年以上三年以下の禁獄に処す

   第9条

   凡そ貸借上より起りたる訴訟其証文中利息の明文なき者は皆裁判上の   利息に依て之を裁判すべし若し其借主より従前払い入れたる利息此割合を  踰にしことの証明白なるときは其過剰せる分は之を通算して其元金の内に  払い入れたる者と為すべし或は其元利共皆済せし者は貸主よりして其利息  の過剰する分に之を請取りたる日より利息を加え其借主に償還せしむべし

   第10条

   貸主は其借主返済違約の罰金違約金を預め約定するを得ず之を犯す者  は罰第四条を犯す者と同じ

   第11条

   凡そ金穀の貸借此條例布告前に在て一カ年一割二分以上の利息を契約  せし者此條例布告の日より以往は総て之を定制の利息に引き減すべし若し  其引き減ぜざる者は第五条と罰同じ

   但し従前の証文を書き改むるを必要とせず

   (参照 フランス1807年9月3日法、1850年12月19日法)

(9条 → 旧民法財産取得編187条2項)

 

フランス1807年9月3日法

  息銀のある貸借のことにつき千八百〇七年九月三日の法律

  第1条

  契約を以て定めたる息銀は民事においては五分(百につき五)商事におい ては六分(百につき六)を過るを得ず

  但し何れにおいても元金の内より息銀を差引くことを得ず

  第2条

  法律上の息銀は民事においては五分(百につき五)商事においては六分  (百につき六)たるべし

  但し何れにおいても元金の内より息銀を差引くことを得ず

  第3条

  契約を以て定めたる息銀の第1条に記する割合を過るときは其訴訟を受理 する裁判所より貸主既に此の息銀を受取りたるに於ては其過分を返還す可  き旨或は其元金の内より其過分を引去る可き旨を言渡す可し又場合により  次条に従い処分為すため軽罪裁判所に送ることある可し

  第4条

  すべて頻次法律に定むる息銀の過分を約定するの訴えある者は軽罪裁判 所に喚出し果たして之を犯したるときは其貸し渡したる元金高の半に過ぎざ  る罰金に処せらる可し又貸奸計あることを発露したるときは此罰金の外更に 二年以内の禁固に処せらる可し

 

 フランス1850年12月19日法

  千八百五十年十二月十九日息銀犯罪法律

  千八百七年九月三日の法律第三条及第四条を左の如く改正す

  第1条

  民事又は商事の訴訟中契約を以て定めたる息銀法律上の割合を過ること 証明なるときは其仕払の時当然法律上の息銀に引当て猶余分あるときは元 金の内に差加えしむべし

  若元利共に皆済なりしとき貸主は其不当に請取りたる金員に其請取りし日 より利息を加え返還すべき申渡しを受くべし

  此類の事を記したる民事又は商事の裁判申渡書は一月内に裁判所の書記 官より検事に送致すべし違うときは十六「フラン」以上百「フラン」以下の罰金 に処せられ得

  第2条

  頻次法律に定むる息銀を割合より過分を約定する者は其貸したる金員の  半高に至るまでの罰金並六日以上六月以下の禁固に処せらるべし

  第3条

  前条の罪再犯の場合においては前条に掲ぐる刑の最重を得すべし

  又此刑を二倍に迄増すことを得べし

  但し刑法第五十七条及第五十八条に掲ぐる一般の再犯に相触るることなし

  初めて頻次法律に定めたる息銀の過分を約定する罪を犯したる者其裁判  申渡を受けし後五年の内更に同罪を犯すときは事一回に止まるといえども之 を再犯と看做すべし

  第4条 

  若し貸主奸計を行いたることあるときは刑法第四百五条に掲げたる刑に処 せらるべし

  但し本律第二条に定むる罰金は別段とす

  第5条

  何れの場合にありても裁判所においては情状の軽重に依り犯人の自費を  以て其裁判申渡書を街道に貼付せしめ且其摘撮書を其州に発行する一個或 は数個の新聞紙に記入せしむることを得べし

  第6条

  裁判所においては何れの場合にも刑法第四百六十三条を適施することを  得べし

  第7条

  該件(刑法第四百六十三条)末項に記する罰金は検事の要めにより民事裁判所において之を申渡すことを得べし

 

     明治9年11月司法省通達第80号

   凡そ償金は事実(の)損害の点あるに原く者なるを以て若し損害と相ひ干 さず或は之に超過する者あらば之を源因なきの償金と謂うなり

 抑も無源因の義務は義務者に於いて負担すべきの責無之は一般の法理なる を以て無源因の償金は素より賠償の限りに在らず

 故に証書面等何程の償金或は違約金を差出す可き事を掲げたるも詳かに

 損害の事実を取糺し若し得(へ)き利益と失ふたる損害之れなき時は裁判上 無効のものたる可事

 但し罰金科料金と掲ぐる者其事実果して償金に非ずして罰責の科金ならしめば人民相互に罰金を課するの理由無之に付素より無効のものたる可き事

 

    明治10年1月25日 内閣提案第60号議案 利息制限法

(法案部分は明治9年12月21日太政官法制局建議と同じ)

   第1条

   凡そ金銀貸借上の利息を分て契約上の利息と法律上の利息とす

   第2条

   契約上の利息とは人民相互の利息を以て定め得べき所の利息にして元    金百円以下は一ケ年に付百分の弐拾(二割)百円以上千円以下付百分    の壱拾五(壱割五分)千円以上付百分の壱拾弐(壱割弐分)以下とす

   若し此の制限を超過する者は総て裁判上無効の者とし仍ほ法律上の利   息に引直さしむべし 

(cf:各其制限にまで引直さしむべし)

   第3条

   法律上の利息とは人民相互の契約を以て定限内の利息の高を定めざる   とき裁判所より言渡す所の者にして元金の多少に拘らず百分の六(六分)   とす

   (cf:「定限内の」削除)

   第4条

   第二条に依り定限利息の外総て人民相互の契約を以て礼金棒利等の名   目を用る者あるも総て裁判上無効の者とす

   第5条

   返還期限を違うるときは負債主より債主に対し若干の償金罰金違約金科   料等を差出すべきことを約定することあるも概して損害補償と看做し裁判   官に於いて該債主の事実受けたる損害の補償に不当なりと思量するとき   は之れに相当の減少を為すことを得

 

   附則

   此法布告以前に係る貸借にて本法に矛盾する者は明治十年五月三十一   日迄に示談を遂げ其証書を書改むべし若し其示談の行届かざるか若くは   事故ありて書改を為し得ざる者たりとも明治十年五月三十一日以降は本   法に依て裁判すべし

   (cf:附則削除)

 

 Αゝ賁泳〆盪瑳萋席圍隠牽珪鬘温

   法律上の制限を超えて顕然に利息を定めたるときは之を法律上の制限に   滅却し此制限を超えて為したる弁済は之を元本に充当し又は之を取戻す   ことを得



kabarai5 at 15:11 

008_061 フランス1807年9月3日法

  息銀のある貸借のことにつき
  千八百〇七年九月三日の法律

  

  第1条

  契約を以て定めたる息銀は民事においては五分(百につき五)商事においては六分(百につき六)を過るを得ず

  但し何れにおいても元金の内より息銀を差引くことを得ず

  第2条

  法律上の息銀は民事においては五分(百につき五)商事においては六分(百につき六)たるべし

  但し何れにおいても元金の内より息銀を差引くことを得ず

  第3条

  契約を以て定めたる息銀の第1条に記する割合を過るときは其訴訟を受理する裁判所より貸主既に此の息銀を受取りたるに於ては其過分を返還す可き旨或は其元金の内より其過分を引去る可き旨を言渡す可し又場合により次条に従い処分為すため軽罪裁判所に送ることある可し

  第4条

  すべて頻次法律に定むる息銀の過分を約定するの訴えある者は軽罪裁判所に喚出し果たして之を犯したるときは其貸渡したる元金高の半に過ぎざる罰金に処せらる可し又貸奸計あることを発露したるときは此罰金の外更に二年以内の禁固に処せらる可し

 

2 フランス1850年12月19日法

     千八百五十年十二月十九日息銀犯罪法律

  第1条

  民事又は商事の訴訟中契約を以て定めたる息銀法律上の割合を過ること証明なるときは其仕払の時当然法律上の息銀に引当て猶余分あるときは元金の内に差加えしむべし

  若元利共に皆済なりしとき貸主は其不当に請取りたる金員に其請取りし日より利息を加え返還すべき申渡しを受くべし

  此類の事を記したる民事又は商事の裁判申渡書は一月内に裁判所の書記官より検事に送致すべし違うときは十六「フラン」以上百「フラン」以下の罰金に処せられ得

  第2条

  頻次法律に定むる息銀を割合より過分を約定する者は其貸したる金員の半高に至るまでの罰金並六日以上六月以下の禁固に処せらるべし

  第3条

  前条の罪再犯の場合においては前条に掲ぐる刑の最重を得すべし

  又此刑を二倍に迄増すことを得べし

  但し刑法第五十七条及第五十八条に掲ぐる一般の再犯に相触るることなし

  初めて頻次法律に定めたる息銀の過分を約定する罪を犯したる者其裁判申渡を受けし後五年の内更に同罪を犯すときは事一回に止まるといえども之を再犯と看做すべし

  第4条 

  若し貸主奸計を行いたることあるときは刑法第四百五条に掲げたる刑に処せらるべし

  但し本律第二条に定むる罰金は別段とす

  第5条

  何れの場合にありても裁判所においては情状の軽重に依り犯人の自費を以て其裁判申渡書を街道に貼付せしめ且其摘撮書を其州に発行する一個或は数個の新聞紙に記入せしむることを得べし

  第6条

  裁判所においては何れの場合にも刑法第四百六十三条を適施することを得べし

  第7条

  該件(刑法第四百六十三条)末項に記する罰金は検事の要めにより民事裁判所において之を申渡すことを得べし

(以上、大河純夫「旧利息制限法成立史序説」立命館法学1976年より)

 

 

019_17
  ドイツ現代法 





1 金利規制

 _罎国の利息制限法のような特別な法律はない。

 ⇒息は良俗違反のような一般条項によって規制(独民138条)。

 4霆猴率が民法典中に規定されている(独民247条)。

 に…衢率は、民事4%、商事5%である。
 

2 判例の準則

 〔鹹蠅気譴人息が、市場金利の2倍を超える場合には、良俗に違反することがある(連邦通常裁判所1988年3月24日判決)。

 契約金利と市場金利の差が12%以上ある場合は、良俗に違反することがある(連邦通常裁判所1990年3月13日判決)。

 N病に反する消費貸借契約は無効となるが、その借主は、不当利得として元本だけ返せばよい(連邦通常裁判所1987年1月15日判決)。

3 刑事規制

 )粛罪による刑事的規制(独刑291条)。

 ⊆らまたは第三者に、給付あるいはその仲介と著しく不均衡にある財産的に有利な約束または保証をさせることによって、他人の窮迫、無経験、判断能力の欠如または意思の重大な薄弱を搾取した者は、3年以下の自由刑または罰金に処する。

 J数の被害者がいる場合は、搾取したものと推定される。

 て辰飽質な場合は、6月以上10年以下の自由刑に処する。

 

3.消費者信用法の民法への包摂と消費貸借法の改正

(1)概説

 ゞ眩消費貸借と物品消費貸借の分離。

 ⇒真仲介契約を消費者仲介契約の下に包摂。

(2)消費貸借の新しい概念規定(独民488条)

 〕息付消費貸借が通常の類型である(無償契約から有償契約へ)。

 ¬鹹衢息は1年を経過するごとに支払わなければならない(複利の原則禁止)。

6眩消費貸借のみが定義される。

ぞ暖饌濕攘戚鵑鯊成契約とする(要物契約から諾成契約へ)。

(3)消費者消費貸借法の改正

 ‐暖饌濕攘戚鵑利子つきであり、貸主が事業者で借主が消費者である場合に、消費貸借契約が消費者消費貸借契約となる(独民491条)。

 ⊂暖饉圓糧楼呂蓮独立自営業者(営業上または独立した業務上の活動を開始する自然人)まで拡大される(独民507条)。ただし50,000ユーロまでに制限される。

 消費者消費貸借に関する規定は、借主としての消費者を保護するための規定であるから、片面的強行法規である(独民506条)。

(4)解約告知権・撤回権

(a)通常の解約告知権(独民489条)

 ー攫腓蓮固定利率が合意されている場合、以下の要件で解約告知することができる。

⇒息の拘束がない場合には、1か月の解約告知期間を設定することで何時でも解約告知ができ、利息の拘束がある場合でも、6か月の拘束期間後は、3か月の告知期間を設定して解約告知をすることができる

 借主が、解約告知が効力を生じた後2週間以内に、負担する額につき返済しない場合は、解約告知は失効する。

 ぜ攫腓蓮∧册依率が合意されている場合、3か月の解約告知期間を設定することでいるでも解約告知をすることができる。

(b)特別の解約告知権(独民490条)

 ‖濕腓蓮⊆攫腓虜盪佐愀古が著しく悪化して回収の見込みが危うくなった場合には、貸金の払渡前には常に、払渡後でも解約告知期間を設けることなく、消費貸借契約を解約告知することができる。

 ⊆攫腓蓮確定期限付で固定金利が合意されかつ物的担保が付いている場合には、解約告知期間を設けて返済時期前でも解約告知することができる。

(c)撤回権(独民495条)

 ー攫腓蓮貸主が相当な説明をしてから2週間以内であれば、撤回できる。

 貸主が相当な説明をしなかった場合には、契約締結から6か月を経過すると、借主の撤回権は消滅する。

(5)方式

(a)要件(独民492条)

 ‐暖饉埔暖饌濕攘戚鵑蓮△茲蠍軍覆癖式で定められていない限り、書面によって締結されなければならない。電磁式契約は締結できない。

 ⊇駝未諒式は、申込と承諾が契約両当事者によって別々に書面によって表示されることで足りる。貸主の表示が自動支払機を利用して行われる場合には、表示は署名を必要としない。

(b)方式の瑕疵の効果(独民494条)

 ―駝未諒式が遵守されない場合、または要件を欠く場合は、(担保の記載の不備を除いては)契約は無効である。

 形式の瑕疵によって無効となる消費者消費貸借契約は、借主が貸金を受領しまたは請求した限りで有効となる。

 情報提供義務に違反した場合は、約定利率は法定利率(4%)に引き下げられる。

 

《参考》
ドイツ民法138条【良俗違反の法律行為:暴利行為】

(1)善良の風俗に違反する法律行為は無効である。

(2)特に、ある人が他人の窮迫、無経験、判断能力の欠如または意思の重大な薄弱に乗じて、自らまたは第三者に、給付と著しく不均衡にある財産的に有利な給付について約束または保証させる法律行為は無効である。

ドイツ民法247条【基準利率】
(1)基準利率は、3.62%とする。基準利率は、毎年1月1日及び7月1日に、基準利率の前回の変動以来上昇または下落した関連利率の変動分だけ変動する。当該半年の最初の暦日前の欧州中央銀行の最新主要リファイナンス・オペレーションの利率を関連利率とする。

(2)ドイツ連邦銀行は、前項第2文に定める期日後遅滞なく現行の基準利率を連邦官報に公示する。

 

ドイツ民法288条【遅延利息】
(1)金銭債務は、遅滞の間は、これに利息を付さなければならない。遅延利息の利率は、その年の基準利率に5%を上乗せして算出する。

(2)消費者が当事者になっていない法律行為の場合には、有償債権についての利率は、基準利率に8%を上乗せして算出する。

(3)債権者は、他の法律上の原因に基づきこれより高い利息を請求することができない。

(4)その他の損害を主張することを妨げない。

 

ドイツ民法488条【消費貸借における契約類型的義務】
(1)消費貸借契約により、貸主は、借主に合意された額の金銭を用立てる義務を負う。借主は、合意された利息を支払い、満期になったときは、自らに用立てられた貸金を返済する義務を負う。

(2)合意された利息は、別段の定めのない限り、1年ごとの経過の後に、貸金が1年の経過前に返済されるべきときは、返還時に支払われるべきである。

(3)貸金の返還のために期間が定められていないときは、弁済期は、借主または貸主の告知による。告知期間は3か月である。利息の支払義務を負わないときは、借主は、告知がなくても返還の権利を有する。

 

ドイツ民法489条【通常の解約告知権】
(1)次の各号に該当するときは、借主は、一定の期間にわたって固定利率の合意がなされた消費貸借契約の全部または一部を解約告知することができる。

 (嶌兒期の前に利息の拘束が終了し、かつ、利率について新しい合意が行われないときは、1か月の解約告知期間を設定することにより、利息の拘束が終了する日の満了時点に向けて解約告知をすることができ、また、1年以内における一定時期に利率の改定を合意しているときは、借主は、利息の拘束がそれぞれ終了する日に向けて、解約告知をすることができる。

 金銭が消費者に貸し付けられたが、土地担保権または船舶担保権により担保されていないときは、全額を受領して6か月を経過した後に、3か月の解約告知期間を設定することにより、解約告知をすることができる。

 A瓦討両豺腓砲いて、全額を受領してから10年を経過した後に、6か月の解約告知期間を設定することにより、解約告知をすることができる。金銭を受領した後に、返済時期または利率について新しい合意がなされた場合には、全額払い渡しの時点に代えて当該合意の時点を基準とする。

(2)借主は、変動利率を伴う消費貸借契約を、3か月の解約告知期間を設定することにより、何時でも解約告知をすることができる。

(3)債務者が、解約告知の効力が生じた後2週間以内に、返済義務を負ったにもかかわらず返済しない場合には、第1項または前項による解約告知は効力を生じない。

(4)第1項及び第2項に定める借主の解約告知権は、契約による排除しまたはその要件を加重することができない。連邦、連邦の特別財産、州、市町村、市町村団体、欧州共同体または外国の地域団体に対する消費貸借については、この限りでない。

 

ドイツ民法490条【特別の解約告知権】
(1)借主の財産関係または消費貸借のために提供した担保の価値が著しく悪化し、または悪化するおそれがあって、そのために担保を換価しても消費貸借の返済が危うくなる場合には、貸主は、消費貸借を支払う前において疑いがあるときは常に、支払った後においてのみ原則として、催告することなしに、消費貸借契約を解約告知することができる。

(2)一定期間の消費貸借契約において固定利率が合意されており、かつ、土地担保権または船舶担保権により担保されている場合において、借主の正当な利益により解約告知が必要なときは、借主は、前条第1項第2号の期間を遵守して、当該消費貸借契約を返済時期前に解約告知することができる。利益は、借主が消費貸借の担保に供した目的物を別の用途に使用する必要があるときに、特に存在する。借主は、返済時期の前に解約告知されたことにより貸主に生じた損害を賠償しなければならない。

(3)第313条及び第314条の規定は、その適用を妨げない。

 

ドイツ民法491条【消費者消費貸借】
(1)貸主としての事業者と借主としての消費者の間の有償の消費貸借契約(消費者消費貸借契約)については、第2項及び第3項を留保して、以下の規定が補充的に適用される。

(2)以下の規定は、次のような消費貸借契約には適用されない。

 〇拱Г錣譴襪戮貸金(純消費貸借額)が200ユーロを超えないもの。

 ∋藩兌圓労働者との間に、市場で一般的な利率に従った利息で締結したもの。

 住宅及び市内の建設促進の枠内で、公法上の認可決定に基づいてまたは公の予算からの出捐に基づき、直接に促進のための金銭を与える公法上の機関と借主との間に、市場で一般的な利率に従った利息で締結されたもの。

(3)さらに、

 ‖茖械毅絃鯊茖押■患擇咤宜猜造咾紡茖苅坑押腺苅坑犠鬚蓮△修猟棺颪泙燭聾正証書が、年利、契約締結時に計算に入れられた消費貸借の費用並びに年利または費用が変更されうる要件を包含する場合に、民事訴訟法の規定に従って作成された裁判上の調書に採用され、または公証人によって証明された消費者消費貸借契約には適用されない。

 第358条第2、4及び5項並びに第359条は、有価証券、外貨、デリバティブ商品または貴金属の取得のための融資に用いられる消費者消費貸借契約には適用されない。

 

ドイツ民法492条【文書の形式、契約内容】
(1)消費者消費貸借契約は、より厳格な形式が規定されていない限り、文書によって締結がなされるべきである。電磁的方式による契約の締結は、排除される。文書の形式は、契約当事者による申込と承諾が別々に文書により表示されれば十分である。貸主の表示は、それが自動装置の助けでなされる場合は、署名は必要とはされない。借主により署名されるべき契約表示は、以下のことを包含しなければならない。

 ―秣濾娚曄⊂豺腓砲茲辰討和濾佞虜嚢盡妥抒曄

 △修料管瑤粒曚消費者消費貸借契約締結時に全部の期間について確定している場合は、借主によって貸金の弁済並びに利息その他の費用の支払のために支払われるべき全ての分割支払額の総額、分割払いによって消滅する変動条件を伴った貸借においては、契約締結時に標準的であった貸付条件を基礎とする総額。

 B澡發諒嶌僂亮鑪犁擇喨法、またはそれに関する合意がなされていない場合は、契約終了の規定。

 い修粒曚知られている限り個々的に表示されるべき、それ以外の場合はその根拠が説明されるべき、利率及び全ての他の貸付費用、並びに場合によっては借主によって負担されるべき仲介費用。

 ネ効な年利、または利率もしくは他の代価決定要素が留保されている場合は、当初の有効な年利。当初の有効な年利と共に、いかなる要件の下で代価決定要素が変更されることがあるか、及びどれだけの期間完全でない支払または貸金の割増料から生じる負担が、有効な年利の計算に際して差引計算されるかもまた、説明されるべきである。

 消費者消費貸借契約に関して締結された、残存債務その他の保険の費用。

 Ю瀋蠅気譴襪戮担保。

(1a)第1項第5文第5号とは異なり、利用が最高限度額まで自由である消費貸借並びに不動産消費貸借契約では、総額は指示されるべきではない。不動産消費貸借契約は、貸付が不動産担保物権による担保に依存し、かつ不動産担保物権により担保される消費貸借契約及びその繋融資について通例なされる条件で行われる、消費者消費貸借契約である。建築貯蓄金庫に関する法律7条第3〜5項による担保が度外視される場合は、不動産担保物権による担保と同視される。

(2)有効な年利は、純貸借額のパーセンテージにおいて与えられるべき1年当たりの全負担である。有効ないし当然有効な年利の計算は、価格申述の規定に関する政令6条に従う。

(3)貸主は、借主に契約表示のコピーを用立てなければならない。

(4)第1項及び第2項は、借主が消費者消費貸借契約の締結に関して付与する代理についてもまた、適用される。第1文は、訴訟代理及び公証人によって証明される代理については適用されない。

 

ドイツ民法494条【形式上の瑕疵の法律効果】
(1)消費者消費貸借契約及びかような契約の締結を許容する代理は、文書の方式が全く遵守されておらず、または第492条第1項第1〜6文において規定された表示を欠く場合は、無効である。

(2)第1項の瑕疵にもかかわらず、借主が貸金を受領しまたは請求する限り、消費者消費貸借契約は有効である。しかし消費者消費貸借契約の基礎となっている利率(第492条第1項第5文第4号)は、その表示、有効なまたは当初有効な年利の表示(第492条第1項第5文第5号)または全額の表示(第492条第1項第5文第2号、第1a項)が欠けている場合には、法定の利率に引き下げられる。表示されていない費用は、借主によって負担されない。合意された分割払いは、引き下げられた利子または費用の顧慮の下に、新たに計算することができる。いかなる要件に下で代価を決定する要素を変更することができるかが表示されていないときは、これを消費者の不利に変更する可能性は消滅する。これについての表示が欠けている場合には、担保を要求することができない。これは純貸付額が、50,000ユーロを超える場合は適用されない。

(3)有効なまたは当初有効な年利が低く表示されたときは、消費者消費貸借契約の基礎となっている利子率は、有効なまたは当初有効な年利を低く表示した割合だけ引き下げられる。

 

ドイツ民法495条【撤回権】
(1)借主には、消費者消費貸借契約の場合、第355条に従って撤回権が帰属する。

(2)第1項は、借主が消費貸借契約に従い、告知期間の遵守及び附加的な費用なしに何時でも返済できる場合は、第493条第1項第1文に挙げられた消費者消費貸借契約には適用されない。

ドイツ民法497条【遅延利息の取扱、一部給付の充当】
(1)借主は、消費者消費貸借契約に基づいて義務付けられた支払いを遅滞するときは、第288条第1項により義務付けられた金額の利息を支払いはなければならない。ただし、第491条第3項第1号による土地担保権により担保された消費者消費貸借についてはこの限りでない。この契約においては、遅延利息の利率は、その年の基準利率に2.5%を上乗せして算出する。個々の場合において、貸主は損害が前文の規定を上回ることを、借主は損害が前文の規定を下回ることを、それぞれ証明することができる。

(2)遅滞が生じた後に発生した利息は、別個の口座に記帳されなければならず、貸主の債務額その他の債権と一緒に当座勘定の中に組み入れてはならない。この利息については、貸主が法定利率(246条)を限度として損害賠償を請求することができることを基準として、第289条第2文を適用する。

(3)借主による支払が、弁済期の達した債務全額の返済に満たないときは、第367条第1項の規定にかかわらず、まず権利行使の費用に、次にその他の債務額(第1項)に、最後に利息(前項)に充当する。貸主は、一部の支払を拒絶することができない。消費貸借返還及び利息請求権の消滅時効は、第1項による遅滞が発生した後、第197条第1項第3号から第5号までに掲げる事由により確定するまで停止し、請求権の発生から10年を限度とする。利息請求権については、第197条第2項は適用しない。前4文は、執行名義による支払であって、その主たる債権が利息を内容とするものに基づいて給付される場合には適用しない。

 

ドイツ民法498条【分割弁済の消費貸借における全額の弁済期到来】
(1)貸主は、分割により返済されるべき消費貸借において、次の各号を全て満たす場合に限り、借主の支払遅滞を理由として消費者消費貸借契約を解約告知することができる。

 ー攫腓、少なくとも2回連続して分割支払の全部または一部を遅滞し、それが少なくとも額面額もしくは分割支払額の10%に、消費者消費貸借契約の有効期間が3年を超えるときは5%にのぼる遅滞となること。

 貸主が、借主に対して、残額支払のために2週間の期間を許与し、その際当該期間内に支払いがなされない場合には残債務全額を請求する旨の表示が含まれていたにもかかわらず、当該期間が徒過されたこと。

(2)貸主が、消費者消費貸借契約を解約告知するときは、残債務は、利息その他の時の経過に応じた消費貸借契約の経費のうち、段階的に算定したときに解約告知が効力を生じた後の期間に割り当てられた分だけ減じられる。

ドイツ民法506条【異なった合意】
(1)消費者の不利益において、第491〜505条とは異なった合意は無効である。これらの規定は、それらが異なった構成により回避される場合にも適用される。

(2)特別の文書による合意により、消費者が受け取った貸金を撤回表示後または貸金支払後2週間以内に返還しない場合には、撤回がなされなかったものとみなされると定めることができる。これは、第358条第2項の場合及び訪問販売行為には適用されない。

(3)第495条の撤回権は、訪問販売行為ではない不動産消費貸借契約の場合は、特別の文書による合意により排除することができる。

(4)第2項及び第3項の合意は、それが明示的に強調されている場合は、第492条第1項第5文の契約表示の中に入れることができる。

ドイツ民法507条【独立自営業者への適用】
第491〜506条は、純貸付額または現金払代価が50,000ユーロを超える場合を除いて、消費貸借、支払延期またはその他の融資の援助が、営業上または独立した職務上の活動の借入のために与えられ、またはこのために割賦販売契約を締結する自然人のためにも適用される。

 



kabarai5 at 14:58 

DSCN02781 はじめに

 平成18年の貸金業法改正議論の中で、田村謙治民主党衆議院議員(財務金融委員会理事)は、グレーゾーン金利解消を最優先課題として、その解決策として出資法の罰則金利を利息制限法に合わせ、出資法を三段階にするという民主党修正案を提示している。

 ところが、その1年半後に、同議員は「今回の法改正に至る議論を振り返ると、多重債務者を救済するには上限金利の引き下げが第一の解決策であり、出資法の金利を利息制限法の金利まで完全に引き下げるべきだという論調が、早い段階で与党、金融庁、そして世論の大勢になってしまった。

金融を業として営むプロの事業者に関して、民法である利息制限法を当てはめる議論には違和感があります。グレーというのではなくて、そもそも出資法自体をどうすべきなのか。金融業をどのように規制するのか。本来、ゼロベースから考えるべきでした。

当時はリスクの高い人には金利は高くならざるを得ないということを一言でも言うと、「貸金業者の回し者」のような扱いをされて、一部の特殊な意見として見向きもされなかった。こうした不幸な状況の中で、貸金業法の改正が行われてしまった。

上限金利の見直しなどの動きを阻止する意図があるのなら、それは逆に言えば、資本市場における常識的な議論というのが徐々に日本でも出てきたことの裏返しでもあると思います。」と述べ、「金利規制は多重債務者問題の解決にはならない」と正反対の主張を展開している。(日経ビジネス2008528【焦点を聞く】異論許さぬサラ金規制論議に待った 田村謙治・民主党議員「改正貸金業法は日本の競争力を削ぐ」)

 しかし、18年貸金業法改正については、川本敏帝京大学経済学部教授は、法改正の過程とそこで戦わされた様々な議論を詳細に検討した上で、「今回の制度設計は、これまでのルールに比べて画期的なものであって高い評価が与えられる。また、今回の法改正は、これまでの司法府の判断と整合的である。さらに、関係者の利害が最終調整段階まで対立する場面も少なくなかったにもかかわらず、上限金利の引下げ、経過措置などを含めて立法府において改正法が全員一致で可決成立を見たことの意味も大きい。価値判断が分かれたときには最終的には民主的な立法手続によって物事のルールを決めるのが大原則であるが、今回の法改正はこの面でも高く評価できよう。」と、対立する利害をめぐって議論が尽くされ、民主主義の原則に則った立法手続が貫徹されたものと評価している。(川本敏「消費者金融の上限金利等の見直し―貸金業規制法等の改正の背景・決定過程・影響・評価―」 NIRAケーススタディ2007年11月)

 また、新自由主義に基づく金利自由化、利息制限法上限金利を出資法の29.2%まで引き上げてグレーゾーンを廃止するべきなど、経済論文の偽造やアメリカ商務省まで動員した法改正をめぐる貸金業界のなりふり構わぬ強硬な主張や激烈なロビー活動については、井出壮平著「サラ金崩壊―グレーゾーン金利撤廃をめぐる300日戦争―」(早川書房、2007年)に、さらに全国で燃え上がった市民運動の盛り上がりは井口鈴子司法書士の編著「平成草の乱」に、それぞれ詳しく描かれている。

 田村謙治議員は東大卒のキャリア官僚として大蔵省銀行局に勤務経験がある、民主党の金融問題のエキスパートである。みずから民主党案を提示しながら、そのわずか1年半後に「自由な議論ができない不幸な状況の中で貸金業法の改正が行われてしまった。金利規制は多重債務者問題の解決にはならない。」と言い放つ田村議員のこの鮮やかな豹変ぶりにこそ、天下り先の業界利益を擁護する“古い大蔵省”の本音がにじみ出ているように思われる。

 本稿では、主に大河純夫立命館大学教授の論文「サラリーマン金融と利息制限法」(立命館大学人文科学研究所紀要第30号)と、シンポジウム「消費者金融における金利規制のあり方―利息制限法についての立法論的検討―」(金融法研究第3号)における甲斐道太郎大阪市立大学教授の発言に依拠して、戦後の金利規制立法の矛盾した構造と軌跡を概観してみたい。

 結論を先取りすれば、戦後の貸金業規制のなかで金利規制については、利息制限法の存在にもかかわらず司法上も有効と認められるような「貸金業者特有の法定金利」を認めるのが、大蔵省の一貫した姿勢であった。この大蔵省による「貸金業者特有の法定金利」で利息制限法を大きく上回る刑罰金利が定められたことで、貸金業者は、民事上無効な高金利を、処罰されることなく「堂々と、安全に」請求し続けてきたのである。

 しかし、裁判所は利息制限法に基づく貸金業者への高金利保証を阻止する判決を出し続け、司法と立法の攻防が繰り返されてきた、と考えられる(この司法判断を覆す立法の歴史は、三権分立の観点からも興味深い問題であろう。詳細は茆原正道弁護士の「43条違憲論」消費者法ニュース別冊2004年参照)。

 グレーゾーン金利廃止を決定した18年法改正は、43条廃止・出資法上限金利の引下げだけに止まらず、金融庁が旧大蔵省の呪縛を振り払って、国民の声を傾聴しそして民主主義に従い、戦後50年余り続いた「貸金業者特有の法定金利」政策を終焉させ、そして業界利益の擁護から基本的人権の尊重へと、金融行政の歴史的転換を果したもの、と捉えられるのである。

以下、立法の過程を時系列に検討する。

 

DSCN02802 旧利息制限法

 徳川時代には年利12%の金利制限が行われていたが、明治維新後、明治4年に旧幕時代の金利規制が撤廃されると、途端に高利が野放しの状態となり、明治10年に旧利息制限法が制定される。(この間の経緯は本書茆原正道弁護士の論考を参照)

 旧利息制限法は、第1次大戦終了時の1919年(大正8年)に当時の市場金利に合わせて制限金利を次のように引下げている。

  元金百円未満        年一割五分

  元金百円以上千円未満    年一割二分

  元金千円以上        年一割

この制限は昭和29年の現行利息制限法制定まで維持された。

 旧法では、制限超過利息を「裁判上無効」と規定し、判例は債務者が任意に支払済の超過部分については元本充当も返還請求も認めなかったが(学説は反対)、それでも制限超過利息を記載した公正証書の作成は拒絶され(昭和27年10月31日民事甲562民事局長通達、最判昭和32年12月10日民集11・13・2117)、さらに超過利息についての元本組入契約(大判明治39年5月19日民録12・887)、準消費貸借契約(大判大正6年4月16日)、更改契約(大判大正8年3月7日民録25・405)、相殺契約(大判大正2年3月27日民録19・173)、担保権の実行によって債権者のなす弁済充当(大判大正10年3月5日)も、その超過部分につき無効とされた。超過利息を被担保債権とする抵当権設定行為も、設定登記も無効(最判昭和30年7月15日民集9・9・1058)である。
 

DSCN02713 昭和24年「貸金業の取締に関する法律」(1949年法律第170号)

 戦後混乱期にあって、高金利の弊害を理由に行政的規制として定められた。開業の規制として大蔵大臣への事前の届出制を取り、一定の欠格事由に該当する場合には届出の受理を拒否できるとしていた。

 しかし、登録制ではないために、未届けの業者を排除することはできなかったため、出資法の制定と共に廃止された。

 この届出に記載すべき利息として、大蔵省銀行局長は、日歩50銭(年182.5%)以下という通達を出している。このため、旧利息制限法の最高利率と、処罰を受ける金利とのあいだに、きわめて大きな差が作られることとなった。当然、貸金業者は(旧)利息制限法ではなく、処罰を受けない上限金利での営業を選択したことだろう。


4 昭和29年 現行利息制限法(1954年法律第100号)、出資法(1954年法律第195号)

 出資法と同時に現行利息制限法が制定され、旧法の金利制限が次のように改められた。

  元本十万円未満       年二割

  元本十万円以上百万円未満  年一割八分

  元本百万円以上       年一割五分

 この改正で元本の金額区分を10万円、100万円に引き上げたのは戦後のインフレの反映と評価しうるものだが、制限利率を旧法に較べてかなり高めたのは、立法者によれば、正規の金融機関の金利がカバーできる程度に、制限金利を当時の金融機関の貸出金利に適合させることを目的としていた。

 法務委員会における政府答弁によれば、当時の銀行の平均金利は年9.1%、最高金利は年13%であった。また、相互銀行は平均10.09%、最高12.7%、信用金庫の平均貸出金利は年16.4%、信用組合の平均貸出金利は年18.2%だった。旧法の元本1000円以上が年1割の制限では、正規金融機関の貸出がほとんど違法になってしまったので、利息制限法を経済実態に適合させる必要があった、とされている。(3区分問題については本書柴田武男教授の論考を参照)

問題となるのは、周知のように1条と4条の各2項である。

 1条1項では制限超過部分を「無効」としながら、2項では債務者が超過部分を任意に支払ったら返還請求ができない、としている。

 同時に制定された出資法は、処罰金利を年109.5%とし、これにともなって、貸金業者が届出に記載すべき利息として、大蔵省銀行局長は「日歩30銭(年109.5%)以下」という通達を出した。

 両法案は、大蔵省・法務省の緊密な連絡のもとに立案されたものである。両方を合わせて読めば、貸主は、債務者の任意支払というフィクションのもとで、年109.5%までは処罰されることなく金利を取得できることになる。

 この点につき、大河教授は「24年貸金業法の現実の行政等から見て、この規定は、単なる旧法下の判例理論の採用にとどまらず、明らかに『貸金業者特有の法定金利構想』の事実上の導入」だと指摘している。「24年法以降の動きは、貸金業の撤廃でした。したがって、貸金業法をつくらない以上、貸金業者特有の法定金利を公然と実現することができないのは当然のことです。『貸金業者特有の法定金利』構想と貸金業法の廃止と矛盾する要請の『解決』が、利息制限法第1条第2項を新設することでした。制限超過利息の返還請求権を否定することによって、事実上、制限超過利息の私法上の効力を有効とすることに『成功』することになります。」とされる。

 教授の指摘からは、昭和24年「貸金業等の取締に関する法律」で大蔵省が年利182.5%もの高金利を認めたため、貸金業者と24年貸金業法への相当強い批判が起こったことが伺われる。事実、24年貸金業法は5年後の昭和29年には出資法へ吸収されている。

 さらに、大河教授のこの指摘は、昭和53年11月の「サラリーマン金融の法的規制」(渋谷隆一編「サラリーマン金融の実証的研究−歴史・現状・立法−」昭和54年、日本経済評論社に収録)におけるものであり、その後の昭和58年の貸金業規制法とみなし弁済規定の出現を予言しているかのように見える。

 みなし弁済規定(貸金業規制法43条)は、昭和39年11月18日・昭和43年11月13日の2つの最高裁大法廷判決によって空文化された利息制限法1条2項を、要件を付加して復活させた立法(東京高判平成15年7月31日、判時1826号63頁、判タ1138号264頁)だからである。

 大河教授は、さらに昭和29年の新利息制限法と出資法について、「29年に成立した2つの法律による法制の基本的性格は、貸金業を金融行政の対象から除外し自由営業とすること、しかも、高金利に対する刑事的・私法的保護をはかることにあると思います。それを推進した基本的な考えが『私法上も有効な貸金業者特有の法定金利』構想でした。ただ、貸金業を廃止することの関係で、出資法第4〜第6条、利息制限法第1条第4条各第2項の形式をとっただけのことです。」とされる。

 大河教授は、現行利息制限法の成立過程を分析すれば、少なくとも次の3つの目的を持つとされる。

  高金利の積極的な国家保護の否定

  金融機関の貸金債権の訴求力・強制執行力の回復

  「貸金業者特有の法定金利」の事実上の導入・公認

 学説、最高裁判例ともに利息制限法は「経済的社会的弱者保護法」ないし「債務者保護法」と規定するが、それだけではなく「貸金業者特有の法定金利」の事実上の導入・公認が意図されていたことを見逃してはならない、と警鐘を鳴らしている。

 
00000145 昭和37.6.13、昭和39.11.18、昭和43.11.13 最高裁大法廷判決

 利息制限法1条1項と2項の解釈、および制限超過部分の元本充当をめぐって、下級審判決は肯定・否定に二分される。最高裁は昭和37年6月13日大法廷判決で、9対4で元本充当を否定した。法廷意見は条文に忠実な形式的解釈であった。しかし、この時の各裁判官の補足意見、反対意見で、元本充当の論点は賛否いずれにしても、ほぼ出尽くしていた。

 37年判決で、元本充当を肯定する横田喜三郎(裁判長、最高裁長官)の反対意見は、次の通りである。

 利息制限法1条2項は、制限超過部分を「債権者が制限超過の利息の弁済として取得しうることを定めているのではない。もとより、他方で、その部分を元本の支払に充当すべきことを定めているものでもない。1条2項の規定は、規定そのものとしては、この点に関して、いずれとも定めていないのであって、法の不備であるといわなければならない。」

「このような場合には、立法の主旨に照らして解釈することが法の解釈の基本原則である。いったい、利息制限法は、いわゆる社会立法に属するもので、その根本の立法趣旨は、なによりもまず、経済的弱者の地位にある債務者を保護することにある。」そして、このことは本法の制定にあたっての議事録からも明らかである。「そうしてみれば、利息制限を超過する部分については、経済的強者である債権者利益のために、これを制限超過の利息に充当するよりも、経済的弱者である債務者の利益のために、残存する元本の支払に充当するこそ、利息制限法の根本の立法趣旨に合するといわなければならない。」「そればかりでなく、国会における本法の審議のさいに、政府委員は、くりかえして、元本が残存する場合には、利息制限を超過した部分は元本に充当されるべきことを明言した。」立法者意思は絶対的なものではないが、その立法が民主的に制定され、かつ前述したように十分な理由がある場合には、立法趣旨を無視するような解釈は正当ではない。

 この立法趣旨や立法者意思を含め法解釈の本質に踏み込んだ横田喜三郎長官の反対意見は、学説に大きな影響を与えた。

 最高裁はそれから2年後に、昭和39年11月18日大法廷判決で、今度は10対4で元本充当を肯定する。その出発点は、利息制限法1条、4条各1項で規定する制限超過部分の「無効」を、「絶対無効」として、これを最後まで貫いている。(37年判決は債務者が任意に支払えば、相対的に有効と扱った)

 両判決に長官として関与した横田喜三郎裁判官は、後日、両判決の最高裁の合議の模様について、それぞれ次のように述べている(横田喜三郎「法律は弱者のために」小学館、昭和56年)。

 まず、37年判決については、「はじめに小法廷にかけられたが、後に大法廷にまわされた。大法廷にまわされたのは、小法廷で裁判官の意見が分かれたこと、事件が重要なものであることによってである。・・・・大法廷でも、意見は分かれた。いままでの判例を支持する意見も強かったが、これを改めるべきだという意見もすくなくなかった。数週間にわたって、はげしく議論が続けられた。このように長く、はげしい議論が戦わされたことは、あまり多くない。この事件は、わたしが最高裁判所にいた6年間で、もっとも長く、はげしく議論が戦わされたものの一つである。」

 39年判決については、「・・・・小法廷で審理したときに、いくらかの裁判官から、いままでの判例に強い反対が表明された。そこで、ふたたび大法廷にかけ、裁判官全員によって、改めて審理し直すことになった。大法廷の審理では、かなり長く、強い議論が戦わされた。しかし。昭和37年のときほど長くはなく、はげしくもなかった。」

 横田喜三郎長官の述懐からも、矛盾した立法に対する司法判断の苦悩が察せられる。

 昭和39年当時は、現行利息制限法制定から10年だから、裁判官には立法の過程も記憶に新しく、立法者の背後の意思(「貸金業者特有の法定金利」の事実上の導入・公認)も察知していたであろうし、それだからこそ激論の末に、最高裁は「経済的社会的弱者保護法」という立法趣旨を高く掲げたのだろう。

 また、昭和39年11月18日大法廷判決では、横田正俊裁判官(後に第4代最高裁長官、横田正俊長官時代こそ最高裁がもっともリベラルだったと評価されている)は、「超過利息の元本充当を認めると、貸金業者の恐慌をきたし、金融梗塞を招来するおそれがある。」として元本充当に反対し、これに対し、我妻榮教授は「独断的観念論の嫌いがあり、かような政策的配慮から利息制限法の効力を弱めるべきでない。」と手厳しく批判している。

 この大家同志のぶつかりあいは何度読み直しても胸のすく思いがするが、現在の学会や法曹界には、このようなダイナミックな議論は見られなくなっているように感じられる。

 続く昭和43年11月13日大法廷判決は、充当法理をさらに推し進めて、充当計算の結果元本が完済となったら、それ以降の支払分は非債弁済となるから、不当利得として返還請求できる、という判断を下した。昭和29年に制定された現行利息制限法は、昭和39・43年の2つの大法廷判決によって、制定後14年でその1条2項と4条2項が空文化された。(以上の判例・学説の変遷は、鎌野邦樹「金銭消費貸借と利息の制限」一粒社、1999年に詳しい。)

 大河教授は、1条2項と4条2項の空文化を、裁判所による「貸金業者特有の法定金利」の破産宣告と喝破している(前掲「サラリーマン金融の法的規制」)。

 しかし、43年大法廷判決にもかかわらず、昭和44年10月15日付大蔵省銀行局中小金融課長回答     は、出資法5条の貸金業者が開業届出に記載する金利を、年109.5%以下でよろしい、と受付業務を実施する都道府県に指示している。当時の大蔵省には、最高裁判決も利息制限法も遵守する意思は全く無かったようである。

 

006_046 昭和47年「貸金業者の自主規制の助長に関する法律」(1972年法律102号)

 最高裁から“破産宣告”を受けても、唯々諾々と従うような貸金業界ではなかった。

 業界の巻き返しで、議員立法として誕生したのが、昭和47年の貸金業者の自主規制の助長に関する法律」である。

 本法の意図するところは、「貸金業の適正な運営」と「不正金融の防止」の名目のもとに業法を作り、それにもとづき業者に自主団体を作らせ、金利の規制も、業者の自主規制にまかせようというものである。その自主団体というのは、本法にもとづく民法34条の公益法人たる庶民金融業協会であり、さらに本法4条の「政令で定める金利」は、庶民金融業界が金融情勢を勘案して、その定款で定めうる「定款金利」である。庶民金融業界の定款金利は年80%だった。

 このような業者の自主規制の方法が採用された理由としては、政令では「利息制限法の制限を超過した利息」を明文化できないので、行政庁が「指導金利」を設定することによって、利息制限法や最高裁判例を無視すること、また高金利から生じる社会問題を放置する責任を回避するには、業法をつくり、金利の規制もその自主規制に任せることが無難との配慮によった。

この法律が真に意図したのは、貸金業者のグレーゾーンにおける利息の自由化の公認にあった。(注釈民法より森泉章「利息制限法」)

 

00000127 昭和58年 貸金業規制法(1983年法律32号)

 立法による利息制限法潜脱の最たるものが、稀代の悪法といわれた「43条」である。

 最高裁によって封じ込まれた「貸金業者特有の法定金利」を、国会が最高裁判例を排除し、立法によって復活させたのである。立法の主体は貸金業界の意向を受けた大蔵省だが、司法判断を真正面から排除する法案を閣法として出すことがためらわれたために、議員立法の形式が取られている。

 その立法過程や問題点、及び43条が引き起した害悪と惨禍については、茆原正道弁護士の「43条違憲論」が詳細を尽くしているので、ここでは同書から最高裁判例を排除する意図や5年間の時限立法として通して欲しいなど、その出生のいかがわしさを示す国会審議の要点を抜き出してみたい。

「(大原一三:衆議院議員・発議者) それからもう一つは、それに関連しまして、最高裁判例との関わり合いでございます。現在、グレーゾーンということで裁判所へ持って行けば不当利得の返還請求ができる。任意に払ったものでも利息制限法を越える金利は不当利得の返還請求ができるということになっておりますのを、業界に非常に厳しい、これも先ほども提案理由で申し上げましたように、登録とか、業務規制とか、暴力的取り立て、これにはすべて罰則が加重されることに相なっておりますが、厳しい条件を課すると同時に、その当分の間設けられるグレーゾーンにつきましては、一定の場合を除きまして、不当利得の返還請求ができないということにいたしました点でございます。」

「(大原一三) その間、現在の業界の粛正と申しますか、行儀をよろしくしていただくために、過渡期ではございますが、その条件の中でひとつ不安定な経営形態、経営状況がないように、裁判所へ持って行ったら返してもらえるというような不安定な経営条件をやはりこの際、先ほどのいろいろの規制との交換条件でこの法律から排除したわけでございます。

 ただし、この場合も、先生ご指摘の任意とは何ぞやという事実認定の問題が、これは錯誤あるいはまた詐欺あるいは強制、何らかの形で自由な意思を妨害された場合は、これは争えるわけでございますし、さらに先ほどの受領証さらにまた契約書の写しでございますとか、そういったものが交付されていない場合には、この任意ゾーンの適用はないんだというところまで、一応条件排除をしておりますので、そういった考えで、最高裁の判例を何と申しますか、排除したというような規定になっておりわけでございます。」

「(大原一三) ところで、そのグレーゾーンといいますと結局、最後は43年でございますが、たしか43年最高裁判所の判例によりまして、任意に支払っても不当利得の返還請求ができるという判例が出たわけでございまして、非常にあやふやな金利地帯ができあがっているわけでございます」

(第96国会・参議院大蔵委員会昭和57年8月19日)

なぜ43条を貸金業法に入れないと法案が成立しないのか、との寺田熊雄委員の質問に対し、 

「(大原一三)先生おっしゃるとおり、この法案の一番のコントロバーシャルな点はこの43条だと私は思います。

 先ほど申しましたように、金利の実態が大変でこぼこでございまして、後から先生の御指摘もあるのかもしれませんが、不動産金融をやっていらっしゃる貸金業者については、不当な高い金利でやっていらっしゃらないわけであります。つまり経営の実態が非常にばらばらであるということですね。その一方、また非常に高い金利でおやりになっておられる方がたくさんいらっしゃるわけでありまして、80%以上の金利の方が7割以上という実態調査も参考にいたしました。

 そういう状況の中で、金利をこの法律によって段階的に下げていくわけでございますので、将来できるだけ早い機会に40%へ持っていきたいという目標値は置いてあるわけでございます。その中間過程において、73.54という水準を設定していく。したがって、金利が8割というようなところから切り下げていくわけでございますので、これは数多くの貸金業者にとっては非常に厳しい金利規制の法律であろう。そういう状況の中で行政的にこれを下げていくとすれば、貸金業者の経営の安定という考え方から、この規制を最高裁判所の判決のままにしておくということは非常にむずかしいというような見地から適用除外を導入したわけでございます。

 したがって、将来の目標値の4割に行けば、いま言ったグレーゾーンの問題もおのずから解決されるわけでございますので、ここ5年間のいわば暫定的な措置としてお認め願いたいということで、本規定を挿入したのが本旨でございます」

(第96国会・参議院大蔵委員会昭和58年3月3日)

 

00000528 利息制限法の「貸金業者の利益保証機能」

 大河教授が前掲論文で早くから指摘されているが、債務整理実務では、利息制限法へ引き直して債務残額を確定しているために、それは同時に貸金業者に利息制限法上限までの金利収入を保証することにもなっている(過払金も、貸金業者が利息制限法上限金利を取得した後で発生する)。

 貸金業者は、利息制限法を超過する契約を結んでも出資法以下であれば何らのペナルティもなく、弁護士・司法書士・被害者団体などの介入があったり、裁判所に貸金請求訴訟を起こすときに利息制限法に引き直せば、それで済んでしまう。

 そのために、貸金業者には利息制限法を守ろうとする動機は一切働かない。

 また、現在の市場金利は利息制限法の10分の1以下であるため(詳細は本書、拙稿「大手消費者金融の収益構造について」参照)、現実には、経済的弱者保護という立法趣旨とは裏腹に、利息制限法が貸金業者に莫大な利益を保証する機能を営んでいる。

一方、ドイツでは

約定された利息が、市場金利の2倍を超える場合には、良俗に違反することがある(連邦通常裁判所1988年3月24日判決)。

契約金利と市場金利の差が12%以上ある場合は、良俗に違反することがある(連邦通常裁判所1990年3月13日判決)。

良俗に反する消費貸借契約は無効となるが、その借主は、不当利得として元本だけ返せばよい(連邦通常裁判所1987年1月15日判決)。

として、判例法によって高金利契約を全部無効としている。

 現在の日本の法体系では、消費者契約法4条による貸金契約の取消し等が考えられるが、これは今後の課題であろう。利息制限法の実効性を担保し、真に債務者保護の立法趣旨を貫徹するためには、利息制限法を超過する利息制約をした場合には、現在の超過部分だけを無効とするのではなく、金銭消費貸借を全部無効にして貸金業者に一切の利息の収受を認めないように改められるべきだと考える。

 さらに利息制限法だけでなく、消費者契約法や割賦販売法をも含めた、統一消費者信用法の制定が是非とも必要である。

 

015_139 結びに代えて

 43条制定後の裁判闘争と18年改正については、「高金利は社会を破壊する−今こそ、利息制限法上限金利の引き下げを」(2009年4月、日本加除出版)の茆原洋子弁護士の論考などをご覧いただくとして、最後に横田正俊裁判官や田村謙治議員の金融擁護論にこたえて、フランス経済学の泰斗フランソワ・ペルーの「資本主義」(1962年)から次の言葉を引用し、結びに代えたい。

 “あらゆる資本主義は、公共セクターのおかげで平常に機能している。そのセクターを、利潤の精神やさらには利潤を追求する精神が浸透したり、駆り立てたりしてはならない。高級官僚、兵士、司法官、司祭、芸術家、学者等が、こうした精神に支配されれば、社会は崩れ、経済のどんな形態も危険にさらされる。最も貴重で、高貴な人間の財産は、名誉、喜び、愛情、他人に対する敬意で、それらは、市場で取り扱われてはならないのだ。そうでないと社会はどんなものであれ根底から揺らいでくる。資本主義以前から存在し、これと無関係の一つの精神が、資本主義経済が機能できる枠組みを、期間は一定しないが、支えるのである。だが資本主義経済は、その発展と成功それ自体によって、大衆の評価と感謝を受け、快適な暮らしと物質的豊かさへの趣向を発展させるかぎり、伝統的制度と精神構造を傷つけるのであって、それなしでは、社会秩序はありえない。資本主義は消耗し腐敗する。資本主義は活力をもたらすものではなく、膨大に消費するのである。”

 



kabarai5 at 14:26 

2009年04月24日

DSCN0261
貸金業者は、「金利は債務者のリスクに応じて決まる」と
言います。銀行も、政治家も、官僚も、経済学者も、
そう言います。
ほんまかいな?

「リスクに見合う金利」の論理で行けば、信用が高ければ
金利は低く、信用が悪ければ金利は高くなります。 すなわち、支払能力が高いほど金利は低く、支払能力が低いほど金利が高くなる。 一見もっともですが、現実には支払能力が低いほど高金利が適用され、支払い不能の危険を
より高めます。 いわゆる逆選択。 それでもサラ金が儲かるのは、破綻する債務者の損失を他の債務者からの高金利
(=懸命に払い続ける債務者の努力と犠牲)でカバーするから。 よくリスクテイクとかハイリスク・ハイリターンと言いますが、サラ金のビジネスでは、
サラ金自身はリスクを取っていません。リスクは債務者同士に負担させて、サラ金自身は
ノーリスクです。 そして、大手サラ金は2001年頃には30%〜50%の営業利益率を示していましたが、
これは破綻する債務者の損失を他の債務者の高金利でカバーして、なお十分過ぎるほどに
お釣りが来るからです。 「リスクに見合う金利」は、実際にはリスク以上の金利を取り立てる口実に使われています。 過払いが良い例でしょう。 何百万も過払いを出すのは、10〜20年も出資法上限の高金利を支払ったから。 これは、まさに十分に支払能力のある人に、リスク以上の金利を負担させたからに
他なりません。 これほど過払いが出ていることは、貸金業者が「リスクに見合った金利」など
ちっとも守っていない証拠でしょう。 債務者の支払能力(すなわちリスク)など関係なく、誰にでも出来るだけ高い金利で
貸し付けて、あとは取れるだけ取ってしまう。 現実には、金利はリスクとは無関係に決められているのです。
自由化を推し進めたアメリカでは、債権者が自由に金利を設定する契約も有効だと
されました。 (Any Time Any Reason Policy) 債務者の信用に変化があれば、債権者は自由に金利を引き上げられるのです。 そうすると、別のカードを作った、与信枠の余裕が少なくなった、などの理由で、
突然、一方的に9%から30%へと金利が変更されます。 9%ならちゃんと返していけるけれど、突然金利が3倍に跳ね上がったら、
行き詰まるでしょう。 金利を完全自由化したら、貸金業者は全然瑕疵にならない理由を使って、
少しでも高い金利を求めます。 そこには、借り手のリスクなど全然考慮されないのが現実です。 「合法」な範囲で局限まで儲けるのは、営利企業の論理としては当然で、
さらには「バレなければ」「非合法でも」儲けようとします。 企業とは、そういうものです。 そうすると、結局は社会を破壊するまで略奪が続くことになる。
これが今のアメリカの状況だと思います。 そしてバブルが弾けると、その損失は社会全体で(=税金で)背負うことになる。
生まれた富よりも、失われる富の方がずっと大きい(バブルだから当たり前)。
それよりも、債務者が現実に返済可能なところに金利を制限し、金融の行きすぎた
営利性を抑止するほうが、社会全体として妥当なのではないか、と考えます。
利息制限法は、経済的弱者保護のための社会立法、というのが通説ですが、
それだけでなく、これからは、利息制限法に、金融の暴走を抑止し健全な資本主義を
維持するための安全装置としての役割を求めていくことになるでしょう。
わたしたちは、これからどんな社会をデザインするのか?
その根幹に、利息制限法が据えられることになるでしょう。 


kabarai5 at 16:08 


DSCN0268
 「高金利は社会を破壊する」
−今こそ、利息制限法上限金利の引き下げを!




ついに出版!
実務家必携、利息制限法をめぐる議論の集大成です。


平成21年4月20日 発行
利息制限法引下実現全国会議 編著
日本加除出版株式会社
定価3,000円

現代社会において、利息制限法の上限金利には、いかなる問題があるか?
実務家・研究者による、根本から問い直す討議・研究成果の集大成!

高金利は活力・生産力を奪い社会を壊す。
生活を破壊しない金利とは?
健全な社会発展のために、今こそ上限金利引下げを!

本書のポイント
利息の定義・上限金利のあり方についてを提言
・なぜ利息制限法が強行法規として立法されたのか
 そもそも、強行法規とはなにか
・高利貸しが社会へ与えてきた影響と歴史
・現在の利息制限状況
・裁判によってどのような闘いが行われてきたのか
・海外の金利規制とは
・利息制限法の上限金利引下げが実現
した場合の制度設計

出版社のホームページはこちら。


kabarai5 at 15:54 

2009年03月30日

019_17
 多重債務問題の抜本的解決のため,平成18年法律第115号「貸金業の規制等に関する法律等の一部を改正する法律」の完全施行を求めよう!


機,澆覆景杠儺定の廃止。貸金業規制法43条1項,利息制限法1条2項
  及び4条2項を廃止すること。

供―仍駛‐絽其睛の引下げ。出資法5条2項の刑罰金利を利息制限法の
  上限金利と一致させること。

掘〜輓無制の導入。総貸付残高が年収の3分の1を超えるなど,債務者の
  返済能力を超える貸付を禁止すること。

検‖澡盒箸療正化・参入条件の厳格化。貸金業に参入するにあたり,
  純資産が5000万円以上であることを求める。

后〇前書面交付義務の導入。貸付にあたり,全ての元利負担額など
  契約の内容を説明した書面の事前交付を義務づけること。

此‘賦貸金業者・電話担保金融の特例を廃止すること。

 平成18年法律第115号「貸金業の規制等に関する法律等の一部を改正する法律」は,近年深刻さを増している多重債務問題の解決のために,上限金利の引下げ,返済能力を超える借り入れを防ぐ総量規制の導入,貸金業者の業務適正化のために参入規制・行為規制の強化など,総合的かつ抜本的な対策を講じる画期的なものです。この法律は平成18年12月20日に公布され,段階的施行を経て,平成19年12月19日から2年半以内に完全施行される予定です。

 一方,改正法には「出資法及び利息制限法に基づく金利規制のあり方について,施行から2年半以内に,改正後の出資法及び利息制限法の規定を円滑に実施するために講ずべき施策の必要性の有無について検討を加え,その検討の結果に応じて所要の見直しを行うこととする」規定が置かれていることから,貸金業界によるグレーゾーン金利の廃止や上限金利引下げを阻止する動きが最近とみに活発となっています。

 しかし,現在の雇用・経済情勢を見れば,38%の労働者が非正規雇用で働き,年収200万円以下の階層は1032万人(100万円以下は366万人,100万円超200万円以下は666万人)で,給与所得者の22%が生活保護水準以下の収入で働いており,とりわけ女性の低賃金化が著しく、また,28%の世帯は貯蓄を持っていません。
 このような状況で,ケガや病気等の緊急の出費を消費者金融に頼り,高金利の支払に追われて多重債務に陥るケースは枚挙に暇がなく,運転資金を商工ローンから借り入れて倒産に追い込まれる零細・個人事業者も後を絶たないのです。多重債務を原因とする自己破産の6割以上が非正規雇用者で,その半数は月収10万円以下,不安定かつ低賃金の雇用形態による生活苦から多重債務に陥っている調査結果も明らかにされています。

 さらに,自殺者は10年連続で年間3万人を超え,経済苦による自殺も毎年7000人以上に上っています。名目上は2000万円以上の債務を負って自殺しながら,利息制限法に引き直すと1800万円の過払いであったり,サラ金への過払い請求訴訟の最中に原告が餓死した事案なども報告されています。

 このような多重債務問題を解決するためには,貸金業界の違法不正な収益を許さず,改正法完全施行によるグレーゾーン金利廃止,上限金利引下げ等の断行が必要不可欠です。



kabarai5 at 14:00 

015_13
機麺息制限法上限金利の適正水準への引下げ〕
 利息制限法1条1項の上限金利を,3区分を廃止した上で,借り手の事業や生活を破壊することのない適正水準まで引下げる。

供滅綵額の予定の約定利率までの引下げ〕
 利息制限法4条1項の金銭債務不履行の賠償額の予定を,約定金利以下にまで引下げる。

掘明限を超過する金利の消費貸借の無効化〕
 利息制限法1条1項の上限金利を超過する金銭消費貸借は全部無効とし,債権者に一切の金利の収受を認めず,債務者は元本のみの返還義務を果たせば足りるものとする。

1 上限金利と実体経済の乖離
 平成18年12月の貸金業法改正によって,平成22年度中にグレーゾーン金利廃止等が決まりましたが,さらに利息制限法そのものを引下げなければ,多重債務問題は解決しません。

 この10年間は、史上空前の超低金利が続いています。1995年以降短期プライムレートは年2%を割り込み,1.375〜1.875%のあいだで推移しています。普通預金金利は95年に年0.1%,2003年から2005年までは0.001%に低下しています。

 しかし,利息制限法1条1項が定める上限金利は,昭和29年(インフレが進行し銀行貸出金利は9.11%)に,元本10万円未満は年2割,10万円以上100万円未満は年1割8分,100万円以上は年1割5分と定められて以来,55年間変更されることがなく,現在では上限金利が市場金利の10倍前後となってしまっています。このため主として経済的弱者保護のための強行法規という同法の立法趣旨が損なわれ,逆に同法が貸金業者に18%という異常に高い金利収入を保証する機能を担うという矛盾した状態になっています。

2 借り手の事業や生活を破壊しない金利
 消費者金融や商工ローンの市場では,経済力や法律知識,契約交渉能力などで貸し手の立場が圧倒的に強いため,市場原理や自由競争はまったく働いていません。困窮した借り手は貸し手の言いなりになるしかなく,消費者金融や商工ローンの貸出金利は,みなし弁済規定が生きているあいだは出資法の刑罰金利の上限に張り付いていたし,最高裁判決によってみなし弁済が否定された後では,利息制限法上限による貸出が主流となっています。

 しかし,実務家や被害者団体の調査によれば,零細事業者や低所得層が収入の範囲で返済していける金利の限界は8%程度です。現在の15%〜20%の上限は,債務者の返済能力を完全にオーバーしており,利息制限法上限金利での借り入れでは,返済が不可能といっても過言ではありません。

 行き過ぎた市場主義と自由主義がもたらしたサブプライムローンの破綻は,世界規模の経済危機を引き起しています。そして,その被害を受けているのは,マネーゲーム(=金融市場の暴走)から何の恩恵も受けていない人々です。
 高金利による個人の財産や生命の侵害,家庭崩壊を防ぎ,社会秩序を維持する役割を担う利息制限法は,単なる経済立法ではなく,基本的人権そのものなのです。

3 賠償額の予定は約定金利以下へ
 現在の利息制限法4条1項は,金銭債務不履行の賠償額の予定を,同法1条1項の上限金利の1.46倍(平成12年以前は2倍)まで認めています。
 しかし,この規定は,同法1条1項の上限金利を潜脱するために利用されています。すなわち,貸金業者は返済が1日でも遅れると,約定金利が15%でも,それ以降は21.9%の金利を請求するのです。業者によっては,たとえば最初から返せないことを見越しながら返済期日を1月後として,それ以降は21.9%の遅延損害金を請求したりします。「利息がダメなら損害金で暴利を貪る」これは、古代ローマから続く常套手段です。

 一方,金銭消費貸借では,たとえ返済期を徒過しても,貸主に生じる損害は,その金銭を他へ貸し出せないだけであり,貸主が失う利益は約定利息だけです。(実際には延滞した借主が返済を続ける限り,次の貸付のためのコストや貸倒れ損失は生じないので,損失は約定利息よりも少なくなります。)
 従って,潜脱防止と実際の損害を考慮すれば,賠償額の予定は,約定利率以下(当然上限金利以下)に制限されるべきなのです。

 4 制限を超過する金利の消費貸借の無効化
 現行法では,上限金利を超過する利息契約は,超過部分だけが無効とされ,貸主は制限内の利息を有効に取得できてしまいます。貸金業者が出資法の29.2%で契約する。借主が黙って返し続ければそのまま29.2%の利息を請求し、たとえ借主が利息制限法を持ち出されても、貸金業者には15〜20%の利息は保証されるのです。
 利息制限法を守らなくても,出資法に触れないかぎり何らのペナルティもありません。たとえ守らなくても貸主は失うものがないため,利息制限法は行為規範となりえず,貸金業者は堂々と利息制限法を無視しつづけてきました。

 翻って外国の法制を見れば,ドイツでは銀行貸出平均金利の2倍を超えると良俗違反で消費貸借が無効とされ金利は一切取れなくなります。フランスでは3ヶ月毎に発表される中央銀行の平均貸出金利の3分の4倍を超えると民事無効と刑事処罰が同時に課されます。

 わが利息制限法においても,上限金利を超過する金銭消費貸借は全部無効とし,債権者に一切の金利の収受を認めず,債務者は元本のみの返還義務を果たせば足りるものとして,金利規制の実効性を確保しなければなりません。

 上限金利を社会経済実態に即応させ,市場原理主義から節度ある資本主義経済への転換を通して国民の基本的人権を守る観点から,利息制限法上限金利の引下げ等を目指しましょう。



kabarai5 at 13:54 

2009年03月16日

利息制限法をめぐる状況について


0000012一昨年(平成18年)暮れの貸金業法改正と、グレーゾーン金利廃止に伴うサラ金・クレジット会社をとりまく社会的・経済的環境の激変は、耳目に新しいことと思います。
しかし、過払金の陰に隠れてあまり意識されないようですが、今回の法改正では、利息制限法1条と4条の各2項の削除が決まりました。実はこの「債務者は任意に支払った制限超過部分を返還請求ができない」という規定の廃止こそ、明治10年に旧利息制限法が制定されて以来の140年近い歴史のなかで画期的な改正が実現したと言えましょう。
 この小論では、利息制限法の歴史を簡単に検討した上で、現在の状況を分析してみます。
 
? 利息制限法小史
1 西欧における利息制限
中世教会法支配下の西欧では、アリストテレスの「銭は銭を生むことなし(Pecunia pecuniam parere non potest)」の標語のもとに、利息徴収は禁止されていました。
しかし、社会経済事情の変化に伴う投資行為の発達は利息禁止の潜脱を招き、全面的な利息の禁止から、過度な利息徴収のみを禁止する法制への変化が現れます。
ドイツでは16世紀中葉に、フランスでは16世紀中葉にそれぞれ年5%の利息を許容し、イギリスでは16世紀以来利息制限法が制定されています。
ところが、19世紀に入って産業資本の発達に伴う経済の自由放任主義が主流になると、その法律上の化身として契約自由の原則が確立され、利息法制もこの原則に影響されて、制限が撤廃されます。西欧各国は利息自由の立場を採用しつつも、利息の自由を無制限に許容するのではなく、実質的な等価物の交換ないし衡平の観念に立脚して、暴利行為の禁圧と経済的弱者保護を法制化していきます。
現在のドイツには利息制限法はなく、「公定歩合の4倍を超える利息は公序良俗違反の暴利とする」という判例法に従って、銀行・信用金庫が消費者金融のニーズに応え、公序良俗に反しない範囲で債務者の信用に応じた貸出金利を設定しています。日本のサラ金に該当する金融業者は存在せず、消費信用の貸出金利も、自由競争と企業努力によって前記暴利基準よりも低く抑えられています。日本では、契約自由といっても、どのサラ金も出資法上限金利で営業しているのとは全く対照的です。また、西欧の法制史と比較すれば、日本の利息制限法は17世紀の遺物ということになります。

2 日本の利息制限法史
 日本でも、遠く律令時代から利息制限に関する法制がありました。(稲粟の消費貸借についての利息制限である、公出挙・私出挙。公出挙は年1割、私出挙は年10割)
 鎌倉幕府は1年に元本の半額を利銭の上限としてこれに違反した契約を無効とし、室町幕府もこれを踏襲しましたが、高利潜脱やさまざまな脱法行為、さらに徳政令の頻発で暴利が貪られ債権債務関係が極度の不安に陥るに至って、中世末期には利息制限の法制は形骸化してしまいます。
徳川幕府は、元文元年に、それまで利息の上限を年2割として2割以上の訴えを提起した場合には年5分計算をもって算出した利息を限度にこれを受理していましたが、それ以降は年1割5分を最高利率と定め、さらに天保十二年には最高利率を年1割2分に引下げます。江戸時代の利息制限法は、法定利率をこえるものには訴権を与えないという制度でした。

3 旧利息制限法
 明治政府ははじめ徳川幕府の利息制限法をそのまま踏襲しましたが、明治4年1月18日太政官布告をもって、利息制限を撤廃し自由放任主義の立場をとります。
 しかし、これは高金利の横行と社会不安の増大を招き、自由放任主義はあえなく挫折します。すなわち、「人民保護上最モ急務」とする明治10年の旧利息制限法の提案理由には、利息制限撤廃によって「古今未曾有ノ高利」を招いてしまい、「貸主無法ノ姦ヲ制シ、借主無法の損ヲ受ケサル為ニシテ今日ノ弊害ヲ防カントスル」もので、これを設けなければ「到底天下ノ窮民ヲシテ死地ニ陥ラシムルニ至ラン」と述べられています。
 ここで注意すべきは、さきにも触れたとおり、旧利息制限法は西南戦争の真っ最中の明治10年に制定されていることです。これは、明治22年の旧憲法や明治29年の民法よりも早く、近代法制の整備に先だって、社会の安定のために高金利を制圧する利息制限法が必要とされていた事実でしょう。
 さて、このような背景から生まれた旧利息制限法は、その第2条で「契約上の利息とは人民相互の契約をもって定め得べき所の利息にして元金百円未満は1ヶ年につき百分の二十、百円以上千円未満は百分の十五、千円以上百分の十二以下とす、若し此限を超過する分は裁判上無効のものとし各其制限にまで引き直さしむべし」と規定しています。
 ここで問題となったのは、「裁判上無効」の解釈でした。
 学説は「裁判上無効」を、「法律上無効」つまり絶対無効と読むべきだと主張しましたが、判例は一貫して条文の文言に忠実な解釈を取り、「貸主は制限を超過する利息の支払を求めて裁判所の助力を求めることは許されないが、借主が任意に制限を超過する利息を支払ってしまった場合には、強行法規である利息制限法に違反して支払ったのだから(不法原因給付)その返還を求めることはできない」という立場を貫いて、学説と鋭く対立しました。
 明治10年という、まだ近代法制が整えられる以前に作られた旧利息制限法は、江戸時代の「法定利率をこえるものには訴権を与えない」という制度をそのまま引き継いで立法化したものと考えられます。旧法は、その後明治28年の民法制定のときに廃止の危機にさらされます。
西欧で産業資本主義が隆盛するときにそれを倣って作られた民法典は、自由主義思想一色に覆われています。西欧自由主義を崇拝した民法の起草者たち(富井政章、梅謙次朗)は、利息もまた市場原理に委ねるべきだと強行に主張したのです。これに対し、横田國臣、土方寧、長谷川喬、岸本辰雄らは利息制限撤廃に反対し、激論が戦わされました。
当時の自由主義思想のもとでは、撤廃反対論者は、理論的には制限撤廃論を破ることはできず、また利息制限法の実効性については、撤廃反対論者ですら懐疑的でした。
この論争は、最後は「実効性のない利息制限」は「国家の恥」か、それとも「国家の名誉」か、といった観念論に至って決着がついたようです。利息制限法の存在は「国家の名誉」であり、それによって高利貸しを≪悪≫として蔑んでいることが社会にとって大切だ、とされて終わったのでした。
その後、金融市場の一般金利安の影響を受けて、大正8年4月に、制限利率は「元金百円未満は1ヶ年につき百分の十五、百円以上千円未満は百分の十二、千円以上百分の十以下」に改められましたが、これ以外には大きな改正もなく、昭和29年に現行法が定められるまで、旧利息制限法は77年間効力を保ち続けました。

4 現行利息制限法
昭和29年法律100号で、現在の利息制限法が制定されます。
立法担当者によれば、旧法時代に判例と学説が対立したため、判例を立法化して解釈上の疑義を解消したものだ、とされています。
すなわち、旧法の「裁判上無効」を単に「無効」と改めて、さらに「超過部分を任意に支払ったら返還請求できない」とした、とされています。(1条1項と2項)
 この改正に対して、学説は失望を隠しませんでした。またも、江戸以来の「制限を超えるものは訴権を与えない」すなわち裁判外では取った者勝ちのやり方が踏襲されたのです。
 さらに、1項の「無効」と、2項の「返還請求できない」の関係を巡って、学説・判例とも再び混乱を深めます。
 ここで新たな問題になったのは、「任意に支払った(無効な)制限超過部分を、残存元本に充当できるか否か」という問題でした。充当を肯定しなければ債務者保護の実効性がなくなるが、そうすると経済的には返還請求を認めるのと同じことになって、1条2項の存在意義がなくなる、という問題です。学説の主流は元本充当を肯定しましたが、下級審判例は、充当肯定と充当否定に二分されました。
 最高裁も迷走します。
 昭和37年6月13日大法廷判決は9対4で元本充当を否定し、それから2年後の昭和39年11月18日大法廷判決は10対4で元本充当を肯定しました。
 また、賛成・反対いずれの側からも、(裁判官・学者とも)法解釈の限界と改正の必要性が指摘されています。1項と2項が矛盾しない解釈は、どうやっても無理だったのです。
 谷口教授は「利息制限法はザル法であって行為規範とはなりえず、裁判規範としての性格を濃厚に有する」とまで述べています。
 続く昭和43年11月13日大法廷判決は、充当法理をさらに推し進めて、充当計算の結果元本が完済となったら、それ以降の支払分は非債弁済となるから、不当利得として返還請求できる、という判断を下しました。
 昭和29年にできた利息制限法は、昭和39・43年の2つの大法廷判決によって、制定後14年でその1条2項と4条2項が空文化されたことになります。
 これで一旦は制限超過部分の絶対無効・元本充当と返還請求が確立されますが、15年後の昭和58年に貸金業規制法が制定され、その43条にみなし弁済規定が置かれたことによって、ふたたび貸金業者による制限超過部分の取得が合法化されてしまいます。
 その後は、平成18年に至るまで、みなし弁済の成否が裁判で争われます。
 法律論としては、みなし弁済規定(43条1項)は、最高裁によって封じ込まれた利息制限法1条2項を、要件を厳格化して復活させたもの、と見ることができます。
 三権分立のもとで最高裁が違憲判断を示せば、国会はそれを尊重します。
 しかし、利息制限法については、国会は2つの大法廷判決を無視し、逆に最高裁の判断を潰す立法を行いました。そして、無効だが有効とみなす、という矛盾した法的構造の上に、14兆円の貸金市場が形成されるに至ったのです。
 もうお気づきでしょうが、43条という条文番号自体が、43年大法廷判決に対する露骨な挑戦を表しているのです。
(43年当時は意識されなかったでしょうが、最近は43年大法廷判決を憲法判断であった、とする見解も主張されています。高利制限は、民事法の一分野ではなく、憲法が保障する財産権や生存権など、基本的人権の問題である、という考えです。傾聴すべきです。)

 そして歴史は繰り返されます。
 平成18年1月に、最高裁の3つの小法廷が、すべてみなし弁済を否定する判決を出し、最高裁判事全員の総意として、みなし弁済にNOを突きつけました。
 その後の経過は、報道等でご存じのとおりです。
 平成18年12月の国会で、みなし弁済と、そして、やっと利息制限法1条2項の廃止が決まります。私たちは昭和58年から平成18年までのみなし弁済の23年間だけに目を向けがちですが、これは遡れば明治10年以来の利息制限法1条2項の問題に、140年近い時間を経て立法的解決がつけられた、という意味なのです。江戸法制以来の残滓である「制限超過部分は無効だが有効」、という矛盾が取り除かれ、「制限超過部分は無効」に統一されたのです。
 その意味では、平成18年の1年間は、おそらく100年に1度あるかないかという歴史的な出来事の連続でした。
しかし、油断すれば、また同じ事が繰り返されてしまいます。
平成21年の改正法完全施行と見直しに向けて、貸金業者は利息制限法の引上げ、改悪を画策しています。
歴史的な法改正に立ち会う機会に恵まれた私たちが、利息制限法を守り、さらにその内容を経済実態に即したものにあらためるべく努力しなければならないことは、多言を要しないでしょう。


? 過払いブームとは何か?
 貸金業者や、経済界、さらにそこに利権を持つ政治家や学者までもが、現在の過払いブームは異常だ、不当だ、と言います。
 弁護士や司法書士の中からも、アイロニカルな発言が聞こえてきます。
 たしかに、営利目的だけから過払金返還に走る弁護士や司法書士がいることは事実ですし、それは是正されるべきです。
 しかし、大局的に見れば、「異常」の意味が違ってくるはずです。
 今の「異常事態」とは、利息制限法が、やっとその本来の機能を発揮し始めた、ということなのです。この2・3年で、140年間のカラ題目に魂が入り始めたのです。

 残念ながら、日本の歴史では、高利禁圧に成功した例に乏しいようです。
 明治28年の民法編纂時の自由主義にもとづく利息制限法廃止論も、「いくら法律で禁止しても高利貸しはなくならない。だから役に立たない法律は要らない」というのが本音でした。
 この「法律で禁止しても高利貸しはなくならない」という認識は、廃止論者も存続論者も共通でした。その上で、「役に立たない法律を残すのは国家の恥」か、「理念を堅持することこそ国家の名誉」かという観念論が戦わされたのでした。
 判例を調べてみても、そこに出てくる事案は、年利7割から9割というものが大半です。
 そして裁判が苦手な日本人のこと、裁判所に持ち込まれるのは九牛の一毛に過ぎなかったことでしょう。
 利息制限法1条2項を死文化した昭和43年大法廷判決も、実際には貸金業者にほとんど影響を与えませんでした。「制限超過部分は無効で残存元本に充当される・充当後の過払金は返還請求可能」といっても、それは裁判所の中と研究者の間にとどまり、実社会に変化をもたらすに至らないまま、みなし弁済規定の成立で封じ込まれてしまったのです。
 しかし、今回は違います。
 みなし弁済を完全と言っていいほどに否定した平成18年1月13日判決によって、過払金の返還が可能であることが広く社会に知られることになり、さらに世論や市民運動の盛り上がり、340万通の署名や1136地方議会の意見書などの意思表明が、金利規制という最も困難な政治課題をも突破させて、歴史的法改正の実現に至ったのです。
 その結果、大手サラ金は各社とも数千億円の赤字に追い込まれました。
 これは、たしかに「異常な」出来事です。しかし、「異常」が「正常」に変わりつつある、という意味で「異常」なのだと思います。
それは、経済的弱者保護のための強行法規である利息制限法が、制定から140年にして、やっとその効力を発揮し始めた、ということなのです。「利息制限法はザル法であって行為規範とはなりえず、裁判規範としての性格を濃厚に有する」という谷口教授の言葉を借りれば、裁判規範に止まっていた利息制限法が、行為規範になりうる可能性が見えてきたのです。「現在」とは、これまで日本では困難だった高利禁圧が初めて実現しつつある時、と捉えるべきだと思います。
そして、この流れは、絶対に後退させてはならないのです。いやしくも法律家を自認する者であれば、自分がいかに幸運な時代に遭遇し、いい仕事ができる機会に恵まれているかを自覚するべきです。また、司法書士会は、その社会的責任を全うするために、自主的・積極的な行動をとるべきです。それができないような司法書士会であれば存在意義はなく、ただちに解散するべきです。


kabarai5 at 14:33コメント(0)トラックバック(0) 

利息制限法をめぐるトピック

0000019はじめに
「金銭も一つの商品である以上、その価格・対価たる利息は需要と供給の関係で決まるのであって、それを人為的に制限するのは経済原理に反する。」
「いくらでも高い利息が取れれば、資本の供給に競争が生じて、自ら競って安く貸すものだ。だから制限を撤廃し自由化すれば、債務者の利益になる」
これは08年2月のサンデープロジェクトの竹中平蔵や木村剛の発言でしょうか?
それともアメリカで猛威をふるう新自由主義経済学の論拠でしょうか?
いえいえ、実は明治28年の民法編纂に付随した利息制限法廃止論者の意見です。
私がざっと調べた限りでも、この100年くらいのあいだ、金利規制は延々と同じ議論を繰り返しており、目新しい論点は出ていないのです。お疲れ様でございます。
 ここでは、金利規制が話題になるたびに登場する、さまざまな反対論をランダムに拾って、その妥当性を検討してみましょう。

1 金利規制が強すぎると金融を閉塞するか
 昭和39年11月18日大法廷判決の横田正俊裁判官(後に第4代最高裁長官)の元本充当反対意見の中に、次のようなくだりがあります。「超過利息の元本充当を認めると、貸金業者の恐慌をきたし、金融梗塞を招来するおそれがある。」
これに対し、我妻教授は「独断的観念論の嫌いがあり、かような政策的配慮から利息制限法の効力を弱めるべきでない。」と横田正俊裁判官を手厳しく批判されています。
ちなみに、横田正俊長官の時代が、最高裁が最もリベラルであった、と言われています。
この教訓は何か?
私は劇場のイドラではないかと思います。「金利規制が強すぎると、金融梗塞を招来するおそれがある。」という言い訳は、アリストテレスの「銭は銭を生むことなし」という思想と同類のドグマに過ぎないのではないでしょうか。たとえリベラルで優秀な法律家でも、油断すると根拠のないドグマに囚われ、目が曇ってしまうのでしょう。

2 金利を下げると借りられない人が出てきて、ヤミ金がふえる
 これも昭和29年の現行利息制限法制定の議事録、昭和58年の貸金業規制法制定の議事録や、一昨年の金融庁懇談会でアイフルの福田吉孝社長が述べている、引下げ反対の決まり文句。
 しかし、平成12年に出資法上限金利が40.004%から29.2%へ下がったときにも、ヤミ金の増加は見られず、サラ金は逆に貸出件数を増やしています。
 そもそも、ヤミ金が増えたとか減ったという正確な統計はあるのでしょうか?
正確な実態がわからないから「ヤミ金」なのであって、増えるか減るかなど把握できないものの増減を根拠にする議論は、貧弱としか言いようがありません。
 金利を下げれば、焦げ付きのリスクも下がりますから、借りられない人が増えるとは限りません。また、高金利なればこそ、貸し倒れのリスクを容易に吸収できるために、債務者の信用度に関わりなく、誰彼構わず貸し付けているのが、サラ金の実態です。
 さらに、懸命に支払続けている債務者の犠牲によって、貸し倒れ損失の吸収を図るシステムが健全であるとは言い難いでしょう。
 金利が高いからこそ、「貸せば貸すほど儲かる → 誰でも構わず貸し付ける」という安易な図式が成立しているのです。
 また、ヤミ金はれっきとした犯罪であって、警察が取締りによって制圧すべきものです。サラ金の融資によってヤミ金を押さえるなどとは、本末転倒も甚だしい議論です。
ついでに、マクロで見れば、利用者1400万人、貸付残高14兆円のサラ金の被害は、32万2000人・322億4000万円(平成15年警察庁まとめ)のヤミ金の害悪よりも遙かに大きいでしょう。

3 債務者の信用度に応じて金利が決まる
 「与信審査能力こそ、クレジット会社の生命だ」とは、昨年の経産省割販法審議会でのクレジット業界代表者の口癖。
 しかし、実際には破産歴でもない限り与信審査は通ってしまいます。ほとんどフリーパス。また、債務者の信用度にかかわりなく、出資法上限金利で貸そうとするのがサラ金。
クレディセゾンの林野宏社長は、前記審議会で「日本人の個人資産は1300兆あるんです。世界一周のクルージングに行くような大金持ちがいくらでも借ります。金利なんて関係ありませんよ〜!!」と大声で吠えて、顰蹙を買っていました。
 不覚にも「俺に儲けさせろ」という貸金業者の本音を漏らしてしまわれたのでしょう。
 ちなみに、クレディセゾンの営業利益の約48%が貸金収入です。
(三菱UFJニコスは約60%、丸井は約53%、オリエントコーポレーションは約51%)

4 自由化すれば、競争原理によって金利が下がり、債務者の利益になる
 これも摩訶不思議な話です。
 本当に競争原理が働くのなら、上限金利の有無にかかわりなく、競争によって金利は下がるはずです。金利規制があるから競争原理が働かない、などという理由が、どこにあるのでしょうか?
 現在の公定歩合は0%代、市場金利も2%。それならば、29.2%の上限金利は広大な自由領域です。その自由空間で十分に競争は可能なはずなのに、サラ金の金利はほとんどが29%付近に集中しています。
 消費者金融の金利については、競争原理はまったく働きません。サラ金は常に上限金利目一杯での貸付けを強制し、弱い立場の借主は逆らうことができないのです。金利制限を撤廃すれば、サラ金の金利は上がるだけで、決して下がることはありません。

5 金利を下げたから、消費が冷え込んで不況が深刻化する
 グレーゾーン廃止に伴う消費不況に直撃されているのは、パチンコ業界です。
 ここは、気の毒だけどお客が減る方がよろしい。
 また、29%の金利では、債務者は収入の多くを返済に回さざるを得ず、消費に充てられる所得は減少します。金利を引下げるほど、消費へ回せる所得は増えるのです。
さらに、過払金は1兆円の景気対策となっています。
100万の債務が実は100万の過払い、となれば、理屈では200万を消費に回せるのですから。
多額の過払金を取り戻すと、多重債務者(実は多重債権者)は美男美女になります。
相談に来るときは、蚊の鳴くような声で話すクタビレたおじさんやおばさんですが、債務がなくなり、過払い金が入って来ると、別人のようにハンサム・別嬪になります。
それに、身なりも良くなります。長年に渡って返済を続けてきたために、服や靴も買えなかったのです。懸命に働いて得た収入がサラ金の金利に消えるよりも、税金の滞納解消や日用品へ使われる方が、はるかに良い経済効果を生むでしょう。

6 みなし弁済規定によって、債務者保護は万全になった
 これは平成18年に貸金業者がさかんに言い触らした宣伝文句でした。
 曰く、「契約書と受取証書を交付しているのだから、債務者は取引を正確に把握しているし、契約書や受取証書の保存は債務者にとって容易である。だから債務者の保護は十分に図られており、その上に立つみなし弁済は素晴らしい法律だ」
 しかし、サラ金から借り入れた債務者が契約書や領収書を保存していないことは、サラ金自身が一番良く知っています。最近の裁判では、平気で契約の実際とは異なる主張をしてきます。その典型例が、長年の取引で中断がある場合で、一度完済した債務者が数年後に再び借り入れたケースで「第1取引と第2取引は別契約だから、別個に計算するべきだ。」というものです。先日シンキと争った過払い訴訟では、債務者がやっと探し出した第2取引のクシャクシャの領収書に、はっきりと「再貸」と印字されていましたが、それでもシンキは別取引の主張を引っ込めませんでした。
 もっと露骨なのはプロミスで、第2取引で作成した「借入申込書」をもって、新しく極度額借入基本契約が締結された、と主張しますが、その「借入申込書」には、極度額も、利率も、返済方法も記載されておらず、「基本契約」の内容がどこにも書いていないのです。貸金業法17条の要件を全く満たさない書面をもって、新たな契約だ、と強弁してはばかりません。
 そもそも、みなし弁済規定そのものが矛盾に満ちています。
「貸金業法が作られて、貸金業者は契約書や領収書を作らないと処罰されるようになった。しかし、ちゃんと契約書や領収書をつくると、裁判所に持ち込まれたら、利息制限法を超過する利息は無効だと言われてしまう。だから、まじめに契約書と領収書を作成した貸金業者には、そのご褒美に、無効な利息でも頂戴できるようにしてあげましょう」という、およそ「資金需要者の利益を保護する」という貸金業規制法の立法目的と矛盾しているのです。


kabarai5 at 14:31コメント(0)トラックバック(0) 

0000014利息制限法はどのように変更されるべきか

1 高金利は経済構造を歪めている
 3年前までは、一番儲かる商売がサラ金でした。
 それで、鉄道会社や旅行会社、インターネット会社などが、こぞってサラ金業に参入しました。
 古くからサラ金を本業にしているのは、先にも書いたニコスなどのクレジット業界。
 クレジット会社は、本来なら決済機能を担当する社会インフラのはずですが、収益の5〜6割を貸金で上げてきました。物販をエサにしてカードをばらまき、集めた顧客をキャッシングへ誘導して高利貸しで儲ける、というビジネスモデルを自慢しておりました。そのために、クレジット業界は貸金業法改正と過払い請求で大打撃を受けています。
 このように、高金利=高収益から、本来金融とは全然関係ない業界までが、本業を忘れてサラ金業にいそしむという、社会経済構造の歪みをもたらしています。
 マクロ的な国家経済の見地からは、不健全と言うべきです。

2 利息制限法の上限金利は、54年間改正されていない
 現在の、元本10万円未満20%、10万円以上100万円未満18%、100万円以上15%、という規制は、昭和29年以来、変更されていません。
 貸金業界は、「昭和29年と現在では貨幣価値が全然違う。だから10万、100万の金額刻みを、50万、500万に引き上げるべきだ」などと言います。
 しかし、この金額刻みに、果たして合理的な理由があるのでしょうか?
「10万円でも100万円でも事務の手間やコストは同じだから、少額の貸付けでは利息が高くないと採算が採れない」などという意見がありそうです。
 でも、現在の銭勘定は全てコンピューターがやっています。ましてやサラ金は全国に多数のATMを配置し、リアルタイムで貸付け・返済から利息計算までやってのける優れたコンピュータシステムを備えています。(ホントに、法務省のオンライン登記申請システムより、サラ金のコンピュータシステムの方が遙かに優秀だと思います。一方、昨年の貸金業法の政省令で、サラ金に高額なATM利用料の徴収が認められそうになり、これを後藤田正純衆議院議員や森まさこ参議院議員が急遽潰したことは記憶に新しいところです。)。利息計算や債権管理にかかるコストは大したことはありません。
  また、昭和29年当時は、インフレ率が高く、市場金利は9%でした。このような経済情勢に合わせて定められた利息制限法が、経済情勢の変化にもかかわらずその後50年以上改正されていないのは、実におかしな話です。ましてや、この10年間は公定歩合ゼロという前代未聞の低金利とデフレスパイラルが続いているのです。現在の経済情勢に照らしてみれば、利息制限法ですら超高金利なのです。この乖離は早急に是正されるべきでありますし、この54年間、改正を怠り、経済実態とかけ離れた(すなわち立法事実が失われているにもかかわらず)上限金利を放置した国の不作為責任が問われてしかるべきでしょう。

3 制度設計はどうあるべきか
  これが難問です。金利規制で考えられる論点を上げてみると
? 生産信用と消費信用を分けるべきか
? 消費信用は無利息であるべきか
? 生産信用は、大資本と零細企業を分けて考えるべきか
? 大資本には規制を加えずに私的自治に委ねておくべきか
? 現在の3段階の金利区分に妥当性はあるか
? 上限金利は、一律に〇%とするのか、市場金利連動型にするのか
? 〇%とは、いくらが妥当か
? 金利規制の法規は単純明快な方がいい
? アメリカ・イギリス・ドイツ・フランスなどの事情はどうなっているか
? どの考えが政治家を説得しやすいか
? 利息制限法を直接いじるのか、消費者契約法などに別の規定を盛り込むか
 などなど、検討すべき論点は多岐に渡ります。

4 遅延損害金は必要なのか
 みなし弁済が使えなくなって以来、貸金業者(主に商工ローン)は、遅延損害金で高利を得ようとしています。
 たとえば数年間取引がある顧客が、途中で数日返済が遅れたことがある場合、遅れて以降の金利を15%ではなく21.9%で請求する、というものです。
 これは現在の裁判実務でいちばんホットな問題の一つですが、個別の訴訟とは別に、果たして金銭消費貸借で約定利率よりも高い遅延損害金をとる根拠があるのかが問題視されています。
 理論的には、利息は弁済期までの元本の使用の対価で、損害金は債務不履行、とりわけ金銭債務の場合には弁済期以降債権者が元本を使用できないことによる損害の賠償です。
 そうすると、債権者が元本を使用できずに受ける損害とはなにか?貸金業者にとって、それは利息と変わらないはずです。利息よりも高額な損害が生じる理由はありません。
 また、遅延損害金に違約罰の性格があるにしても、実際には遅延損害金は高利収奪のためだけに使用されています。(この点をおもんばかってか、旧利息制限法5条は、裁判所に高額な遅延損害金の是正を認めていました。)
 さらに、消費者契約法9条が消費者契約の遅延損害金の上限を14.6%と定めているのに、利息制限法4条は金銭消費貸借に21.9%から29.2%の遅延損害金を認めており、立法にも矛盾があります。
 消費者契約法との整合性をも考えれば、金銭消費貸借には上限金利を超える遅延損害金を禁止する必要があるのではないでしょうか。


kabarai5 at 14:28コメント(0)トラックバック(0) 

0000052最二小判平成20年1月18日の最二小判平成15年7月18日との矛盾


 平成20年1月18日、最高裁第二小法廷が、過払金の充当に関する判決を出しました。
 同判決では、第1取引の反復継続の長さ、空白期間、契約書の返還の有無、契約条件などの事情を考慮して、「事実上1個の連続した取引」と評価できるかを判断する旨を示しており、充当を可とする特段の事情(合意があった)と評価すべきかは、総合的な判断によるべきであるという立場を表明したことになります。
 しかし、そもそも充当の根拠を当事者の「合意」に求めるのは、現実に即しても妥当ではなく、最二小判平成15年7月18日で示された実質利用論を貫徹し、「当然充当」を認めるべきではないでしょうか。

1.実質利用論とは
最高裁判所平成15年7月18日第二小法廷判決は,貸金業者が,2つのグループの手形切り返しによって債務者から継続的に利息制限法を超過する高金利を徴求し続けた事案において,1つの手形取引から生じた過払金が並行する別の手形取引の借入金債務に充当されるとした原審の判断を是認し,一つの取引で生じた過払金が無条件に別取引に充当されることを認めた上で,その場合には,貸金業者が充当されるべき元本に対する約定の期限までの利息を取得することができるとの原審の判断は否定して,その理由を次のように述べました。
すなわち「(利息制限)法1条1項及び2条の規定は,金銭消費貸借上の貸主には,借主が実際に利用することが可能な貸付額とその利用期間とを基礎とする法所定の制限内の利息の取得のみを認め,上記各規定が適用される限りにおいては,民法136条2項ただし書の規定の適用を排除する趣旨と解すべきであるから,過払金が充当される他の借入金債務についての貸主の期限の利益は保護されるものではなく,充当されるべき元本に対する期限までの利息の発生を認めることはできないというべきである。」として,利息制限法1条1項及び2条の規定を「金銭消費貸借上の貸主には,借主が実際に利用することが可能な貸付額とその利用期間とを基礎とする法所定の制限内の利息の取得のみを認め」るもの(この法理を「実質利用論」という)であり,それらの「各規定が適用される限りにおいては,民法136条2項ただし書の規定の適用を排除する趣旨」であると明らかにしたことが,この判決の中核の法理です。

2 弁済当時存在する他の借入金債務
この判決の「弁済当時存在する他の借入金債務に充当され」という文言を引用して「弁済当時他の借入金債務が存在しなければ,充当されない」というような反対解釈を認めれば,過払金発生後の別債務について債権者の期限の利益を認めることとなり,前記実質利用論と矛盾することになります。

3 基本契約
 さらに,この判決の「同一の貸主と借主との間で基本契約に基づき継続的に貸付けが繰り返される金銭消費貸借取引において」と述べている部分も,事案がそのような取引であることを確認しているに過ぎず,基本契約の有無に関わりなく「金銭消費貸借上の貸主には,借主が実際に利用することが可能な貸付額とその利用期間とを基礎とする法所定の制限内の利息の取得のみを認め」なければ,強行法規である利息制限法1条1項及び2条が骨抜きとなってしまい,実質利用論が貫徹されないことになるでしょう。

4 最二小判平成20年1月18日
 最高裁判所第二小法廷は,平成20年1月18日に,貸金業者のリボルビング取引で,一度完済し約3年後に同じ貸主から再度借入をした事案について,第1取引の契約時に充当の合意が推認できるか否かを問題として,第1取引完済時の過払金の第2取引の貸付金へ充当の可否を狭く解しましたが,もし過払金の充当を認めなければ,第2取引については,充当(つまり過払金と貸付金の差引計算)によって減少しないままの元本から発生する利息を認めて,「借主が実際に利用することが可能な貸付額とその利用期間とを基礎とする法所定の制限内の利息」以上の取得を許すこととなり,15年最判が示した実質利用論に反することとなります。


kabarai5 at 14:27コメント(0)トラックバック(0) 

過払い返還・任意整理・民事再生・破産・債務整理・多重債務相談など

菊池司法書士事務所 東急田園都市線・東急大井町線 二子玉川駅 
東京都世田谷区玉川 tel/fax  03-3707-4673
mail nf3@hotmail.co.jp
{業務分野・相談業務・法律相談業務}法律相談・法テラス法律・サラ金の多重債務法律相談・破産相談・民事再生相談・サラ金の過払い金の法律相談・サラ金の過払い訴訟法律相談・サラ金の過払い金返還の法律相談・サラ金の任意整理の法律相談・過払い金による債務整理
{業務分野・債務整理業務}多重債務・債務整理・過払い金返還請求・破産・民事再生・任意整理
{業務分野・登記業務}不動産登記・商業登記・会社設立・相続・遺言・
{業務分野・成年後見業務}成年後見・任意後見・
{業務分野・裁判業務}裁判事務・少額訴訟・地方裁判所の本人訴訟支援
{業務地域・川崎市全域}川崎市川崎区・川崎市幸区・川崎市中原区・川崎市高津区・川崎市宮前区・川崎市多摩区・川崎市麻生区
{業務地域・横浜市全域}横浜市緑区・横浜市青葉区・横浜市都築区・横浜市旭区・横浜市泉区・横浜市磯子区・横浜市神奈川区・横浜市金沢区・横浜市港南区・横浜市港北区・横浜市栄区・横浜市瀬谷区・横浜市鶴見区・横浜市戸塚区・横浜市中区・横浜市西区・横浜市保土ヶ谷区・横浜市南区
{業務地域・東京23区}東京都世田谷区・東京都渋谷区・東京都品川区・東京都大田区・東京都目黒区・東京都新宿区・東京都杉並区・東京都文教区・東京都港区・東京都足立区・東京都荒川区・東京都板橋区・東京都江戸川区・東京都葛飾区・東京都北区・東京都江東区・東京都墨田区・東京都台東区・東京都中央区・東京都千代田区・東京都豊島区・東京都中野区・東京都練馬区
{業務地域・東京多摩地域}東京都昭島市・東京都あきるの市・東京都稲城市・東京都青梅市・東京都清瀬市・東京都国立市・東京都小金井市・東京都国分寺市・東京都小平市・東京都狛江市・東京都立川市・東京都多摩市・東京都調布市・東京都西東京市・東京都八王子市・東京都羽村市・東京都東久留米市・東京都東村山市・東京都日野市・東京都府中市・東京都東大和市・東京都福生市・東京都町田市・東京都府中市・東京都三鷹市・東京都武蔵野市・東京都武蔵村山市
{業務地域・JR南武線}川崎・浜川崎・川崎新町・八丁畷・尻手・矢向・鹿嶋田・平間・向河原・武蔵小杉・武蔵中原・武蔵新城・武蔵溝口・津田山・久地・宿河原・登戸・中野島・稲田堤・矢野口・稲城長沼・南多摩・府中本町・分倍河原・西府・谷保・矢川・西国立・立川・
渋谷・池尻大橋・三軒茶屋・駒沢大学・桜新町・用賀・二子玉川・ニ子新地・高津・溝口・梶ヶ谷・宮崎台・宮前平・鷺沼・たまぷらーざ・あざみ野・江田・市ヶ尾・藤が丘・青葉台・田奈・長津田・つきみ野・すずかけ台・中央林間
{業務地域・東急田園都市線}渋谷・池尻大橋・三軒茶屋・駒沢大学・桜新町・用賀・二子玉川・ニ子新地・高津・溝口・梶ヶ谷・宮崎台・宮前平・鷺沼・たまぷらーざ・あざみ野・江田・市ヶ尾・藤が丘・青葉台・田奈・長津田・つきみ野・すずかけ台・中央林間
{業務地域・東急大井町線}二子玉川・上野毛・等々力・尾山台・九品仏・自由が丘・緑ヶ丘・大岡山・北千束・旗の台・荏原町・中延・戸越公園・下神明・大井町
東急東横線・東急世田谷線・東急目黒線・東急多摩川線・東急池上線
東京メトロ半蔵門線・東京メトロ南北線・東京メトロ有楽町線・東京メトロ銀座線・東京メトロ千代田線・東京メトロ日比谷線・東京メトロ丸の内線・東京メトロ東西線・都営浅草線・都営新宿線・都営三田線・都営大江戸線・井の頭線・京王線・小田急線・JR山手線・JR南武線・JR横須賀線
東京地方裁判所・東京地方裁判所八王子支部・東京簡易裁判所・横浜地方裁判所・横浜地方裁判所川崎支部・神奈川簡易裁判所・川崎簡易裁判所

アイフル、アコム、プロミス、武富士への過払い金請求が増えています。

アイフル、アコム、プロミス、武富士など大手サラ金は、1兆円以上の引当金を積んでいます。アコムは東京三菱UFJ、プロミスは三井住友フィナンシャルグループのメガバンク系列。

市場金利は2%、預金金利は0.1%。大手銀行は、極めて安いコストで調達し莫大な資金をアイフル、アコム、プロミス、武富士へ供給し、アイフル、アコム、プロミス、武富士は低利で調達して高金利で貸し出しています。

アイフルの過払い請求、アコムの過払い請求、プロミスの過払い請求、武富士の過払い請求。

日本の大富豪の上位は、アイフル、アコム、プロミス、武富士など大手サラ金の創業者が独占しています。いずれも数千億の資産を持っています。
 


kabarai5 at 05:23コメント(0)トラックバック(0) 
 世田谷・二子玉川 債務整理   菊池司法書士事務所

司法書士・菊池雅都

訪問者数
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

  • ライブドアブログ