2009年03月22日

機動戦士ガンダム00感想 ガンダムの串ダンゴオー2期 第16話

前回のあらすじ:刹那がマリナにタマを抜かれるとかそんなん。

gu00SS-16a「アロウズ」の蛮行を世に知らしめ、その是非を世論に問うため、パング・ハーキュリー主導の軍事クーデターが始まりました。ステーションの占拠、駐留軍、各生命維持施設、リニアトレイン、太陽光発電システム全てを掌握。これが本当のテロリズムだった場合、スティーヴン・セガールやブルース・ウィリスを一個連隊で投入しても救出ミッション完了は難しいでしょう。何せ6万人の人間と、人類の英知を結集させた機動エレベーターが相手の手の内です。サーシェス風に言えば、こいつぁモノジチって奴だ!

ハーキュリーの行動を見て、セルゲイは思索していました。かつて軍隊の正しき在り方について、自分と、後の妻(ホリー)に語ったあの男らしい行動ではあるが───。軍紀と理想の間で板挟みになるセルゲイ。そんな彼に、キム司令からの極秘任務が下ります。

このクーデター発生は、恐らくヴェーダの演算したシナリオに入っていたでしょう。イノベイターは表立った行動こそ見せませんが、アロウズは既に、何かのアクションを起こしているようです。その真意を確認するため、アフリカタワーへ向かうトレミー2。アレルヤさんの台詞はありません。スメラギさんに干されているようです。

gu00SS-16bテロリスト制圧のため、アロウズはMSとオートマトンを投入。地の利で迎撃は出来たようですが、世界が見ているとして、敢えて攻撃を受けるハーキュリー。人質にしている民間人にアロウズの非道を体験させるつもりなのでしょうか。連邦市民を奮い立たせるには乱暴な手段ですが、そうまでしても伝えようという意志があります。故に「憎んでいただいて構わない」。

別ルートからピラーを上昇してくるティエレン・タオツーが出現。乗っているのは、クーデター派との交渉役を命じられたセルゲイ・スミルノフ大佐でした。白いノーマルスーツの大佐は、どこかアムロ・レイを想起させます。もし第2次ネオジオン抗争以後もロンド・ベルに残っていたとすれば、軍の在り方に苦闘しながらも、緩やかな変革を促そうとしていたでしょう。ガンダム30周年となれば、ファースト世代もこの年齢層。セルゲイ・スミルノフという人物は、その辺を狙った配置なのかもしれませんね。一方で正規軍の行く末に早々見切りを付けたのがキム司令。アロウズ上層部に入れるようしっかり手を回すあたり、したたかです。コーラと同じ声優だとは思えません。

事件の首謀者は、かつてアンドレイが士官学校入学に力を借りた人物だった。恐らくこの時には親子仲が冷え切っており、アンドレイは一方的に家を出る手段として軍へ進んだのでしょう。しかし、ひととき頼りはしても、母を見殺しにした件ではハーキュリーを責める小熊。あーホント面倒くさいなコイツ。

gu00SS-16c司令室に通されたセルゲイは、ハーキュリーに投降勧告を行う。そのような呼びかけだけで投降するような甘い決意ではない事は解っていながら、それでも無関係な市民を巻き込むやり方には参道できなかったセルゲイ。逆にハーキュリーは、政治を堕落させた連邦市民にも愚かさがあると説く。軍人として守る「市民の利益と安全」の範囲が、双方で異なっています。ハーキュリーはその違いから、ロシアの荒熊が決してクーデターに加わらないことを事前に分かっていたのでしょう。それ故、事前に釘を刺しにいった。

「言ったはずだ。連邦政府の、アロウズの悪行を目の当たりにさせ、市民たちを目覚めさせると。たとえ痛みが伴おうとも」

市民をトレインへ誘導させるハーキュリー。アロウズの真実を知った人質を解放し、世論を変えるのが彼の狙いでした。幾らヴェーダによる情報統制がなされようとも、6万人の口に戸を立てることは出来ません。

ならば、6万人の口を封じればいいのだよ───。

オートマトンによる虐殺。さらに映像を加工して、クーデター派の仕業に見せかける捏造報道。アロウズの非常さを、ハーキュリーは読み違えていました。

gu00SS-16dこの騒動を聞きつけ、仲間もそこへ向かっていると予想した刹那は、00ライザーの針路をアフリカタワーへ向けました。しかしそこで待ち受けていた1機のMS、ゴキッグ!…じゃねーや、マスラオ! 人革連のティエレンをベースにしたアヘッドとは明らかに異なる鋭角なシルエット。刹那も一瞬、フラッグかと見間違います。更に驚くべきは、Mr.ブシドーが「奥義」と呼ぶ「圧縮粒子の全面開放」・・・即ち「トランザム」でしょう。赤く輝くマスラオが、00ライザーを斬り捨てんと超スピードで迫ってきます。妄執なのか、愛なのか。戦いだけに生き甲斐を見いだす男Mr.ブシドー。

「私は純粋に戦いを望む!」
「戦うだけの人生!?」
「ガンダムとの戦いを!」
「俺もそうだ!」
「そしてガンダムを超える!それが私の!」
「だが今は!」
「生きる証だ!!」

「そうでない自分がいる!!」

そこへ駆けつけたガンダム3機。全機トランザム状態で、このままではスーパーリンチタイムになるは必至。粒子を消耗したマスラオでは戦えないため、捨て台詞を吐き捨てMr.ブシドーは帰って行きました。覚えておくがいいー!

過去に囚われ、復讐心に囚われ、戦いに囚われ、戦場に囚われる者達。薄れゆく意識の中、刹那は自身を変革させることを、ロックオン(ニール)に答えるのでした。

アレルヤの台詞1「刹那!」
アレルヤの台詞2「刹那!」

以上(えー

gu00SS-16e包囲網を解いた軍が、2カ所に集結していく……その不可解な動きを、軌道エレベーター倒壊を考慮したものだと看破したスメラギ&マネキン。それを成せるだけの破壊兵器───メメントモリはもう1基ありました。チャージ完了まで、0187(秒)。残り3分で6万人の命が奪われようとしています。

今回は、通常の進行だと総集編回でした。確かに戦闘パートの半分が前回のBANKだったり、動きの少ないカットが多かったのですが、きちんと話は成立していたので、よい脚本だったと思います。

2nd SEASON 17回目へつづく

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