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日本語では株式だけだが英語では様々な言い方があり、それぞれが株式の特徴をよく言い表している。
一番なじみのあるのはストックという言葉だろう・・・経済でいうフローとストックのストックだ。
例えば国際収支でいうと、毎月の経常収支はフロー、それが積みあがった外貨準備などはストックと呼ばれる・・・会社の中で蓄積されたものがストックであり株というわけだ。
また、シェアと呼ぶ場合もある・・・会社の価値を小分けにしてその一単位がシェア(株)というわけで、そのシェアを持つのがシェア・ホールダー(株主)というわけだ。

ちょっと日本人には理解しにくいかもしれないのが、エクイティ・・・デット(負債)が期限があり返さなければならない資金であるのに対し、エクイティ(自己資本)は返さなくていい資金のことだ。
昔はエクイティファイナンスというと返さなくていいタダの資金をもらったと勘違いする経営者も多かったが、株主が期待するリターンをきちんと上げることがエクイティファイナンスの約束で、タダでもらったわけではない。
株主が払い込んだ資金がエクイティ(自己資本)であり、株主の期待リターンを資本コストと呼ぶ。

最後にステークという言い方だが、この言葉はちょっと注意が必要だ。
というのは、株主重視の欧米ではステークは株式と同義語なのに対して、日本では株主以外の利害関係も含めてステークという場合が多いからだ・・・これは会社は誰のものかという基本に根差しているから注意する必要がある。
欧米の会社は経営と執行が完全に分離していて、従業員は契約で雇われた者にすぎない・・・この雇用契約は厳密に仕事の範囲責任を明確にし、従業員は自分の会社とは考えもしない。
しかし、日本では従業員が会社に滅私奉公して出世の階段を登り、社長などの経営者になる・・・従業員の代表が社長をしているようなもので、従業員は自分の会社だと考えている。
だから、欧米ではステークホルダーは株主とほとんど同じ意味なのに対し、日本では従業員、取引先、株主などを含めて利害関係者(ステークホルダー)となってしまう。

会社の損益計算書にはこれらの利害関係者の立場がよく表れている。
まず売上げがあり、売上原価を引いて売上総利益を、そこから人件費などの営業費用を引いて営業利益を、さらに金利などの営業外費用を引いて経常利益を、特別損益を引いて純利益を出す。
取引先へ払う原材料購入は最初に引かれ、従業員に払う人件費は次に引かれ、さらにいろいろ引いて最後に残った純利益が株主のものになる。
最終的に企業の経営責任を負っているのが、自己資本=エクイティを出資する株主だ。
従業員には経営責任もないし、彼らは会社の所有者でもない・・・だから、本来、ステークを持つのは株主のはずだ。
でも、日本での、会社は従業員のモノという意識は・・・年功序列+終身雇用の日本で、従業員は運命共同体であり、会社は従業員の生活の責任も持つ・・・だからこういう家族的な一体感を持つ「社員は家族」的な経営が日本人には合っていたということだろう。




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