株山人の投資徒然草

大手運用会社をリタイアし、八ヶ岳に住む株山人の日記

大手運用会社をリタイアし、八ヶ岳に住む株山人の日記

株を職業にして38年、株式投資の楽しさを個人投資家に伝えたい。
Kindle版のeBook「株式需給の達人 基礎編と投資家編」を出版しました。
需給を制する者は投資を制す!

2019年01月

北朝鮮、重たい思惑(2)

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次に米国の重たい思惑だが、実は米国には様々な意見があり国益をどう捉えるかはけっこう難しい。
おそらく米中摩擦を仕掛けている連中から見れば、当然ながら、朝鮮半島の背後にある中国やロシアをにらんだ戦略を取るので、日本とも思惑が一致しやすい。
この連中から見れば、金正恩を蹴落として北朝鮮の民主化を図り、西側国家として朝鮮半島の統一を実現できれば、朝鮮半島を米国の影響下に置いて中国とロシアに対峙できることになる。
しかし、世界の警察官を降りた米国には、朝鮮半島に突っ込みすぎないように軍事費を韓国に肩代わりさせて、在韓米軍を縮小して財政負担を減らしたい人たちもいるだろう。
場合によっては、米軍の対中国防衛ラインを日本列島まで後退させて、北海道、本州、沖縄、グアムというラインに変更するかもしれない。
平和条約後、北朝鮮への経済支援についても米国は距離を置く可能性が高く、トランプは韓国と日本が中心に支援すべきと言ってくる可能性が高い。
ある意味、北朝鮮の核ミサイルが米国本土まで飛んでこなければいいという見方もあるし、意外とどう転ぶか分からないのが米国かもしれない。

日本はどういう思惑で動くのだろうか?
第一に、韓国・北朝鮮・中国が反日連合を形成する可能性だろう。
日本は韓国とは請求権協定があるが北朝鮮とはないし、中国にはODAや円借款などの経済援助を続けてきたが、北朝鮮には経済援助を全くしていない。
韓国人は文句を言えば何回でも賠償・補償・慰謝料と・・・次々と別項目で取れると思っているし、中国人も韓国に何回も払うなら自分にもくれと言い出すかもしれない・・・日本はこの問題に対して一貫した連続性を持って対応しないとこじらせてしまう。

第二に、在韓米軍が縮小される方向で進んだ場合だ。
これは中国の思惑そのものであり、朝鮮半島は中国の影響下に置かれてしまう可能性が高まる。
そして対中国の防衛ラインが日本列島からグアムへの続くラインまで後退してしまい、日本は自国の列島線で中国とガチに対峙しなくちゃならなくなる。
その場合中国の軍事力の増強ペースが速く、対抗するめには日米同盟があるにしても自ら自国を防衛するための軍事力の増強が必要になる。

第三に朝鮮半島の政治体制、朝鮮民族の統一なのか分からんが、日本は静観すべきだ。
最貧国をどうするかという問題は厳しい・・・金正恩の生死に関わるかもしれないし、相当額の経済支援が必要になる・・・誰が負担するのか?
拉致問題があるので日本は簡単には北朝鮮支援を決められないが、逆にこれによって対北朝鮮の消極的な態度を拉致問題のせいにできる。

もう一つの大きなリスクは文在寅の失脚の可能性だ。
反日感情を使って支持率を上げようとしているが、国内景気の悪化と国際社会からの拒絶で国の内外で孤立を強めている・・・もし国連の制裁決議の違反が確認されれば、国際社会は彼に「NO」を突き付けるだろう。
すでに娘の一家を東南アジアに移住させたし、個人資産を海外に移している・・・つまり、自分もいつでも海外逃避できる環境を作り、失脚の可能性に対応している。
いずれにしろ、これからの朝鮮半島情勢は相当に込み入ってくるので、日本は一定距離を保って冷静に国益を見極めていくだろう。



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やさしい投信の選び方(2市場で買う投信の選び方)

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ETF、REIT、インフラファンドは市場で簡単に売買できる便利な金融商品だ。
誰でも市場に注文を出して売買できるし、販売手数料もかからない。
かかるのは、株式売買にかかるのと同じ売買手数料だけだ。
この便利なETFだが、どう使えば最も有効なポートフォリオを作れるのだろうか?

まず基本は株価指数に連動するETFだが、これは株式用語でいうベータ(β)リターンであり神様だけが知る世界で、自分の努力でリターンを上げられるという代物ではない。
一旦、このタイプのETFを買ってしまうと、あとは神様にお祈りをするだけしかできることはない。
だから、どのぐらいのリターンを取れるか分からないので、リスクの方から考えてみることが大切だ。

世界中の株式に分散したMSCI-ACWI(アクウィと読む)というインデックスがある。
これは24か国の先進国株(MSCI-ワールド)と21か国の新興国株式(MSCI-エマージング)を足したものだが、そのウェートを見ると米国が約半分、他の半分のうち欧州とアジアで半分づつという大まかな構成だ。
欧州では英国5%台、フランス3%台、ドイツ3%台、アジアでは日本7%台、中国3%台などだ。
このアクウィの使い方だが、国や地域の分散比率をこのアクウィを基準にして決めるのが基本だ。
たとえば、米国に強気なら米国のウェートを6割にし、日本に強気なら2割の日本にしてみる・・・さらに、欧州の弱気ならばウェートを1割程度に抑え・・・という感じだ。

各国別指数ETFをウェートを管理していくのはとても大変な作業だが、これを簡単にすることもできる。
それは自分のポートフォリオの1/2~2/3の中核部分でアクウィのETFを買い、残りの部分で強気の国別ETFを買う・・・これだけで国別のオーバーウェート/アンダーウェートを作れる。
たとえば、50%をアクウィにして、日本、米国、新興国などのETFを追加上乗せすると、追加で買ったETFの国がオーバーウェートになり、その他の国がアンダーウェートになる。
こうすることで、基本ウェートに日本・米国・新興国をオーバーウェートにしたグローバル・ポートフォリオを簡単に作ることができる。

また、株価指数による違いを考えることで、リターンをプラスすることができる。
たとえば、日経平均のETFとTOPIXのETFで、これはNT倍率トレードと呼ばれ、相場の局面をするトレード手法だ。
日経平均は主要な225銘柄の単純平均なので、株価が高い銘柄の方が指数への影響が大きい。
よく言われるようにファーストリやソフトバンクのような高株価の銘柄がどう動くかで水準が日経平均が決まる。
一方TOPIXは全上場銘柄の時価総額を元にしているので大型株の影響が強いが、日経平均ほど一部の銘柄で決まるという極端なことはない。
だから、日経平均ETFをロング(買い持ち)し、TOPIX・ETFをショート(空売り)することで、値がさ株の上昇による収益が得られる。

さらに通常の株価指数ETFと高配当ETFの組み合わせで運用することもできる。
たとえば、TOPIXのETFと高配当インデックスのETFを比べてみる。
この両ETFの反応度が異なることに注目したトレードだ・・・TOPIXが1%上昇し、TOPIXのETFも同様に1%近く上昇するが、高配当ETFはだいたい0.6%程度しか上昇しないし、また、下落時したりは逆にTOPIXよりも下落率が小さくなる。
この特性を利用して、相場の下落時には高配当ETFを買い、相場の上昇時にはTOPIXのETFを買うという投資もできる。

インデックスETFに対する投資では、じっと待つというガマンが必要だ。
個別銘柄ならあっという間に3割上昇したりするが、インデックスの投資は簡単にリターンが出ない。
時間が必要になるので、3年から5年ガマンして保有し、やっと2割とか3割のリターンを上げられるようになる。
手っ取り早く儲けたい人には向かないし、熟成する期間を待つことができる人には有効な投資となる。
また、ドルコスト平均法といい、毎月同額を買うことで株価が低い時には多めに高い時には少な目に買うこともできる。

次は市場で買う投信として、REITやインフラファンドを考えてみたい。



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北朝鮮、重たい思惑(1)

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米朝の2回目の首脳会談が行われようとしている。
朝鮮半島を巡っては各国の重たい思惑がぶつかり合い、先が見えない状態になっている。

まず、北朝鮮の金正恩だが、彼の重たい思惑は比較的はっきりしている。
それは北朝鮮の独裁体制の維持であり、そのための国際支援を取り付けることだ。
核開発もミサイル開発も、言ってみれば、独裁体制を維持したまま敵国である米国を交渉のテーブルに引きずり出すための道具だったといえる。
そして、ミサイルが米国本土まで届くことを認めさせた2018年、金正恩はトランプ大統領をテーブルに引きずり出した・・・これが1回目の会談だ。
しかし、簡単には国連の対北朝鮮制裁を解除されないことに気づき、さらに非核化カードと制裁緩和を取引しようとしている・・・これが2回目の会談への流れだ。
でも、基本的に叔父や兄を殺害した強権独裁政権の本質は変わっていないし、北朝鮮が韓国と同様な民主国家になることはありえない・・・それが金正恩の崩壊を意味するからだ。
独裁者の末路は哀れで、今まで恐怖で支配してきた国民に殺される・・・フィリピンのマルコスも、インドネシアのスハルトも、イラクのフセインも、リビアのカダフィーも哀れな最期だった。
これを熟知している金正恩は、非核化と国際支援を取引することで自らの延命を意図している。

中国にとっては東アジアで米国を抑え込むことが重たい思惑だ。
今まで北朝鮮の核とミサイルで米国からの緩衝地帯を38度線に作ってきたが、平和交渉を進める代わりに目の上のタンコブである在韓米軍を縮小・撤退させたいということだろう。
北朝鮮の代わりに朝鮮半島全体で米国の響力が低下させ、東シナ海、南シナ海でも中国の優位を確かなものにしたいという重たい思惑が見え隠れしている。
そのために韓国に近づき、韓国、北朝鮮、中国の共通に感情である「反日」を利用しようとしているのかもしれない。
韓国の対日強硬策は中国が裏にいるかもしれないと思うのは、こういう視点からだ。
さらに言えば、世界最貧国の一つである北朝鮮の面倒を見るのも嫌なので、韓国をこの点でもうまく利用したいと思っているはずだ。

韓国は逆に事の重大性を理解していないように見える。
ただ単に、朝鮮半島の平和の実現とか、朝鮮民族の統一とか、民族統一の立役者とか、歴史に文在寅の名を残すとか、その程度の思惑しか見えない。
特に平和条約を締結後、朝鮮半島をどうしていくのか? 連邦制でも考えているのか? 北朝鮮の一人当たりGDP1700ドルの最貧国をどうするのか? ・・・全然見えていない。
単純に計算すると、人口2500万人、一人当たりGDP1700ドルの北朝鮮と、人口5100万人、一人当たりGDP4万1000ドルの韓国が統一したら、人口7600万人、2万8000ドルの国となる。
つまり、韓国人の生活水準は4万ドルから3万ドル割れに低下してしまう・・・それだけ最貧国の面倒を見るのはたいへんなのだ。
その覚悟が韓国人にあるのかどうかも分からない・・・??

米国や日本はどうなのか?
次回考えてみたい。



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統計の不正、役人の闇

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1980年代はじめの頃、ワシは投資情報部で政府の統計数字と毎日にらめっこをしていた。
何故か? というと、四半期のGDP統計がどうしても理解できなかったからだ。
たとえば、GDPの需要項目の一つである民間設備投資。
今は財務省の法人企業統計で、全国数万社の設備投資金額を集計して企業側からの設備投資計画と実施額から民間設備投資を推計し、GDP統計を作り上げている。
当時もこの法人企業統計の数字は発表されていたが、このGDPの数字とどうしても合わない。
その他に導入される設備機械からの統計で機械受注があり、設備投資のうち建物などへの投資は建設着工統計などを利用して考えてみたが、やはり、どうしても合わなかった。
経済研究所のエコノミストやその他の人たちに尋ねても、もう一つしっくりした解決策がなく、悶々と数字とにらめっとしていたわけだ。

そのうち、GDP統計の数字について大幅な改善が行われた。
その説明を見て、GDP統計は十数年もの間、経済企画庁(現内閣府)ノンキャリアのベテラン職員が手で計算して出していたということが分かった。
鉛筆をなめなめしての手計算だったと聞いて、はっきり唖然とした覚えが今でも残っている。
国家の中枢ともいえる役所で、東大を出た頭の良い人がたくさんいる中で、キャリアたちは全く計算方法も知らず、ノンキャリのオジサンたちに丸投げしていたのだった。
役所のキャリアとは、自分では何もしない(できない)で実務をノンキャリに丸投げする人たちだったのだ。
GDP統計の不自然さは海外のエコノミストやファンドマネージャーからも指摘され、大幅な改善が行われることになった・・・そして現在の法人企業統計を見れば誰でも民間設備投資の動きを把握でいるまで分かりやすい統計になった。
40年前までの日本は今の中国と一緒で、国の統計が信用されない国だった。

今回の基本統計の不正を見て思い出したのが、この40年前の記憶だ。
厚生省でも、キャリアは面倒な事をノンキャリに丸投げし、全数調査がめんどくさいので抽出調査に勝手にしてしまった。
でも、ここから言えるのは、キャリアの責任は非常に重いということだ。
民間では様々なデータの不正が発覚し、厳しい処分が役所により行われた。
ビルの耐震データの不正、自動車の排ガス不正、燃費データの不正・・・多くの企業が不正により業績低迷を余儀なくされたし、株価も大幅に下落し株主も責任を取らされた。
中にはカルロス・ゴーンのように三菱自動車の不正を利用して資本参加し、統括会社がら給料を不正に受け取るという離れ業を演じた強欲男もいたが、多くの経営者はデータ不正で処分された。
今度は役人の番で、ノンキャリのせいにせず、キャリアに厳しい処分を行うことを期待する。




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ウィークリー雑感(1/27日銀の逆説)

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1月23日の日銀決定会合が行われた。
量的緩和の継続だけで、市場が期待していたTOPIXの買入れ増額/日経225の買入れ減額というETFの買入れ方法の変更もなく、市場には大きな影響なくイベントを通過した。
黒田さんも毎回の会見で全く同じようなことを繰り返して発言しているだけなので、ここ数回の日銀決定会合には市場の緊張感はない。
単にイベントを通過したというだけで大きな変化は生じない。

でも、今回、日銀は物価見通しを引き下げた・・・2019年度を1.4%から0.9%に引き下げ、2020年度も1.5%から1.4%に変更された。
2014年から始まった異次元緩和だが、その政策目標である物価上昇2%はまだまだ達成されそうにない・・・しかも物価見通しを引き下げたにもかかわらず、政策目標を達成するための追加措置を全く講じていない。
これでは日銀に目標を達成しようという意欲も感じられないし、黒田さんの会見を見ていても全く政策責任を感じられない・・・だから市場に日銀に対する緊張感が全くなくなってしまった。
FRBのパウエル会見や議事録に対して市場は緊張感を持って動くし、ECBも注目されているが、日銀のこの「やる気なさ」は誰も関心を持たない中央銀行になっている。

そもそも日銀の量的緩和には最初から異論があった。
一つはベースマネーの供給を増やしても「流動性のワナ」に陥った経済ではインフレは起きないというものだった。
株高や一部の資産価格の上昇だけで一般物価が上がらないという見方だった。
もう一つはマネーの人為的な増加で円の信認が傷つけ円の暴落が現実化する。
これがハイパーインフレにつながり、日本経済の大混乱を招くという見方だ。
いずれにしろ、異次元緩和の結果、デフレが変わらないというのか、ハイパーインフレになるのか、両極端な見方が多かったと記憶している。

結果は? というと・・・個人的な評価だが、量的緩和は十分に有効だったと見ている。
たしかに2%のインフレ率は達成されていないが、異次元緩和をせず白川前総裁の引締めっぽい政策を続けていたら、今でもデフレが加速し不動産価格は下落を続け、株価も1万円以下のままだっただろう・・・日本は世界から完全に取り残され、とんでもない悲惨な状況に陥っていたと思うからだ。
結局、異次元緩和が日本をデフレ加速から救ったと思うし、インフレ率2%を達成しないので、逆に量的緩和を永久に続ける明確な根拠となっている。
FRBが金利を継続的に引上げ、バランスシートの縮小=マネーの縮小を始めている局面で、日銀の永久緩和は世界経済の安定要因となっているだろう。
と言う意味で・・・注目されない地味な日銀ではあるが、実は、逆説的に大きな役割を演じているともいえるかもしれない。



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万引き家族、富裕な国の貧困問題

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日本は移民も少なく同質的で、自ら「1億総中流」と言ってきたほど、格差の少ない社会だと思われてきた。
しかし、「万引き家族」が海外でもヒットし、日本の貧困問題が海外で驚きを持って注目された。
日本でいう貧困はアフリカ等の地域で一日2ドル以下での生活を余儀なくされている絶対的な貧困ではなく、日本の平均的生活水準から見て大幅に低い世帯のことであくまで相対的な貧困だ。
日本の世帯当たりの可処分所得の平均245万円の半分以下で生活する人々を貧困層と定義し、月10万円の収入以下の世帯の割合を貧困率として発表している。
2015年の統計だが、日本の貧困率は15.6%、ひとり親の世帯の貧困率は50.8%で、先進国の中で最もひどい隠れた貧困大国だった。

生活保護の受給者数は214万世帯だが、ここ10年で大きく伸びたのが高齢者世帯で47万世帯から83万世帯に増えた。
要するに日本の貧困問題は高齢者世帯の問題でもあるわけだ。
しかし、高齢者世帯は一方で金融資産を平均2000万円も持ち、他の世代より多くの金融資産を保有している富裕な人たちでもある・・・これをどう理解したらいいのだろうか?

どんな高齢者でも、65才以上でも働ける社長や会長以外は基本的に収入が少ない。
60歳を過ぎたら再雇用で働いても月30万円程度が精一杯だし、年金は国民年金で月6万円、厚生年金でも月15万円程度(一人当たり)しかもらえない。
しかも、自分で働いて稼ぐと年金がカットされるので働いても年金減額で収入はたいして増えないのが現状だ。
だから、一旦、高齢者が貧困層に落ち込むと自分で打開し浮上するのは非常に困難で、これが最大の問題だろう。
生活保護は月10万円以下だし、年金だけなら十数万円以下で、他に何もなければ政府の定義では貧困層に入ってしまう・・・つまり、ほとんどの高齢者が貧困予備軍ともいえる。
さらに政府は「働き方改革」と称して、年金財政の厳しさから年金受給年齢をどんどん引き上げていく方針だ。
そして高齢者も70歳まで働けというが・・・人生の最後の20年間をどう過ごすかぐらい、自分の好きなようにしたいというのが本音だろう。
つまり、高齢者は自分で考えないで政府の方針のままに従っていると、日本の貧困率を引き上げていく存在に落ち込んでしまうわけだ・・・これが政府が仕掛けた罠で、これからも高齢者の貧困率は上昇していくのは間違いない。

そこで60歳越えたら、最も重要なのがネット・キャッシュフローの管理ということになる。
毎月の年金や配当・分配金や給料などのフロー収入と生活支出をどうバランスさせるかの管理が大切で、これを間違えると、いくら貯金があっても10年後、あるいは20年後に大きな後悔をすることになる。
そうなると、稼げない高齢者はもう復活できないし、貧困層に転落することになる。
ワシも個人資金の運用ではこのキャッシュフローを最も重視して運用している。
現役時代の貯蓄や保有資産にはできるだけ手を付けず、毎月のキャッシュフローを安定させ、生活のための支出とバランスさせることが高齢者の貧困回避に一番大切なことだ。
高齢者は常に貧困と隣合わせにいることを忘れない方がいいだろう。



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やさしい投信の選び方(1市場で売買できる投信)

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ネット証券会社や銀行で誰でも買うことができる公募投信だが、数百の投信が設定され、いろんなタイプの投信が出ているので、選ぶのに迷ってしまう。
しかも、人生で命の次の大切なお金を運用するものなので、場合によっては大損し人生計画が狂ってしまうほど重要なものだ。
しかし、高齢化が進み長生きすることが普通になってきている現在、資産をうまく運用する人としない人の格差が今後急速に広がっていく。
運用は一か八かのギャンブルではない。
きちんとした知識を持ち、投資原則にそった運用を心掛ければ、リターン/リスクに応じた長期リターンを上げていくことは誰でもできる。
この「やさしい投信の選び方」では、基本的な投信のタイプとその特徴、各タイプ別に良い投信の選び方を考えてみたい。

まず、投信は公募投信と私募投信に分けられるが、個人投資家が買えるのは公募投信だ。
これには証券会社や銀行で買う投信と、東証に上場していて株式と同様に東証に注文を出して市場から買う投信に大きく分けられる。
細かい分け方はいろいろあるが、個人投資家には証券・銀行で売買する投信と、東証などの市場で売買する投信を分かっていれば十分だ・・・通常の投信の分類とは異なるが、個人投資家にとっては実用的な分け方だ。

簡単なので市場で売買する投信の話から始めよう。
市場で売買する投信には、ETF、上場不動産投資法人、上場インフラファンドなどがある。
その中で最も大きいのがETFで、これはTOPIXや日経平均などの株価指数に連動したETF、低PERや高配当などの指数に連動したETFがある。
まず、ETFから話を始めたいが、その利点は、大きく2つある。
一つは売買コストも安いことで、株価指数のETFなら大体0.1~0.2%程度の信託報酬だ・・・毎日計算され、時価から差し引かれる。
もう一つは売買が簡単なことで、普通の株式と同様に証券会社を通じて市場に注文を出して売買する。
価格の透明性があり、投資家にとっても非常に分かりやすい。

しかも、ETFと株価指数で裁定取引が行われているので、大きな買い注文が入ったとしても実勢以上に急上昇することはない・・・価格は原資産である株価指数に連動するので、安心して投資できる。
裁定取引は、まずETFに大きな買いが入り価格が上がると、裁定業者がETF売り/指数先物買いの裁定ポジションを組み、指数先物を現物バスケットに組み替え、現物バスケットをETF運用会社に持ち込み、ETFと交換する・・・という流れで、大口買いが入ると、回り回ってETFの発行量が増加する仕組みだ。

また、便利なETFだがETF自体はレバレッジが基本的にはかかっていない。
指数の変動を最大利用するためにはレバレッジをかけたい投資家もいる。
こうした投資家には日経平均レバレッジなど、先物を組み入れて投資金額の2倍のポジションを作れるようなものもあり、個人投資家には人気の商品だ。

ETFの応用編ともいえるのがスマート・ベータ型のETFだ。
これらは単純な株価指数ではなく、ちょっと工夫した指数(高配当指数、最小分散指数、ファンダメンタル指数など)に連動させるETFだ。
これらはセミ・アクティブといえる投信であり、別途考えてみたいと思う。

上場不動産投資法人やインフレファンドはたしかに市場で売買できる投信には分類されるが、実際は個別銘柄と同様に中身を吟味して投資する必要がある。
リートはオフィス、商業施設、物流施設など、あるいはインフレファンドは太陽光発電施設などに投資するファンドで、それぞれの不動産や施設の価値や見通しを考えて投資しなければならない。
十分に分散された株価指数ETFとは違い、個別の株式に投資するのと同じように勉強する必要がある。




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中国、インフラ投資の限界

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中国の沿岸地帯、上海から海岸線にそって飛行し、台湾にほど近い厦門に到着する。
この沿岸地域は中国でも経済発展が著しい地域で、高速道路や新幹線などの交通インフラ、工場や製造業の設備投資も集中し、高層マンションやオフィスビルが立ち並ぶ不動産投資の集中している地域でもあったので、飛行機から見える陸地はとても興味深い。

飛行機で厦門空港に近づき、飛行高度が落ちてくると、たくさんの鉱山や石切り場が見えてくる・・・厦門は石の採掘でも有名で、友人の建設会社員はよく取引先を連れて行っている。
地面にある大きな穴が、高速道路のすぐ近くに開いている所が飛行機からよく見える。
そのたくさんの大きな穴は石の採掘場で、山を削るだけでなく地下まで採掘した跡だった。
それが高速道路の脇にある大きな穴で、高速道路が崩れたりとか何かしら影響しないのか心配になるぐらいだった。
これを見て思ったのが、中国のインフラ投資はGDPの4割を占める成長ドライバーであったが、これが段々と伸び率が低下すると同時に、たとえば、廈門の大きな穴を埋めたてる必要があるかもしれないし、もの凄い金額のメンテナンス費用がかかるかもしれない・・・ということだった。

厦門の採石場と高速道路のメンテナンスの関係はよく分からないが、中国人は一気に急激な投資で高速道路網を広げたので、その後のメンテナンスの難易度やかかる費用を十分に考えていないで作ったような気がする。
日本でもトンネルの崩落やがけ崩れなどが多く起こり、作ったインフラの維持管理は大きな問題になっているが・・・中国でも同じというか、さらに投資額が大きかった分、今後の大きな問題になりそうだ。
過去20年間でおよそ20兆元以上の高速道路投資をしており、日本と同様に1%の維持費用が毎年かかると、2000万元(3兆円以上)の維持費用が毎年の負担になってくるかもしれない。

中国の固定資産投資には、日本でいう公共投資と民間設備投資を足し合わせたものだが、投資項目では道路・鉄道などの交通インフラ投資、ダムや河川などの水利資源投資、製造業の投資、不動産関連投資などが上げられる。
この固定資産投資全体では、水利資源の投資は続くものの、交通インフラや不動産関連は伸び率があきらかに鈍化してきているし、米中摩擦とサプライチェーンの再構築によって製造業の投資も先行き不透明で、すでに投資全体の長期的な伸び率が鈍化し始めている可能性もある。
中国は広大な国土を持つので、高速道路や鉄道をどんどん建設することはできるが、誰も使わない高速道路を作っても無駄だ。
インフラの更新投資はまだ10年以上先の話だろうが、長期的には人口のピークアウトとともに膨大なインフラの更新時期が重なってくる。

日本でも高度成長期には民間設備投資がGDPの20%以上、公共投資がGDPの10%近くを占めていた。
この投資がリードする経済から、消費中心の経済に移行したのが、バブル崩壊の1990年代だった。
中国も固定資産投資がリードする経済構造から消費中心の経済に移行する時期に入っている・・・としたら、中国の投資は継続的にGDP比が低下していく局面に入ったのだろう。
中国の長期トレンドは屈折点に入っている気がする。




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投信ガラパゴス(4金融当局編)

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金融庁は日本の運用業界が特殊な発展をしてきたことをよく理解しているからこそ、欧米諸国で常識となっている原則を相次いで導入した。
英国の規範を手本にしたコーポレートガバナンスコードとスチュワードシップコードだ。
コーポガバナンスコードでは、上場企業に向けて株主権の保護や株主との対話、情報開示と透明性、取締役会の責務などの原則を・・・スチュワードシップコードでは機関投資家の受益者責任を明確にして、利益相反、経営者との対話(経営モニタリング)、議決権行使と結果の公表(定期報告)などが定められている・・・そして、ほとんどの上場企業、運用会社がこれにそったガイドラインを作った。

金融庁が金融レポートを発表し、国内投信についても金融庁の圧力が増している。
販売や運用手数料の高さも指摘されているし、手数料控除後のリターンが低いとか、販売会社と運用会社の系列関係などの問題点も挙げられている。
ご指摘ごもっともという感じだが、問題は金融庁の言う通りにしていると、手数料の低い(ノーロード+低信託報酬)のインデックスファンドばかりになってしまう。
本当に、日本の投信業界はインデックスファンドばかりでいいのだろうか?
逆に金融庁のこうした行政指導が運用会社の創意工夫やイノベーションを妨げてしまうこともあるかもしれない。
NISAでインデックスファンドを買うだけの業界になったら、誰もイノベーティブな発想で面白い投信を作ろうなんて思わなくなってしまう。

たとえば、金融庁に問題視されている毎月分配の投信だ。
2000円程度の基準価額の投信が年800円の分配金、20%の分配を出したりしている。
そして毎月分配投信は、タコ足で自分が払い込んだおカネをもらっているだけだとか、高い分配で複利効果が全くないとか、分配金に税がかかるので無駄が多いとか批判される。
でも、多くの高齢受益者のアンケートでは年金不足を投信の分配金で埋めてくれるのでありがたいとか、元本部分は相続で親族のモノになってしまうが分配金は生きている間に自分が使えるのでありがたいという声をよく聞いた。

投資常識からいえば金融庁の言う通りで、タコ足配当は永続的でないので問題はある。
だが、高齢者の事情を考えれば投資理論がすべてではないだろう。。

欧米の仕組みや理論をそのまま日本に持ち込もうとしても、投信ガラパゴスの投資家編・販売会社編・運用会社編で書いてきた通り欧米とは投信業界の生い立ちが違い、全く同じにはならない。
役人が形式だけでやると、手数料が安く効率的なインデックス投信だらけになる・・・それが本当に投資家のためになるのだろうかとも思う。
それより日本の金融事情にあった、日本の投資家のニーズにそった投信のイノベーションが日本の投信ガラパゴスを変えていくのではないだろうか?
金融の常識で縛り付けるのではなく、業界の自由度を高めることでイノベーションを刺激し、日本の投資家に合った投資を広げていくことも大切なのではないだろうか?






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人間ドック、体重増にびっくり

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ここ数年、全く変わらないサラリーマン生活だったので、体重なんていつでも同じで変わらないので気にしたことがなかった。
ところが、先日の人間ドックではなんと6年変わらなかった体重が3キロも増えていた。
身体が重くなったとか歩いていて疲れるとか、全く増えた自覚もなく、増えていた。
人間ドックの医者からは少し太り気味と言われ・・・なぜ? 

考えられることとしては、まず、定年退職し、サラリーマン生活の様々なストレスから解放されて太った・・・という仮説。
でも逆に定年退職して田舎にいると、はっきり言って運動量は増える。
毎日朝晩の犬の散歩で3キロ×2回、週1回ロードバイク40~50キロ、月2回か3回のゴルフ、夏場は山登り、冬はスキー・・・と、サラリーマンの時より運動量は多いはずだ。
そんな状況での体重増加はやっぱりストレスからの解放が大きかったかもしれない。
証明はできないけど・・・

さらに考えられることは、田舎での食生活だ。
ここは蕎麦の美味しい地域で、飛び切り美味しい蕎麦屋が近所にたくさんある。
ついつい、蕎麦を食す機会が増え、大盛やせいろ二枚目をたのんでしまう。
そんな蕎麦の食べ過ぎによって炭水化物を取りすぎているのかもしれない。
でも、蕎麦をガマンするのはキツイので、この仮説は却下することにした。

あと考えられるのは、パンの食べ過ぎか?
清里周辺には自分で作った焼きたてパンを売っている美味しいパン屋が多い。
美味しいパンが多いので、よく買ってきて食べている・・・清泉寮ジャージーハットのパンも美味しいし、清里駅に近いパン屋、大泉のパン屋・・・それこそ、たくさんのパン屋さんがある。
小淵沢に自転車で行く時も、道の駅にあるパン屋で調理パンを買って昼ご飯にし、さらにバケットを買って家に帰ってから食べるなんてことも多い。
パンも炭水化物なので、その食べ過ぎが体重増の原因かもしれない。

いずれにしても、ここには小麦粉の塊りである「ほうとう」という名物料理もある。
冬の寒い日にはほうとう鍋を食すと身体が温まり、しし肉や豚肉、かぼちゃ、じゃがいも、にんじんなど野菜もたっぷりで美味しい・・・やみつきになる郷土料理だ。
というわけで田舎生活は炭水化物にあふれている・・・これが体重増の原因であるのは間違いないかもしれない。
田舎生活では炭水化物に注意!!!



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東海だって?

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またまたニュース・・・日本海の呼称をめぐり韓国や北朝鮮が「東海」への改称や併記を主張している問題で、日本政府が、世界の海洋名称をまとめた指針「大洋と海の境界」を刊行する国際水路機関(IHO)側の強い要請に応じ、2国と非公式協議を開催する方針を固めたことが18日、分かった。

日本に関する事なら、どうでもいいことまでアンチに熱心になる国、韓国。
日本海の呼称を東海にするべしと主張してきたのは知っているが・・・国際機関であるIHQが2国間協議を要請するほどネチネチと韓国が言い寄って、IHQがもう呆れ果てて「日本と勝手に決めてくれ」と突き放した・・・という感じなのだろう。
そもそも「日本海」は江戸時代から世界の地図や海図で使われてきた呼称で日本の朝鮮統治時代よりもずっと前から国際的に認知されている・・・だから植民地主義とも帝国主義とも関係ない。
歴史!歴史!とうるさい韓国が、真実の歴史を無視した要求をするのはなんとも滑稽でさえある。

もし、「日本海、JAPAN SEA」
を「東海、EAST SEA」とすると、「東シナ海、EAST CHINA SEA」と紛らわしくなってしまう。
言葉の雰囲気からすると、EAST SEA >EAST CHINA SEAのような感じを受けるので、アジアを良く知らない旅行者などは東海の一部が東シナ海と誤解してしまうかもしれない。
日本には東海地方があるが、これが全く反対の太平洋側にある。
もし、日本で「東海」を使ったら、「日本海沿岸」が「東海沿岸」となり、東海沿岸と東海地方とさらに紛らわしくなってしまう。
まあ、併記なので日本で「東海」を使うことはないが、海外からの訪日客がガイドブックを見て日本中を旅してまわるような場合、全く不便で紛らわしいことになり混乱するかもしれない。
東海大学はこれで別に呼称変更しないだろうけど、なんか韓国の大学のような印象になる・・・イメージの低下が想定されるかもしれない。

日本の植民地だったことが韓国の深層心理に大きな影響しているわけだが、植民地だった国が独立してりっぱにやっている国はいくらでもある。
台湾と韓国ともにかつての日本の植民地だが、その後の国家関係があまりにも違ってしまった。
台湾との良好な関係は続いているが、韓国とは何かにつけて険悪な罵り合いになってしまう。
どこでボタンの掛け違いがあったのだろうか?



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ウィークリー雑感(1/20最も強いは最も弱い)

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市場は陰と陽を繰り返している。
12月のクリスマス暴落、そして1月の戻り相場で、NYダウは24000ドル台まで戻り、なんかクリスマス暴落がなかったかのような感じになっている。
クリスマス暴落が始まる前の12/13の終値は24597ドルで、クリスマス暴落の安値は21792ドルと7日間で11.4%も下げた・・・でも、今週末の終値は24706ドルと暴落前の水準を超えてきた。
このクリスマス暴落とは一体何だったのだろうか?
需給面では、税金対策としての年末に向けた損失確定の売り、ヘッジファンドの解約(10-12月期の解約が225億ドルと言われる)に備えた現金化、リスクパリティなどのプログラム売り、などなどいろんなコメントを付ける解説者は多い。
しかし、実態ははっきりしていないし、「誰かが売るぞ」というフェイクニュースが重なって暴落に拍車をかけただけなのかもしれない。
個人がインターネットでいくらでも勝手にカキコミができる時代、フェイクニュースが一瞬で拡散し、誰も事実かどうか分からないけど、株価が暴落するという事態になっていても全くおかしくない。

最近の市場の値動きを見ていると、「最も強き足は最も弱き足、最も弱気足は最も強き足」という相場格言を思い出す。
たとえば、日経平均は9月に23000円の壁と思われていた水準を突破・・・しかし、その後、まもなく10月から下落が始まったが・・・その時は壁を突破し一段と上昇すると、ワシも思ったし、多くの投資家もそう思ったんじゃないかな。
そして、12月のクリスマス暴落で日経平均は3月の安値を割れ、2万円大台も割れ、いよいよ奈落のの底かと思われた・・・誰もが不安になり弱気になったはずだし、持ち株を売ってしまおうと迷っただろう。
特に前の高値を上抜け皆が強気になった時に天井を打ち、前の安値を下抜け皆が弱気になった時に底を打つという傾向が一段と強まっている。
こういう相場で「最も強き足は最も弱き足、最も弱き足は最も強き足」という言葉を思い出した。
ここまで市場心理が増幅し、株価が急落/急上昇するのはあまり記憶にないほどだ。
インターネットとフェイクニュースの拡散が市場心理の増幅を引き起こしている可能性があるかもしれない・・・だとしたら、こうした動きが続くと見る方が正しいだろう。
インターネット時代の株価形成はもっと真剣に考えてみる必要がありそうだ。
市場心理の増幅を考えると、この戻り、皆が強気になるまで続くのかもしれないし、評論家が「半値戻しは2/3戻し」、「2/3戻しは全値戻し」と言い出すまで上がるのかもしれない。




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ペンス発言とファーウェイの闇

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ウォールストリートジャーナルの「中国への追加関税の引き下げを検討している」という記事で米中摩擦懸念が落ち着きからNY株価が反発している。
貿易黒字の削減について中国が譲歩するという見方もでてきた。
しかし、最近のニュースを読んでいると、どうやら、米国は関税競争から次の次元に移行しようとしているように感じられる。

まず、ペンス副大統領のスピーチ(1/16国務省の駐外公使会議)を読むと・・・

「中国は近年、世界の安定と繁栄を半世紀にわたり維持してきた国際法とルールを無視してきた。米国としてはもう座視できない」
中国当局が「債務トラップ外交」と「不公平な貿易慣行」で影響力を拡大し、南シナ海で「攻撃的な行動」を取っていると批判した。「すべての国は航行の自由と開かれた貿易取引ができるよう、米国は自由で開かれたインド太平洋を支持する」と強調した。

もう一つのファーウェイに関するニュース・・・
中国ファーウェイ(華為科技、HUAWEI)は早くて19年前から、通信技術を中東のテロ組織に売り渡し、活動を支援していた。
1999年以降、タリバンが国連制裁措置リストにアップされた。このため、世界中の通信事業者や通信機器メーカーがタリバンに販売することは禁じられた。しかし、複数の間接的な証拠から、ファーウェイは数十年間、タリバンに通信システムを提供し続けていることが分かった。

ペンス副大統領は中国との外交問題で政権内ではもっとも影響力のある戦略家と見られている。
その発言は理論的で戦略的でトランプ外交を支えているとさえ感じることが多い。
この彼が「債務トラップ外交」「不公正な貿易慣行」「攻撃的な行動」と三つの問題点を挙げた・・・債務トラップは中国の一帯一路政策の裏側の部分、不公正貿易慣行とは知財問題を始めファーウェイ問題まで含まれるものだろうし、攻撃的な行動とは中国の軍備拡張と南シナ海をはじめとした領土的野心のことだ。
ペンス発言の意味は米政権が対中国でこの三点の是正を求めるという宣戦布告で、関税だけの問題から一段を深い部分に踏み込んでいくという意思表示だ。
さらにファーウェイのテロ組織やイランやシリアとの密接な関係も米国から見ると看過できない。
特にNYの9.11事件の前からビンラディンやテロ組織の支援を行ってきたことが事実ならば、トランプ政権は本格的にファーウェイをつぶしにかかるはずだ。
そうなると、ファーウェイと共産党政権の近い関係から政治外交問題化しかねないだろう。

米中問題は単なる貿易不均衡の問題ではなく、中国が長期に渡って、国際間の約束、国際法、国際秩序を無視した経済発展をしてきたことが背景にある。
ますます、根が深くなっていくような気がする。



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投信ガラパゴス(3運用会社編)

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ガラパゴス化した投信ビジネスは、個人投資家、販売会社、運用会社、規制当局などの様々な組織・個人が長い時間をかけて作り上げてきた特殊な慣行とシステムによって成り立っている。
前回は販売会社の側から投信ガラパゴスを見てきたが、今回は運用会社の側から見てみよう。

まずは運用会社のトップ人事が金融グループ親会社によって決まることだ。
独立系運用会社は別だが、日本の大手運用会社はすべて金融グループの子会社だ・・・三菱UFJ国際投信は三菱UFJグループ、アセマネONEはみずほグループ、SMAMはSMBCグループ、日興アセット(ちょっと違うところもあるが)は三井住友信託、野村アセットは野村証券、大和アセットは大和証券、東京海上アセットは東京海上といった具合だ。
運用会社の社長はグループ人事で決まり、グループ役員が社長として運用会社にきて任期3-5年程度でぐるぐると変わっていく。
運用会社の社長はグループの意向に逆らえないし、運用現場を経験していない社長が経営改革するには任期が短すぎるという訳で、運用会社は旧態依然とした経営が続いてしまうケースが多い。

次に強い現場(ファンドマネージャーやリサーチなど)が運用会社の根幹だがそれも限界がある。
ファンドマネージャー、アナリスト、マーケティングなどの専門職は非常に強いプライドと受託者責任を感じて仕事している・・・それが運用会社の基本にあり、競争力の源泉だ。
その彼らは社長や取締役などの経営陣を、親会社からフラフラ降ってくる落下傘部隊と呼んでいる。
経営陣がどうであれ、自分たちが運用会社を担っているという強烈な自負があるからだが、所詮、彼らも雇われで自分たちが経営者になれるとは思っていない。
それが大きな問題で、彼らの強いモチベーションもどこかで限界に達してしまう。
ビル・グロスやジョージ・ソロスのように自らの運用力で運用会社を成長させていく運用者は日本ではきわめて少ない。

もう一つはグローバル運用の体制をつくるコスト(高額報酬で一流ファンドマネージャーやアナリストを雇う)が高く、グローバル運用の規模が小さい運用会社では費用対効果が見込めないためだ。
となるとグローバル株・債券の投信をつくるときは、海外の運用会社の商品を導入しなくちゃならなくなる。
国内の販売会社と海外の運用会社の間にたって、海外投信の目利きをしてアレンジし国内投信として設定するのが日本の運用会社の仕事になってしまった・・・これは両者の間で投信という箱だけを作る「箱貸し」と呼ばれる。
大半の運用報酬は海外の運用会社に取られ、わずかな報酬と引き換えにグローバル運用のできない運用会社になってしまった。

こうした金融グループの傘下の運用会社には自ら経営改革していく経営体制はない、ファンドマネージャーやアナリストも優秀な人材はいるが将来運用会社を発展させるようなポジションには就かない、グローバル運用体制の構築ができないという運用会社の事情が投信ガラパゴス化を一段と進めてしまったように見える。

運用会社のレベルアップと金融グループからの独立が必要だが、なかなか難しい道のりだろう。
その点、独立系の運用会社は運用者=経営者で伸びていく可能性がある。
レオス・キャピタル、鎌倉投信・・・などなど、日本の投信ガラパゴスを変える存在になるかもしれないが・・・



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ブリグジットの茶番

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英国のEUからの離脱法案が大差で否決され、ブリグジットが不透明になった。
一応、4月の離脱期限に向けて、(1)英国・EU間での合意のないまま離脱するシナリオ、(2)メイ首相が退陣し次の首相がEUとの合意を作り離脱するシナリオ、(3)EU離脱の見直し・・・といくつかのシナリオは考えられる。

このままいくと、一番可能性が高そうなのが(1)の合意のないEU離脱シナリオだが、これが起こるとどうなるのか?・・・英国は通貨統合には関係ないので、域内の関税、単一市場へのアクセス、人の自由な移動などが制限されるハード・ブリグジットになるかもしれないと警戒感が広がっている。

でも、これで英国経済が崩壊するとか考える人はいるかもしれないが、一時的には混乱しても別に英国とEUは新たなヒト・モノ・カネの動きのルールを決めればいいだけかもしれない。
そこは「大人の国」のイギリス、大人の対応で切り抜けるのかもしれないし、ミステリー好きのイギリス人には格好のトーク・ネタになっているのではないかとも想像できる。
イギリスという国は「ネス湖の恐竜」とか、「ミステリー・サークル」とか、人をびっくりさせて楽しむところがあり、一時的ヤバイと思っても何となくうまく乗り越えてしまう。

まあ、仮に合意のない離脱を決定しても、その後に急速に歩み寄り、次のルールを作るかもしれない。
あるいは、離脱を一時棚上げにして、国民投票か総選挙を行い、新たな民意で離脱をやめたということになるかもしれないし、・・・なんとかしてしまうのがイギリスという国だと思う。
だから、このブリグジットでグローバル市場が大暴落するとは思えない。
昔、これをブリブリ・エグジットと呼んでいたのを思い出した。
クレヨンしんちゃんのような茶化した話題だと思ったからだ。

でも、国民投票が「YESかNOか」の単純な投票で行われるためYESとNOの中間的な意見が反映されないことが問題だろう。
人間はいろんな条件付きで物事を判断しているのに、無条件での残留か離脱を問われたら、けっこう悩んでしまう人たちが多いかもしれない・・・もし、自分がそういう立場にいたらムチャクチャ悩む。
移民の制限は必要だけど、単一市場の経済的メリットは大きいからだ。
もう一つ、国民投票で多数となったEU離脱を覆すのにどういう政治プロセスが必要なのかが分からんことも大きな問題になるだろう。
国民投票、リファレンダム、これって現在の間接民主主義の世界ではきちんと定義されていない。
日本でも政治体系の中で国民投票が出てくるのは、憲法改正の手続きだけだ。
国民投票で多数決された案件は、どこまで有効性があるのか? これを覆すには何がいるのか? きちんと定義する必要があるだろう。
投票で自らの代表を選びその代表が議会で国家の意思決定をするのは、直接民主主義である国民投票が有効な決定にならないからだ。
この程度の国民投票をわざわざ実施して、得意の「ミステリー・サークル」を作り出し、2年もの間楽しんできたような気がしてならない。



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中国自動車・吉利(ジーリー)の苦難

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12月の中国貿易収支で輸出ー4.4%、輸入-7.6%と大幅な減少を記録、さらに12月の中国製造業PMIが49.7と50割れの悪化、このところ中国の経済指標が次々と悪化し、景気減速が広範囲に進んでいることが明確になった。
その中でも最も注目されるのが、年間2300万台という中国の巨大な自動車産業、そして、その最大手の吉利汽車の問題だ。

中国の2018年の自動車(乗用車)販売は米中摩擦や内需低迷の影響を受けて、2270万台と前年比6%の減少(中国全国乗用車市場情報連合会)となった模様で、米証券は2019年もさらに7%の減少を予想している。
でも、ショッキングなのは最大手吉利汽車の12月販売が44%と大幅に減少したことだ。
この状況をどう考えたらいいのだろうか?

吉利グループは2010年にボルボを買収し、ボルボと共同開発した車を中国市場に投入、高級SUVやEV車を中国市場で販売し急成長を遂げてきた。
昨年にはダイムラーの株式を9.6%取得し、メルセデスやマイバッハの高級車分野で、吉利汽車の次の成長戦略が展開されるかと注目されていた。
しかし、一気に潮目が変わり、どうやらダイムラー株式の半分5.4%を売却したというブルームバーク・ニュースも出てきた。

中国企業の経営者は日本のようなサラリーマンではなく、強烈な個性でトップダウンの意思決定をする・・・この吉利グループ会長の李書福氏も典型的中国経営者だからこそ、これだけ積極的な投資やM&Aができたのだろう。
グループ総資産を見ると、422億人民元(2015/12)から849億人民元(2017/12)と2年で倍増している・・・ボルボの商用車部門やダイムラーへの巨額投資が影響しているのだろう。
一方、負債も22.5憶人民元(2015/12)から50.1憶人民元(2017/12)と2倍以上の急増している・・・この2年で利益も出て自己資本も増加しているが、投資の急増を負債で補った姿が見られる。
この負債の急増が吉利汽車の売上鈍化とともにマイナスに効いてくる。

また、ボルボとの共同事業は成功したが、これはあくまで中国市場でボルボ・ベース車が効果を発揮したということだ・・・中国以外の市場ではボルボ自身がグローバル展開をしているので、吉利汽車の開拓余地は小さい。
つまり、グローバル展開が困難で吉利汽車は中国市場にとどまることになる。
しかも、中国市場の成熟化と景気鈍化によって販売が低下すると、吉利グループの決算を直撃しかねない・・・そうなると、巨額の負債が重しとなり、投資株式などの資産売却に追い込まれる・・・もしかしたらダイムラー株の売却は、そうした経営困難の始まりを意味しているのかもしれない。
ただ、子会社のボルボは好調だ・・・日本でもXC60とXC40で2年連続カー・オブ・ザ・イヤーを獲得し、高級SUV市場で販売攻勢に出ている。





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投信ガラパゴス(2販売会社編)

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投信販売サイドのガラパゴスを考えるために、まず海外のファンドビジネスとの違いを見てみよう。
海外ではフィデリティ、ブラックロックなど運用会社が主導して投信ビジネスが展開され、運用会社が運用商品を企画・開発し、ファンド流通業者(ディストリビューター)に売り込み、IFA(独立投資アドバイザー)やファンドコンサルタントなどがファンドを評価し、個人投資家はファンドの評価を参考にして流通業者から購入するという通常の流れだ。
しかし、日本では証券会社や銀行が売れ筋の投信を企画して系列の運用会社に作らせ、できた投信を証券会社や銀行の支店で売る・・・販売会社である証券や銀行が主導して、投信の企画開発から販売まで一貫して行う系列内ビジネスだ。

海外のファンド販売の仕組みは、(1)海外では運用会社が自信を持って開発、長年運用してきた実績のあるファンドを売り込む、だから、トラックレコード(過去実績)があり質の高いファンドが販売される。
(2)海外では独立したファンド評価者が公平に評価したファンドが販売チャンネルに乗せられる。
これに対して日本では運用実績よりも売れ筋が重要視され、人気の出そうな投信を系列の運用会社に作らせて銀行や証券会社が個人に販売する。
だから
投資家から見ると、運用実績もよく分からない、ファンドの評価も不透明な、グループ系列内の投信を買わされているということになる・・・これが第一の問題点だ。

第二の問題点は、運用会社には受託者責任(投資家を保護する義務)があるが、販売会社には受託者責任がなく、その販売会社が親会社として投信ビジネスを仕切っていることだ。
投信購入時にかかる販売手数料3%は販売会社が受け取り、さらに信託報酬(およそ1.8%)の半分も販売会社に入るという証券・銀行にとって美味しい商品だ。
しかし、この高い投信のコストが日本の特殊なビジネス慣行=ガラパゴスを作ったともいえる。

第一に、この高いコストをカバーするために高いリターンの見込める高リスク商品を売らなければならない・・・だから、もっぱら新興国債券や通貨選択といった新興国や通貨といった高いリスクを取り高いリターンが見込める投信が各社で乱発された。
第二に、利の乗った投信を利食いし別の投信を買わせ、高い販売手数料を効率的に稼ぐために回転売買が横行したことだ・・・投資家は一応利益を稼いだが、次々と投信を買い高い販売手数料を払う。
これも受託者責任がないため好き勝手にできたことだ・・・ただし、最近では回転売買はご法度だ。
こうした販売会社の利益が優先され、高い販売手数料を正当化するため、投信には高いリターン期待が必要だったという事情が日本の投信のガラパゴス化を進めた。

さらに投信に外国証券を組み入れる際には、証券会社の海外支店で外国証券を大量に仕入れ価格をして上乗せし東京に送り為替手数料を乗せ運用会社に売るという流れで証券会社は収益を上げる。
カバードコールの付いた投信も多く販売されているが、期間の長いオプションは証券会社に組成してもらう必要があり、そこでも証券会社の収益になる。

要約すると・・・日本の投信は金融機関を頂点とする販売会社主導で推進されてきたため、販売手数料・運用報酬・組入れ証券の売買で金融機関の収益を最大化するような慣習が積み上げられてきた。
そのために受託者責任(投資家保護義務)のない販売会社が、高い手数料を正当化するため高い期待リターン(逆にリスクが高い)の投信が多く作られてきた。
これが海外の投信ビジネス(運用会社が中心の投信ビジネスで受託者責任がある)との大きな違いで、ガラパゴス化の要因の一つだろう。
しかし、この日本独特の慣行が近年大きく変わろうとしている。
ここに注目する必要があるだろう。



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事件の裏にいる可哀想な人たち

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レーダー照射事件、日韓のミゾがどんどん拡大し、ついに文在寅が公式会見で日本を批判した。
でも、一番かわいそうなのは、韓国駆逐艦でレーダー担当か射撃担当か知らないが、レーダー照射を実行した兵士(あるいは数名か)かもしれない。
自衛隊でも韓国軍(徴兵でいやいや参加したものいるかも)で若い兵士は国を守るという純粋な動機で参加している人たちが多い・・・だからこそ、可哀そうに思える。

・・・想像するに・・・北朝鮮船が漂流しているのを発見し救助している最中に、巨大な日本のP1哨戒機が飛んできた・・・「うざいな、ちょっと脅かしてやろう」といった軽いノリ、あるいは、安易な思いつきでレーダーを照射してしまった。
これが本人もびっくりするほど広がってしまい、日本と韓国の国家関係の悪化、そして、文在寅の公式の日本批判までいってしまった。
小心者の兵士はあらためて大変な事をしでかしてしまったと、自分の責任を考えて身が震え、心が締め付けられるようなメンタル状態になっているはずだ。
しかも、こうなると、今さら「レーダー照射したのは間違いでした、ごめんなさい」と謝ることもできない。
兵士にとっては謝罪して両国が和解すれば一段落でメンタル的に楽になれるのに、韓国の国内事情がそれを許さない。
今さら「やりました」と言ったら、感情的な韓国社会は絶対に許してくれないし、一族郎党まで国民の冷たい視線を浴び非難されるのは間違いない。
この「針のムシロ」の上で兵士たちは苦しんでいるかもしれない・・・こんな秘密を持つことはメンタルを壊す・・・かわいそうだ。

もう一人のかわいそうな人は、日産の元取締役、グレッグ・ケリーだ。
元々たいした経歴・実績もないのに、ゴーンの腰ぎんちゃくをしてたら、あれよあれよという間に出世し、本社の取締役になった。
年に数回、日産本社のある東京に出張するだけで、ほとんどはアメリカの大豪邸で過ごしている。
それだけで、億円単位の年収を得て・・まさに悠々自適だ。

日産の有価証券報告書での開示(2018/3)では、8人の取締役で16億円の報酬(単体ベース)と記載され、個別開示でゴーンは7億円、西川社長は5億円(連結ベース)となっている。
グレッグ・ケリーの報酬は開示されていないが、億円単位だっただろうと思われる。

仕事はゴーンのパシリだが、不正実行役の専務執行役員ハリナダ氏がすでに司法取引でいち抜けしてしまったため、自分は巨額な裏金を受け取れるわけではないのに、ゴーンの恥部を精通しているだけで逮捕され拘留された・・・今は保釈の身分とはいえ、この小心者のメンタルはぐちゃぐちゃになっているはずだ。
ゴーンを切ってすべてを告白してしまえば楽になれるのに、それを言ったら彼の人生が終わる・・・だから言えない・・・厳しいメンタル状態にいるだろう。
ゴーンほどの大物は嘘をつき通しても、世間を敵に回しても、針のムシロの上にいても、厚顔無恥でメンタルは壊れない。
でも、本来正直者で小心者のメンタルは簡単に壊れてしまう。
かわいそうな立場に追いやられたのかもしれない。グレッグ・ケリー。


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ウィークリー雑感(1/13日本の隠れた強さ)

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日本市場では外人投資家は毎日の売買の半分以上、保有率で40%という大口の投資家だ。
昨年10兆円以上という大幅な売り越しを記録したが、これが日本株の年間上昇率マイナスに直接つながった・・・ということで、外人投資家が売れば下がるし、買えば上げるというのが日本市場の現状でもある。
しかし、ファンダメンタルに目を転じると、日本は米国や欧州ともかなり異った局面にあるし、アジアの他の国とも大きな違いが広がっている。
たしかに需給面ではNY市場との連動性が高い日本市場だが、2019年はファンダメンタルの違いが日本の株価に影響し始めるのではないかと考えている。

まず第一に金融の抜群の安定性と、それによる不動産市場の堅調さだ。
昨年12月の東京都心の空室率が2%を割り込み、バブル期以来の低水準を記録した。
全国の主要都市でも名古屋2.90%、大阪2.86%、横浜2.70%、札幌2.32%、福岡2.20%とすべて3%を割れと好調なオフィス需給を映している。
この不動産市場の好調さの要因の一つは国内の金融の安定性であるのは間違いない。
FRBの金融政策やECBの出口政策が話題になるが、日銀の永久緩和はまさに一番の金融安定要因だ。

リートの上場時価総額は2013年の7.6兆円から2018年の13兆円まで5年で7割以上の急増をしているが、様々な要因があるにしても、日本の金融環境が安定していたことが大きい。
リートは公募増資による調達資金に加え、ローンによってレバレッジをかけて不動産投資を行っている。
LTVは40-50%(負債/資産価値)で安定しているので公募増資した分ローンも増やしてきたし、しかも調達金利はリートの信用力で変わるが、主要リートで年1%以上だったのが年0.5%まで低下している。
日銀の量的緩和、ゼロ金利政策の恩恵を大きく受けてきたのが不動産市場だったといえる。
2019年、不動産市場の堅調な日本が世界でも注目されることになるだろう。

第二の要因は国内のイベント効果が大きいことだ。
今年は元号の改変、新天皇の即位、参議院選挙、消費税の引上げ、ラグビーのワールドカップ、来年は東京オリンピック、そして、その先は大阪の万博とつながる・・・日本はビッグ・イベントの集中時期に入る。
もちろん、高度成長期とは違いこれで日本経済が急成長するわけではないが、成熟経済にあってもイベントの効果は大きく、これに伴って販売促進や設備投資が刺激される。
Jホテルリートが東京オリンピックの会場であるお台場でヒルトン東京を624億円で買収したが、この物件は2018年1月に600億円でヒューリックが購入したもので、わずか1年で4%程度の値上がりを示した。
当然、オリンピックに向けたホテル投資だが、こうしたイベントに向けた投資も東京の至る所で増えてくると見られる。
小売り関係でも新天皇の即位や消費税(ポイント還元)に向けた販売促進やキャンペーンが続々と打たれるはずだ。
さらに訪日外国人が年3000万人以上という時代、こうしたイベント効果はバカにできないだろう。

・・・というわけで、2019年は日本の隠れた強さが表に出てくる年を考えている。



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中国、長期停滞の可能性


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中国社会科学院学術委員の余永定氏の12/26の発言・・・
現在最も危険なのは、経済成長の伸びが相当安定したペースで鈍化していることだ。このペースでは、5年もかからないうちに、経済成長の周期が終わるだろう。」
また、中国人民大学国際通貨研究所の向松祚氏の発言・・・
自身が入手した「重要研究機関の内部調査結果」では、今年のGDP成長率は実際、1.67%であることが分かった。また、別の試算方法ではマイナス成長だった。」

このところ中国の学者の間では経済成長の鈍化が傾向的に起こっていることに不安を指摘する声が増えてきた。
2008年のリーマンショックでは40兆円規模の経済刺激を行い中国は成長軌道を回復したが、今回は財政出動も金融緩和に効きづらい、長期的な成長鈍化に見舞われようとしているのかもしれない。
財政出動については・・・中国は今まで20年以上にわたり巨額のインフラ投資(固定資産投資)を行い経済を支えてきたが、これ以上の財政拡大も乗数効果が下がるだけで効果の限界が見えてきている。
さらに金融政策についても・・・すでに巨額の債務(地方政府だけで40兆元、家計債務がさらに40兆元、さらに・・・)があり、金融緩和で大幅に融資が増えて経済が刺激される局面ではない。
財政出動も金融緩和もその限界が見えてきたのが現在の中国で、この点を中国の学者は懸念しているというわけだろう。
この1月にも預金準備率の引き下げを行ったが、短期的に預金準備を引き下げたり、減税したりという延命政策は出るけど、抜本的な経済政策は効果が見込めない。

問題は長期繁栄の末期にこうした現象が現れることだ。
80~90年代の日本では、逆に三重野さんの「バブル退治」で極端な引き締め政策を実施した結果、不良債権の山を作りその処理に10年かかり、三つの過剰からのデフレにさらに10年かかった。
中国はこうした日本のバブル崩壊からの長期停滞をよく勉強しているので、三重野さんのような「バブル退治」はやらない。
その分、財政や金融政策を小刻みに使い、景気の下振れを防いできた。
しかし、それでも長期繁栄の末期症状は出てきているし、それに輪をかけるのがトランプ大統領との摩擦だ。

すでに今回の米中摩擦への対応として、海外企業や一部中国企業も中国外に生産をシフトし始めている・・・これはサプライチェーンの全面的見直しであり、構造的な変化だ。
もしそんな時、強烈な金融緩和をすれば、中国内の資本が一段と海外に流出してしまい、人民元は下落する。
そうなると、人民銀行は人民元を買い支え、ドルを市場に放出する・・・外貨準備がさらに減少し一定水準を下回れば、外貨準備を元に投資をしているSAFEやCICも資金難になる・・・投資している金融商品や株式を売却する・・・と悪循環に陥ることになる。

それほどのタイミングで、トランプは対中摩擦を仕掛けた。
中国にできる事は構造変化をゆっくりと進ませるため、小刻みな延命政策を打っていくことだけかもしれない。






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投信ガラパゴス(1投資家編)

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日本の投信はかなり特殊に展開されてきた。
投信に関して多くのの疑問が生じている・・・なぜ、「貯蓄から投資」がすすまないのか? なぜ個人向け投信なのに通貨選択が付いていたりカバードコールが付いていたりと高リスク投信ばかりなのか? なぜ販売手数料が3%と高いのか? なぜ同じような投信を各社から出してくるのか? なぜマゼランファンドのような旗艦ファンドが育たないのか?・・・・
今回は「投信ガラパゴス日本」として書いたブログをリメークして、この日本の投信のガラパゴス化を考えてみたい。

まずは、投資家から見た話だ。
日本の個人金融資産1800兆円のうち、投信100兆円とわずか5%強、株式10%弱で合計しても金融資産の15%にすぎない。・・・一方、アメリカ人の投信・株式/個人金融資産は50%弱、ヨーロッパ人のそれは25%と、比べて圧倒的に低い。
この数字から、日本人はリスクを取らないとか、運用を知らないとか、だから、投資教育が必要だとか、投信を買う制度を作れとか・・・・証券会社も銀行も政府も「貯蓄から投資」と大キャンペーン、金融庁ガイドラインを始めNISA,iDECOなど新制度を作った。

しかし、個人は本当にリスクを取っていないだろうか?
それを考える視点はいろいろあるが、まず一つは日本の資産家は土地持ちが多いこと。
しかも地価はバブルのピークから大きく下落、20年経ってやっと横ばいから底入れの動きで、多くの資産家がバブル崩壊で大きな打撃を受けた。
これは資産全体では土地に大きな割合を配分し、大きなリスクを取ってきたという証明でもある。
もう一つは金融資産の90%が現預金など元本保証もので、残りの10%で高リスク商品を買い、全体のリスクバランスを取ってきたことだ。
つまり、各種オプションが付いた、新興国株/債券/通貨や劣後債などを多く組入れた、流動性のないエキゾティックな商品を組入れた投信など、とても個人投資家向けとはいえない高リスク投信がどんどん売れたのは、90%元本保証があるからこそ過度な高リスク投信を買えた。

土地を組入れることで資産全体のリスクは大きく高まるし、金融資産のわずか10%でも高リスク投信を組入れれば金融資産ポートのリスクが高まるため、90%を預貯金など元本保証商品に入れてバランスを取ったというわけだ。
こうした超安全資産と高リスク資産の両極端な組合せは、その形になぞらえてバーベル型と呼ばれ・・・日本の個人投資家の大きな特徴であり、この事情が投信のガラパゴス化に大きく影響していると考えられる。

しかし、こうしたバーベル型ポジションは期待するほど儲からないことが多い。
100万円を運用すると想定して90万円を元本保証の預金(金利はほぼゼロ)に入れ、10万円で宝くじを買うバーベル型投資をするとしよう。
宝くじは数百万分の一の確率で百万倍になるものなので、ほとんどの場合、100万円が91万円(投資金額の10%は確実にもどる)になる。
これを毎年繰り返したら、ほとんどの場合、元本はマイナス9%で減り続けるだけで・・・高リスク投信は宝くじよりマシかもしれないが、こうした極端なリスクの取り方は合理的でない。
高リスク、ミドルリスク、低リスク商品にきちんと分散投資することで、それぞれのリスクの応じたリターンが得ることができ、資産全体のリターンも安定する。

親から引き継いだ土地などもあると思うが、個人投資家も資産全体のポートフォリオ、そのリスクとリターンを考えて金融商品を選ぶ時代がくると思われる。

消費税ドタバタ劇の顛末は?

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今一番くだらないと思うのが、消費税引上げに伴う軽減税率やポイント制のドタバタ劇だ。
軽減税率でも持ち帰りか外食かで税率が変わるし、コンビニで買ってその場で食べたらとか、いろんな複雑なケースがあり、消費者に混乱を招いている。
たとえば、ビールは10%だがノンアル・ビールは8%、オロナミンCは8%だがリポビタンDは10%・・・さらに料理酒は8%だがみりんは10%、そばは店で食べると10%だが出前は8%・・・などなど、ワシのような一般人には全く理解できず、導入時には相当な混乱が予想される。
ポイント制でも消費税の対象外の小規模店(年商2000万円以下)でも買い物すればポイントがもらえるという変な制度だし、途中の卸売りでもポイントが加算されるため循環売買(ぐるぐると商品を回せばいくらでもポイントがもらえる)で不正入手が可能らしい。
また、地方の小売店までカードやスマホ決済が広がるか疑問も残る。
不正防止にも公平性にも問題や課題は多くありそうだ。

こうした制度欠陥の原因は、無理やり消費税の引上げを行おうとするところにある。
官僚が考えることよりも、制度を悪用しようとする人たちの方が常に悪知恵が働く。
多少、制度やシステムをいじったところで何も変わらない。
すぐに、また、制度の欠陥を見つけだして悪用を図るだろう。
問題の根本は軽減税率やポイント制の複雑さにあり、複雑になればなるほど、その欠陥も多くなる・・・悪用もされやすくなる。
無理やり引上げを実施するための、複雑な制度の導入を避けるのが賢明といえる。

さらに税収の上げ方についても問題がある。
初年度は、こうした軽減税率とポイント付与(9か月間)で税収は上がらない・・・しばらくして・・・消費者が忘れた頃から消費税引上げの効果が出てきて、消費税収が増加する。
これって、忘れっぽい日本人消費者をバカにした税制ともいえる。
1-2年すれば、消費税の引上げによって生活が苦しくなる人たちが増えてくるのは間違いない。
それに気がつかれないように、軽減税率やポイント制でごまかしたいということだろう。
だったら、消費税をやめて、その分、参議院の議員定数を増やすなんて馬鹿な事をやめて、無駄な政府支出をカットした方がいいかもしれない。

そんな事やっていると株価の急落でリーマンショック並みの混乱が起こり、消費税引上げどころではなくなるかもしれないし、7月の参議院選挙で自民党大敗しているかもしれない。
亥年の株式市場を甘く見てはいけない。
一番重要なのは日本経済のファンダメンタルの安定を図ることだ。
経済の安定がないと法人税や所得税など主要財源の安定はない・・・これが最も重要で、消費税を無理やり引上げ、景気悪化で税収減に見舞われたら本末転倒だ。




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朝鮮半島の地政学の悪い夢?

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米中の次官会議が北京で開催され、突然、金正恩も北京を訪問した・・・・今年も中国・習近平が国際政治の主役だというのが年初から示されている。
このところ出ているニュースを読んでいくと、習近平は東アジアでの軍事的かつ地政学的ポジションを強め、米国や日本に強硬に対峙しようとしているかのようにみえる。
まず、40周年記念講和でいきなり台湾の独立派に対し、2020年の台湾総統選挙に「一国二制度」による平和統一を選択しない限り、武力統一がありえると脅した。
そして、核兵器以外で最強の爆弾「MOAB」の開発・・・これは「すべての爆弾の母」とも呼ばれ、中国の爆撃機の行動範囲にある地域には大きな脅威となる。
さらに北朝鮮の金正恩の訪中・・・朝鮮半島の非核化とそれ以後の対応を話しているだろう。

習近平の最大の狙いは、朝鮮半島の非核化とともに在韓米軍の撤退、朝鮮半島の統一に向けた影響力の確保だろう。
中国にとっては核武装した北朝鮮が今まで米軍からの防波堤だったが、その非核化を進めるならば朝鮮半島から米軍を追い出して、半島自体を中国への緩衝地帯にする必要があるからだ。
この点では中国は、米韓、日韓の関係悪化を大いに歓迎しているのだろうし、この関係悪化を裏でリードしているかもしれない。
マティス国防長官を更迭してまでシリアからの撤退を突然宣言したトランプ政権は、朝鮮半島の非核化実現の際には在韓米軍の撤退を言い出す可能性も十分にある。

日韓でもめているレーダー照射事件・・・北の漁船と韓国駆逐艦がこの日本のEEZ海域で何をしていたのか?・・・意外と習近平=金正恩=文在寅のラインが強固に固まってきたことを示しているのかもしれない。
最近の米国や日本に対する、文在寅の強気の姿勢の裏側には習近平がいるのかもしれない。
このラインによって朝鮮半島の非核化=半島の統一が実現すると、朝鮮半島の全域が中国の影響下に入ることになり、米国や日本には大きな脅威となる。
特に地理的に近い日本には中国の「MOAB」が朝鮮半島から飛んでくるかもしれないという、軍事的にも地政学的にも大きな眼の上のコブになるだろう。

北朝鮮の金正恩は米国に対して中国との強固な関係をアピールしてきたが、今回の訪中には米中次官級会議に圧力をかけるという意味も含まれているかもしれない。
もし米中摩擦と朝鮮半島問題がリンクしたら、たとえば、知財や技術漏洩に一定の歯止めをかけ譲歩する代わりに、中国が朝鮮半島でのリーダーシップを確保するというイメージも頭に浮かんでくる。

2019年の初夢は悪夢かもしれない。




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私募ファンドの話(1)

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おそらく、私募という言葉は個人投資家にはあまり馴染みがなく、関係ないやと思われているかもしれない。
しかし、市場はすべてつながっているので、私募ファンドに何か起きれば様々な市場が連鎖反応を示すことになる。
東証やNYSEなどの上場市場ばかり見るのではなく、私募ファンドへもアンテナを張っておく方がいいと思い、数回に分けて私募ファンドを考えてみたい。

今回は私募投信の話だ。
日本でいう私募投信は、少人数(通常は50人以下)を対象とした投信と適格投資家を対象とした投信(通称プロ私募)と二つある・・・機関投資家と年金基金などのスポンサーが中心とした私募投信と、金融機関向け(適格機関投資家)のプロ私募。
通常、特定の金融機関や年金基金のニーズにあった商品設計をするので、投資家も少人数であるのが普通だ。
プロ投資家を対象とするので、不特定の投資家を対象とした公募投信のような詳細な説明書(目論見書)を作る必要もなく、ニーズにそって機動的に設定し販売することができるのがメリットだ。

金融機関にとってみれば、銀行会計上、私募投信は「その他有価証券」に分類され、銀行の本業利益である業務純益に含まれるので、決算意識の強い銀行には大きなメリットになる。
その他有価証券は投資目的の有価証券投資とは異なり、上がったり下がったりする時価の変動を計上しなくていいルールになっているし・・・しかも、私募投信を解約した利益が「有価証券利息配当金」に含まれるので、本業の利益である業務純益に計上される。
つまり、私募投信は運用商品なのに時価会計がいらない、しかも、運用商品なのに本業である業務純益に含まれるという、銀行経営者からすれば「美味しい商品」だ。

銀行間の競争は激しく、貸出しが伸びない低成長経済でも銀行経営者の威信をかけた熾烈な利益競争が行われている。
ここ10年で私募投信の残高は急増、2018年3月末で89兆円と成長してきた。
リーマンショック後に一時的に36兆円から25兆円に急減し、その後相場の回復とともに増加してきた。
特に2014年以降は毎年10-15兆円という増加を示し、本業での攻め手に欠く銀行が余資運用に力を入れている様子がよくわかる。
私募投信の中には、デリバティブをガンガンに組入れたハイリスク投信もあるが、銀行は背に腹は代えられないという感じで走っている。

次回はもう少し中身に迫ってみたい。



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中国の無法地帯が規制される時

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2019年、中国は否応なく国際社会のルールや規制に合わせていかざるをえない。
米中摩擦は一段と深化し、いよいよ知的財産権や技術漏洩・流出・盗用という本丸に踏み込まれていくと予想されるからだ。
こうした中国で年初から大きな規制が起こるのが、ライド・ヘイリング、つまり、カーシェア・サービスで、おそらく、今後起こる変化の最初の例になるだろう。

中国でもライド・ヘイリングはシェアリング・エコノミーの中で急成長した分野で、何百万人というドライバーが登録され、その大半は滴々出行に属している。
中国では自家用車の保有がステータス・シンボルであるが、その保有コストが高いこともあって多くの自家用車保有者がライド・ヘイリングに登録し、パートタイムで収入を得て保有コストを軽減させている。
ライド・ヘイリングのドライバーの90%はパートタイムで、その半数の実働時間は2時間/日と非常に短いという調査もある。
パートタイムのドライバーを制限するため今年年初から今までの放置状態から規制が課せられる。
女性客がパートタイムのドライバーに殺害された事件も影響があるかもしれない。

その要点は、ドライバーと使用する自動車の両方に免許登録が必要になることだ。
ドライバー免許には戸口(都市住民票)が必要となり、多くの出稼ぎ者は排除されてしまう。
しかも自動車の営業免許は、商用車登録が必要で保険料・整備費用・税金が高くなる。
新しい法律では、自動車保有者に大きな制限とコストがかかり、片手間にドライバーするのが難しくなる・・・それが規制の狙いでもある。
結果として、パートタイム・ドライバーが排除されると同時に様々な費用が負荷となり、ライド・ヘイリングの成長は止まる。

こうした大きな環境の変化に対して、滴滴出行はドライバーの訓練プログラムの実施、ドライバーの確保のために自動車レンタルなどの施策を発表しているが、何をするにしても今までの自由放任で好き勝手にできるビジネスではなくなる。
訓練プログラムや自動車レンタルとなるとコストはさらに増加し収益を圧迫する。
滴滴出行は「情勢の変化に対応できなければ、何十億元という投資が無駄になる。利益を生まない可能性もあるが・・・進める」とコメントし、過去の投資回収のためにも今さらやめられないというわけだ。

これはある意味当然の話で、自由放任で稼げるモデルと規制下で稼ぐモデルは全く別物だ。
今後、中国企業は様々な分野でこうしたルールや規制に対応していかなければならない。
その時、企業利益を削る努力が要求され、結果、利益率は大きく低下することになるだろう。
中国の自由放任・無法地帯はだんだん規制の網で狭まるだろう。



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ウィークリー雑感(1/6 バイ・オン・ザ・ファクト)

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アップルの業績下方修正・・・890~930億ドル見込んでいた売上げを840億ドルに下方修正・・・中華圏での売上げが減少しているとのこと。
でも、これは懸念材料として騒がれてきた米中摩擦と中国の景気減速によるもので・・・市場は右往左往しているが・・・今までの「セル・オン・ザ・ルーモー」から「バイ・オン・ザ・ファクト」に変わっていくかもしれない。

実際、この株価波乱に中、推奨を引き上げた会社もある・・・ニュー・ストリート・リサーチだ。
昨年8月に「売り」推奨に引き下げ、今回、「中立」に引き上げた。
これはアナリスト予想が的中したので、「これ以上の売り材料が見当たらない」として「買いはまだ」と言いながらも、推奨を変更した。

アップル株の行方は、極めて政治的な微妙なところにある。
中国ではアップルの下方修正が歓喜をもって受け入れられた・・・ファーウェイに対する仕返しともいえるものだ。
ZTE摩擦の時はキーディバイスの半導体を供給しいていたのがクアルコムだったため、米国は供給制限を脅しに使っただけの局地戦だったが・・・
ファーウェイにはハイシリコンという半導体子会社があり、ここが一手にファーウェイ向けに半導体の回路設計、モジュール部品の生産を行っている。
そのため、米国は友好国に根回ししてファーウェイの通信機器やスマホの海外販売を止めた。
これではZTEの時の局地戦とは違い、全面戦争になってしまう。

おそらくアップルにとっては、販売市場として14億人の巨大な中国を失うこと、フォックスコンを中心としたグローバル・サプライチェーンを再構築すること・・・この二つの大きな課題が残ったように見える。
ファーウェイにとっても中国の国内市場が大きいといってもそれだけでは限界がある。
ハイシリコンもおそらく先進国からの技術盗用だろうし、ファーウェイのみに供給しているのでファーウェイの売上げ成長が減速すると経営難に陥るかもしれない。
販売拡大にしても、しかも欧州・カナダ・豪州といった先進国地域に行けない・・・となるとアジア、中南米、アフリカといった地域に展開していくしかない。
中華圏とそれ以外の先進地域に世界を分断していしまう感じがちょっと恐ろしい。
トランプ大統領と習近平主席の英断を期待したいと思うが・・・・政治・外交はどうなるか分からない。
というわけで、アップル株、バイ・オン・ザ・ファクトになるかはやっぱり微妙だ。



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2019年、低位株のアノマリー投資

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文化的にも伝統的にも世界の他の地域と違うガラパゴスの日本にはたくさんの特殊なものがあり、グローバル市場にリンクしている日本株市場にも特殊なアノマリーが残っている。
その代表的なアノマリーが低位株効果と呼ばれるものだ。

低位株という言葉自体が特殊日本的な言葉で、グローバルには全く通用しない言葉だ。
株式分割や併合が簡単に頻繁に行われる海外株式には低位株や値嵩株という概念自体がなく、割安株とか割高株、バリュー株かグロース株という分け方がより一般的だ。
日本も今は株式分割を簡単に行うことができるが、今でも10万円や20万円という少ない投資金額で買える低位株、最低でも百万円以上の投資金額が必要な値嵩株といった分け方がいまだに生きている。

この低位株は個人投資家には少額で買えるため人気になっているケースも多い。
しかも、会社の悪い部分を織り込んで低位株になっているわけで、悪材料を織り込んだ水準にあるということも個人投資家には買い安心感があるのだろう。
こんな個人投資家の心理が低位株効果を形作っているのかもしれない。

日興アセットが低位株オープンという投信を出している。
設定は1993年でかなり古い投信で、運用にも安定感がある。
運用プロセスはシンプルで、株式を低位・中位・値がさの3分類し、信用リスクを考慮し、業績とバリュエーションで選別し投資するというものだ。
過去5年の5月決算期でパフォーマンスを開示されている。


  2013年 2014年 2015年 2016年 2017年 2018年
基準価額 12396 13292 17050 14768 18706 21718
期間分配金合計   100 100 100 100 400
分配金再投資騰落率   8.0% 29.0% -12.8% 27.3% 18.2%
東証株価指数騰落率   3.6% 39.0% -18.7% 16.3% 12.8%
純資産総額 6823 6072 5787 4428 5463 5152
基準価額・分配金は円、純資産総額は百万円。

2015年(2014/6から2015/5)を除き、毎年、東証指数TOPIXよりも高いリターンを確保しているのが分かる。
この2013年から2018年までの5年間を取ると、TOPIXのトータルリターンが+53%だったのに対し、低位株オープンは+81%とTOPIXを大きく勝ち越している。
これが低位株アノマリーと呼ばれるものなのだ。
ただし、必ずしも投信を買う必要もない・・・購入時の手数料が2.16%かかるし、運用手数料も毎年1%かかるので、自分で選別して低位株を買う方が圧倒的に運用コストが安いからだ。
基本的にシンプルな銘柄選択法なので、低位株+高配当、低位株+低ボラティリティ、低位株+低PER、などと銘柄選択の幅が広がる。
自分の好みに合わせて銘柄選択できるのが、この低位株投資法の強みといえる。
悪材料を織り込んだ低位にある高配当株や低バリュエーション株は波乱相場に強みがあり、2019年はこの低位株のアノマリー投資が注目される年となるかもしれない。




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2019年、利回り株の逆張り投資

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日本株はPERは11倍、PBRは1倍と経験的には割安圏だ・・・でも、
今までPER12倍で底値圏だと言ってきた評論家もさすがにPER11倍が底値だと誰も言わなくなった。

株価= 一株利益 ✖ 人気(PER) ・・・であるので、PER水準の長期的な低下は日本株の人気が下がっているということを意味する。
アベノミクスが始まって景気が回復し企業業績も増加し、PERも14-18倍のレンジで取引されてきたPERレンジが12ー15倍と切り下がってきている・・・そして、クリスマスの暴落でPERは11倍に低下、さらにレンジを切り下げるのか注目される。

バリュエーションの観点から2019年の注目点は次の3点だ。
1)そもそもPERは株式の人気のバロメーターなので、PERの低下は将来の不安感を織り込んでいる。
将来の景気後退と一株利益の減少を株価が先取りし、PERが低下しているという理屈だが、アナリスト予想の一株利益は増加ペースが鈍化する程度で大きな減少はない。


2)個別の上場銘柄でPERは異常に低い「超割安」銘柄が増えている。
東証一部2110銘柄のうち、681銘柄はPER10倍割れ、267銘柄がPER7倍割れの状態だ。
PER7倍とは益回り(一株利益/株価)で
14%・・・もし配当性向40%なら、利回り5.6%に達するレベルだ。

3)当然の事ながら、現在の暴落市場では配当利回りの高い銘柄が増えている。
リートやインフラファンドを除いても、東証1部で配当利回り4%以上は、239銘柄もある。
もちろん、個別銘柄のファンダメンタルを考える必要があるが、この利回りを実現できれば利回り投資家からはすれば十分だ・・・低金利の日本で円建てで4%リターンもあれば十分に満足すべき水準だ。

というわけで、いくら不人気の万年割安株と呼ばれる銘柄にしても、配当利回り4%以上あり、株価が横ばいならば十分に投資対象になる。
株価が上がらなくても採算がとれる銘柄が、今年の絶好の投資対象になるだろう。
株価が高い時だと下落リスクも大きいが、株価が冴えない時に割安株を買えば下値リスクは限定的で、配当だけでも十分に投資採算に合うからだ。

そもそも利回りを重視した投資をするには、株価の高いボラティリティが障害になる。
株価が大きく下落すると、せっかくの高い配当利回り銘柄も評価損が出てリターンを実現できないためだ。
でも、株価が大きく下落した時に逆張り投資をすれば、配当利回りを実現しやすい・・・利回り投資家には、この株価下落時が絶好の投資機会になる。
おそらく、2019年は「株価下落時に利回り株を買う」という戦略がもっとも効率的に思う。





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年頭の相場雑感(2019年の投資を考える)

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2019年の投資をどう考えるか、いろんな人がそれぞれ違う事を言っていて、もう訳わからんという投資家も多いだろう。
それほど、今は専門家の意見もバラバラだ。
エモリキャピタルの江守さん、9月のMXテレビに出演して「FANG系の成長株を買え」と言っていたのに、先週、久々のMXテレビ出演を見ると「これだけ下がると下げ相場の始まりで今後30%下がる」と言い出したり・・・えっ??? いつのまにか、言っていることは全然変わっている。
評論家の武者さんなどは相変わらずガンガンの強気で、市場下落をすべて需給のせいにしている・・・全く振れていないが、それもいいのか悪いのか?
株の専門家っていろいろな事をウケ狙いで言うからよくわからないし、絶対、自分のカネじゃ投資していないだろうなと思う。
自分のカネで投資していたら、ウケ狙いをやめて、もう少し真剣に考えるだろう。

結論として、株式市場の予測は困難なので個人投資家はあまり気にしない方がいいと思う・・・実は投資で成功する鍵は、市場の予測とはあまり関係がない。
重要なのは、自分のスタイルを明確にして投資スタンスを決めることだ。
ワシは「2019年はインカム投資の年」と決めている。

その根拠だが、一つは株式指数の上昇をそれほど期待できないことだ。
業績がなんとか高水準を維持できたとしても、株価は現在の価格を中心にした往来相場だろう。
こうした市場ではインデックス投資(ETFやインデックス投信など)はあまり意味を持たないし、リターンを上げられない。
過去10年のインデックス投資ブームで、様々な株価指数ETF、スマートベータETF、機関投資家向けのインデックス運用におカネが集まった・・・すべて合わせると数百兆円に達する。
この巨額な資金がインデックスのパフォーマンスの低迷とともにイライラしてくる。
もしかしたら、インデックス運用に溜まっている資金が他の資産に動き出すかもしれない。
そうなると、個別銘柄への集中投資が今まで以上に重要になるはずだ。

もう一つは、国内景気に関しては内需が比較的安定していることだ。
消費税の引き上げも5兆円の財政出動(軽減税率やポイント付与)で短期的には相殺されるし、新天皇即位や東京オリンピックというイベントを前にして景気刺激的な投資や販売促進が増えていく可能性も高い。
米中摩擦などにより外需は不安定さがぬぐえないが、内需が景気を下支えするだろう。
過度な期待はできないだろうけど・・・急速に悪化することはなさそうだ。
そうなると内需型企業の業績は底堅く推移する可能性が高く、成長を買うというより配当などの利回り採算を重視した投資に焦点が移ってくる。

この二点、インデックス投資から個別銘柄投資に重点が移ってくること、企業成長を買うというより投資採算を重視した投資に焦点が移ってくることが2019年の投資イメージだと考えている。
そうなると、2019年の投資アイデアが二つ思いつく・・・一つは利回り株の逆張り投資、もう一つは低位株のアノマリー投資だ。
ワシもこのやり方で2019年を運用していきたいと思っている。
今後、両方の投資アイデアの詳細を取り上げていきたい。



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韓国人はノーベル賞取れない説

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年末の話題は韓国の駆逐艦による日本の対潜哨戒機へのレーダー照射事件だった。
ここ1~2年、日韓関係は揺れ動き、様々な不協和音が両国の間にある。
慰安婦像をアメリカをはじめ世界中に広める世界制覇の野望、慰安婦の最終合意とそれを台無しにしたこと、歴史的解釈を無視した元徴用工の韓国最高裁判決・・・などなど。
笑えたのが、今回のレーダー照射事件だ。
防衛省が証拠のVTRまで出し、事件の真相に迫ろうとした時、韓国側の報道は、「韓国の駆逐船の上を飛行機が飛んでいるだけのVTRだ」、「日本人の英語の発音がひどくて何言っているかわからない」、「周波数が開示されていないので、韓国のロックオンがどうかは不明だ」・・・
その中でも一番笑えたのが、「国内の不人気の安倍首相が、国民の反韓感情を煽り、たいしたことのない話を政治問題化させた」・・・

韓国では反日感情を煽ると、政治家の支持率が上がる・・・しかしながら、PCで「はんかん」と打っても「反韓」という漢字変換が出てこないほど、「反韓」という言葉は日本では認知されていない。
そんな使われない言葉である「反韓」をいくら安倍さんが煽ったところで支持率なんか上がるはずもなく・・・図らずも韓国政治家が自ら反日を煽ることで点数が稼いできた韓国のレベルの低い政治を暴露することになった。

最後に「哨戒機が低空で飛行したVTRが、神風(特攻隊)を連想させる」として、「(神風特攻隊が)韓国の駆逐船に脅威を与えた」と言って、日本の哨戒機が悪いと言いたいようだ。
一体、なんの話をしているのか、ちんぷんかんぷんで理解不能な人が多いだろう。
それほど論旨不明瞭かつ歴史的誤認なのだ・・・これが韓国のマスコミだとしたら、呆れるほどのムチャクチャ振りだ。

韓国人の最大の問題は事実を正確に真正面から見ることができないことだ。
慰安婦でも徴用工でも被害者意識のみが先行して、自ら反省することなく、すべての周りの他人のせいにしてきた。
歴史を正しくに理解する、事実を正確に理解する・・という一番の最初にやらなければならないことができない。
韓国は日本と同様に受験戦争が厳しく、しかも有名大学を卒業しないと有力企業には就職できない、厳しい競争社会であり、序列社会だ・・・その中で勉強漬けで子供は成長する・・・ある意味、日本と似ている社会だが、この事実を正確に正面から見れないという韓国人にはいくら勉強しても学問的な発展はない。
昔、ES細胞のねつ造事件が起こったが、その本人の教授がまだ学会の大物として鎮座しているのが韓国だ。
正しいか正しくないかよりも、感情が優先して物事を判断する・・・ねつ造しても反省もしないし、社会的になんの咎めもない。
日本でもねつ造事件はあったが、その本人は完全に学会から追放されてしまった・・・大きな違いだ。
だから、韓国人は特に自然科学のノーベル賞を取れないと世界から言われている。
一応、念のために言うと、韓国人でノーベル賞を取った人が一人だけいる・・・でも、それはノーベル平和賞(金大中)だ。



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