株山人の投資徒然草

大手運用会社をリタイアし、八ヶ岳に住む株山人の日記

大手運用会社をリタイアし、八ヶ岳に住む株山人の日記

株を職業にして38年、株式投資の楽しさを個人投資家に伝えたい。
Kindle版のeBook「株式需給の達人 基礎編と投資家編」を出版しました。
需給を制する者は投資を制す!

2019年09月

個人投資家の最強運用(3キャッシュを有効に使う)

11A519B5-BE29-4E1E-810D-F4AD2A472487
















個人投資家にとっては、最も有利なのがキャッシュを持てることだ。
通常の機関投資家の日本株運用はフルインベストメントが基本で、相場が下がると思っても保有キャッシュは1%以下でしか認められない。
これは年金などの機関投資家から見れば運用委託した資金はすべて運用すべきで、もしキャッシュで保有するならば運用回避と見なされ、契約違反に問われる。
しかし、そんな制約のない個人投資家はキャッシュを有効に保有することで、リスクをコントロールし、安値で大量買いするなど売買タイミングを効果的に利用できる。

実際に個人投資家がキャッシュをどう使うべきか考えてみよう。
まず大切な事は、キャッシュを何%保有するかを決めるのは株価の動きだということ。
そこで重要なのは、売り上がり戦略と買い下がり戦略だ。

売り上がり戦略・・・高値で売ることは不可能で、高値近辺で売り上がればいいという感じ。
株式を買う時にいくら上がったら売るかをイメージしておく・・・そのイメージした価格まで上昇したら売り始める・・・約定したらさらに上の売り指値をすることで実現益を増やしていくことができる。
もし、売りたい価格まで上昇しなければ、保有を続けるだけだ。

買い下がり戦略・・・安値で買うことは同様に不可能、安値近辺で買えればいいぐらいに考える。
買いたい価格を決めておいてその価格まで下落したら買い指値を入れ始める・・・約定毎にさらに下に買い指値をすることでより多くの株数を買える。
もし、買いたい価格まで下落しなければ買わずに、別の機会を探るか、別の銘柄に変える。
そして、株価の底入れまでに欲しい株数がすべて買えれば最高だが、そううまく行かない時もある・・・その場合はじっくり待つのが重要だ。

重要な事はこの売り上がり戦略と買い下がり戦略を実行することで安値近くで買い/高値近くで売ることができる・・・もしこの反対(高値で買い/安値で売る)をすれば必ず損をする・・・実は、物事は単純な話でできている。
保有銘柄の価格が売りたい価格を上回ると、売り上がり戦略により、どんどんキャッシュが増加していく・・・でも、リストの銘柄が買いたい価格に入ってくるまでじっくり待つので、その間、キャッシュが積み上がっていく。
そして、どこかで市場が下落し、買いリスト銘柄の株価が買いたい価格に入ってくる・・・指値で買いはじめる・・・キャッシュはどんどん減っていき、組入れ銘柄が増える・・・そこからさらに下落する場合もあるが、さらに下値で買い指値する・・・キャッシュがなくなり、100%組入れたら、あとは値上がりをじっくり待つだけだ。
この両戦略とキャッシュ保有で可能な長期逆張り戦略・・・じっくりと待つ事、これが個人投資家には最強運用となる。

この両戦略をうまく行うには、買い対象銘柄のリストと、その銘柄のおおまかな買い価格と売り価格を考えておくことが必要だ。
買いたい銘柄を10銘柄から30銘柄ピックアップして対象銘柄リストを作り、株価を毎日ウォッチする・・・そして、大体、2~3年程度をかけて売買するつもりでじっくりと待つのが重要だ。

でも、銘柄によっては買いたい価格に年に何度かは入ってくるので、30銘柄のウォッチリストがあれば、年に10回以上の買いチャンスと、10回以上の売りチャンスはある。
買い価格は過去の株価チャートのピークとボトムを参考にしてもいいし、PERやPBRなどの株価指標を参考にして決めてもいい。
過去の値動きからこの値段だったら買ってもいい、この値段なら売ってもいいぐらいのアバウトな感覚でレンジを決めればいいと思う。

この売り上がり戦略と買い下がり戦略の結果、キャッシュポジションが決まってくる。
つまり、キャッシュポジションは何%にしようとして決まるものではなく、行きすぎた株価上昇があればキャッシュが増えていく、行きすぎた株価下落があればキャッシュが減少し組入れが増えていくぐらいがちょうどいいのだ。



株式需給の達人 (投資家編))興味のある方は以下のURLからアクセスしてください。

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD

株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM





にほんブログ村

ウィークリー雑感(9/29 ユニコーンIPOの懸念)

IMG_0802 (1)
















WeWorkの上場延期問題などから、ユニコーンのIPOについて問題点が浮きぼりになってきたような気がする。
一般論だが・・・スタートアップ企業は、まず、ビジネスアイデアと製品のプロトタイプを作り、出資を募り事業化する・・・この最初の資金調達がシードラウンドと呼ばれるものだ。
そして、実際に顧客が付きビジネスモデルができる段階シリーズAの資金調達、ビジネスをスケールアップさせ成長が加速化していく段階シリーズBの資金調達、経営が安定し上場を意識する段階シリーズCの資金調達と会社の成長に合わせて資金調達されていく。

問題となるのはスタートアップ企業の評価額だ・・・過去の例を見ていると、資金調達の合計額+負債による調達額=バランスシートの右側の金額に何倍かのマルティプルをかけた評価額になっている。
資本と負債によって調達した資金を事業に投じて、その数倍の企業価値を生み出しているというわけだ。
ユニコーンのIPOではいずれもこの資金調達額の何倍もの企業価値評価が行われている現状では、IPO直前の出資であっても上場時に大きな利益を上げることができた・・・しかも資金調達額が大きければ大きいほど時価総額が大きくなる。

たとえば、下の表でWeWorkの資金調達額と企業評価額を比べてみた。
2015/9の資金調達で9.69億ドルを調達して、企業評価額が50億ドルから100億円と50億ドル増加した・・・つまり、マルティプルは5倍だ。
ソフトバンクが30億ドルを出資した今年1月の資金調達では、企業評価額が200億ドルから470億ドルへと270億ドル増加し、マルティプルは9倍だ。
こんな高いマルティプルが続く限り、ベンチャー投資家は大儲けできる・・・ここに着目したのが孫正義氏であり、ソフトバンクのビジョンファンドということだろう。
でも、この資金調達額と企業評価額の関係が変わり始めているという疑問が出てきているのではないかと思う。
そうなると、ユニコーンIPOは必ず儲かる「打ち出の小槌」ではなくなってしまう。
WeWorkのゴタゴタで感じるのは、こうした強欲なベンチャー投資家が慌てふためいている構図だ。

今年1月にソフトバンクが30億ドルをWeWorkに出資し、110ドルで株式購入できるワラントを得た。
その他にソフトバンクのビジョンファンドが44億ドル出資している・・・いずれもIPOが視野に入っている時期だった。
しかし、その後、WeWorkの想定時価総額470億ドル=1株当たり株価75ドルから、現在の想定株価は50ドル台に低下しているようだ・・・フィデリティ、Tロウプライスなども想定株価を52~54ドル程度とした。
これだけの想定株価の違いがあると、安値上場よりはIPOを延期した方がいい。
しかし、ニューマンCEOが個人的なゴタゴタで退任し、シェアオフィス市場も飽和状態に近く、当初の見込みの市場規模3兆ドルは過大に見積り過ぎていたかもしれないなど問題続出で、来年に延期といってもIPOスケジュールはよく読めない。

より大きな問題は出資者には「打ち出の小槌」だったユニコーンIPOの時代が終わりそうな事だろう。
すでにビジョンファンドの出資者には第二ファンドへの出資を見直す投資家がで始めているし、ビジョンファンドから資金を引き上げる動きもある。
さらに、すでに上場したウーバーなどのユニコーン企業やGAFA系プラットフォーマーなどの高PER企業のバリュエーションを引き下げる可能性もある。
WeWorkだけでなく、他のユニコーンIPOへの波及に注目を怠れない。

WeWorkの資金調達と企業評価額(単位:億ドル)
  資金調達額   企業評価額
Sep-14 3.55   50
Sep-15 9.69   100
Mar-16 4.3   160
Mar-17 3 SBG  
Jun-17 17.6   200
Jan-19 30 SBG 470


株式需給の達人 (投資家編))
興味のある方は以下のURLからアクセスしてください。

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD

株式需給の達人(基礎編)


https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM




にほんブログ村

げに恐ろしきは隠れアプリ支出なり

IMG_0797 (1)
















ギガホ、ギガライト・・・ドコモの新料金プランだが、こういうのってなんか面倒くさくて、ずっとほったらかしのままだった。
ドコモの契約期間が9月末で終わるので、他の通信会社やUQなどの宣伝でよく見かける格安スマホにしようかなと思ってドコモショップに行ってみた。
今まで夫婦二人で1万7000円ぐらい払っているので、少しは安くなるかな、あまり安くならないなら乗り換えかな、と思っていた。

まずは今までの月間支払い金額の明細をチェック。
なんか、記憶にない支払い項目がある・・・「えっ、これなんですか?」
店員・・・「これらは、お客様が個人で契約したアプリです。」
ワシ・・・スマホ端末にある詳細を見て・・・「着メロ、FF、デコメ・・・えっ、全く記憶にないですが・・・」
店員が詳細画面と開き・・・「2007年から契約され、毎月、この三つで合計1000円引かれています。」
ワシ・・・「12年前・・・やぱり記憶にないし、12年で合計14万円(1000円×12か月×12年)も知らぬ間に払っているって事ですよね。」
恐ろしい事が発見された・・・毎月1000円をこのサポートに使っていた・・・金額は1件あたり数百円なので全く気にも止めなかったが・・・そして、全く記憶がない。
ワシ・・・「すぐに解約したいのですけど・・・」
店員・・・「これはドコモではできません。お客様自身でお願いします。」
というわけで、この解約のためにスマホと四苦八苦の格闘し、やっと解約できた・・・ホッ。

店員・・・「料金プランはギガライトでいいんですね?」
ワシ・・・「スマホは家の中でほとんどWifiで接続するので、ギガはあまりいりません。」
店員・・・「通話はどうしますか?30秒20円ですが、5分までかけ放題プランもあります。」
ワシ・・・「私はあまり電話しないので・・・でも、妻は長電話するので5分までかけ放題を付けてください。」
そして、最終的に料金は今までの1万7000円から、10月以降、1万4000円まで下がる。
しかも、2年前に買ったiPhoneの分割払いが終わるので、さらに毎月3500円の支払いが減る。
ヨッシャー、訳の分からないアプリの解約を含めたら、1万円以下に下がる予定だ。
毎月7000円のキャッシュフローの改善効果がある。

げに恐ろしきは、昔何かの拍子で契約した月数百円の支払いが、積りに積もり10年以上たつと14万円という金額に意図せず増加していることだ。
皆さまも明細を確認すると、思ってもいないワナに落ちていたという事に気がつくかもしれないですよ。


株式需給の達人 (投資家編))
興味のある方は以下のURLからアクセスしてください。

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD

株式需給の達人(基礎編)


https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM




にほんブログ村

株式評論家に騙されるな(2)

IMG_0322
















9月9日に「内藤忍氏の理解不能なアゴラ記事」というブログを書いた。
あまりにひどすぎるコメントだったから、これを読む個人投資家が騙されないようにしたいという思いからだった。
でも、日本の株式評論家に何かしらの意図があったかはよく分からないが、事実や常識と違うコメントが多い。
このブログでは変だと思ったことを実名を上げて指摘していきたい・・・コメンテーターに騙されるな!

まずは、マネックス証券のチーフストラテジスト、広木隆氏。
ちょっと前に、米国の製造業PMIが発表された時、「米国経済ではサービス産業のウェートが圧倒的に高く、製造業の景気判断である製造業PMIを見ても意味がない」とコメントした。
たしかに先進国では30年前から経済のソフト化・サービス化が進み、日本でも経済の3分の2はサービス産業だ。
でも、そんな経済の中で、何故、製造業PMIが注目されてきたかというと、サービス産業は景気変動が小さくしかも遅れるので、景気の先行きを見るには景気に敏感な製造業PMIを見ることが重要だからだ。
製造業は確かに米国経済では1~2割のウェートしかないが、景気に敏感に反応するので多くのエコノミストが注目している。
その点をきちんと説明すべきだろう。

次に独立系コメンテーターの江守哲氏。
彼はOECDのコンポジット・リーディング・インディケーター(CLI)を時々使う。
これはOECDのHPを見れば、先進国全体、あるいは各国の景気先行指標が一覧で見られ、誰でも入手可能なものだ。
でも、彼は言う「おそらく、この数字を見ているのは日本で私だけだ」
残念ながら、このOECDのCLIは多くのエコノミストも使っているが、しかもちょっと使いにくいところもある数字だ。
それは数字の発表が2か月遅れであり、今だと7月の数字が最新データになる・・・他の指標、PMIなどは9月データが発表になってくる時期なので、OECDのCLIの遅さが目立ってしまう。
こうした説明もなく、自分勝手に数字を使うって、フェアじゃない。

株式市場ではいろんな意見があっていいし、その意見の違いがある方がむしろ投資家の判断には良いことかもしれない。
しかし、基本的なデータに関することは間違えてもらっては困る。
数字やデータに対しては個人的な論理の誘導や自分勝手な使い方は許されない。
・・・というわけで厳しく見ていきたいと思う。


株式需給の達人 (投資家編))興味のある方は以下のURLからアクセスしてください。

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM






にほんブログ村

六本木ヒルズとツイン21(続編)

DCF9CD36-E1FC-4DDF-8EC5-EF2DA7CD4110








昨年11月に「六本木ヒルズとツイン21」というブログを書いた。
通常オフィスビルの算定価格なんて一般には手に入らないが、リートの保有物件にはビル毎の情報開示があり詳細が手に入る。
これを使って大阪と東京の都心オフィスビルの価値がどうなっているのか探ったのが昨年11月のブログだ。
それから1年経ってどうなっているのか再検討してみた・・・ワシはしつこい性格なのだ。

前回のブログの注目点は、東京都心のピカピカの六本木ヒルズ、その過去4年の上昇率は+5%だったのに対し、大阪のランドマーク・ツイン21の上昇率が+21%とかなり高かった事だ。
リーマン危機でやられた大阪の不動産市場が長期的に順調な回復を見せてきたことを示している。
そこで結論として、ツイン21を保有するMCUB-MIDCITY(当時の分配利回り6%)は魅力的だとした。

その後1年経って、もう一度、決算短信から両ビルの算定価格/賃貸面積を計算してみた。
すると、ツイン21の算定価格が4年間で+30%と大幅上昇していたことが分かった・・・それに対して東京都心の六本木ヒルズは+8%だった。
都心のオフィスビルに比べて、大阪のオフィスビルの価値はこの1年でさらに加速して上昇していた。
RIETのパフォーマンスを見ると、六本木ヒルズを保有する森ヒルズリートは1年間で+20%と順調に値上がりしたが、ツイン21を保有するMCUB‐MIDcityリートはなんと+37%と大幅な上昇を達成していた。

実はこのMCUB-MIDcityは、不動産売却益による分配金の上乗せ分が今年6月期最後になくなり、12月期の分配金は1955円と、6月実績2751円から大きく低下する予想になっている。
そして、分配金利回りも4%台前半から3%台前半へと1%も低下してしまった。
この分配金の低下=利回りの低下で株価は天井を打つと思ったが、決算発表の後も上昇トレンドを続けた・・・分配金利回りが低下しても不動産価値が増加している場合は、REIT価格は上昇するという教訓かもしれない。
利回り水準以上に、各REITの組入れ物件の価値を時系列で見ていく必要があるのだろう。

これはREITを運用する投資家にとっては大きな変化だ。
従来、REITは利回り商品であって利回り水準と保有リスクが逆相関・・・利回りの高いREITはリスクも高く、利回りの低いREITはリスクが低かった・・・分配金利回りを見て分散すれば良かった。
しかし、不動産価値の増加=モメンタムという視点を入れると、個別の物件価値を調査して買うというボトムアップのモメンタム型になる・・・こうなるとまるで株式と変わらない。
REITは利回り商品といえ株に近い商品へと変化してきている・・・つまり、それだけモメンタム重視のイケイケの過熱局面に入ってきたともいえる。


六本木ヒルズ、森タワーの不動産価値(単位:㎡2 百万円)
  賃貸面積 算定価格 帳簿価格 算定/面積
2015年7月 21482 66100 56331 3.08
2016年1月 25942 80900 68108 3.12
2016年7月 43041 134300 114076 3.12
2017年1月 43041 134900 113638 3.13
2017年7月 43041 134900 113323 3.13
2018年1月 43041 134800 112900 3.13
2018年7月 43041 138500 112621 3.22
2019年1月 43041 142800 112229 3.32
2019年7月 43041 143300 112049 3.33

ツイン21の不動産価値(単位:㎡ 百万円)
  賃貸面積 算定価格 帳簿価格 算定/面積
2015年6月 82313 46000 67553 0.56
2015年12月 82313 47400 67156 0.58
2016年6月 82313 48700 66760 0.59
2016年12月 82304 49500 66471 0.60
2017年6月 82304 51700 66248 0.63
2017年12月 82304 54500 66131 0.66
2018年6月 82304 55800 65985 0.68
2018年12月 82304 56700 65856 0.69
2019年6月 82304 59800 65971 0.73





株式需給の達人 (投資家編))
興味のある方は以下のURLからアクセスしてください。
https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


株式需給の達人(基礎編)https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM







にほんブログ村


株式評論家に騙されるな(1)

1AE2E0E5-2DFD-4A27-978A-C0C6F5EF4530
















今、株式評論家がいろいろと話題にしているのが、「TOPIXの配当の再投資」だ。
配当をもらえる権利付き最終日の株価から、配当落ちする日に配当分だけ株価が理論的に下がる。
これを補うための、このスケジュール化された先物買いが、インデックスファンドや年金ファンドなどから3月末と9月末に入る・・・これが「配当の再投資」だ。
特にTOPIX(配当込み指数)をベンチマークとしている機関投資家の資金運用には大きな影響がある。

たとえば100億円のインデックスファンドだったら、年間配当2%の半分に相当する1億円の配当分が落ちる・・・時価は100億円から1億円低下し99億円になる・・・そして、3か月後に1億円の配当を受取り、ファンドの時価は99億円から100億円に戻る。
しかし、困った事に配当落ちから配当受取りまでの期間、ファンドの時価総額は1%の配当分だけ小さくなってしまい、この間にTOPIXが大きく変動すると、この配当分だけ連動しなくなってしまう。
これを避けるために、配当落ち前後に、この落ちる配当分を先物の買いで補っておくという必要がある。
これが「配当の再投資」で、おそらく、市場全体では今週末の配当落ち前後で5000億円相当の配当分の先物買いが出てくるというわけだ。

このスケジュール化されている機関投資家の先物買いをめぐって思惑が出る。
この先物買いで株価指数が上昇しやすい状況になる。
だから、先物価格が持ち上げられた所で先物を売れば利益を上げやすい・・・多くの評論家が個人投資家を煽っている。
でも、実際は全くの無駄という事を頭に入れておくべきだ。
「配当の再投資」の先物買いは、立会外で証券自己を引け値を基準とした相対取引で行われるからだ。
機関投資家の先物買いに対して、証券自己が先物ショートで対当する・・・だが、証券自己はあらかじめ、当日の引け値に向かってロングを作っておいたり対応しているので、必ずしも市場で買い戻すことはわけではない。
そもそもこうしたスケジュール化された先物売買は、機関投資家と証券自己が事前交渉で決まっている。

さらに株式評論家の間で話題なのが、「日経ダブルインバース」の純資産の急増だ。
これは日経の逆張りツールで、日経が下がるとダブルで儲かるETFだ。
この資金流入で、コメンテーターは「日経ダブルインバースの資産急増後、一段と日経が上昇するれば、大きな踏み上げ相場が期待できる」と言う。
でも、「安い時に買って、高い時に売る」のは相場の王道で、踏み上げを期待して高い時に買うのは問題も含む。
売り方は資金に余裕があれば、日経平均が下落するまでポジションを引っ張ることもできる。
「日経ダブルインバース」への大きな資金流入があったからといって、すぐに「踏み上げ」を期待するのは早計ではないだろうか。
多くのコメンテーターの好きな言葉は「踏み上げ」だが、現代の株式市場では死語かもしれない。
事実、「日経ダブルインバース」の残高が大きく増加している場面では、その後に日経平均が下落することの方が多い。
株式評論家に騙されない方がいい。


株式需給の達人 (投資家編))

興味のある方は以下のURLからアクセスしてください。

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD
株式需給の達人(基礎編)


https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM




にほんブログ村

個人投資家の最強運用(2別口座で運用管理する)

IMG_0555
















機関投資家の運用に比べ、個人投資家の運用は自由度が高い。
ここを最大限利用することで、長期に安定した運用ができる。
それが個人投資家の最強運用だ。
その前に、個人投資家はきちんと運用ポジションのリスクの管理、運用結果の計測、それを生み出した要因分析を明確にしなければならないことを強調しておきたい。

例えば、金融資産1000万円をもっている人でも、すべてを運用するわけではない。
そのうち、例えば、半分の500万円と運用し、残りの500万円は銀行預金にしておくなどが普通だろう。
もし、半分の500万円を運用するとしたら、これを運用ポジションとして、キャッシュを保有してもその他の銀行預金とは区別して考えることが基本だ。
そうでないと、キャッシュを有効に使うことはできないし、運用ポジションのパフォーマンスを計測することもできない。
資金の出入りがある口座は計算が難しく、パフォーマンスさえ正確に把握できない。
運用を完全に別勘定にしておけば、今年はいくら儲かったかは運用ポジションの年間の増加分だし、今年の実現益と評価益を判別できる。

例えば、最初500万円でスタートし、1年後510万円、利食いしたキャッシュが100万円あるとする。
この場合、運用リターンは10万円でパフォーマンスは+2%だ。
100万円のキャッシュを保有しているので、リターン2%で2万円程度の実現益が出ている・・・残りの8万円が含み益だ。。
この実現益には譲渡益課税が課せられるが、残りの含み益については税金は課税されない・・・だから、実現益をいくら出すかで税金を調整できる。

個人投資家は損した事をすぐに忘れたいし、儲かった事を忘れならない思い出として大切にしたいというのも分かる。
でも、運用で重要なのは、正確な数字とそれをきちんと判断する公平性だ。
うまく行った事だけ覚えていて、失敗した事はすぐに忘れる・・・そんな投資家は成長できない。
失敗から学ぶ事が多いのが運用だから、失敗した事をきちんと整理して分析する・・・そこから次につながる考え方やノウハウが生まれてくる
また、儲かったから現金を引き出して「ちょっとお食事に」なんてことをしないことが大切だ。
運用ポジションを普段使う銀行口座とは全く区別して管理することで、ポジションのリスク・リターンがよくわかる。

まずは、運用ポジションを普段使う口座とは完全に別にして、その口座の残高推移、保有銘柄の詳細、過去の取引や約定の履歴などの必要項目をきちんと把握することから始まる。
次に、それができたら実際に運用ポジションのリスクを想定する。
その場合、最も重要なのがキャッシュ比率だ。
次回は、運用ポジション内のキャッシュ、キャッシュ比率について話をしたい。


株式需給の達人 (投資家編))興味のある方は以下のURLからアクセスしてください。


https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD

株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM





にほんブログ村

「最悪の上司」のパターン(1)

IMG_0798
















38年のサラリーマン生活でいろんな上司と会った。
勉強させてもらったと思える上司もいたし、逆に反面教師として役に立ったと思える上司もいた。
でも、総じてサラリーマンの上司は本人が出世に必死なだけに滑稽で面白いところがある。
今後、会社で出世していこうと考えているサラリーマンには、むしろ、「最悪の上司」の方が勉強になる・・・部下ができた時には反面教師として役に立つからだ。
そこで、ワシの38年間のサラリーマン生活の中で、実際に出会った「最悪の上司」のパターンを取り上げてみたい・・・作り話として・・・。

第一位、部下の成果を横取りする上司。
ある運用会社の社長室・・・
社長・・・「〇〇年金の資金を受託できたって? 素晴らしいじゃないか。よくやった君たち。」
営業マン・・・「営業から運用まで一丸となってプレゼンしたのが良かったと思います。」
本部長Aが割り込んできて・・・「良くやった。〇〇パーティで先方の理事に会ったんだよね。そこで私からも弊社をよろしくと伝えたのが効いたんだな。」
社長・・・「ナイスだ。本部長!!」

年金ファンドの資金を受託するには、運用商品の公募に応募し、他社との競争に勝つことが普通だ。
公募に自社の運用商品の詳細説明書(パフォーマンスなど)を付けて応募し、ファンドマネージャーのプレゼンを行い、最終的に運用商品が選定される。
理事と運用会社本部長の個人的な関係なんて関係ないし、そんなことで委託先を決めたら年金スキャンダルと叩かれてしまう。
そんなことも分からずに、この本部長は自分の手柄にしようとした・・・というわけだ。

第二位、自分の矛盾に気がつかない上司
運用本部の本部長室・・・
本部長B・・・「何やっているんだ、君たち。トラッキング・エラーがこんなに低いじゃないか。これじゃ、年金客に低すぎると文句言われるぞ。」
ファンドマネージャー・・・「もっとリスクを取ったアクティブらしい運用をします。」
そして・・・1か月後、本部長B・・・「何やっているんだ。君たち。こんなに株価指数に負けるなんて!!」
ファンドマネージャー・・・「本部長がリスクを取れと言ったので、取ったら負けました。」
本部長B・・・「なにぃ。俺はそんなことは言っていない。リスクを取って儲けろと言ったんだ。」
ファンドマネージャー・・・「・・・・」

トラッキングエラーとは、ポートフォリオのベンチマークからの乖離を示すもので、トラッキングエラーが2%以下だとリスクを取っていないと言われる。
リスクとは収益率の分散のことで、リスクを取った運用をすると、当然ことながら、将来の収益率のバラツキが大きくなる。
したがって、リスクを取った運用をすれば株価指数に大負けすることもありえる。
リスクを取ったから儲かると思った本部長Bは、自分の言っている事が矛盾しているに気がつかなかった・・・だから、部下は唖然としたわけだ。

続く・・・・


株式需給の達人 (投資家編))
興味のある方は以下のURLからアクセスしてください。
https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM





にほんブログ村

ウィークリー雑感(9/22 先週の株式需給を読む )

IMG_0801 (1)
















9月5日から日本株は上昇基調に入った。
その最も重要な週(9/9~9/13)の投資主体別売買状況が東証から発表された。
物凄い数字が並んでいて見ているだけでも興奮してしまうような結果だった・・・が、読み方はかなり難しい。
読み方の基本はKindle版のEブック「株式需給の達人(基礎編)」で解説しているので、興味のある方は是非、アマゾンで買っていただきたい・・・500円程度買える。

さて、まず、その数字を確認してみたい・・・数字は売り金額/買い金額()内は差し引き数字。
まず現物の売買だが・・・証券自己2兆9451億円売り/3兆8524億円買い(+9073億円)、投信3298億円売り/2493億円買い(-805億円)、事法1293億円売り/3987億円買い(+2694億円)、金融機関5443億円買い/5680億円売り(+236億円)、海外8兆9526億円売り/8兆6358億円買い(-3168億円)

外人投資家は差し引き3168億円の売り越しで、多くの評論家は「外人は現物は売越しだが、先物では買越しだ」程度の解説しかしていない。
それは評論家諸氏が差し引きの数字しか見ていないためだが、はっきり言って完全なミスリードだ。
この外人投資家の8兆円を越える異常な大商いに注目すると、差し引きの数字だけでは分からない外人投資家の行動がよりはっきりと見えてくる。

そして、TOPIX先物の売買だが・・・証券自己10兆2598億円売り/9兆6739億円売り(-5859億円)、海外19兆9036億円/20兆4850億円(+5813億円)
日経225先物の売買は・・・証券自己6兆4042億円/6兆2396億円(-1640億円)、海外13兆0186億円売り/13兆5489億円買い(+5295億円)
通常は投機的なトレードで使われる日経先物の方が売買量が大きいが、先週は日経先物が13兆円売り買いで、TOPIX先物が20兆円売り買いとTOPIXの方が大きい・・・これはCTAやアルゴリズムなどのトレーディングだけでなく、巨大ファンドがTOPIX型で動いた証拠となる。

ここで考えるべきポイントは二つある。
一つは2兆円レベルに達した裁定売残高(差し引き)の動向だ。
しかし、多くの裁定ポジションはロールオーバーされ、裁定残高で確認できる数字だと1000億円程度がSQ(9/13)に解消されたに過ぎなかった。
この1000億円程度はSQ日に約定したはずだが、全く影響がなかった・・・先物売買の大きさは、スプレッド取引(先物のロールオーバー)と投機的な短期売買が原因だろう。
それ以上に株価指数の連騰で、多くの海外投資家と証券自己が売買を活発化させた結果、多くの売り買いが市場でぶつかり、自己と外人の売買を急増させた。
確かなのは、信託銀行や金融機関、その他の国内法人は全然動きがなかったことだ。

もう一つは毎日5000億円から1兆円という巨額の買いクロスが立会外で行われたことだ。
これは週合計だと3~5兆円に達する巨額な買いで、当ブログでも「巨大ファンドが動いているのは間違いない(9/13)」を書いた。
これを立証するように、海外投資家が8兆円を越える買いを行っているのが目立つ。
一方、証券自己の買いは3兆8000億円であり、この買い玉が立会外で海外投資家に移動したと想像できる。
この金額規模を見ると、おそらく、海外の巨大ファンドが動いたのは間違いない。
一方、外人売りも多いので、他の海外投資家も株価上昇を利用して利益確定に動いたのだろう。
巨大ファンドが組入れを増やし大幅な買い越しを記録した反面、他の海外投資家はこの株価上昇をチャンスとして売りを加速化させているという構図が見て取れる。

当初、この巨額の立会外クロスをGPIFなどの国内年金のリバランスと見る人もいたが、金融機関は5000億円程度の売買で、GPIFが動いた証拠はない。
というわけで、先週の株価上昇と売買高の増加は、やはり、海外の巨大ファンドによってもたらさせたと見るべきだろう。


株式需給の達人 (投資家編))

興味のある方は以下のURLからアクセスしてください。

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD

株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM





にほんブログ村

チャート分析の話(4 移動平均)

8EDD80AB-A0EA-4FF6-AA85-3119E85B94C3
















「日柄」と「値幅」の話をした。
「日柄」とは投資家の興味が継続する時間のこと・・・たとえば、悪いニュースが出て株価が下落する場合でも、一定の時間が経つと、投資家がそのニュースに飽きてしまう(株価が織り込む)と株価が目先の底入れする。
たとえば、株価が上昇して高所恐怖症になると一定の時間株価が値固めする・・・これは投資家が高い株価に慣れる時間が必要になるからだ。

「値幅」とは株価の1回の上昇幅(あるい上昇率)のことで、株価がある程度上昇すると投資家が高所恐怖症になり手が出なくなる・・・この上昇幅(あるいは上昇率)が値幅と呼ばれるものだ。
心理的な株価上昇の壁となるのが値幅だ。

株価の動きは投資家の心理状態が反映される形で、上がったり下がったりする。
投資家の心理状態を観察するのに適した手法が移動平均線だ。
たとえば1か月の25日移動平均だったら、毎日の終値でその株式を買った投資家の1か月のコストになる・・・実際は出来高の多い日や少ない日があり、出来高で加重平均を計算した方がいいかもしれない・・・でも、実際には両者はあまり違いがない。
もし、時価がこの移動平均より上にあれば、投資家が儲かっている状態=楽観的な=強気市場といい、もし、時価が移動平均を下回っていれば、投資家が損している状態=悲観的な=弱気市場という。

時価が移動平均の上にあるのか/下にあるのかで投資家の心理状態が大きく変わる。
時価が移動平均を上抜けると投資家心理は好転し、時価が移動平均を下回ると投資家心理が悪化する・・・これは単純だが重要な事実だ。
これをさらに応用いしたのが、短期の移動平均が長期の移動平均を上回るゴールデン・クロスは長期の強気市場に入るサインだし、逆に短期の移動平均が長期の移動平均を下回るデッド・クロスは長期の弱気市場に入るサインとなる。
でも、これらは運命決定論ではない。
ゴールデン・クロスが将来の株価上昇を約束するわけではないし、デッド・クロスが将来の株価下落を暗示しているわけでもない。
あくまで、ゴールデン・クロスはその時点での投資家心理の好転を意味するだけだし、デッド・クロスはその時点での投資家心理の悪化を意味するだけだ。
将来の運命を決定づけるものではないことに注意を要する。

最近では、株価が移動平均を越えて投資家が楽観的な状態に入ると売られるという場面もよく見かける。
移動平均だけでなく、前の高値を越えると売りが出て株価が下落するという場面もよく見られる。
これは投資家心理が短期化しているためかもしれない。
株価が移動平均を越えて儲かっている状態になると、投資家はすぐに売却してしまう。
株価が前の高値を越えてさらに一段高を期待するより、利食って利益を確定させる方を優先させる。
逆に売られる場合も同じで、前の安値を切って「ヤバイ」と思うとそこから反転する。
高値を取って強気になり、移動平均を抜けて強気になる投資家は永遠に勝てない。
投資家心理の短期化が今の市場を振れ幅を小さくしているからだ。

でも、どこかで何か大きなニュースがあり、投資家心理の振れが大きく出てくるかもしれない・・・今、考えられないぐらい大きな変動をするエネルギーを貯めている市場という見方もできる。
次回は移動平均からの乖離率の話をしたい。


株式需給の達人 (投資家編))興味のある方は以下のURLからアクセスしてください。

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM





にほんブログ村

ガッツもなく、センスもなく、ビジョンもない

E55EEFBA-E3A0-454B-BCDA-BAE31ACE7B0C
















パウエル氏の記者会見を見たが、なんか面白い事になってきた。
終始下を向いて紙を読みながらの会見で、トランプ大統領を意識してか、必要ならさらに緩和を行うと自信なく発言した。
この会見がハト派と見られ米国株は一気に上昇したが、トランプ氏の顔色を窺い、さらなる金融緩和の発言、リップサービスをしたとしか見えない。
案の定、トランプ氏は完全に恫喝モードで、FRBはガッツ(根性)もなく、センスもなく、ビジョンもないと強い口調でツイートした・・・脅しか恫喝のたぐいに見える。
これでパウエル氏はさらに隘路に追い込まれて行くだろう。

FRBのドットチャートを見ると、多くの評論家が指摘している通り、FRBメンバー間で意見が大きく割れてきている。
現在の景気情勢ではこれ以上の利下げが必要ないという意見が、FRBメンバーの間で台頭しているようだ。
これはある意味当然で7月に続き9月と連続利下げをしたが、FRBの歴史から見たらこの連続利下げの方が異例だ。
NY株価が高値まであと少しの高値圏にあり、米個人消費や内需が強く、米10年債が急落(長期金利が急上昇)している経済状況で、何故、利下げが必要なのか・・・今までは米中摩擦を言い訳に使ってきたがそれも難しくなってきたので、パウエル氏は言い訳に苦労している。
次回10月29-30日のFRBのFOMCで、トランプ氏に脅されたパウエル氏が一段の利下げを主張するとしたら、他のメンバーとの意見の食い違いが鮮明になってしまう。
そこでもトランプの言いなりに一段の利下げをできるのか、FRBがトランプに逆らい独立的に判断するのか、大きな分かれ道が来るような気がする。

市場はもちろん、トランプ氏の過激な金融緩和を見ている・・・現在でも4割程度の確率で3回目の連続利下げを期待している。
でも、FRBが分裂し、利下げを決定できないとしたら、市場は政権とFRBの不協和音を織り込みはじめ、波乱展開になるかもしれない。
それはハト派のパウエル氏ではなく、トランプに脅された可哀そうなパウエル氏の姿だ。
こうした政権と金融当局が不協和音を増幅させると、投資家は儲かっているポジションを売り、実現益を蓄える傾向がある。
単なるリスクオフでボラの低い商品が買われるというより、今まで儲かってきた商品が売られる・・・となると、長期債や金、ハイイールド債、REITなどが売りのターゲットになるかもしれない。
長期債のさらなる下落、ハイイールド債の暴落に注意が必要かもしれない。
次回の10月のFOMCは要注目だ。



株式需給の達人 (投資家編))興味のある方は以下のURLからアクセスしてください。

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM

株式需給の達人(基礎編)
https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD






にほんブログ村

個人投資家の最強運用(1個人の有利性を利用する)

IMG_0564
















機関投資家資金の運用を仕事としてやってきたが、定年退職後の今は一人の個人投資家として、自分で運用を行い生計をたてている。
運用会社で機関投資家の資金を運用することに比べて、個人で自分の資金を運用することは本当に楽しい。
運用会社での運用規模からすると数万分の一と小さいカネをチマチマと売り買いしているわけだが、その分、大きな自由があるからだ・・・だから、個人投資家には個人である事を最大限利用することで、機関投資家に勝つこともできる。
ここでは、個人投資家の有利な部分を最大限利用して、長期的な最強運用するにはどうしたらいいかを考えてみたい。

最初に個人の資金運用と機関投資家の運用を比べ、その有利な点を確認しておこう。
まず、第一に、キャッシュを有効に使えること。
機関投資家の運用では、フルインベストメント(担当した資金はすべて運用する)が基本であり、勝手にキャッシュを持つと「運用放棄」と受け取られてしまう。
買いたくない株価水準でも買わなければ仕事にならない・・・買いたくないと思いながらも預かった資金はすべて買わなければならないのが、プロのファンドマネージャーたちだ。
それに比べ、個人投資家は自由で、買いたくなければ買わなければいい。

第二に、ポートフォリオを考える必要がない。
機関投資家の運用では、俗に言う「タマゴを一つのカゴにいれるな」というのがあり、数十銘柄のポートフォリオを作って、業種を分散させたり、時価総額のウェートを考慮して株価指数に連動しやすい運用をする。
株価指数に比べ大きく負けるとすぐに資金を引き上げられてしまうので、負けないように分散させている・・・その結果、買いたくもない銘柄をポートフォリオの分散のために買うというバカげた事をやっているのがプロの運用者だ。
個人にとっては運用結果は自分のせいで誰にも文句を言われないので、ポートフォリオとか株価指数との連動性なんて考える必要は全くない。
自分の好きな、上がると思う銘柄を買えばいいというシンプルな考え方ができる・・・これも個人投資家の有利な点だ。

第三に、運用結果が悪くても誰にも文句を言われない。
機関投資家の運用は3か月ごとに運用報告を作って顧客に送り、少なくとも一年に一度はファンドマネージャー自身が顧客の事務所に行って結果を説明しなければならない。
運用がうまく行かなかった時は、その言い訳をするのが大変だ。
でも、個人投資家には説明責任はない・・・自分のおカネを運用しているだけだからだ。

要するに、運用会社のプロと言われるファンドマネージャーは①フルインベストのために買いたくなくても買わなければならない、②株価指数に大負けしないように買いたくなくても大型株を買う、③四半期または年度で運用結果を顧客に説明するために資料を用意したり、運用以外の仕事をやらなければならない・・・という強い不満を持ちながら運用している。

一方、個人投資家の方が自由で思いきって運用ができる・・・ファンドマネージャーよりも個人投資家の方が高いパフォーマンスを出せるはずだ。
個人投資家はその有利な点を最大限に利用すべきで・・・そうすれば、安定したリスクで安定したリターンを取ることができる。

このブログでは、個人投資家がその有利な点を最大限利用して、機関投資家を出し抜くパフォーマンスを上げるのはどうしたらいいかを考えていきたい。



株式需給の達人 (投資家編))興味のある方は以下のURLからアクセスしてください。

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM





にほんブログ村


キラキラネームの改名問題

IMG_0329













・・・What's in a name?  That which we call a rose,by any other name,would smell as sweet.
「名前に何があるというの? 私たちがバラと呼んでいるものは、他のどんな名前であっても、甘い香りに変わりはないわ。」
これはシェイクスピアの「ロミオとジュリエット」の中で、二つの名家の間の争いで結婚を反対されたジュリエットがロミオに言う言葉だ。

「王子様」というキラキラネームに生まれた青年が、自分の名前で苦労してきた事が考慮されて改名が認められた。
親は自分にとって「赤ちゃんが王子様のよう」だったから、そう名付けたという話だが、この名前のために本人はからかわれたり、いじめられたり、大変だったようだ。
昔、自分の息子に「悪魔」と名付け話題が広がったことがあったが、当時は「悪魔くん」という番組が人気でそこから取ったものだろう。
親にとってはそれなりに意味のある命名なのだろうが、世間の常識を離れていくと、その名前のために子供が意外と苦労しているのかもしれない。

最近はキラキラネームが多く、様々な問題が噴出している。
第一に、当て字が多く、まともに名前を読めないという問題だ。
学校の出席簿の名前が読めず、先生たちが苦労している・・・別の資料で生徒の名前の読み方を確認し、前日に読み方を記憶していないと、出席も取れないという。
当て字などが多く、はっきり言って読めない・・・たとえば、祈愛(のあ)、希星(きらら)、頼音(らいおん)、皇帝(しいざ)などなど、何じゃこれは?という感想しかない。
これじゃ、社会生活でも困ることが多そうだ。

第二に、別の意味を持ってしまう名前が多いことだ。
女子プロ選手権を優勝した畑岡選手の名前は奈沙(なさ)だが、米航空宇宙局のNASAと同じだ。
宇宙へ活躍するという意味かもしれないが、NASAと言う言葉を見ると、ぎょっとする人もいるだろう。
先ほどの例でも、祈愛(ノア)は「ノアの箱舟」だし、頼音(ライオン)はそのまま百獣の王ライオンだし、皇帝(シーザー)はそのままローマ皇帝のカエサルだ。

改名した青年は変更許可申立書を住所地を管轄する家庭裁判所に提出して変更が認められたらしい。
その変更理由も「奇妙な名前である」ということで許可された。
本人は今までの人生をリセットし、新しい人生を始めるということで、名前を「はじめ」にした。
多くの悩めるキラキラネームの子供たちも、親に気兼ねせず、名前の変更を考えてもいいと思う。
What's in a name?   名前に何があるのか? その本人の中身が最も重要だ。


株式需給の達人 (投資家編))興味のある方は以下のURLからアクセスしてください。

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM





にほんブログ村

風雲急を告げる中東

1F9AA628-AFFE-4694-B762-CBE4BEAA3467
















なんと、クレージーなイエメンがサウジアラムコの石油施設にドローン爆撃を行い、サウジアラムコは日量570万バレル/日の石油生産が停止状態になっているという。
これを受けて、シンガポールの石油価格は、ブレント先物で約20%、WTI先物で12%の急騰を演じている・・・同時に、円ドルも米10年債先物も上昇している・・・今週はちょっとキナ臭い状態で市場がオープンすることになりそうだ。
ワシは月曜日の朝、ガソリンスタンドに駆け込み、ガソリンを満タンにした・・・でも、ガソリンスタンドは平穏で、誰もガソリンを入れに来ていなかった。
日本は不思議なぐらい平穏な国だった・・・誰もニュースを見ていないか、ニュースでガソリンが上昇すると思っていないか、どっちか???

先週は対イラン強硬派のボルトン氏が解任され、トランプは対イラン政策で軟化し、イラン石油の国際市場への禁輸を緩和する姿勢も見せていた。
なぜ、このタイミングでイエメンのフーシ派がドローン爆撃を実行したのだろうか?
このフーシ派の行動にイランが関与しているのは間違いなく、これで対イラン政策は一段と強硬になるだろう。
さらに「目には目を歯には歯を」のサウジアラビアがイエメンに膨大な数のミサイルを撃ち込むことも間違いないだろう。
中東の火薬庫にドローン爆弾を撃ち込んだようなものだからだ。

中東の力学は、ここ数年で大きく変化してきた。
その中心となるのは、米国(トランプ)と、イスラエル(ネタニエフ)と、サウジ(ムハンマド皇太子)の関係だ。
そして、この軸に対抗するのが、イランと、この地域に分散しているシーア派と、イスラム原理主義の過激派だ。
この力関係の中で、今回のドローン爆撃がどう位置付けるのか?

第一に、米国内の政治力学だが、ボルトン氏解任で影響力を低下させてきたネオコンが再び勢力を増してくる可能性だ。
こうなると、対イランだけでなく、対北朝鮮、対中国でも強硬な路線が出てくるかもしれない。
トランプとの関係がどうなるかは分からないが、少なくともトランプ政権も対イラン強硬路線に転じてくる可能性が髙そうだ・・・トランプ政権は強硬路線に戻るかもしれない。

第二に、石油需給だが、サウジの日産1100万バレルのうち、半分の570万バレルが供給停止となり、誰がその需給ギャップを埋めるのかという点だ。
もちろん、サウジの他の石油施設には増産余力があるだろうし、米国もシェール増産の余地があるし、主要国の国家備蓄を放出するかもしれない。
一部にはイラン原油の解禁(日量400万バレル)を期待する専門家もいる・・・でも、対イラン禁油を緩和することは難しいと思われる・・・だとしたら原油価格は需給によって高止まりする。

第三に、中東での報復合戦に入る可能性だ。
今まではサウジーイランの代理戦でイエメンーサウジのミサイル撃ち合いが生じてきたが、いよいよサウジはイランを直接攻撃する可能性がある。
このサウジアラムコへのドローン爆撃はサウジにとって極めて大きな被害で、単に原油輸出金額の半分がなくなるだけでなく、サウジアラムコの上場延期やムハンマド皇太子の散財もありサウジの財政・経常収支の悪化することが予想される。
となると、サウジの反撃が十分に予想される・・・中東は大きく不安定化し、このリスクを原油価格が織り込んで高止まりすることも考えられる。


株式需給の達人 (投資家編))興味のある方は以下のURLからアクセスしてください。


https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD

株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM





にほんブログ村


日本は後進国に転落?(3)

FBE3793F-FED5-407A-906E-403261AC7A7D
















第一回目は、日本の高齢化社会と人口減少の中でキーとなる生産性について書いた。
第二回はソフトバンクの孫さんの危機感とともに日本のスタートアップ企業について書いた。
そして、今回は、日本の産業政策の失敗が日本の後進国に転落させる可能性を取り上げたい。
日本の半導体・液晶産業を再生させるために経済産業省が行ったルネサス・テクノロジー、日の丸ディスプレー企業のジャパン・ディスプレー(JDI)だ。

ルネサスは2010年に日立と三菱の半導体会社ルネサスとNECの半導体部門が統合されて設立されたが、その後9社で買収し、旧革新機構が33%出資し筆頭株主になった。
そのあと社長がひどく、1兆円以上をかけて米2社を買収した途端、経営悪化で工場閉鎖に追い込まれるというチグハグな経営ではたん状態になった。

ジャパン・ディスプレー(JDI)は、2012年に日立、東芝、ソニーの液晶パネル部門が統合し、経産省傘下の旧革新機構が25%の筆頭株主となり、エルピーダ倒産時のCOOだった大塚氏を社長にしたが、その後、5年間の連続で2816億円の累計赤字を作り、経営破たん状態だ。

ではこれほどの産業政策の大失敗した経済産業省やその傘下の旧革新機構がその経営責任を取ったのか?
ここが呆れ果てるところだ。
筆頭株主の旧革新機構(その後改組された産業革新機構)は、なんと、こんなひどい経営なのに、社長に1億円以上の報酬を支払うことを約束していたことで国民の非難を浴び、民間出身の役員9名が辞任となった。
誰も失敗の責任を取らない・・・経産省が一番の責任があるはずなのに、役人は誰も責任を取らない。
こうした長期の案件は、政治家の大臣では次々と交替するので誰の責任か不明になるし、その下の次官や局長などの役人もローテーションで変わっていくため誰の責任なのかよく分からない状態になる。
そもそも、日本の役人の産業政策なんて失敗の連続で成功したことがない・・・それでも口を出し、国民の税金を使い無駄にする。

日進月歩のテクノロジーは、民間の技術者が必死に研究し膨大な設備投資を続け、やっと成功できる分野だ。
1980年代の日本のテクノロジーは世界を席巻したが、GDPの20%という設備投資と膨大なR&D投資を行って達成したものだ。
プラザ合意後の円高で競争力を失い、バブル崩壊で企業財務が悪化し設備投資する余裕もなく、日本のテクノロジー会社はアジアの競争相手の積極的な設備投資に負けていった。
そんな環境下で「日の丸ディスプレー」「日の丸半導体」を作っても、結局、一部の無能な役員が高給をもらっただけで、革新機構の出資額や経産省の役人の給料や経費を含めて、すべての税金が「水の泡」になったわけだ。
ここまで酷い産業政策を推進しながらの無責任体制、こんなことをやっていたら、日本は間違いなく三流国、後進国に転落する。


株式需給の達人 (投資家編))興味のある方は以下のURLからアクセスしてください。


https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD
株式需給の達人(基礎編)


https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM





にほんブログ村

ウィークリー雑感(9/15 自己資金運用の反省)

5728ac05683a49070e3c32ab93e8e065c55b8762







ワシ流の自己資金の運用のやり方についてはまとめて書きたいと思っているテーマだが、その前に残り少なくなってきた今年の運用の反省をしたい。

ワシ流の運用のやり方だが、三つの決まりを作っている。
まず、運用ポジションをを他の銀行口座などと完全に分けて運用する。
こうすると、キャッシュを含めたポジションとして、パフォーマンスやキャッシュ効果などを数字で簡単に計算でき、結果を判断できるようになる。
「ちょっと食事に」とか言って、運用口座から引き出すことはしない。


第二に、年初のポジション金額を決めて、毎年一定額の期初ポジションで運用をスタートする。
こうすることで、毎年の運用と運用結果を比較しやすくなる・・・毎年の運用を比較して、銘柄選択がうまく行ったか、売買タイミングがどうだったか、キャッシュ・ポジションの管理がうまく行ったか、などのポイントを前年や前々年と比べた評価をきちんとできる。
月末のポートフォリオを保存しておけば、翌月の売買を含めた実績と、前月末でのポートフォリオを比較することで売買タイミングの効果も測定できる。

第三に、毎年の期初(1月)と期末(12月)の数字をきちんと把握できることで、確定申告の税金支払いまで含めた総合的な評価をすることができる。
個人投資家の運用は売買実現損益、ポジションの評価損益、そして、税金等をちゃんと数字で把握することで運用力を向上させることができる。
このあたりの詳細は、後にまとめて紹介したいと思う。

今年はまだ終わっていないがすでに残り3か月・・・でもおよその運用結果が出てきている・・・そこで反省して最後の3か月に向かいたいと思う。
期初ポジションを100(実際の金額は秘密だが)とすると、現在のポジションは118.8となっているので、キャッシュ込みで18.8%のリターンだ。
配当や分配金は含めていない・・・本当はその方が正確だが、ワシの場合配当や分配金は生活費として家計に入れているため、運用の目的はあくまでキャピタル・ゲインを得ることだ。
キャッシュ比率(キャッシュ/ポジション)は徐々に高めできて現在33%だ。

今年の売買動向・・・3~4月の当時、NY市場のトリプルトップの可能性を見ていたので、保有していた株式をほとんど売却しREITに乗り換えを行った・・・そして、7~8月以降、上昇したREITを順次売却していった・・・という大まかな動きだった。
REITがピークを打ったかはまだ不明だが、ピークに達するまでに半分を売却する予定だったが、実際、現在ポジションの7割近いREITを保有している。

反省点は大きく2点ある。
一つは株式の売却がどうだったかという点だ。
予想に反して、NY市場が引き続き最高値圏にあり堅調だ・・・株式を保有すべきだろううが、なんとなくタイミングを逸してしまった。
もう一つはREITの売却タイミングの遅れだ。
REITがピークを打つまでにポジションの半分を売却するつもりだったが、売却が遅れている。
今週のリターンリバーサルでそれまで強かった銘柄が売られ、弱かった金融株などのバリュー株が上昇した・・・当然、今まで強かったREITは、リターンリバーサルの下では逆に大幅に下落してしまった。
キャッシュはポジション全体のリスクを低減させると同時に、次の買い場を逃さないために高める必要がある。

10-12月期は難しい・・・FRBが利下げに転じ、ECBが再緩和に入る局面で、米長期債が急速に売られているからだ・・・週末、米10年債は1.899%まで上昇している。
長期債の下落(金利上昇)に伴って、金価格、不動産価格、ハイイールド債なんかも売られてくるだろう・・・これが債券バブルの崩壊を示すのか? あるいは、景気が回復局面に入ると見るのか? それとも、単なる需給による行きすぎの訂正(リターンリバーサル)と見るのか?
債券バブルの崩壊だとしたら・・・クレジットリスクが拡大し、金も不動産も株式も大きく下落するだろう。
景気回復局面入りだとしたら・・・通常の景気サイクルの変化で債券から株式へ資金が流れるだろう。
単なるリバーサルだとしたら・・・一時的な行きすぎの訂正で、再び長期債が買われ、金や不動産やハイイールド債が買われるという資金の流れが戻ってくるだろう。
まだ分からないが、じっくり考えてみたい。



株式需給の達人 (投資家編))興味のある方は以下のURLからアクセスしてください。

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM





にほんブログ村

日産のゴーンと西川氏、「目糞、鼻糞を笑う」

IMG_0672
















日産のカネを自分の都合で好き勝手に使いたい放題したゴーン氏、日産の社長、西川氏の株式連動報酬の不正受給について、「俺は会社の現金を不正にもらっていない。ただ、将来受け取る約束をしただけだ。」とコメントした。
確かに、将来、日産を退職した時に自分が受け取る約束手形を乱発したり、日産のカネを自分が使う別荘につぎ込んだり、結婚式の費用を会社に出させただけで、自分が直接的に会社のカネを横取りしたわけではない。
でも、10数年に渡り日産トップに君臨してきた経営トップとしての責任を何も考えていない発言には本当にがっかりさせらえる。

「悪貨は良貨を駆逐する」という言葉があるが、「悪い経営トップは良いサラリーマンを駆逐する」という言い方に変えた方が現実的かもしれない。
経営トップの仕業を、会社員全員がしっかりと見ている・・・トップが不正行為をすれば、部下のサラリーマンも同じことをする。
経営トップは大きな影響力も持ち、それだけ襟を正して日々過ごさなければならない人たちだ。
それが、会社を私物化し、好き勝手、やりたい放題する・・・そして、この仕業をよく見ている部下が、同じことをする・・・その不正の連鎖が起こる。
そう考えると、ゴーン氏の悪業が西川氏をはじめ日産の役員全体に影響したと考えるべきで、ゴーン氏が西川氏は自分より「悪」だと言ったが、それは大きな間違いだ。
ゴーン氏が日産という大企業を私物化し、自分の思うように会社のカネを使ってきたことが、西川氏を始め日産の役員たちに悪業につながったわけだ。
経営トップの姿勢がこれほど会社全体に影響するということを示した事例として記憶にとどめておこうと思う。

まあ、西川氏とゴーン氏、どっちもどっちという話で、「目糞、鼻糞を笑う」ということわざを思い出す・・・西川氏も偉そうにゴーン氏を追求したが、同じ穴にムジナだった。
おそらく、長いゴーン氏の経営体制で、役員だけでなく、社員にも不正に対する意識が欠如していたかもしれない。
ゴーン氏ほど強欲に私利を追求していないにしても、無意識にコンプライアンス意識が甘くなっていたのではないだろうか。
日産の問題はゴーン氏や西川氏だけの問題ではなく、組織全体の問題でもあったかもしれない。
今後の日産がどのようにして社会の信頼を回復していくかは、単に社内のガバナンス体制を構築するだけではない、結局のところ、企業業績を回復させることだろう。
日産の中堅社員や若手社員から改革の声が上がり、新しい経営ビジョンの下で社員全員が一丸となって経営目標を達成するという形になれば、日産は復活するだろう。
投資家から見れば、こうした声が中堅・若手社員から上がってくるようならば、日産株を買いたいと思う。



株式需給の達人 (投資家編))興味のある方は以下のURLからアクセスしてください。


https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD

株式需給の達人(基礎編)


https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM




にほんブログ村

巨大ファンドが動いているのは間違いない

IMG_0336
















日経平均が8日連騰し、話題となっている。
東証一部の売買代金は、長い間、2兆円にも達しない状態が続いてきたが、9/5に2兆4800億円と増加し、その後、2兆円以上の売買代金を続けている。
そして、東証の立会外(TOSTNET市場)の売買もそれに呼応するように急増してきた。
一日5000億円レベルから、9/11には1兆円に拡大した。
これは何を意味しているのだろうか?

立会外市場は、例えば、自社株買いをする場合、〇月〇日の寄付きで〇〇億円の自社株買いをすると公告して売り注文を集める、などと使われている。
また、機関投資家の大口売買にも使われる。
例えば、機関投資家がTOPIX型1000億円買いたい時、証券会社に〇月〇日のVWAP(加重平均株価)で買いたいと連絡し、証券会社は当日のVWAP以下で株式を買い集める・・・そして、立会外市場でクロス(相対売買)をして、その機関投資家は1000億円のTOPIX型を売却する。
というわけで、証券会社はVWAP以下で株式を買い集められるかが勝負になる。
だから、多くの場合、証券会社は引値近辺に大口買いを入れて価格を押し上げ、VWAPを引き上げようとする。
結果的に機関投資家の買いがある時は、引値近辺での売買が活発になり、立会外のクロスも増加する。

ここ数日の東証でも売買動向を見ると、明らかに機関投資家、巨大ファンドが日本株を買っている。
引け15分前からの売買高が急増し、連日4000~5000億円の売買が引値近辺で行われ、その後、立会外でのクロス取引がやはり5000億円から1兆円のレベルで実行されているからだ。
国内機関投資家だとすると、GPIFのリバランス(日本株の下落でウェートが低下した分を調整する)ということが考えられる。
ただ、7-9月期が終わっていない9月に動くかどうかは見方が分かれるだろう。
通常、四半期の数字が固まってからリバランスするのが普通だからだ。

もう一つは海外のパッシブファンドの可能性だ。
ブルームバーグによると、米投信残高で、ついにパッシブファンド(残高4.27兆ドル)がアクティブファンド(残高4.24兆ドル)を上回ったらしいが、相変わらず、パッシブファンドに資金流入(+889億ドル)し、アクティブファンドからは流出(-1241億ドル)しているという話だ。
このパッシブ資金がグローバルに再配分された可能性はある。
ホントのところは、なかなかつかめないが、いろいろ想像するのも楽しい。

東京市場の関係者は、金融株の急上昇を見てバリュー投資かグロース投資かで議論している。
しかし、TOPIX型のファンドが大口で買った場合、当然、トヨタやNTTや銀行株などの時価総額上位銘柄に買いが入り、見た目はバリューファンドが買っているような状態になることもある。
バリュー投資家が大口買いを入れたというより、TOPIX型のインデックス買いが中心ではないかと考えている。


株式需給の達人 (投資家編))興味のある方は以下のURLからアクセスしてください。

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD

株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM





にほんブログ村

文在寅の非常識に「喝!!!」

E55EEFBA-E3A0-454B-BCDA-BAE31ACE7B0C
















文在寅が「玉ねぎ男」を正式に法務部長官に任命した。
文在寅、本人の言いわけは、「疑惑があっても証拠はない。その疑惑だけで任命をやめたら、悪しき前例を作ってしまう。」
これって言い訳どころか、政府による犯罪隠しの可能性が髙い。
不正疑惑を持つ人物を法務長官に任命し、その疑惑を捜査している検察の上位ポストに置くってことは、検察に対する強力な圧力となり捜査に大きな障害となる可能性がある。
不正の容疑者が検察のトップになる事、それ自体が異常で、検察に対して有形無形の様々な圧力を通じて自分や家族を不起訴にすることもできる。
そもそも、不正の容疑者本人を法務長官に任命することが文在寅の非常識なところだ・・・「喝!!!」。

本人の関与は不明にしても、自分の妻が大学入学時の私文書偽造で訴追され、また、自分の親戚はいかがわしいファンド運営でインサイダー疑惑や公共事業での利益供与の疑いをかけられ、さらに、そのファンドに子供も含めて家族全体で異常な巨額を投資している。
娘の大学入試にしても、妻の大学長推薦の偽造だけでなく、医学論文の不正もある・・・しかも、この「玉ねぎ男」は自分の娘の英語力が高くその面で功績があったとしているが、高校生のインターンレベルの英語では到底無理だ・・・親の無言の圧力があったのは間違いない。

最も問題なのが、親族の投資会社に「玉ねぎの子供」が一人数千万円もの投資を行い、「玉ねぎ一族」の投資後、すぐに役所からの公共受注を大幅に増加させ、投資先の業績を一変させる・・・明らかに「インサイダー取引」や「利益誘導」の疑いがある。
もし、公共事業の受注情報を役所から得て投資したとしたら「インサイダー」だし、投資してから役所に圧力をかけて公共事業を受注したら「利益誘導」だ。
しかもこの「玉ねぎ男」が文在寅政府の重要ポストの「民情主席秘書官」をしていた時の話だ。
政府の重要ポストの政治家となれば、「李下に冠を正さず」、疑われるような事はしないのが原則だ。
その「玉ねぎ男」の地位を利用して、親族がファンドを作って一族で大儲けするなんて、ありえない話で、日本なら一大スキャンダルで法相任命どころの話ではない。
そこが法治国家ではない韓国だ。

文在寅は容疑者というだけでは任命をやめる理由にならないとしている。
容疑者の人権のことを言っているのかもしれないが、勘違いも甚だしい・・・文在寅は人権を誤解しているだろう。
容疑者は罪が確定するまでは一般人と同じ人権を持つ・・・これは正しい。
「玉ねぎ男」は容疑の段階であり一般人と同じ人権を持つが、法務長官のような公職に就くとなると話が別だ。
こうした政府高官ポストは一般の人権の問題ではなく、そのポストに必要な品行方正な人格が求められるからだ。
文在寅は人権と人格を勘違いしている。



株式需給の達人 (投資家編))興味のある方は以下のURLからアクセスしてください。

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


株式需給の達人(基礎編)
https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM







にほんブログ村

米中の緊張緩和シナリオ

DB1C13F1-A1BC-420E-80B6-E172969FFBA3
















米中の緊張緩和への期待が生じている。
対中強硬派の大統領補佐官ボルトン氏が解任され、ファーウェイの抵抗を象徴だった米商務省の提訴を取り下げ、中国が米農産物の大量輸入をするという憶測も出てきた。
これらの情報の断片を組立て、グローバルな金融資本市場は米中の緊張緩和を織り込み始めたのかもしれない。

昨日の東京市場では、これまで売られてきた銀行や証券などの金融株が買い戻しで急上昇し(リターンリバーサル)、NY市場でもディフェンシブ銘柄が売られ、このところ人気だった金価格も大幅に下落1500ドルを下回った。
来週のFRBの25bp利下げ期待にもかかわらず、肝心の米長期債も売られ、10年債利回りは一時の1.5%割れから1.7%台へ上昇している。

直感だが、習近平が中国経済に数字以上の悪化懸念を持ったのではないだろうかと思う。
GDPやPMIや貿易収支などの経済指標で緩やかに減少しているだけだが、自動車や耐久財の消費などに数字で現れない悪化懸念を当局は見ているのかもしれない。
米中関係は関税戦争を中心とした貿易問題から、香港のデモから始まった民主化への米国の介入、台湾への米兵器の輸出などの台湾問題などに拡大中だ。
おそらく、このまま、米中摩擦を拡大させると中国経済という本丸が危うくなる懸念を中国当局がいだいたということかもしれない。

となると、12月の追加関税引き上げを中止する程度までは歩み寄る姿勢を見せるかもしれない。
もちろん、長期的な覇権争いは簡単には終わらない。
でも、一時休戦はありえる選択肢だろう・・・そのためにトランプも強硬派のボルトン氏を解任したのかもしれない。
本格的な動きかどうかはまだ分からないが、ファンドマネージャーは今までのディフェンシブ銘柄や公共株、最小分散(ボラの低い株)に偏ったポジションの修正を迫られるかもしれない。
ポジション調整にはそれなりの時間がかかるので、市場はしばらくドタバタする可能性がありそう。


株式需給の達人 (投資家編))
興味のある方は以下のURLからアクセスしてください。
https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


株式需給の達人(基礎編)
https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM






にほんブログ村


1.2m四方のプラネタリウム

D24A54CA-5553-454F-9EAF-51190A14D5AA















最近、年齢のせいだろうか、午前2~3時に一度目が覚めることがよくある。
そんな時は一人で静かに相場を考えることにしている・・・そして、この時期だと虫の声を聴きながら、天窓を開け、夜空を眺める。
この時間が自分としては最高にリラックスでき、真っ暗な屋根裏部屋で自分の頭脳の中で生きている感じが好きだ。
その日の深夜は雲一つない晴天で、夏の夜には珍しく夥しい数の星が見えた・・・さながら、天窓のプラネタリウムのようだった。

ワシの山小屋には屋根裏の寝室に1.2m四方の天窓が付いている。
しかも、屋根裏部屋の天井が1.6m程度と低いので、ベッドで横になると天窓まで1mぐらいしかない。
だから、ベッドに寝転がり天窓を見上げると、ちょうど目の前に星空が広がる感じになる。
通常、天窓はあかり取りとして使われることが多い・・・都会の家ではなかなか自然の採光が取れず、天窓や高窓から光を入れて、室内の明るさを確保することが多い。
でも、山小屋では自然の採光にはあふれているので、わざわざ天窓を付けて補う必要はない。
もっぱら、天窓はベッドから星を眺めるためのものだ。

でも、少しコツもいる。
それは目が暗闇に慣れてくるまでけっこう時間がかかるから、その間、じっとして目を凝らして夜空を見つめていなければならないことだ。
途中であきらめると残念ながら星は見えない、じっと見つめていると、少しづつ星が見えてくる・・・さらにじっと見つめていると、星の数がどんどん増えてくる。
しばらくすると、夥しい数の星が見えてきて、このわずか1.2m四方の天窓の中で数百、あるいは数千、あるいはもっと多いかもしれない星が見えてプラネタリウムのような状態となってくる。

わずか1.2m四方なので、天空全体は見えない・・・そのほんの一部しか見えない。
一部の星から全体を想像する・・・天の川の一部が見えることもあり、そこから夏の星座を想像する。
真夜中に天窓のプラネタリウムを見ながらグローバル市場を考える。
これが山小屋の生活での楽しみだ。


株式需給の達人 (投資家編))
興味のある方は以下のURLからアクセスしてください。
https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD

株式需給の達人(基礎編)

興味のある方は以下のURLからアクセスしてください。
https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM




にほんブログ村

内藤忍氏の理解不能なアゴラ記事

AB358B43-7CA0-42D2-9D11-4A1FC05DA3FF
















内藤忍という評論家の「12年ぶりの高値でもREITに投資しない理由」というアゴラでのコメントだが、何回読み返しても理解できなかった。
この中で三つの根拠が示されている・・・(1)高値で購入する構造的な仕組み、(2)レバレッジを考えると高利回りではない、(3)税制メリットが現物不動産より小さい・・・という三つだ。
それぞれ検討してみよう。

まず、(1)高値で購入する構造的な仕組み・・・内藤氏に何か大きな理解違いがあるのか、全く理解できなかった。
内藤氏は言う・・・REIT価格が上昇すると、資金流入が起こり、その流入資金で高値の物件を買うことになる・・・だから、REITの物件購入は構造的に高値での購入になる。
確かに、REITに資金流入するとREIT価格は上昇するが、この資金流入で高値物件を買うわけではない・・・市場で交換されているREIT価格が上昇しているだけで、物件購入とは関係がない・・・読者は何回読んでも理解できない。

REITの物件購入は、RIEITの運用会社が物件の購入リストを投資家に提示して、PO(公募増資)を実施し資金を集めて行われる・・・保有キャッシュや借金で新規物件投資が実施される場合もあるが、通常、大規模な物件投資は、そのリターンや今後の収益予想を提示しPOを実施して行われる。
株式のPOとは違い、REITの場合、新規物件を組み入れた後の収益をほぼ正確に予想できるので、POの規模とともにEPSの予想、分配金の予想を提示して一般投資家から集めることができる。
しかもREITはスポンサーから有利な条件で物件購入することができる。
これはスポンサーとの優先購入権契約で、一般には市場に出ない物件を、オークションでは買えない価格で買える。
つまり、REITはPOで資金を集め、優先購入権を使って有利に物件を組み入れているわけで、内藤氏の言う事は基本から間違っている。

(2)の点だが、レバレッジをどう理解しているのが分からないが、通常、不動産投資は借入金でレバレッジをかけている。
個人であれ、法人であれ、不動産投資を手持ちキャッシュだけで行う方が異例だ。
個人の住宅投資は、普通、住宅ローンを組んで行われるし、法人の不動産投資も同様だ。
レバレッジ後の利回りは、原資産である不動産物件のCAPレートにレバレッジをかけたものになる。
多くのREITが総資産の40%程度の借入金をかけているが、基本的に保守的なレバレッジだ。
これをもって、レバレッジをかけている割にリターンが低いと言っているのかもしれないが、保守的なレバレッジは悪い事ではない。

実物投資とリターンを比較しているが、個人の実物投資はワンルームマンション中心なのに対し、REITならば六本木ヒルズに投資できるし、巨大物流施設や巨大ショッピングモールにも投資できる・・・個人投資家には自分では不可能な投資先にも投資できる便利なツールがREITだ。
内藤氏は単にワンルームマンションとREITを比較しているだけなので、どうしても論点がズレてしまう。

さらに(3)の税制メリットについても誤解があるかもしれない。
いきなり、相続税では実物不動産の方が有利だと言う。
おそらく「少規模住宅等の特例」の話をしているのだろうが、確かにこれはメリットがある・・・でも、運用の話をしているのに、いきなり、相続税の話にぶっとぶのはいただけない。

減価償却についても誤解が多い・・・REITの会計でも減価償却は行われているし、減価償却の範囲で現状維持の修繕やバリューアップ投資などが行われている。
不動産(建物)の減価償却は毎年、物件価値が減少していく分を利益から差し引く(利益が増える)もので、減価償却分を再投資していかなければ、長期的に物件価値が低下してしまう。
個人は減価償却分の再投資をしないかもしれないが、10~20年に一度、マンションの大規模修繕があり住民が負担している。
この費用を別に考えれば・・・個人の実物投資は減価償却分の利益が増えるということが内藤氏の考えだろう。
だが、基本的には減価償却は利益の増加ではなく、物件価値の低下分だ・・・会計をちょっと勉強すればわかる事だ。

内藤氏は言う・・・REITを全部売却して中古マンションを保有している・・・不動産市場で、今、もっとも問題なのが、都心周辺の高層タワーマンションの過熱感で、現実に契約率が低下し売れ残りが急増している。
こんな時期に個人投資家にマンション投資を勧めるなんて、大丈夫だろうか?・・・心配になる。


株式需給の達人 (投資家編))
興味のある方は以下のURLからアクセスしてください。

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD

株式需給の達人(基礎編)


https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM




にほんブログ村

ウィークリー雑感(9/8 利下げドミノの9月)

5F18F629-1F8B-4B2E-B82C-D5E0DE36721A
















FRBが7月に最初に利下げを行ったが、その後、米国に追随して利下げする国が増え、利下げドミノ現象を見せている。
アジアでもインドネシア、インド、マレーシア、韓国、タイ、オセアニアのオーストラリアやニュージーランド(50bpの利下)などだ。
現在、FRBの9月利下げはほぼ100%の織り込みで、90%の確率で25bpの利下げ、10%の確率で50bpの利下げを織り込んでいる。
同時にECBもほぼ追随利下げがほぼ100%の織り込み済みとなっている。

まず、最大の焦点は、米中関税引き上げ競争の最終局面にあるNY市場がFRBの再利下げで上昇するかだ。
98年~2000年にかけて、FRBの3回の予防的利下げが引き起こしたITバブル相場の再現を期待する市場関係者も多くいるが、この点はけっこう見方が分かれるだろう。
特に、9月の関税引上げ後のファンダメンタルの変化、12月のアップルなどのハイテク製品の関税引き上げがどう影響するかは様々なな見方・考え方がある。
FRBの利下げによる「あぶく銭の増加」という金融緩和のプラス効果と、関税引き上げの景気マイナス効果がどちらが大きいかにかかっている。
もちろん、12月の関税引き上げが回避されれば株式には大きなプラスだし・・・米中の今後の交渉次第で市場の雰囲気が変わる・・・・でもその読み方は難しい。

次の焦点は、利下げドミノ国の為替や株価だ。
多くの新興国が利下げ追随し景気にプラス要因となる一方、お互いの利下げであるので対ドルレートではほぼ中立要因で、新興国にとっては「利下げによる景気プラス要因+通貨の安定」という非常に都合が良い状態になる。
グローバルな投資資金は低金利下で金や不動産などに向かったが、今後、利下げドミノとともに新興国の通貨や株式に向かう可能性もある。
ただし、最近の新興国では政治不安が起こっている国が多く、単純に経済要因だけではないことに注意を要するだろう。
ジョコ大統領が改革を進めてきたインドネシアでも最近はイスラム勢力が台頭し、政治不安が生じている。
また、アルゼンチンはデフォルトの可能性もあるし、ブラジルも政治不安が残るなど、中南米諸国はまだ、難しそうだ。
ここからの新興国は、利下げ+通貨の安定+政治の安定という三つの視点で考えていくべきだろう。
総じてインド、マレーシアなどのアジア新興国には利下げのプラス効果が大きそうだ。

ECBの利下げも同様で、EUの中心国というより、財務状態の悪化が続く欧州の周辺国にはプラス効果が大きそうだ。
ユーロ/ドルはブレグジットなども影響もあり、FRBの利下げを相殺してユーロ安基調が続きそうだし、財政状態の悪いイタリアやポルトガルなどに利下げのプラス効果が出てきそうだ。
さらには、EU全体でもプラス効果が残りそうだ・・・最近の欧州市場の上昇はこれを織り込んでいるのかもしれない。

一方、日本は有効な金融緩和が取れないので、利下げ競争にはどうしても出遅れてしまう。
しかも、10月の消費税引上げもあり、その後のファンダメンタルを確認したいところでもある。
でも、これらは今まで言われてきた話なので、株式市場には織り込み済みだろう・・・という意味では弱気というより中立として考え、今後の変化に柔軟に対応する余裕を持つことだろう。


株式需給の達人 (投資家編))興味のある方は以下のURLからアクセスしてください。


https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD

株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM





にほんブログ村

香港人のアイデンティティ

N112_41rondonbiggben_TP_V







アヘン戦争で英国が香港の租借権を得て統治した100年・・・中国とは一線を画す生活をしてきた香港人は、本土の中国人と違ったアイデンティティを持っている。
ワシが最初に香港に行ったのは1985年で、上司のカバン持ちで出張に同行した時だった。
その頃の香港はどこでも英語が通じ、香港の顧客(富裕層)は顔はアジア人だが心は英国人といった感じで、普通に会話ができる相手だった。
日本のAV製品の輸入販売ビジネスで儲けたオッサンは、なんと、日本人の若者だったワシにCDウォークマンをお土産にくれた・・・今でもなぜ、日本人に日本製のお土産をくれたのかは不明だが、アジアが日本で儲けていた時代の良い思い出だ。
1997年の返還前の香港は英国の雰囲気に包まれた場所だった。

ところが100年の租借権が終了し、1997年に香港が中国に返還され環境が大きく変わった。
街中でどんどん英語が通じなくなり、広東語だけでなく北京語が通じるようになっていった。
かつて英国紳士が集まっていた湾仔やコーズウェイベイの英国パブもどんどん英国の雰囲気が失われていき、中国と混ざり合った、なんだか分からない英国風になってしまった。
それでも、香港人は本土中国人ではない。

ロンドンで働いていた時に香港人の同僚がいたが、彼女は香港と英国の両方のパスポートを持っていた。
そして、さらにロンドンでフラット(日本のマンションみたいなもの)を所有し、しかもカナダにも家を持っていた。
彼女の家族は香港に住んでいたが、両親の希望で子供を宗主国のイギリスに住まわせ、いざという時は家族みんなで逃げられるようにしていたというわけだ。

今でも香港の人口約700万人の半分の340万人は英国パスポートを持っている。
英国人の持つパスポートとはちょっと違う、BNO(英国外に住む英国領の人たちを対象にしたもの)というパスポート・・・これだけでは英国の永住権はないが、申請すれば永住権をもられる。
返還前に香港に住んでいた香港人は、皆、このBNOを持つことができた。
この世代の最後が90年代半ばまでに生まれた世代で、今、20歳代になってきている。
彼らはその意識も制度面も考え方でも本土中国人とは違い、香港人の強いアイデンティティを持っている。
それより若い世代は親からの影響はあるにしてもBNOを保有しているわけではなく、北京語を話し、より本土中国人に近くなってくるだろう。

この強いアイデンティティを持つ20歳代の香港人が強く香港の民主化を求めている。
北京政府が一国二制度を約束した期限2047年までに香港はどう変わっていくのだろうか?
今回の民主化デモは長い闘争の始まりなのだろう・・・習近平は時間をかけて香港を完全中国化をするつもりなのは間違いないから。
この香港人のアイデンティティは英国統治下の100年に渡って親から子へと引き継がれたもので、簡単には変わらない・・・共産主義で人権がない本土中国とは基本的に相容れない。
でも、逆に習近平と北京政府の強い意志も簡単には変わらない・・・中華民族の再興を掲げる習近平には、中国を中心とする世界観である中華思想は基本中の基本だからだ。
この強いアイデンティティの対立は双方ともに妥協できない根幹部分を持つ。
心情的には香港人を応援したいけど・・・


株式需給の達人 (投資家編))興味のある方は以下のURLからアクセスしてください。


https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD

株式需給の達人(基礎編)
https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM








にほんブログ村

チャート分析の話(3 日柄と値幅)

8EDD80AB-A0EA-4FF6-AA85-3119E85B94C3
















前回は株式市場でいう「日柄」について話した。
今回は「値幅」について考えてみよう。
「値幅」とは一回の上昇/下降で価格が動く幅のことだ。
見なれている価格水準から株価が上昇し始める・・・ある程度上昇すると、投資家が感覚的に「高い」と感じる価格に達する・・・投資家が高値恐怖を感じると買いの手が出なくなる・・・株価の動きが止まる・・・この価格の幅が「値幅」で、投資家が感じる心理的な壁だ。
逆に価格が下落する時も同様で、心理的な価格の幅は存在する・・・株価が下落するにつれて底値を叩く懸念やなんとなく売りにくさを感じる価格というものがある。

この「値幅」は心理的なものであり、別に理屈があるわけではない。
ある銘柄が100円も上がるとなんか高いような気がするとか感覚的なもので、そうなると、もう一段株価が上昇する前に投資家がこの価格水準に慣れる時間が必要になる・・・投資家が価格水準に慣れてきたら再上昇し始める・・・という具合だ。
たとえば、相場用語に「倍返し」とか「同幅上げ(下げ)」があるが、これらもこの心理的な値幅を意識したものだ。
「倍返し」とは、下落した株価が反転上昇し高値を抜いた時、その下げ幅と同じ値幅の上昇を見込める・・・心理の振れ幅の経験則だ。
「同幅上げ(下げ)」は過去の一回の上昇/下落で動いた値幅と同じ値幅で次も動く、心理的な値幅と同幅で株価は動いていくという経験則だ。

前回の話の「日柄」と今回の「値幅」は投資家の心理から株価の値動きの特徴をとらえたものだ。
チャート分析はこの二つの心理的な尺度をいろいろ応用したものが多い。
次回から、チャートのいろいろな分析手法を取り上げ、相場心理をどう実際の運用に利用するかという話をしていきたい。


株式需給の達人 (投資家編))

興味のある方は以下のURLからアクセスしてください。
https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM


株式需給の達人(基礎編)

興味のある方は以下のURLからアクセスしてください。
https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD






にほんブログ村

香港民主化運動、習近平の策略

42B81E33-0A78-4F97-8DA7-4302C8EFC344
















逃亡犯条例改正案から始まったデモ・抗議行動が香港全体を巻き込んだ民主化運動への拡大する中、北京政府が武装警察を深センに集結させ、一触即発の事態になっている。
8/15に「香港は第二の天安門か」というブログを書いたが、どうやら「第二の天安門」を回避する方向になりつつある。
香港株の急上昇はこれを反映しているだろう。

習近平の策略が見えてきた。
それは「平和的デモの容認」と「直接選挙の拒否」という北京の軟化、香港行政長官(実質的に北京主導)による「逃亡犯条例改正案の撤回」だ。
おそらく、この三点は北京政府=習近平の策略だろう・・・ということは、逆に暴力的なデモは徹底して排除するという強い意志を示したといえるし、香港の民主化=直接選挙は認めないという強い意志を示したといえる。
逃亡犯条例の撤回は、民主化デモの一番の根拠を奪うということだろう。

この意味をよく考えてみよう。
①平和的な抗議やデモが容認され、国際的懸念が広がった「第二の天安門」は避けられたと中国・習近平の国際的評価が上がる。
②逃亡犯条例改正案を撤回し、民主化デモの目標の一つを消失させた。
③でも、直接選挙を完全に拒否し、香港を北京政府が意のままに動かせる仕組み・体制を維持した。
これでトランプの米国は「第二の天安門を回避した」として一定の評価を与えるだろうし、今後の暴力的なデモに対しては、国際世論を味方に徹底的に排除することが可能になった。
同時に香港の民主化は拒否され、当面は現状維持、中国寄りの一国二制度が続くことになる。
習近平に最も都合の良い状態で、彼の策略が成功するかもしれない。

上記の本は中国の100年マラソン=共産党国家設立した1949年から100年で中国が世界を支配するという長期戦略について書いた本だが、中国の最も強い部分が長期の耐久戦だ。
中国には3000年の国内攻防の歴史があり、ガマン強く待つことができる忍耐力がある。
習近平の対香港戦略は譲れない部分を明確にして、残りの部分は長期の耐久戦で対応していき、最終的には時間をかけて香港を中国と一体化するということだ。
平和的なデモは繰り返されでも、共産党支配が緩むわけだはない・・・急進的な改革勢力を抑え込めば、持久戦に持ち込める・・・そうしたら北京政府=共産党は負けない・・・と習近平は考えているのだろう。

というのは、民主化デモの中心となっているのは学生たちで、彼らは何年も同じ活動をすることはできないからだ。
大学を卒業し、就職し、結婚して家庭を持ち子供ができたり・・・と個人の生活環境は変わっていく。
その生活の変化の中、いつまでもデモ活動を中心にできるかというのは疑問で、香港の抗議活動は停滞し、中国との一体化に向かう可能性が大きくなるだろう。
時間をかけて香港を中国と一体化していく・・・熱しやすく冷めやすい民衆は長期にモチベーションを持ち続けられない・・・時間の問題で運動は停滞していくと想定しているのだろう。
そうなると、結局、学生たちは香港を出ていき自分の希望通りの民主的な国で暮らす、あるいは、香港で我慢して暮らすという選択になってしまう。
よく考えられた習近平の策略だと思う・・・でも、この習近平の策略に対して、学生たちの運動家はどう反応するのだろうか?


株式需給の達人 (投資家編))興味のある方は以下のURLからアクセスしてください。

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


株式需給の達人(基礎編)


https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM




にほんブログ村

日本は後進国に転落?(2)

964CB3AB-1DC3-486B-9AEC-B70D32260896















ソフトバンク孫さんが、皆、薄々感じていたことをはっきり発言したと話題になっている。
SOFTBANK WORLD 2019での発言だが、「日本はすでにAI後進国になっている」「日本には世界NO1といえるユニコーンがないので投資できない」などと孫さんの見方が凝縮されていた。
たしかに東南アジアの配車・フードデリバリーの最大手Grab、インドのスマホ決済大手PaytmなどのCEOとともにスピーチをしたが、残念ながら日本企業の姿はそこにはなかった。

日本の株式市場には大きな特徴がある・・・それは時価総額上位の顔ぶれが変わらないことだ。
10年前からトヨタ、NTT、ソフトバンク(含む通信)、ドコモ、ソニーなどは上位の常連だ。
キーエンスやファストリなどは昔から上場しているが、だんだんランキングを上げ今やトップテンに入る勢いのある会社もいくらかはある。
一方、昔は上位を独占していた銀行などや総合電機などの退潮が著しい。
でも、GAFAが数年で時価総額上位を独占したNY市場の変化に比べたら、何も変わっていないに等しい。
この企業社会の新陳代謝の違いは、経済の競争力や活力の違いに直結している。

では、日本でユニコーンが出てこないのは何故なのだろうか?
日本でもスタートアップ企業は増えているし、経営者の発想も技術も優れている会社も多くある・・・だけど、起業期からグローバル市場を目指す経営者がほとんどいない。
日本のスタートアップはわずか1億2000万人の国内市場に向けて起業する・・・中国のスタートアップは国内14億人の市場を目指す・・・米国のスタートアップはいきなり70億人のグローバル市場を対象に戦略を立てる。
最初から対象市場の規模が違う・・・だから日本企業はユニコーンとは呼べるほどの高成長を達成できない。
この発想の違いがスタートアップ企業の成長スピードとスケールの違いになって現れている。
スタートアップ企業の成長スピード、ファイナンスの規模、経営者の発想力で日本は負けている。
日本でもグローバルを目指す起業家が増えてほしいと思う。

もちろん、日本人にも優秀な若手はたくさんいる・・・彼らは世界一流の大学教育を受け、当然のように英語をネイティブ並みに駆使し、最先端の技術や知識を持つ。
でも、その彼らでさえ日本で起業し、日本企業として世界を目指そうとはしない。
米国に渡り、米国のスタートアップ企業で活躍し、IPOで大儲けするかもしれない・・・また、米国で起業し、巨額のファイナンスを受け最速で成長するかもしれない。
でも、日本には彼らが期待するベンチャー文化がなく、リスクを取るベンチャー投資家がいない。
このスタートアップの起業環境が日本の後進国化の一つの原因となるかもしれない。
銀行、運用、証券などの業界は環境整備に力を入れるべきではないだろうか?



株式需給の達人 (投資家編))
興味のある方は以下のURLからアクセスしてください。

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD

株式需給の達人(基礎編)


https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM




にほんブログ村

9月SQで株急騰・・・正しい見方は?

25D29A98-2DE9-4A09-ADC5-CD57E81D0560
















ブルームバーグのニュースから・・・
・・・東京証券取引所が発表した8月23日時点の裁定残はネット(買い残-売り残)でマイナス1兆4251億円。売り残が上回るのは11週連続で、マイナス金額は過去最大。株数では約7億株のマイナスだった。
・・・みずほ証券エクイティ調査部の三浦豊シニアテクニカルアナリストは「SQが大幅な買い越しになる可能性はある」と話す。株価指数を構成する銘柄の始値で決まるため持続的に続くわけではないが、「SQ値だけが現物の値段よりも高いいびつな形になりかねない」とみる。
・・・三井住友DS・調査部の生永正則氏は先物市場について、「投資家が売りポジションを抱えて買い戻さない状況下で、さらに売りが出ている状態」とみる。先物が理論値より割安なままにある状態の長期化が、裁定残のマイナスにつながっているというわけだ。売り方が当初予想したほど株価が下がっておらず、極端に利益が出ていないためとも考えられ、今後の見通しについてはタイミング次第で「ポジションだけでみれば反対売買で株価は上げの可能性が高い」と予想する。

現在の裁定ポジションは1.42兆円の売り超過の状態だ。
とすると、もし裁定業者がSQでポジション全解消をしたら、SQ日の朝、1.42兆円の現物株の買越しが発注され、寄付であるSQ値で買い約定する。
9月限月の先物も現物株と同じSQ値で清算されるので、SQ値がいくらであっても関係なく、裁定業者はチャラでポジション解消できる。

それでは問題・・・もし、1.42兆円の買越し注文が発注されたら、SQ日の寄付はいくら上昇するか?

みずほ証券の三浦アナリストはSQ値だけ上昇する歪な形を予想する・・・この考え方としては「ありえる話」だ。
他の投資家を考えなければ、SQの寄付で1.42兆円の買いが入れば一時的に上昇する・・・でも、買いが入るのは寄付だけなので、その後、下落して「元の木阿弥」になる。

一方三井住友DSの生永氏の「反対売買で株価は上げの可能性が高い」は大ウソ。
現実的に考えると、確かにSQ日にポジション解消の1.42兆円の買越しが発注される・・・でも、12月限月の先物価格には影響しない・・・もし、寄付き値が12月限月先物に比べ、大幅に上昇するようならば、新たな売り裁定ポジションが組まれる(先物買い/現物売り)・・・したがって、12月限月の先物価格から大きく乖離することはない・・・これが答えだ。
前日のNY市場を受けた12月限月先物の水準によってSQ日の寄付が決まる。

さらに、この裁定ポジションの動きを把握している短期トレーダーがSQ前に買いポジションを作り、SQが買越しで上昇したところで売却し利益を得ようするかもしれない。
そうなったら、買い越しなのにSQ値が全く上がらないなんて事も起こるかもしれない。
これが市場というものだ。

株式需給については評論家や専門家でさえ、トンチンカンな議論をしている・・・正しい見方・考え方を身に付けたい個人投資家向けに「株式需給の達人(基礎編、投資家編)をまとめました。
いい加減な株屋に騙されないようにするための本です・・・是非、ご覧ください。

株式需給の達人 (投資家編))興味のある方は以下のURLからアクセスしてください。

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


株式需給の達人(基礎編)https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM








にほんブログ村

マイナス利回り債券は買えるか(3)

9C87DE50-C521-4759-9B7B-6C80978BEB65
















欧州と日本では10年債のマイナス金利が一段と深まっている。
アメリカは10年債が1.5%割れにまで低下していきているが、将来、ゼロ金利やマイナス金利が米国で出てこないとは言い切れない。
世界のあぶく銭が極端な動き方をしているのが今のグローバル市場だからだ。
もしこれが実現するとしたら、逆イールドどころではなく、FEDの大幅な利下げ=景気後退リスクの織り込みが進んでいるはずだ。
現在の米国のファンダメンタルからはイメージしにくいが、ありえない話ではない。

米国での長期金利の低下が続くと、一番資金が流れやすいのがクレジット債券つまり社債だ。
政策金利が低下すると財務に問題のある企業が金融緩和の恩恵を得るので、企業のクレジットも緩み事業債が人気化しやすい。
事業債の中でもハイイールド債券は格付けが低いBBB格未満のジャンク債だが、国債のゼロ金利またはマイナス金利下では、逆にクレジット投資のプラスの金利は投資家にとっては大きな魅力となる。
事実、BB格の米ジャンク債の利回りが4.0%と2017年以来の低水準まで買われた。

通常、こうしたジャンク債はデフォルトリスクを織り込んでいるはずだが、政策金利がゼロまたはマイナスだと投資家がプラスリターンを求め、デフォルトリスク以上にハイイールド債を買い進んでしまう。
一方、景気後退が進行してくるとデフォルトリスク=償還できないリスク=倒産リスクが急激に高まることになり、ハイイールド債にピーク感(利回りのボトム感)が出てくる。
政策金利の低下でハイイールド債の魅力が高まるが、一方、金利低下が景気後退につながってくると、逆にハイイールド債はデフォルトリスクが高まりピークアウトしかねない。

マイナス利回り債券の議論は、こうして、金利の付かない金や不動産、そして、ハイリスクのハイイールド債につながっていく問題だ。
マイナス利回りの債券投資は一種の債券バブルであり、キャピタルゲインを得られないと投資家が思った時終わる。
マイナス利回りの債券から様々な資産へと波及効果が高いが、ファンダメンタルの価値から離れた需給相場はバブルの要素を持っている・・・当面はバブルに乗っかって儲けるも良し、「君子危うきに近寄らず」と静観するも良しだが・・・。
少しは気を付けた方がいいかも・・・なぜなら、崩壊してはじめてわかるのが・・・バブルだからだ。





株式需給の達人 (投資家編))

興味のある方は以下のURLからアクセスしてください。
https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD

株式需給の達人(基礎編)


https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM




にほんブログ村

ウィークリー雑感(9/1 インバウンドをどう見る?)

77414802-CF4E-482C-BCAC-4E2349E382E1
















韓国人観光客が日本旅行をキャンセルしたり、行先を日本以外に変更したりしていることについて、藻谷氏などの一部の評論家が九州・沖縄地方に大きな影響が出ると政府の対韓国政策を非難している。
でも、国家間の問題と個人の嗜好である旅行とは基本的になんの関係もない・・・行きたい所へ旅行する個人の自由がある。
日韓問題が出てからも日本では「反韓デモや抗議運動」は全くなく、社会は安定しているので日本に来たい韓国人は来ればいいだろう。
いずれ時間の問題で、韓国内の反日空気を読むより好きな場所への自由な旅行が優先されてくるだろう・・・国家や政府の問題と個人の自由を無理やりリンクさせているのは韓国人ぐらいでかなり異例だからだ。
ただ、このインバウンドの問題が観光産業の収益にどのぐらい影響するのかは、考えておく必要がある・・・7月の数字を見てみたい。

外国人に人気の沖縄県が発表した7月の入域観光客概況では・・・
国内客が66万800人で前年比+6万7500人、海外客が30万2800人で前年比1万2000人となっている。
国内外ともに全体では順調に観光客が増加している・・・今年度も4月以降毎月前年水準を上回っている。

海外観光客の国別統計を見ると、台湾10万4200人(前年比-200人)でトップ、中国7万1600人(+6800人)、韓国3万9700人(-2000人)、香港3万2000人(+4000人)・・・と続き、海外観光客全体で+1万2000人となっている。
たしかに韓国人観光客は2000人減少したが、他の国からの訪日客で全体として前年を上回っている。
驚かされるのは、民主化運動やデモが続く香港からの観光客が前年比4000人の増加と、15%程度の伸びていることだ・・・政治やデモと、個人の嗜好である旅行とは別物なのだと分かる。
訪日観光客全体では、韓国人の減少を中国と香港の増加で埋めて、前年比プラスの状況が7月も続いている。
8月と9月は韓国人観光客がさらに減少するので、その他の国からの観光客がどのぐらい増えるかが注目点だろう・・・おそらく、数か月経てば韓国人も徐々に回復に入ると見ている。

このところ東証REIT市場では、韓国観光客の減少リスクを織り込むように、ホテル系REITが下落している・・・一部に韓国人観光客の動向を懸念する人たちが売り急いでいるのだろう。
ホテル系のREITの7月実績を見ると、①稼働率が低下している・・・()内は前年比・・・JホテルREITで稼働率87.3%(-0.6%)、いちごホテル87.0%(-3.3%)、インビンシブル90.8%(-0.6%)
②ADR(平均室料)も低下・・・Jホテル17436円(ー3.3%)、いちごホテル8089円(-7.6%)、インビンシブル10437円(-4.3%)
①と②の数字を見ても、安い宿泊料のホテルほど平均室料が下落率が大きくなっている。
ちょうど中間決算を発表したJホテル社長の説明によると、「ホテルの新規開業が進み、ホテル間の競争が高まり、稼働率とADR(平均室料)はやや低下している。年後半も前年比横ばい程度と見ている。」ということらしい。
この三つのREITを比較しても、平均室料の安いホテルの方が苦戦しているのは、単価の低いホテルの建設ラッシュを反映しているのだろう。
韓国人観光客の不安が高まっている今、逆にホテル系REITの底値買いが有効かもしれない。


株式需給の達人 (投資家編))興味のある方は以下のURLからアクセスしてください。

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VW66RCN/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_5NdqDbDN159VD


株式需給の達人(基礎編)

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TFM4GNL/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_2UadDbTW8SSZM





にほんブログ村


プロフィール

kabusanjin

最新コメント
「最新トラックバック」は提供を終了しました。
楽天市場
カテゴリー
QRコード
QRコード
読者登録
LINE読者登録QRコード
「Amazonライブリンク」は提供を終了しました。
  • ライブドアブログ