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昔からの相場格言に「相場は相場に聞け」というのがある。
知恵者がいろいろな相場講釈をしては、それに乗った周りの素人投資家たちが損をする・・・これを見て相場のことは知恵者に聞くより、相場=価格の動きを見る方がよっぽどマシだということになった。
これを拡大解釈して、日本の評論家たちも株価が上昇していれば、「相場は先行きの景気回復を読んでいる」とか、「相場が常に正しいので、足元の悪い経済指標は見てもしょうがない」とか言う声が聞こえてくる。
「相場は相場に聞け」というわけで、株価が上昇している限り「景気底入れ説」が声高に主張されることになる。
でも、評論家は論理的な説明を放棄して「株価に聞け」と言っているのかもしれない。
それでは、グローバル市場に聞いてみたら、どんな答えが出てくるのだろうか?
主要株式市場の年初来の上昇率をランキングしてみたのが、下の一覧表だ。

    株式指数 年初来上昇率(%)
1 RTS指数 34.46
2 イタリア40 28.15
3 NASDAQ総合 27.79
4 DAX 24.83
5 CAC40 24.75
6 S&P500 23.53
7 オランダ25 22.01
8 ブラジル ボぺスパ 21.24
9 NYダウ 19.1
10 台湾 加権指数 18.54
11 中国 上海総合指数 16.72
12 日経平均 16.4
13 TOPIX 13.57
14 SENSEX 12.23
15 FTSE100 8.39
16 韓国総合指数 5.95
17 香港 ハンセン指数 2.08

この株価指数上昇率を見て、二つの特徴に気づく。
(1)中央銀行の利下げドミノが起こった国の株価は高い。
米FRBが景気が悪くもないのに3回連続で利下げをしたが、FRBに追随して、欧州、豪州、メキシコ、ブラジル、インドなどが利下げに踏み切った・・・これらの利下げドミノ国は、いずれも株高につながった。

(2)政治的な要因が大きな重しになった。
三大政治要因は「米中摩擦」「ブレグジット」「香港の民主化運動」だが・・・
米国株は政治に関係なく上昇し、一方、中国株も上昇率でこそ下位だが、一応、上海総合指数も16%上昇した。
しかし、英国はEU離脱のゴタゴタが続き株価は低調だったし、最下位の香港は、政治ゴタゴタの張本人でもあり株価が不調を続けた。
中国経済の悪影響を受けているドイツや欧州諸国は景気は悪化したが、金融緩和期待により株価は強かった。

この一覧表を見て明らかだが、中銀が利下げを行った国・地域と政治的混乱の影響が少なかった国・地域が株価上昇率の上位になった。
これは今年の相場が景気回復を買った相場ではなく、金融緩和と政治的安定度を買った、いわば、金融相場=需給相場だったということだ。
そして、株価が上昇しているので、その地域や国の景気先行指標は好転する(株価指数が先行指標の一つの構成要素だからだ)。
来年は、センチメントの好転だけでなく市場が期待する通りの実質的な景気回復があるかどうか、そして現状の株価が織り込んでいる以上の景気回復があるかどうかが、最大のポイントになってくるだろう。


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