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日銀が今年9月末の財務諸表をHPで開示した・・・もちろん、注目は量的緩和で買った株式指数ETFやRIETのETFの残高等の数字だ。
株式指数ETFの残高(簿価)は27兆6213億円で、前年比+5兆8180億円と、大体、日銀の予定通りの買入れ額がだった。
そして、REITのETFの残高(簿価)は5293億円で,同じく前年比+374億円だった。

・・・損益状況も開示している。

  簿価 時価 損益
株式指数ETF 27兆6123億円 31兆6112億円 3兆9898億円
REIT・ETF 5293億円 7463億円 2112億円

日銀のETFは時価ベースでおよそ31.6兆円となっている。
株式市場が上昇基調である限り、これ以上の買入れはしないかもしれない・・・下がれば買うという方針になるだろう・・・ちなみに日経平均18000円程度が損益分岐点になるようだ。
ここまでは市場の下支え要因として日銀のETF買いを歓迎してきた投資家も、これ以上の日銀の買いを期待するより、その出口をめぐって不安感を増長させることにもなりかねない。

もし31兆円ものETFを市場売却したら、市場はパニックになる・・・でも逆に、永遠に日銀が買い続けたら市場の歪みも大きくなる。
日銀のETF買いによる歪みを簡単に列挙すると・・・
1)日銀の買いは市場の時価総額の5%に達しているので、多くの企業で5%以上の保有株主になってくる・・・モノを言わない日銀はコーポレート・ガバナンスを後退させてしまう懸念がある。
2)本来は市場を退出すべき悪い会社でもインデックス買いにより株価が支えられてしまい、市場の新陳代謝が疎外される・・・その結果、ボロ会社ばかりになり、市場としての魅力を大きく失ってしまう。
3)日経225に採用されているファストリなどの一部の値嵩株などに強い上昇バイアスがかかる・・・値嵩株やインデックスウェートの高い銘柄が割高になり、銘柄間の格差が拡大する。
・・・などなど、枚挙にいとまがない。

だから、日銀も永遠に株式指数ETFを買うわけにはいかない・・・では、量的緩和の出口では、この保有ETFをどうするのだろうか?
金額が大きいだけに選択肢は限られてくる。
考えられる線としては・・・
①放っておく・・・つまり、日銀の資産として永遠に保有する。
②GPIFなどの年金基金に買ってもらう。
③外為特別会計を国家ファンドに組織変更し、国家ファンドで日銀ETFを買う。

①の放置策だが・・・いつまでも日銀のバランスシートで保有すると、いつか来る株式暴落時に日銀に大きな損失が出る可能性があり、その場合日銀の信用を傷つけ信用不安を起こす可能性がある。
また、②について・・・年金基金の日本株パッシブ運用に組み入れるためには、日銀ETFを買い取ると同時に同金額の既存のパッシブ運用が解約されることになり、結局、株式市場にパニックを起こす。
一番市場に影響が少ないのは、③の外為特会をシンガポールのGICや中国のCICのように国家ファンドに衣替えをすることだろう。
外為特会は前年度末で146兆円の残高があり、大半は米国債で運用している・・・31兆円のETFを買う余力は十分にあるだろう。
しかし、米国債を売ることになり、トランプ大統領が何をツイートするかわからない・・・安倍さんはこれを怖がるかもしれない。


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