本日、JSR(4185)による医学生物学研究所(4557)に対する株式公開買付が発表されました。当ブログで早速、DCF法評価の検証を行ってみたいと思います。

 現在までに事業計画が開示されているのはプルータス・コンサルティングによって作成された株式価値算定書におけるDCF法評価に関するものだけですので、こちらに基づいて計算した結果がこちらです。

 継続期間のフリー・キャッシュ・フローは1,801(百万円)と推定され、実効税率30.62%を前提とした税引後営業利益2,573×(1-0.3062)=1,785(百万円)と近い金額となっており、事業計画が正しいことを前提とすると特段違和感はない印象です。また、事業価値と株主価値との差額である「非事業性資産-負債」は932(百万円)と推定されました。

 今後の検証スケジュールですが、明日にも野村證券作成の株式価値算定書が開示されるはずですので、これに事業計画の記載があれば今回と同様にその内容を検証し、次いで割引率、「非事業性資産-負債」、設備投資や運転資産の変動の検証と行っていきたいと考えています。