ビルマのカチン州・シャン州での出来事 written by 菅光晴

ビルマ旅行は、ヤンゴン、パガン、インレー湖、マンダレーあたりを巡って来られればそれでよし、という人が多いですが、マンダレーから北(カチン州)や東(シャン州)に進んでいくと、まるで別の世界が広がります。カチン州やシャン州で日々起きている事を、できる限り紹介していきたいと思います。

シャン州ムセ市の民家で火災、2人死亡

 5月17日夜、シャン州ムセ市のピーダウンズー通りに面した民家で火事があり、中で寝ていた76歳の男性と52歳の女性が死亡した。

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火事があった民家の隣はカンボーザ銀行の支店である

交通事故の約半数がオートバイ絡み

 2016年にミャンマー国内で発生した交通事故17,384件のうち8,641件(49.7%)、そして、交通事故死者4,887人のうち2,093人(42.8%)がオートバイ絡みであった。ミャンマーでは、オートバイに3~4人で乗ったり荷物を過積載したり、危険な乗り方をするケースが少なくない。

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ヤンゴン国際空港を発着するプライベートジェット

 ミャンマー国内でプライベート機による旅客輸送サービスを提供している「エムジェッツ(MJETS)」社によると、2016年中のヤンゴン国際空港における同社のプライベート機の発着回数は112回で、そのうち70回はビジネス使用、42回は傷病者の救急搬送用であった。

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ヤンゴン国際空港に駐機中のエムジェッツ社のプライベート機

国鉄線路に爆弾

 4月29日、マグェー管区ガンゴー郡イェーシンマ村の国鉄線路に爆弾が仕掛けられているのが発見され、通報で駆けつけた国軍および警察の爆発物処理班によって無害化された。

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シャン州南西部で突風

 4月29日、シャン州南西部のナムサン郡ハイペッ村一帯で突風が吹き荒れ、民家など約100棟が全半壊したほか、電柱が相次いで倒れて一部の地区で停電になった。

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ナムサン郡は州都タウンジー市の東郊にある

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屋根を吹き飛ばされた民家

毒キノコで2人死亡

 4月22日、印面国境に近いザガイン管区パンサウン郡の山中で、ナガ族の一家5人が薪を集めるついでにキノコを採取し、自宅に持ち帰って食べたところ、5人とも体調が悪化した。翌23日に全員病院へ搬送されたが、20歳と13歳の姉妹が死亡した。

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パンサウン郡の位置(ザガイン管区の最北部) 

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ナガ族の人々

若者をスマホ依存にさせない秘策?!

 4月26日、ザガイン管区ザガイン市にあるザガイン教員養成大学の寄宿舎で生活する学生4人が、月曜日から金曜日まで大学に携帯電話を預けることを強制され、土日に大学の敷地からの外出を禁じられることを不満に思い、マンダレー市の高等教育局前で抗議集会を開いたが、4人とも警察官に逮捕された。

 “教員を志すなら懸命に学べ”という大学側の趣旨も理解できるが、楽しい時間を奪われた寄宿舎生たちにも同情してしまう。

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ザガイン教員養成大学の位置

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僧侶に許可されて寄宿舎生に許可されない“外出先でのスマホ使用”


夜な夜な女子寮の下で歌でも歌うしかなさそうだ

僧院に置き去りにされた新生児を保護

 4月19日午後8時頃、ザガイン管区モンユワ郡エータヤー地区にあるシュエーテインドージー僧院の西門付近で、新生児の男の子が現金2万チャットと共に置き去りにされているのが発見され、通報で駆けつけた警察官に保護された。

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ミャンマーの僧院

カチン州最南部の畑で地雷爆発、少女ら3人死傷

 4月20日、カチン州マンシー郡内の畑で農作業をしていた8歳の少女が地雷を踏んで即死した。近くで作業中の姉2人(22歳と16歳)も負傷し、バモー市内の病院へ搬送された。

 カチン州では、反政府武装組織「カチン独立軍(KIA)」と国軍部隊の戦闘が散発していることもあって、民間人もしばしば地雷被害に遭っており、2017年に入ってからは、2月17日(モーガウン郡で1人死亡)、2月19日(モーニン郡で1人死亡)に続く3例目の死亡事例となる。

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マンシー郡の位置

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国軍が多用しているM14地雷は非常に小型だ

4日間のティンジャン(水かけ祭)で285人が死亡

 ミャンマー全国で4月13日(木)から16日(日)にかけて行われたティンジャン(水かけ祭)で、285人が死亡、1,073人が負傷した(昨年は272人が死亡、1,086人が負傷した)。

 地域別にみると、死者が多かったのは、ヤンゴン管区(44人)、バゴー管区(37人)、マンダレー管区(36人)、シャン州(29人)、エヤワディー管区(28人)などであった。

 ティンジャンは、1年間の汚れを水で洗い清めて幸せな新年を迎えるためのものだが、毎年250人以上が死亡するとなると、まさに“命がけ”の水かけ祭りである。

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タクシーで遺体運搬中の女性が逮捕される

 45日、バゴー管区ピー市内で、実車中のタクシーの運転手が、女性客が屋根に載せた大きな荷物を不審に思い、対向車線を走ってきたパトカーを止めて調査を依頼した。パトカーを降りてきた警察官が荷物の中身を調べたところ、ピー市内の工科大学に勤務する女性の遺体と判明したため、その場で女性客を逮捕した。取調べの結果、被害者は加害者の前夫と結婚して暮らしており、自宅を訪ねてきた加害者と口論になった際に鉄パイプで頭部を殴られて死亡した。

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ミャンマーのタクシー

旅客船沈没で20人死亡

 4月7日午後7時30分頃、エヤワディ管区パテイン郡のパテイン川で、パテイン市からヤカインコウン村へ向かっていた旅客船が砂利運搬船と衝突して沈没し、乗員乗客66人のうち20人(うち女性16人)が死亡した。乗客のほとんどは、パテイン市内で行われた結婚式に参加して自宅へ戻る途中だった。

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パテイン郡の位置

カラオケバーで火災、16人死亡

 4月2日午後10時頃、マグェー管区マグェー市ミンター地区にあるカラオケバー「シュエー・ミャッ・ミンタミー」の2階部分から出火し、女性従業員4人を含む16人が死亡した。近隣住民らが「数回にわたって爆発音が聞こえた」と証言していることから、漏れたガスに引火して火災が発生したものとみられている。

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ネイティブが英語を教えるのに最も良い国は?

 あるウェブサイトで、EU離脱に嫌気がさして海外移住を考えている英国人や、トランプ大統領に嫌気がさして海外移住を考えている米国人向けに、「ネイティブが英語を教えるのに良い国」のトップ10が発表された。日本はトップ10に入っていないが、ミャンマーが堂々の第1位となった。

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高校卒業試験(事実上の大学入試)の1日目を終えて下校する10年生(高校の最高学年)たち。ミャンマーには勤勉な学生が多い。

徒歩で帰宅途中の男性がゾウに踏まれて圧死

 3月26日午後7時頃、エヤワディ管区パテイン郡ングェーサウン町で、徒歩で帰宅途中の男性(68歳)が野生のゾウに襲われ、そのまま体を踏みつけられて圧死した。このゾウは捕獲されず、山へ帰っていった。ングェーサウン町でこの種の事故が起こるのは昨年12月以降これで4件めで、住民らは不安を募らせている。

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パテイン郡の位置

暴風で民家12棟が全壊

 3月25日、ザガイン管区カレー郡一帯で非常に強い北風が吹いて、民家12棟が全壊し、30棟以上が屋根を吹き飛ばされ、道路脇の木や電柱が相次いで倒れた。

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カレー郡の位置 

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被害の状況

レッパダウン銅山開発反対集会、ゴム弾による鎮圧で10人負傷

 3月24日、ザガイン管区サーリンジー郡モージョーピン村で、中国企業「万宝(ワンバオ)鉱業」によるレッパダウン銅山の開発に反対する近隣住民らが、銅山に出入りするトラックの通行を妨げて道路上で抗議集会を開いたが、駆けつけた警官隊にゴム弾を発射されて解散を余儀なくされ、10人が負傷した。

 レッパダウン銅山の開発は2011年に始まったが、無補償の農地収用、強制移住、土壌汚染などが相次ぎ、近隣住民らは開発の中止を要求してきた。

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サーリンジー郡の位置

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レッパダウン銅山周辺の土壌汚染は深刻である

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レッパダウン銅山に出入りするトラックの通行を妨げる近隣住民たち

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レッパダウン銅山周辺では、こうした場面が何度も繰り返されている

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3月30日で「国民民主連盟(NLD)」政権発足から1年。
ミャンマーの人権状況はどれくらい改善しただろう?
 

ミャンマーは2008年には、こんな国として描かれていた

ティンジャン5連休に不満の声

 ミャンマーの大統領府は3月9日、「金融、物流、経済活動への負の影響が大きすぎるため、ティンジャン(ビルマ暦の年末に行われる水かけ祭)の連休を(2007年以来実施してきた)10連休から5連休に短縮する」と発表し、今年の“ティンジャン連休”は4月13日(木)から17日(月)までとなった。

 これに対して、地方出身のヤンゴン市民らは、「“ティンジャン連休”は片道2日かかる故郷へ帰る数少ないチャンスなのに5連休では全然のんびりできない」などと不満をもらしている。

 一方、在日ミャンマー人たちによるティンジャンは、4月2日(日)に東京の日比谷公園で行われる。

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ティンジャンの様子(1)

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ティンジャンの様子(2) 

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ティンジャンの様子(3)

カチン族の総合格闘家がヤンゴンでチャリティオークション

 カチン族の総合格闘家アウンラー・ンーサン(31歳:米国メリーランド州在住)が3月25日、チャリティオークション開催のためにヤンゴン入りした。オークションはヤンゴン市ダゴン地区ナワデー・ラン31-Aで行われ、収益はカチン州内の複数の避難民キャンプに寄付される予定である。

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アウンラー・ンーサン

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避難民キャンプの様子

11か所で最高気温40℃以上

 ミャンマーの運輸省気象水文局によると、3月に入って、同国内の11か所で最高気温40℃以上を記録した。

 11か所とは、首都ネピドー市、マンダレー管区チャウッセー町、マグェー管区マグェー市、マグェ管区ミンブー市、マグェー管区アウンラン市、マグェー管区チャウッ町、マグェー管区タウンドゥインジー町、バゴー管区ピー市、バゴー管区タウングー市、バゴー管区シュエージン町、カヤー州ボーラケー町である。

 一方、ヤンゴン市でも3月26日に最高気温39℃を記録しており、40℃に達するのは時間の問題とみられている。

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酷暑の中、サイッカーの営業は命がけである
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