2005年08月29日

エンジェルス・イン・アメリカ Angeles in America

アメリカの(ミニ)連続ドラマ「エンジェルス・イン・アメリカ(Angels in America)」を遂に観ることが出来ました。

以前日本ではWOWOWで放映され、CSのシネフィル・イマジカでも続いて放送してたんだが見逃してしまう。そしてラッキーなことに先日、全6話が一挙オンエアされてたので、HDDに録ってチマチマ観ようかなー、と思ってたんですがあまりの面白さに全話一気に観てしまいました(寝不足、笑)。

原作・脚本:トニー・クシュナー
監督:マイク・ニコルズ
出演:アル・パチーノ
   メリル・ストリープ
   エマ・トンプソン
   ジェフリー・ライト
   メアリー・ルイーズ・パーカー

超大作「映画」のような豪華キャスト&監督。エミー賞では11部門制覇の史上タイを成し遂げた傑作戯曲の映像化作品です。

物語の舞台は、1980年代のニューヨーク。エイズに生活を一変させられるゲイたちとその家族。彼らが繰り広げる苦悩と葛藤、絶望と希望のドラマです。幻想シーンや宗教的なモチーフも多様され、奥深いファンタジックな描写があるかと思えば、政治や社会風刺など社会派ドキュメンタリー的硬派な部分も感じられて非常に興味深い・面白い作品となっています。

まず、映画ファンとしては、やはりキャストに魅力を感じますね。

オスカーの常連、アルとメリルは意外にもこれが初共演。この二人の演技を見られるだけでもこの作品を観る価値がありますね。ほんと二人ともうますぎる。

特にメリル・ストリープはやはり素晴らしいですね。一人で4役くらいやってるんですが、存在感と演技分け方が絶妙。

「イギリスのメリル・ストリープ」とも称されるエマ・トンプソンはメインでは天使役で登場するのですが、この演出が凄い(いろんな意味で)! 強烈すぎて笑えること必至。

拾いモノは、ジェフリー・ライト。『バスキア』『ALI アリ』『クライシス・オブ・アメリカ』などに出演している黒人俳優さんなんですが、本作ではオネエ・ゲイの看護師として登場。オネエ演技全開!で素晴らしいです。細かい仕草や台詞もリアルで、ゲイだったらクスっと笑えるシーンも多し。紫色の空を差して、「ゲイだったら、あの色はmauve(ふじ色)と表現しなさいよ」と友達を諭すところなんか絶妙。ゲイ独特の洞察や表現に対する多眼性・繊細さを、オネエのユーモラスさでドライに描き切る。

舞台の映像化なので、非常に戯曲的というか、長い独白調セリフや脳内会話的な部分も多く、この手法の好き嫌いで6時間半があっという間に過ぎていくかどうか左右されるような気もしますが、僕は非常に新鮮な気分で楽しめることができました。

日本の連ドラと違って、各回に主要俳優を一定時間以上出さなければいけないという縛りのようなものがなく、ストーリーに応じて、それぞれのキャラクターを丁寧に描く演出は好感が持てます。

前にもこのブログでちょこっと取り上げたところ、在米の方からコメントを頂きまして、このドラマがオンエアされた後、毎回ゲイの間ではこのドラマの話題で持ち切りになっていた、との現地からのご報告がありました。

描く「人間」がこの作品では多くがゲイである、ということで非常に僕たちゲイには親近感を抱かせる。ま、当たり前といえば当たり前なんだけど、数としては圧倒的に扱っている作品が少ない中、こういう良質な作品で主人公に据えられると俄然観る側の気力が違ってきますね。

この作品はゲイ、エイズ、権力闘争、人種、政治、宗教、など非常に盛りだくさんなテーマを扱っているのですが、やはりメインは「人間」のドラマ。

思うこと、感じることは、沢山あったのですがここでは一つだけ。

このドラマでは、ゲイであることで悩む人も出てくるし、親へのカミングアウト問題や、ゲイと宗教というテーマも出てくるが、基本的にゲイを「そこにいる誰か」として扱っており決して特別な存在・稀有な例としては描いていない。

親の葛藤なんかもわりとサラっと流されていたり、悩んでいるゲイがあっさり発展公園行ったりと、妙に自然にゲイの負に纏わる話は消化されていく。

もちろんゲイ固有のシチュエーションは多々出てくるが、ゲイであることを「人間」を描く上での「意匠」のような構造になってきているような気がして、個人的には非常に描き方が進化しているなー、喜ばしい方向だなー、と感じました。

ある意味「ゲイであること」は市民権のようなものをこのドラマでは得られていて、アメリカ(特にニューヨーク)なんかでは、リアルな場でもこういう風に近づいているのかなあ、と察することもできる。

ネットで日本人のレビューを見てみようと、ググって個人ブログの感想なんかを読んで愕然とした。

いまだに「男同士の恋愛は気持ち悪い」「ゲイには嫌悪感でいっぱいだ」と公然と書いている人がいるのだ。まー、個人の好みと言ってしまえばそれまでだが、そんなコトを「作品の感想」として公の場でよく言えるよなー、と。もっと違うことを感じたり、人間の物語として純粋に享受して、意見や感想を述べようと思わないのかなー、と本当に悲しくなってきました。

人間のコミュニケーション・スキルには、「理解力」や「表現力」などと並んで相手の身になって発言する「思いやり力」というものがありますが、こういう力が単に足りてないのか?それともゲイであるということがいまだに社会性を帯びた事象として認知されてない、趣味・嗜好レベルの域を脱してないのか? その両方なのでしょうが、ネット上のこととは言えまだまだ日本人の意識の低さを感じてしまいました。

作品内容とちょっとずれた話になってしまいましたが、作品自体は非常に面白くて見応えがあるものとなっていますので、リテラシーのある方には是非オススメいたします(笑)。DVDも発売されてるようです。


2005年07月13日

安室奈美恵 「Queen of Hip-Pop」 レビュー

安室奈美恵 「Queen of Hip-Pop」やっとゲットしました!!

で、早速レビューを。


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kacy55 at 22:54|PermalinkComments(5)TrackBack(0)clip!音楽 

2005年07月08日

女系家族 電車男 第一話

本日もドラマ第一話レビューを。世間での期待値も高い、「木10」の2番組がスタートしました。


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2005年07月07日

海猿 がんばっていきまっしょい 第一話レビュー

今週はドラマウィークってことで、連ドラ・ウォッチに忙しい毎日です(笑)。
で、今日は「海猿」「がんばっていきまっしょい」の第一話レビューを。


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2005年07月06日

スローダンス 第一回目

ドラマ「スローダンス」第一話を観ました。

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2005年07月04日

いま、会いにゆきます 〜純愛とは

ドラマが始まる直前に映画版「いま、会いにゆきます」のDVDを鑑賞。

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2005年06月28日

ドッグヴィル 〜 between dog and god

映画「ドッグヴィル」(2003)を鑑賞。

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2005年06月22日

ビフォア・サンセット 〜一日で運命を感じたことありますか?

「ビフォア・サンセット」(2004年)を鑑賞。

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2005年06月20日

バタフライ・エフェクト 〜怠慢と前提

今上映中の「バタフライ・エフェクト」を観てきました!

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2005年06月13日

分かりあえやしないってことだけを分かりあうのさ〜天国の口、終わりの楽園

「天国の口、終わりの楽園。」(2001年)を観ました。

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2005年05月18日

槇原敬之 論 〜「クィア・ジャパン・リターンズ」発売に寄せて

伏見憲明さん編集長の「クィア・ジャパン・リターンズ Vol.0」(ポット出版)が明日発売されます。この号の大きな特集の一つとして、「槇原敬之」の特集がされてますが、この特集の冒頭に「マッキーと団塊ジュニア・ゲイ」というタイトルで僕が寄稿してますので(ペンネーム「風間景一」で)、是非お読みください。

このブログでは、この原稿を依頼された際に槇原敬之に関して自分なりにいろいろと考えるために書き起こした文章を掲載いたします。採用された本文は伏見さんとやり取りさせていただいた結果、「団塊ジュニア・ゲイ」というテーマに絞ったほうがよいのでは?というご指示の元、そのような内容となっていますが、本ブログはより槇原さんの作品に寄った形で考察できているのではなないかと思います。

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2005年04月27日

4月期連続ドラマレビュー

連続ドラマレビュー、第2回目。

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2005年04月21日

4月期連続ドラマ レビュー

4月クールのTV連続ドラマの第一回目がオンエアされたので、レビューを。

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2005年04月13日

安室奈美恵 「WANT ME,WANT ME」

安室奈美恵の新曲「WANT ME,WANT ME」がオリコンウィークリーチャートで2位だそうです。おめでとう!アムロちゃん。

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2005年04月05日

マライア・キャリー 「MIMI」のレビュー

マライア・キャリーのニューアルバム「The Emancipation of Mimi」(邦題「MIMI」)を購入。

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2005年03月22日

映画「エターナル・サンシャイン」

今劇場公開中の「エターナル・サンシャイン(原題:ETERNAL SUNSHINE OF THE SPOTLESS MIND)を観てきました。


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2005年02月18日

したがりやのずるい女

田中麗奈主演の「ドラッグストア・ガール」(2003)を観ましたが、久々につまらん映画でした。つーか、あまりにも退屈だったので、まだ半分くらいしか観てないんだが。。。続きを読む

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2005年02月16日

明石家さんまのゲイいじり

KENさんが「Nouvelle GAY。」というブログを新しく立ち上げ、とても面白い言及をされていたので、トラバさせていただきます。


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2005年02月14日

自己プレゼンテーションとオネエ

「パンチドランク・ラブ」(2003)という映画を観ました。


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2005年02月10日

パーティー・モンスター

「パーティー・モンスター」(2003年)という映画を観ました。
‘ファビラスなクラブ☆キッズたちに捧げるー’という公開時のコピーに笑えますが、あのマコーレ・カルキン君が9年ぶりに復帰したということで少し話題になってました。


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kacy55 at 17:04|PermalinkComments(0)TrackBack(1)clip!映画