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2005年07月16日

★「ピアニスト」、なんで異常?★

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「ピアニスト」
(01) 仏・オーストリア LA PIANISTE 

監督:ミヒャエル・ハネケ
原作:エルフリーデ・イェリネク
脚本:ミヒャエル・ハネケ
撮影:クリスチャン・ベルジェ
出演: イザベル・ユペール ブノワ・マジメル 
アニー・ジラルド 他、

例の如く、ネタばればれなので厳重注意ね。

またまた問題作を観てしまったなぁ〜、くっそー!!(笑)。

実はこれを観る前に「アタメ“私をしばって”」と、
(ペトロ・アルモドバル監督 89年スペイン)
「アレックス」の先に観てしまい、
更にコイツを観たという次第でして(笑)。
三本ともその内容のわかる方には、
このハードさが充分ご理解頂けるでしょ?(笑)
いや、ほんに参りました。グッタリでありまんす・・・。

さてと、主人公のエリカですが、
この人の性癖ってそんなに異常だろうか??
なんか、大方の方の感覚に逆らうようで申し訳ないが、
私は別に異常だとは思わんのだが。


だって、いわゆるマゾヒストで、
縛られたうえで、顔の上に跨って、
お尻の穴を舐めさせてくれとねだったり、
時々、エロショップに行って個室でAV観ながら、
前の客が残していった、ティッシュの精液を嗅いだり、
他人様のエッチを覗きながら、
放尿(もしくは自慰)する“だけ”でしょ?

・・・・んー・・・・(しばし黙考)・・・・
・・・・ん、んん・・・・。

やっぱ、普通じゃんっ!!(笑)。
てか、やってみたいじゃん!!

特にこれといって犯罪性もないしさぁ〜。
(まぁ、あっても軽犯罪だ、心配いらん)
男だって、お尻の穴舐められりゃ気持ち良いし、
AV観るし、彼女のパンティ嗅ぐし。
(アチキなんか、紳士だから一言断わってから嗅ぐ)
ノゾキ大好きだし。
(中高生の頃には誰もが、一度ならずやってるはず)

全然普通のことじゃありませんか!
もー、きっぱり断言。




これを異常視するようじゃ、大人としていささか、
というより、かなり“度量”が狭すぎないかい?
もしもエリカが、カゴメの彼女だったら笑って許す範囲だね。
一応、「警察に捕まったら困るから、二人っきりの時にしようね」
とは言うけど(笑)。
もっとも、殴る蹴るは出来ないから、それはご辞退するが・・・。

しかしながら、
母親との関係は明らかに依存と癒着の関係だね。
抑うつ的で、
自傷行為(ただしセクシャルなものか?)もしてるから、
普通なら治療の対象ではある。
それだって、
本人がそんな生活を変えたいと望んでいればだが・・・。

それともこれって、ひょっとして原作者の履歴なんかを見ると、
女性差別やジェンダーなんかを底に据えてる作品なんだろうか?
でも、そう見たら色々矛盾があるなぁ。
だって、エリカみたいな、特別な性的嗜好の持ち主や、
抑圧的で支配的な親の束縛に絡め取られて、
コミュニケーションが取り辛くなっている人って、
別に女だけに特有な存在じゃないもんね。
これを、「女だけが陥っている特異な問題だ」、
なんて言った途端に、ある意味差別的な解釈になると思う。

これはやっぱり、
愛し合っているもの同士がセックスをするにおいても、
お互いを受容できぬままに、
コミュニケ―ションが完璧に行き違ってしまう、
または乖離してしまうこともありうる、

という事実を表現したもんなんだろう。たぶん。

それと、あのマゾヒズム嗜好も、
普通の男女関係を築くきっかけや経験が皆無だった為に、
欲求が嵩じて特異化してしまったものなのかもしれない。
だから、いざワルターがその気になって、
自暴的に彼女の望む通りにしてみせると、
途端に怖気を振るい拒否しようとするし、
結果的に快感が得られない。
なんとも皮肉で、虚しいセックスとなってしまう。
求めた者が、相手に嫌悪を感じてしまうほどに。

ラストでワルターを刺すこともかなわず、
憤懣の末に我が身を刺してしまうのも理解できる。



にしても、ワルターって不甲斐ない奴だねぇぇ〜。
おお、いやだいやだっ!!

この映画の見所といえば、
やっぱりスケートリンクの控え室での描写かな。
あの場面でのエリカの切迫した形相は、
何とも臨場感があって観ているこっちも緊張した。
そのまったなしの衝動の激しさ。性への貪欲さ。
見事な表現力です。

このシーンだけで、私は傑作の太鼓判を押しますね。

え〜、性的嗜好に対する度量のせま〜〜〜い人。
これを観て、どうぞどうぞ憤慨しておくんなまし!(笑)


Posted by カゴメ at 20:07 
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この記事へのコメント
カゴメさんのレビューにはいつもいい意味で驚かされます。

エリカのことを異常だと決め付けていましたが、けっこう普通なんですね。

わたしは母親との異常な関係が彼女を歪ませてしまったと思っていたのですが…。
女性と男性ではエリカの性癖の捉え方が違うのかもしれませんね。

面白い上に、すらすら読みやすい文章でうらやましいです。
ところどころ写真を貼るとメリハリありますね〜。
色々参考になります♪
Posted by リュカ at 2005年07月16日 22:57
カゴメも結構変態ですから(笑)。
私は今付き合っている人から、
「昔付き合ってた人は、大変だったろうねェ」言われます(恥)。
男の変態はある程度許容されてるのに、
女性のソレはなぜそんなに反感くらうんでしょーね?
絶対におかしい、思いますよ。
エリカのあれっくらいは受けとめろよ!ワルターよぉ〜!
Posted by カゴメ at 2005年07月17日 19:36
トラックバックどうもです!ボギー☆と申します。

フランス映画らしくない、という人もいるが、
元来、フランス映画は容赦なき描写が信条。
そばかすだらけで、清潔感もなく、目が完全に
あの世へ行っているユペールを起用したことが、
この映画が鼻クソ扱いされなかった唯一の要因かも。
性の一面、性の本質、いや本当の性生活・・
観ていて嫌気がさすものほど真実だ、という映画かも。

Posted by ボギー☆ at 2005年09月18日 00:01
こんちは、TBどうもw
異常であるか正常であるかという価値観に触れる作品でもありますねw そういう意味ではこのヒロインは彼女自身の性衝動を決して肯定できなかったのかもしれない、自己否定とのせめぎ合いが彼女を自傷に追い詰めて行ったように感じました。
アタメにアレックスにコレですか(爆、ハードっすねぇw。
TB返させて頂きます、またよろしくどうぞw
Posted by lin at 2005年09月18日 08:00
ボギーさん、linさん、よーこそ!

>元来、フランス映画は容赦なき描写が信条。

そう言われてみると、ズバリそのとーりですね。

>性の一面、性の本質、いや本当の性生活・・
観ていて嫌気がさすものほど真実だ、という映画かも。

正直言うとカゴメは、
「あれくらい思い切ってやってみたいもんだ」思いましたです。

>自己否定とのせめぎ合いが彼女を自傷に追い詰めて行ったように感じました。

そうですね!
それでクライマックスの自傷シーンの意味合いが、
一層鮮明に浮き上がって来ますね。
Posted by カゴメ at 2005年09月19日 11:42
Hi!カゴメさん、ご機嫌如何でせうか?

あたしも本作品を2年前位に観ました。
友達は一様に、「つまらない。主人公が意味不明。話も異常で理解出来ない」と言われていたんだけど・・・

あたしは素晴らしい作品だと思ったわ。
エリカの境遇、母親との関係等を考慮すれば、
(ま、割と)屈折した愛情表現や性衝動も理解出来たし、
特にラストで、自分の腕にナイフ突き刺すところだって、
「あぁ、なんか分かるかも〜」って感じたし。

なんと言っても、イザベル・ユペールの演技力。
傑出してますわ〜各所で魅せる表情がたまらないの・・・

そうそう、原作のエルフリーデ・イェリネクさんて
ノーベル文学賞受賞されたみたい。
原作本手にしてみたけれど、文章表現が難解過ぎて、
即パタッと閉じてしまいましたわ 笑
Posted by 六本木ちつ子 at 2005年10月27日 15:33
ちつ子嬢、いらっしゃいませー!!

>あたしは素晴らしい作品だと思ったわ。

激しく、「御意っ!」、でござります。

>傑出してますわ〜各所で魅せる表情がたまらないの・・・

かなりの知性を感じさせる演技でした。
“痴性”はその人の“知性”に拠るのでありますね。
インテリジェンスがなければ、
芳醇で刺激的な心理的かつ官能的表現は無理です、はい。

>原作のエルフリーデ・イェリネクさんてノーベル文学賞受賞されたみたい。

そうなんですよ! 
この原作は(映画も)相当非難されたようだけど、
女性の心理描写は素晴らしいそうで。
もっともカゴメも読んでないけど(笑)。

また、コメント賜りたく、どーぞ変わらず御贔屓に!!
Posted by カゴメ at 2005年10月27日 22:10
カゴメさま、こんにちは〜。
この映画最近観たので、TBさせて下さいまし。
で、私もカゴメさまのご意見に同意いたします!
「エリカは異常じゃない」。そうですよね。
共依存な母子関係から来る精神的な不安定さ、(教え子に対する)サディスティックなところは問題かもしれませんけれど、AVルーム(?)に行ったり、覗いたりするのって、ホント性に目覚めた男子中学生と変わらない(笑)。
まぁ、あの年齢ですることが中学生並み、というのもアレですけど、彼女を異常と切り捨てることは私はできません。
しかし、キッツイ映画でした・・。
ではでは、またです〜。
Posted by 真紅 at 2007年09月27日 14:10
真紅さん、こんばんわー♪♪♪

>「エリカは異常じゃない」。そうですよね。

もちろん! ぜんぜん異常ではないですよ!
彼女が異常なら、
カゴメなんて外を歩けません(即逮捕されちゃう)。

>あの年齢ですることが中学生並み、というのもアレですけど、彼女を異常と切り捨てることは私はできません。

冷静になって考えると、
恋や愛や性欲に陥ってる人は、
みんなどこかが少しずつ狂ってる様なもんですね。
彼女の場合、生育暦や環境の所為で上手い処理の仕方が出来ないだけ。
根本的には他の人とちっとも変わってないと思うですよ。
Posted by カゴメ at 2007年10月08日 19:55
 
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