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2006年07月13日

★「タワーリング・インフェルノ」、二大漢役者の激突★

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「タワーリング・インフェルノ」
(1974) 米 THE TOWERING INFERNO

監督:ジョン・ギラーミン アーウィン・アレン
製作:アーウィン・アレン
原作:トーマス・N・スコーシア フランク・M・ロビンソン
リチャード・マーティン・スターン
脚本:スターリング・シリファント
撮影:フレッド・コーネカンプ ジョセフ・バイロック
特撮:L・B・アボット
音楽:ジョン・ウィリアムズ
出演:スティーヴ・マックィーン ポール・ニューマン
ウィリアム・ホールデン フェイ・ダナウェイ
フレッド・アステア O・J・シンプソン
リチャード・チェンバレン スーザン・ブレイクリー
ロバート・ヴォーン ロバート・ワグナー 他、

いつもながら、ネタばればれなのでご注意!

「ポセイドン・アドベンチャー」をレビューしたなら、
一応これについても書いとかないと片手落ちなのである。
やっぱりパニック映画と言えば、
「ポセイドン・アドベンチャー」とこれは、
二大双璧と言って過言ではない
のである。
しかも、両作とも仕掛け人がアーウィン・アレンであり、
脚本もスターリング・シリファントで、
特撮監督も“伝説の職人”L・B・アボットである。
言ってみれば「2匹目のドジョウ」な訳だが、
この2匹目のドジョウに相乗りしたのが、
かのワーナー・ブラザーズでありました。
つまりこの「タワーリング・インフェルノ」は史上初めて、
ハリウッドの二大大手製作会社が手を組んだ作品、
なのであります。
さすがはアーウィン・アレン、
老練ですなぁぁ。山っ気一杯ですなぁぁ。


ま、元々この作品の原作は2本あって、
両社がそれぞれ映画化権を所有していた、
(FOXがロビンソン=スコーティアの「ザ・グラス・インフェルノ」を、
WBがスターンの「ザ・タワー」の映画化権を持っていた)
というのが最大の理由なんだけど、
そこに付け込んで両社を結託させた手腕は見事だ。
しかもこのハリウッドの記念すべき大作に、
前作を遥かに凌ぐ大物俳優を取り揃えた力量は流石である。
何てったって、主演が“タフガイ”スティーヴ・マックィーンと、
“クールガイ”ポール・ニューマンである!!
これに加えて、ニューマンの恋人役にフェイ・ダナウェイ、
建設会社社長役にウィリアム・ホールデン、
老いた詐欺師役にあの名優フレッド・アステア、
警備主任にO・J・シンプソン、
そして“火達磨役”としては、カゴメの好きなロバート・ワグナー(苦笑)、
「SHOGUN」で似合わない役をやってたリチャード・チェンバレンも、
相変わらずの“やな野郎”で登場する。
いやはや!
無茶な程に“業火”だ! いやっ、豪華だ!!(笑)
これじゃあ2匹目のドジョウどころではないね。
2匹目のウナギだな。それも天然物並に豪儀だよ。



普通これほどの大物が一堂に会すると、
監督としても脚本家としても、何かと遣り難い筈なんだが、
そこは実績のあるスターリング・シリファントだけに、
ちゃあんと棲み分けが出来ている。
悪役はとことん悪役らしく、
悪事が露見すればクダを巻いて酒浸りになり、
女房を罵倒し憎々しげに開き直って、
人を押し退け自分だけは助かろうと醜態を曝す。
社長は偽装建築をひたすら隠蔽しようとするし、
紳士面した上院議員はパニックになるゲスト達を宥めるが、
いよいよとなると我先に逃げ出そうとして墜落死する。
老詐欺師は「昔の盛名よ今一度」とばかりに、
ビシッとしたタキシードに身を包み(と言っても貸衣装だけど)、
人の良い老寡婦に証券詐欺を仕掛ける。
主演の二人以外の脇役にも、
キャリアに見合うだけの見所をちゃんと用意してある
ので、
観てるこっちはゲップが出そうな程に堪能出来るのである。
ホンに良く出来てるね。
所謂「グランドホテル形式」というのだろうか?
実に良い按配でそれぞれのキャラが登場し、
素晴らしいタイミングで各々のエピを順繰りするので、
途中で話がだれず、一定の緊張感が維持されるのだ。



前作の「ポセイドン・アドベンチャー」もそうだったが、
この作品でも次々と登場人物が死んで行く。
取り分け、秘書とエッチに夢中になっている間に、
火災に包囲された広報部長役のワグナーの死に様は壮絶。
勿論スタントなんだろうけど、
一面火の海の部屋に駆け出して全身火達磨になっても、
走るのを止めようとしないシーンには息を呑む。
一人部屋に取り残された秘書も悲惨だね。
例え「ポセイドン・アドベンチャー」以来お決まりの、
“男物のシャツ着たパンツ姿”でも充分悲惨だ(苦笑)。
流れ込む大量の煙に巻かれ激しく咳き込み、
熱せられ自然発火した火焔に包まれて、
思い極まり、窓のガラスを押し割って外に飛び出す。
地上100階以上の高所から墜落する様はまさしく無残。
途中、落下中にビルの一部に激突するシーンがあるんだけど、
ここで子供の頃のカゴメは思わず、
「痛いっ!」言っちゃったよ。
ま、当人にとっては痛いどころじゃないんだけどね。




「はよ死んでくれ!」
と、万人が望まずにいられない横着婿のロジャー。
蜘蛛の糸に群がる罪人の例に漏れず、
虚空の闇に墜落してくたばります。ザマミロ、です(笑)。
それに引き換え、
「ポセイドン・アドベンチャー」並に感銘深いのは、
例の如く“善良なおばちゃん”の死でありますね。
これで動かせるのが最後となった展望エレベータ。
老若婦女子を乗せてユルユルと動き出したものの、
途中の階で炎と爆発の衝撃に会い、
ガタンと傾いた拍子に、
ジェニファー・ジョーンズ演じるリゾレットおばさんが墜落します。
あれだけ危険な思いをして二人の子供を助けたのに、
落ちそうになった刹那、
咄嗟に子供を託し、自らは落ちて行く・・・。
うむ。
アレンもシリファントも、
相変わらず中年のご婦人には冷淡だ(苦笑)。



肝心な主役の2人でありますが、
うん、やっぱりカッコ良いねっ!!
出っ放しのダン役を演じたニューマンは無論の事、
途中から戦列に加わるマックィーンのオハラハンが素敵だ。
職分と使命を果たす為には、
敢えて「万人を敵に回せど我往かん」
といった硬骨漢な振る舞いが頗る気持ち良し!である。
台詞が一々良い。
設計責任者のダンの顔を見遣って一言。
「このビルだけは燃えないと思ってたぜ」
若い隊員が怖気づくと、
「とっとと先に行け。その方が巻き添えが出なくて済む」
無茶な消火策を押し付けられた憤りのままに、
「どうやって戻るんです?」と尋ねるも、
何も答えない上司から目を逸らしてただ一言、
「shit!(くそっ!)」
この台詞、訳では「運を天に任せろ、か…」になってるが、
粗忽な事するなよ〜と憤慨しちゃうね。
「くそっ!」でもう充分。
クソはクソでもマックィーンのクソは、
燻し銀を箔押しした貴重なクソなんだから、
有り難く頂戴しないとさ(笑)。



兎に角、やることなす事が全部絵になる役者だね。
度重なるアクシデントに疲れ果てても挑んで行く姿。
一つの問題が解決しても、
弛まず倦まず直ぐさま次の仕事に取り掛かるタフガイぶり。
たぶんこのオハラハンに魅了されて、
消防隊員を志した人も100人や1,000人ではないだろうね。
ただし、「オハラハン」という名前がなぁぁ〜。
何かね、「小原はん」みたいで(苦笑)。
「ほれ、見てみなはれ! あれが隊長の小原はんでっせ」
って、それじゃ関西方面の田舎の消防団長だな(笑)。
ま、アメリカの消防隊には昔からアイリッシュが多くて、
このオハラハンという名も、
典型的なアイルランド系苗字の一つだから、
全然、変じゃないんだけどね。



主役はニューマンとマックィーンの黄金ツートップ。
これは間違いの無いところなんだけど、
敢えてもう“一人”の主役を紹介するとなると、
やっぱりこの「グラス・タワー」その人、ということになるでしょう。
もっと具体的に言えば、特撮監督のL・B・アボットかな。
この希代の名特撮監督、
オスカーを4度手にした御人が手掛けた作品といえば、
「眼下の敵」、「サウンド・オブ・ミュージック」、
「駅馬車」、「ミクロの決死圏」、「猿の惑星」、
「明日に向かって撃て!」、「パットン大戦車軍団」、
「トラ・トラ・トラ!」と、大作・名作が目白押しなんだが、
この「タワーリング・インフェルノ」でも、
成る程、素晴らしい仕事してまんなぁぁ(関西弁?)。
それに流石、二大製作会社の合作だけあって、
資金も潤沢に使われておりますよ。
地上33メートルになんなんとするグラス・タワーのセット。
(それたけで10階建て分あるんだぜ。バカみたい!苦笑)
室内のセットも、
各スタジオごとに5階分のセットが組み立てられ、
その総室数は何と57部屋にも及び、
更に、撮影用に約4,000キロリットルの水が用意されたそうな。
使われた予算が1,400万ドルだから、
今の基準から考えたら少ないようだけど、
現在のレートで考えたら、
ざっと3・4倍にはなるんじゃないかな?
ま、当時としたら想像を絶する超大作だった訳だ。
しかも、並み居る綺羅星の如き大俳優を、
煤で真っ黒にするは火達磨にするは突き落とすは、
挙句の果てに大量の水を浴びせて、
押し流しちゃうんだから凄いよね(笑)。
「スター・ウォーズ」や「ゴッドファーザー」の登場まで、
零落の一途を辿って青息吐息だったハリウッドの、
まさに起死回生の大博打、窮鼠猫を噛む大判振る舞い。
日本とはスケールが違うね、例え“死に体”でも(苦笑)。
日本映画界が打った捲土重来の大作「新幹線大爆破」が、
手もなくこの「タワーリング・インフェルノ」に、
赤子の如く捻じ伏せられたのも仕方ないところかもなぁぁ。
(尤もカゴメは今回初めて「新幹線大爆破」を観るんだけどね)



ただね、よーく観るとちょっとだけ不満な部分もある。
例えばカメラワークね。
撮影のフレッド・コーネカンプとジョセフ・バイロックは、
どちらも年季の入った超ベテランで、
キャリアはまったく文句無しの職人なんだけど、
どうもこの作品では普通というか、ちょっと物足りない。
もっと引いたり迫ったり煽ったり、
動きがあっても良いんじゃないか?
全体的に静的な撮り方に始終しているように思えるのだが?
どうも古臭いハリウッド様式が、
若干、こびり付いてるみたいな気がするね。
ベテランなだけに実験的なチャレンジが足りないと思う。
それと毎回観返すたびに、「むむ、変だ」と思うんだけど、
最上階の窓ガラス、脆弱過ぎないかあれ。
いくら消防隊員の振るう手斧とは言え、
「シャリーン」「パッリィィーン」って、
涼やかな音立てて軽々しく割れちゃうのには驚くよ。
まぁ地震の多い日本と違って、
“大味イイ加減”のアメリカだから、あれで普通なのかな?
それとも、窓のガラスまで規格外の物を使って、
シコシコとピンハネしてたんだろうか?
(苦笑)

感動溢れる深遠なヒューマンドラマ、
なんて要素もほとんどなし。
この点は前作の「ポセイドン・アドベンチャー」には百歩譲る。
ただし、「パニック映画」という範疇で括ると、
この作品の方が割り切りが良いと言えるかな?
どっちが好みかは、まぁ、観る人の感性に拠るという感じか。
カゴメは大好きなマックィーンのイダテな姿と、
ニッコリ微笑んで焔に飛び込むロバート・ワグナー、
いつも通り狡猾そうな顎割れロバート・ヴォーン、
この3人が観れるだけで、充分嬉しいでありますよ♪



にしても、ノンクレジットで出演し、
墜落死する男を演じたジョン・ランディス。
(メールボーイ、スタントマンから立身し監督になった苦労人。
「ブルース・ブラザース」、「大逆転」などを手掛ける)

一体、どいつが彼なんだろね?
(どーでも良いけどさ。苦笑)


Posted by カゴメ at 19:18 
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第56回『タワーリング・インフェルノ』見所:「燃える138階建てのグラスタワー、消防士たちの炎との格闘。」 今回紹介する映画は70年代を代表するパニックアクション大作『タワーリング・インフェルノ』です。この映画は当時流行していたパニック映画の頂点を目指す...
『タワーリング・インフェルノ』この映画を見て!【オン・ザ・ブリッジ】at 2006年07月16日 21:52
1974年:アメリカ 原作:トーマス・N・スコーシア、フランク・M・ロビンソン、リチャード・マーティン・スターン 音楽:ジョン・ウィリアムズ 監督:ジョン・ギラーミン、アーウィン・アレン 出演:スティーブ・マックィーン、ポール・ニューマン、フェイ・ダナウェ....
タワーリング・インフェルノ【mama】at 2007年09月09日 21:23
人気blogランキングへ第47回アカデミー賞受賞作品/最優秀主題歌賞受賞作品:『タワーリング・インフェルノ』愛のテーマ,原題:WEMAYNEVERLOVELIKETHISAGAIN,受賞者:アル・カシャ,ジョエル・ハーシュホーン,歌手:モーリン・マクガバンCATEGORY/ORIGINALSONG,MOVIE...
TOWERINGINFERNO〜1974年のアカデミー賞受賞作品【KINTYRE’SDIARY】at 2009年11月07日 22:34
この記事へのコメント
きたー!やっときましたねー
懐かしい、そしてこの大作。オールスターですねー
音楽も良かった。
ポセイドンアドベンチャーに続く、いわゆるパニック映画ですね。

今思えば粗っぽいところもありますが、このスター達を見れば納得です。

また見たいなー
Posted by chokobo at 2006年07月18日 07:27
chokoboさん、いらっしゃいましー♪♪♪

>きたー!やっときましたねー

やっとDVDで再観したですよ♪

>また見たいなー

もしご覧になるならビデオじゃなくDVDが絶対お奨めです。
細部まで綺麗に見えて、おおーっ!と感動しちゃいますよ。
Posted by カゴメ at 2006年07月20日 09:23
こんばんは。

マックィーンとポール・ニューマンいいですよね。私はマックィーンのファンなので彼のがカッコよくていいですね。
当初、マックィーンは建築士、ニューマンの役を希望していましたが、途中で気を変え、消防士の役をとりました。
正解でしたね。
Posted by イエローストーン at 2006年11月24日 22:17
イエローストーンさん、よーこそおいでませ!!

>私はマックィーンのファンなので彼のがカッコよくていいですね。

うん、私もどっちかというとマックィーン派であります。
ニューマンは顔立ちがちょっと、“こすっからそう”なので(笑)。

>当初、マックィーンは建築士、ニューマンの役を希望していましたが、途中で気を変え、消防士の役をとりました。

明かにヒーローなのは消防士の方ですもんね(笑)。
Posted by カゴメ at 2006年11月27日 08:47
この写真でこの記事では、レイバンの旅人を使用することになります。 太陽のサングラスは素晴らしいが2高値ではなく、可能性が高い低価格を取得するためにそれ故に素晴らしい紫外線保険を持っていました。 必ず太陽のサングラスはあなたが見て、それだけで単純に数顔料を処分プラス素晴らしい経験することがうんざりと感じたら、になりがち!にする明確なプラス この時点で私はこの人気のデザインからレイバンウェイファーラーの設計に関してで出会った素晴らしい素材がたくさん80年代の時代である。ビームバー旅人の色合いはまた、 20世紀のほとんどの存続流行のシンボルに関するに加えて、最先端のモデルを含む、典型的なとして知られていると50の一緒の内部だ。 旅人のサングラスは、確かに普通の次元であり、また、54ミリメートルの測定は大きなファセットかもしれ50ミリメートルの測定、多数の次元での例を発信。 人々は潜在的なバイヤーから持っている必要がありますのほとんどを与えるステージを用いて3多くのサイジングのに加えて、すべての年齢層に着いた。
Posted by lv iPad ケース at 2014年02月17日 22:43
 
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