2009年09月20日

クルマで高遠・伊那方面を走っていると、稲刈りの場面に良く出食わすようになった。収穫の秋である。
農業をなりわいにされている方からは、鉄槌を受けそうだが、実は稲が収穫されたことで、生理的にはかなりホッとしている。私はそこら中が、黄金に耀いて、圧倒的にこちらに迫ってくる風景はかなり苦手で、クルマで走っていても、なるべく見ないようにしているのだ。よって、ここ二三週間は、近所の散歩もほとんどしていない。このゴッホの絵を無限拡大して、立体スクリーンに投影しているようなこの季節の空間に、ふつうの人はどうして耐えられるのだろうか。このスクリーンに囲まれるのは、今年でもう三回目になったが、決して慣れることはない。

もうひとつ憂鬱なのは、伊那のまわりの高い山々が冠雪して、ただでさえ威圧的な風景がさらに高圧的になる二三ヶ月後である。最近、山に登ったりしているもんだから、こういう風景を好きだと思われているかも知れないが、とんでもない。生理的な嫌悪なので、これは説明のしようがない。嫌なら出ていけ、という声も聞こえるが・・・。
雪をいただいたアルプスっていうのは、たとえてみれば、素っ裸の松坂慶子が白いガウンをいきなり脱ぎ捨て、誇らしげに「どう?」と言っているみたいなものではないのか。ふつうに考えれば、恥ずかしげに視線を落とす、というのが人のつねではないのか。(松坂慶子さん、すみません、「火宅の人」などで拝ませていただいた美しい裸身を賞賛したうえでの発言ですので)

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2009年09月19日

朝8時からNHK BS-hiで放映された、「2009 椛の湖フォークジャンボリー」のドキュメンタリー番組を観る。
そうか、当日の私のブログの冒頭に貼っておいた「資料館の幟」は、三十八年前のもの、そのものだったんだな。
三年目が終わったときに、ジャンボリーを陰で支えてきた地元の有志たちが「もういやだ、や〜めた」と思った経緯も、よく理解できた。

昨晩、「夕食用に」ご近所からいただいた総菜(肉詰めピーマンと春巻き)を炒めて食べたのはいいのだが、しばらくしてから、なぜか調子がおかしくなった。心臓はドキドキするし、顔が火照っている。おかしいなあ、食材が傷んでいたわけではないし、としばし考えをめぐらす。数分の黙考ののち、答が出た。油で炒めるかわりに、日本酒を使ってしまったらしい。それしか原因が考えられないのである。市販の料理酒は塩が入っているので、あまり好みではなく、多少割高になるが、紙パックの安い日本酒をペットボトルに小分けにして使っているのだ。昨晩は考えごとをしながら料理をしていたから、たぶん油のボトルとペットボトルを見間違えたのだろう。これだから、下戸は困ったものである。
油と酒ぐらいなら、まあご愛嬌ですむが、そのうちにエスカレートしていくのが老化というものなのだろうか。蚊に刺されて、チューブから薬を塗ったつもりが練り歯磨きだったとか、目薬だと思って刺した薬が水虫薬だったんで飛び上がった、とか(ちなみに私は水虫はありません。靴を履かないもので)。想像するだに、恐ろしい。クルマに携帯用のガソリン缶なんか積んだら、うっかりストーブに入れてしまいそうだから、あれもヤメにしておこう。

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2009年09月18日

テレビ番組の紹介です。今年8月1日(土)に中津川でおこなわれた「2009 椛の湖フォークジャンボリー」のドキュメンタリー番組が放映されるようです。
私は当日のコンサートの追体験はしたくないけれど、事前の準備の様子が収められているようなので、そこだけ観るかな。

9月19日(土) 午前8時から NHK BShi 「ハイビジョンふるさと発」
10月2日(金)  午後8時から NHK総合 「金とく」
※放映時間が変更になることがあるようですので、詳細はご自分でお確かめください。

昨日の「ピアノのおけいこ」で、バイエルの39番、40番にやっと先生からマルをもらった。ここ一月ぐらいずっとさらっていたのだが、ちっともうまくならなかったのである。
もし、このブログを読んでくれている幼稚園か小学生の低学年の女の子がいたら、きみに話しかけているんだけれど、バイエルもここ38番、39番、40番になると急にむづかしくなるよねえ?

え、なに?そんなの、三日でできるようになっちゃったって。あのね、おじさんはきみたちのお父さんよりずっと年をとっていて、もう五十を過ぎているの。それに始めたのだって、ほんの三ヶ月ほど前なんだよ。おじさんの子どものころは、おとこの子でピアノを習っている子は、ほんとうに少なかったな。ピアノを習いたいとも思わなかったし。だからね、指がよく曲がらないんだ。おじさんのこどものころは、人さし指をくっと曲げたら、それは「どろぼう」を意味したしね。

でもね、おとなになってから、ピアノを始めると、たぶんきみたちにはわからない新しい世界がひらけるんだよ。きみたちはたぶんお母さんから言われたり、友だちといっしょにやりたくてピアノを練習しているんだろう?だから、やめたくてもなかなか言い出せないよね。おじさんは違うんだ。いつやめても、オッケー。おとなになるとね、だれからも叱られなくなるんだよ。でも、決めるのは自分。いいだろ?おじさんは楽しいから、ずっと続けていくつもりだけどね。
それと、ピアノを弾くって、「自分」と向き合うことなんだな。弱い自分、ダメな自分、ちょっとロマンチックな自分、うまくいって気持ちのいい自分、そういう「自分」がピアノを弾いていると出てくる。おとなになると、自分と向き合うのは、だんだんつらくなってくるから、なるべく見ないようにするんだけれど、ピアノを弾いていると、「自分」がよく見えてくる。だから、おじさんは先生の前で弾けなくて、頭のなかが真っ白になったり、たまに練習をサボったり、うまくいかなくて鍵盤をゲンコツで叩きたくなったりしても、ぜんぜん気にしていないんだ。それが「自分」だからね。そういうことも含めて、ぜんぶが「ピアノのおけいこ」なんだ。ピアノを弾かなかったら、そういう自分に会うこともないわけだから、やっぱり「ピアノのおけいこ」って、いいもんだよな。

おじさんは、きみたちより全然、指は動かないけれど、楽譜を見て、あたまのなかで鳴っている音楽では負けないぞ。きみたちは弾き飛ばしているみたいな、バイエルの38番、39番、40番だって、おじさんは一所懸命あたまのなかで、きれいな音や音のつながりを探しているんだ。あたまのなかみは出して比べることができないから、よくわからないだろうけれど、おとなはきみたちに比べて、そういう訓練はできている。神経を集中してね、イメージするんだ。きれいな音が鳴っているさまをね。指はまわらなくても、こういう想像力は大切だ、とおじさんは思う。

どうだ、おとなっていいだろ?え、いやだ?だいいち、おじさん、臭い?
あのね、おじさんの先生はおじさんよりずっと若いママさんなんだけれどね、おとなって気をつかうんだよ。ピアノを習うときは体が近づくから、ヘンな臭いがしないように着替えてから行ったりね、あとは、おじさんは指にびっしり毛が生えているから、それが鍵盤の上をはいまわるのって、気持ち悪がられないかな、とかね。きみたちは、「ピアノのおけいこ」に行く前にそんなこと、考えたこともないだろ。さあ、おじさんもこれからバイエルの41番からおさらいをするから、きみたちもきょうの練習をはじめなさい

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2009年09月17日

◎映画『おいしいコーヒーの真実』上映会

日時:2009年10月25日(日)
時間:午前の部 10時30分〜(開場10時)
    午後の部 1時30分〜(開場1時)
    ※上映時間は78分となります。
会場:伊那市立伊那図書館 1階視聴覚室
料金:前売 1,000円  前売ペア券 1,500円
当日 1,200円(当日ペアはありません)
   学生 500円(前売はありません)
   中学生以下 無料
   ※当店でもチケットをお求めいただけます。

予約前売ならびに問い合わせ:酒文化いたや 0265-72-2331
主催:おいしいコーヒーの真実伊那上映実行委員会
協賛:信濃屋中米商店

※上映後、当店でもお出ししている中米コスタリカの「カフェ・ブリット」社の「フェアトレード」コーヒーの提供があります。
マイカップをご持参のうえ、ご来場ください、とのことです。

映画パンフレット コピーより
トールサイズのコーヒー1杯330円。コーヒー農家が手にする金額3〜9円。あなたが飲む1杯のコーヒーから、世界のしくみが見えてくる。
「おいしいコーヒーの真実」公式サイト

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2009年09月16日

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定休日二日め。

昨日行った横川渓谷の「蛇石(じゃいし)」の先は、上記の写真のように「通行止め」になっている。

さて、謎解きだが・・・。道路工事・土木工事に精通した人が見たら、フンと鼻で笑われるのだろうが、素人が見ると実に不可解な看板である。昨日から気になって、仕方がなかった。
「山火事注意」。まあ一般的なタバコの火の不始末、たき火の火の不始末に注意しろ、ということだろう、これはわかる。
「一般者立入禁止」「一般車両進入禁止」。これも道に鎖が渡してあるわけだから、この先で何か土砂崩れや落石のようなものがあったのだろう、と推測できる。
では、「岩尾沢上部 爆音器夜間作動中」というのは何か。まず、「爆音器」というのは大きな爆音を出すだけのものなのか。それとも何か爆破をやって大きな爆音が出るものだから、それを包括して爆音器と言っているのだろうか。(いや、違うな、それなら「作動中」ではなく「作業中」と書くだろう。)もし、爆音だけを出すものだとしたら、何のために爆音を出すのか。ケモノ駆除のためか。こんな山奥では耕作もしていないだろうに、なぜケモノを駆除するのか。それが、土砂崩れや落石と何か関係があるのか。「夜間作動中」というのも、ひっかかる。夜間だけ作動しているのか。それとも日中も夜間も作動はしているが、夜間に爆音はするのは不審だから、あえてここに断っているのか。でも、なぜこの場所に看板があるのだろう。夜中にこの看板を見に来て、納得して帰る人もいるのだろうか。
それと「ヘリコプター空輸作業中」も変だ。こんな山奥から(あるいは山奥へ)いったい、何を運んでいるのだろう。それは、工事用車輌では運べないような、あるいは工事用車輌で運ぶと人目に付くので隠蔽を余儀なくされるようなものなのか。そして、その運んでいるものとは、この「爆音器夜間作動中」と何か関係があるのだろうか。

いま、これを書いている最中に、頭のなかで膨らんでいるイメージとは、子どもの頃に映画館で見たディズニーの「ファンタジア」のなかの「はげ山の一夜(ムソルグスキー作曲)」、そして今また浮かんできたのは、昔ゴヤの画集で見た、「ワルプルギスの夜(魔女の集会だ)」、そして次に・・・。眠れないよ!

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2009年09月15日

定休日一日め。

朝のうち雨、いったん止むが雲行きが怪しいなか、先週に続き、高いところに登りたくなり、近場の山を探しているなかで、辰野駅のすぐ近くの大城山(王城山とも、おおじょうやま)に決める。決め方は天候による足場、出発する時間などによるもので、いいかげん。せいぜい千メートルの標高(店のある栗田の標高とたいして変わらない)ながら、眺望の良い山のようだ。

まず辰野までは、高遠の片倉から「もみじ湖」を抜ける道で。紅葉の時期以外はほとんどクルマと行き違わないが、大幅な時間短縮になる。ちらほら紅葉が始まっていた。
「大(王)城山登山道」の標識は少しわかりにくいが、いったん登山道に入ってしまえば、ゆるやかな登りが続く歩きやすい山道だ。途中に眺望の開ける箇所があるわけでなく、これといった花が咲いているでもなく、地味な山だったが、山頂からの眺望は辰野の町と南・中央アルプスが見渡せて、なかなか良い。もっとも、今日は曇り空で山は良く見えず。

下山したあと、ここからすこし先の「かやぶきの館」の薬師湯で汗を流そうと思い、その少し先の横川渓谷に足を延ばしてみる。天然記念物の「蛇石(じゃいし)」から先は、土砂崩れで通行止めになっていたが、この渓谷には横川ダムもあり、紅葉の頃はさぞ見応えがあることだと思う。

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▲「大(王)城山登山道」入口

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▲なぜか巨石が道を塞いでいる

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▲登山道はゆるやかで、まわりには赤松が多い。往復でも一時間半もあれば十分でないか

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▲最後の勾配を登り切ると・・・

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▲こうした眺望がいきなり開ける。山好きは、「山頂に飛び出た」とかいうらしい

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▲山頂はこんな感じの平地である。パラグライダーの離陸地とあったが、どこへ舞い降りるのだろうか

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▲山頂から左側、こちらが南アルプス、晴れていれば北岳、仙丈岳などが望めるとか(別にこの眺望でも構わないが)

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▲山頂から右側、こちらが中央アルプス、晴れていれば木曽駒ヶ岳などが望めるとか(別にこの眺望でも構わないが)

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▲草むらで見つけた、交尾して果てたつがいの大蛾

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▲横川渓谷に向かう道は、通称「かわしま花街道」と呼ばれるようだ。途中にある庚申塚と石仏群

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▲横川ダムと横川湖。紅葉の頃は、湖面が鮮やかに彩られるのではないか

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▲国の天然記念物である「蛇石(じゃいし)」。鉱物学的にいうと、水成岩の粘板岩と火成岩の閃緑岩からなる岩床に、石英脈が規則正しく貫入することによってできた極めて珍しい鉱床、ということになるようだ。通称は、大蛇の腹を連想させるため、か

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▲またこのあたりは、江戸時代、木地師の集落でもあったらしい。その面影を残す「浦の沢のトチノキ」

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2009年09月12日

◎大人の休日 紅茶セミナー

日時:2009年9月20日(日)・27日(日) 「初秋の紅茶〜秋の果実を使ってフルーツティーを楽しもう」
   10月4日(日)・11日(日) 「深まり行く秋に ミルクたっぷりのロイヤルミルクティーを淹れてみよう」
時間:午後1時〜4時
会場:池泉堂文化サロン(伊那市富県)
会費:各回とも 7,000円
定員:各回とも5名
予約締め切り:各回とも開催の一週間前まで
問い合わせ:酒井由里 090-8319-5513(電話は夜8時までにお願いします)

※伊那市富県にある「池泉堂」は、高遠城の本丸門と玄関が移築された旧医院住宅。約千坪の敷地のなかに佇む、大正二年建築のクラシックな邸宅です。
この建物のオーナーでもある酒井さんは、リプトン・ブルックボンドハウス認定ティーコーディネーターの資格を持つ、紅茶のスペシャリスト。当日は、酒井さんの案内で邸宅のなかや庭園を見学した後、おいしい紅茶の入れ方を実習します。セミナーは今後も継続し、主要産地の茶葉や入れ方をひととおり理解できる内容とするそうです。

◎富県(とみがた)と井上井月

日時:10月17日(土)
時間:午後1時〜3時
会場:池泉堂文化サロン(伊那市富県)
会費:1,500円
講師:竹入弘元氏(井上井月顕彰会副会長、元上伊那郷土研究会会長)
内容:講演と質疑応答、井月の真贋鑑定も可
申し込み締め切り:9月30日(水)
問い合わせ:酒井由里 0265-76-6284

※同じく「池泉堂」で開催される講演会です。幕末から明治半ばにかけて、伊那谷を放浪した「漂白の俳人 井月」ですが、今回は「富県」という地に絞った講演になるようです。(井月終焉の地、「火山峠」はすぐ近くになります。)酒井さんの御尊父、宮脇昌三氏は井月の研究家として著名で、「井月真跡集」「俳人井月探求」「井月の俳境」などの著作を残されました。今回の講演会は永年の願いがかなった催しだそうで、「池泉堂文化サロン」のお披露目記念講演会となります。

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2009年09月11日

※来る9月22日(火・振替休日)・23日(水・祝日)は定休日にあたりますが、営業いたします。営業時間は午前10時〜午後6時までとなります。皆様のご来店をお待ち申し上げております。

◎「水遙窯」林 秋実 作陶展〜暮らしに活かされて

日時:2009年9月10日(木)〜14日(月)
会場;伊那市「かんてんぱぱ」ホール
開催時間:午前10時〜午後5時30分(最終日は午後3時まで)
問い合わせ:かんてんぱぱホール 0265-78-5107

※当店でお出ししている珈琲のカップを制作いただいた、高遠町藤沢片倉に窯を持つ林 秋実さんの新作展です。
また、「かんてんぱぱ」内のショップ「サンフローラ」では、私も毎週おいしくいただいている高遠町山室「豆腐工房まめや」の豆腐を扱うようになったそうです。
ひいきの引き倒しみたいですが、林さんの器にまめやの奴を乗せて食べるときは、とても幸せです。

◎第12回 日本板画院 長野支部展

日時:2009年9月19日(土)〜23日(水・祝)
会場:小諸市立 小諸高原美術館(入場無料)
開催時間:午前9時〜午後5時(最終日は午後4時まで)
問い合わせ:桜岡健輔 0267-46-5941

※今年の7月に当店で開催した「青帝 蔵書票展」の主催者でもある高遠町勝間にお住まいの中原健司さんも出品されておられます。

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2009年09月09日

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定休日二日め。

昨晩、信州の低山でどこかいいところはないかしらん、と考えているうちに、地元の戸倉山(姿から「伊那富士」とも呼ばれる)に登らんといかんだろう、と思い立ち、密かに決定。朝起きて、山登りの先輩にして、山行では「常に休んでいるひと」「信濃屋中米商店」Sさんにお誘いのお電話をすると、「行くかな」とのことだったので、九時半頃出発。
戸倉山には、いくつか登山ルートがあるようだが、主要なのは長谷村の「市野瀬」から登るルートと、駒ヶ根市の「竹ノ沢」から登るルートのふたつ。私たちは当然、長谷の「市野瀬」側から登った。国道152号線から「登山道入口」まではかなり荒れた林道で、徒歩だと一時間半ほどかかるようだが、私たちはクルマで通過した。ネットで調べても、そうすることを勧めているサイトが多い。途中、電気柵のゲートがあったり、工事車両が道を塞いでいたりするが、そこは大人の会話で、工事の方々の了承を取っていただきたい。今回は、工事の方々が笑顔で接してくださり、助かった。ただし、この林道、ガードレールもあまりなく、落ちたら谷底まで「おむすびころりん」なので、そこは自己責任で。

戸倉山は山頂の標高も千六百メートル程度、頂上からの眺めも絶景というわけではないので、地味な山だと思う。事実、登山道は整備はされているが、あまり人を迎え入れた気配が無く、いったい私たちの前に人が登ったのはいつなのか、という雰囲気だった。しかし、極端に急な登攀もないゆるいつづら折りの道が続き、広葉樹が多いぶん柔らかな光が差し込み、圧迫感がなく木々の間を抜ける風が心地よい戸倉山は、地味ではあるが「伊那富士」の名にふさわしい優しさで、近づく人を包み込む山だと感じた。「登山道入口」からは山頂まで、往復五時間程度、こんな近くにも名山はあったのである。

帰りがけ、珈琲が飲みたくなり、またも長谷村黒河内の「みらい塾」に寄る。大勢の宿泊客の夕飯の支度でおおわらわのなか、メロンやらシラップ漬けプルーンやらで歓待を受ける。

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▲「林道長谷高遠線」は、現在擁壁の修復工事をしているようだ。芥川の「蜘蛛の糸」を連想してしまう恐ろしさで、高所作業中。また、何か圧縮空気でも送っているのか、時々すさまじい破裂音が轟く

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▲「戸倉山 登山道入り口」の標識

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▲枝が球状に丸まってしまった樹が密集する地帯があった。あたりは風の抜け道、これは風の仕業か?

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▲途中にある「見晴台」からの光景。下に見えるのが「黒河内」の集落、右下方に見える一群の白いものは、「みらい塾」の温室だそうだ

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▲同じく「見晴台」から。仙丈岳が真正面に見える

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▲戸倉山の「市野瀬」側の登山道は、「トリカブトの道」と呼びたいほど、この美しくも恐ろしい花が群生している

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▲もうひとつ恐ろしいのは、ところどころ樹皮をはがされた立木があることで、そのどれもに鋭い爪の跡が残る。どうやらクマらしい。おびただしい黒い糞のたまり場も途中、何カ所か出くわしたが、これがクマのものかどうかは不明

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▲山頂手前の尾根から覗いた南アルプス側の風景。下の方に見えるのは国道152号とそれに平行して流れる三峰川、山の真ん中あたり、少し窪んだところに見えるのは「黒川」の集落

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▲戸倉山山頂の標識と、薬師如来。人影なし。山頂から十分ほどで着く西峰にも行ってみた。見かけた人影は、弁当を広げていた駒ヶ根市側から登ってきたカプル一組のみ

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2009年09月08日

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定休日一日め。

当店のお客さんであり、伊那市富県(とみがた)の「金鳳寺(きんぽうじ)」の檀家でもあるSさんから、法話会のお誘いを受けたので、聴きに行く。私のブログから「金鳳寺」に何度も足を運んでいるのを知り、「本堂のなかに入るまたとない機会でもあるので、いかがですか」とのご好意に甘えたかたち。
今回の講師は、伊那市の常圓寺(伊那小学校の隣)のご住職であり、駒澤大学の教授でもあられる、角田泰隆老師。昨年一年間、NHK教育テレビ「こころの時代」で「道元のことば 正法眼蔵随聞記にきく」という番組を持たれていたそうだ。
今日も「文化講演会」とはなっているが、内容は法話であり、また主催も「金鳳寺」の檀信徒が中心となる「護持会」である。私のような不信心ものがこうした方々に混じってお話を聞くことには、少しうしろめたさがあったが、会が始まると直にそんなことも忘れてしまった。
老師は今日は大学教授というより、剃髪・法衣をまとったご住職の肩書き・お姿で演台に立ち、「曹洞宗の両祖と両大本山」というテーマで、一時間半ほどお話をされた。さすが教育テレビで番組を持たれていただけあって、聴き手を飽きさせない。檀家信徒の聴衆を前に、曹洞宗の教えの概略を、随所にユーモアを交えながら、話された。※ちなみに、今日の演題に即して述べると、曹洞宗は「一仏両祖」の禅宗である。一仏とは釈迦牟尼仏、両祖とは道元禅師と瑩山(けいざん)禅師を指す。道元が「教義」の祖と言われ、「正伝の仏法」を説いたのに対し、瑩山は「教団の祖」と言われ、「曹洞宗の確立」に努めた。「両大本山」というのは、道元が開山した「大本山永平寺」と瑩山が開山した「大本山総持寺」のこと。宗派内では、道元を「高祖」、瑩山を「太祖」と呼ぶ。以上、配付資料から

法話会が終了したのち、今回お誘いいただいたSさん所有の「池泉堂(ちせんどう)」が同じ富県にあるということなので、クルマでご案内いただく。現在、庭園の剪定中ということで、建物の中までは拝見しなかったが、高遠城の本丸門と玄関が移築された、立派な建物。今後、ここで「池泉堂文化サロン」の名のもと、興味深い講演会が行われる。その告知は、またこのブログにて後日。(お土産に、駒ヶ根市にある「三澤焼菓子店」のおいしいクッキーの詰め合わせまでいただき、感謝)

P9081300
▲「金鳳寺」遠景

P9081288
▲富県小学校のフェンスに咲く無数の朝顔

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