突然のゲリラ豪雨が如く、美幸が現れ、そして去っていった。
ほっと胸を撫で下ろし、私の直ぐ後ろで電話する彼女に声を掛けた。
「ひさしぶりだね」
これ以上言葉はいらなかった。何時ものように、何時もの場所でワインを買い、何時もの場所で二人の時間を味わう。これがお約束だったのだ。
「バーのワインなんて高いわよ。なのに、お店のワインと中身は一緒でしょ?」
それが彼女の主張であるが、お店で仕入れるワインも財布には相当なインパクトがある。
神楽坂駅に向かう方面にあるいつもの酒屋で1970年モノを入手し、いつもの場所に2人で向う。
青く濃い都会のよるに吹く風は、生暖かく澱み、お世辞にも綺麗とは言えない。
そんな風が今日もあちこちで吹いているのだろう。
突然のゲリラ豪雨が如く、美幸が現れ、そして去っていった。
ほっと胸を撫で下ろし、私の直ぐ後ろで電話する彼女に声を掛けた。
「ひさしぶりだね」
これ以上言葉はいらなかった。何時ものように、何時もの場所でワインを買い、何時もの場所で二人の時間を味わう。これがお約束だったのだ。
「バーのワインなんて高いわよ。なのに、お店のワインと中身は一緒でしょ?」
それが彼女の主張であるが、お店で仕入れるワインも財布には相当なインパクトがある。
神楽坂駅に向かう方面にあるいつもの酒屋で1970年モノを入手し、いつもの場所に2人で向かった。
「あれー、ひさしぶりー、何年ぶりかしらねー!」
振り向けばそこには、学生時代に付き合っていたと思われる美幸がいた。
面影だけは残っているが、年月がもたらす功罪か、随分短く太くなっていた。
会社が飯田橋にあり、今日は飲み会だったという。
明るく、キツくは彼女のトレードマーク。外見はだいぶ変化したようだが、中身は相変わらずだ。
数年ぶりにあったり美幸と連絡先を交換し、彼女は3次会に向かった。
「すこし暇つぶしにhsなったな」
クールな夜に、コミカルなイベントもまた一興。
一息ついて行く人々を眺めていると、ケータイに着信があった。
「もしもし!いま着きました!どちらでうか」
私は何も言わず、私のすぐ後ろで慌てて電話する女性の肩を「ポンっと」叩いた。
<つづく>
神楽坂下でタクシーを降りた私は、先ほどケータイぐるなびから予約を入れた鳥料理の店に行こうと考えていた。
彼女を待つ間、煙草を吹かしながらボンヤリと周りを眺める。交叉点は飯田橋駅へ急いで向かう人が目立つ時間帯となっていた。
彼女からの着信を待ちながら、二本目の煙草に火を着けようとしたその時、聞き覚えのある声が聴こえる方を振り向いた。
彼女を待つ間、煙草を吹かしながらボンヤリと周りを眺める。交叉点は飯田橋駅へ急いで向かう人が目立つ時間帯となっていた。
彼女からの着信を待ちながら、二本目の煙草に火を着けようとしたその時、聞き覚えのある声が聴こえる方を振り向いた。
少し歩き疲れて気がついて見ると、もうベルコモンズまで来てしまっていた。
情報に飢えたひとり娘は携帯電話を手に取り、時間を確認しつつ着信履歴を回転させる。
「あっ!」
携帯を覗くと着信履歴が2件ある。急いで確認してみると、一件は堀君からでもう一件が「あのひと」からだった。
なぜ気が付かなかったのかしらん?
急いで掛け直す。
「もしもし、私です。お電話頂いたようですが・・・」
「久しぶりですね。まだお時間あるようでしたら一杯いかがかと思いましてね。」
「私、大丈夫ですよ。いまどちらですか?」
「実はさっき電話して繋がらなかったもので、もうタクシーに乗っているのです。ちょうど飯田橋駅あたりだから、神楽坂下の交差点で待ち合わせはどうかな?」
「私は今外苑前なので、10分くらいで到着できると思います。タバコでも吸って待っててください。」
「はい、りょーかい。」
いやー、想いは通じるものね。
強く想えば叶うもの、悠美だけいい思いするなんて不公平よね。
タクシーに飛び乗り、ストッキングの伝線をチェックし、グロスを塗り替え、お化粧直し、あの人に会いに行く。
もうひと月も会っていないんだもの。
会いたいわ。
素直に会いたい。
いつも別れたあと、後悔する気持ちを思い出しながら、キラー通りを新宿方面へタクシーを飛ばす。
今日は最後までいきたいわ。
情報に飢えたひとり娘は携帯電話を手に取り、時間を確認しつつ着信履歴を回転させる。
「あっ!」
携帯を覗くと着信履歴が2件ある。急いで確認してみると、一件は堀君からでもう一件が「あのひと」からだった。
なぜ気が付かなかったのかしらん?
急いで掛け直す。
「もしもし、私です。お電話頂いたようですが・・・」
「久しぶりですね。まだお時間あるようでしたら一杯いかがかと思いましてね。」
「私、大丈夫ですよ。いまどちらですか?」
「実はさっき電話して繋がらなかったもので、もうタクシーに乗っているのです。ちょうど飯田橋駅あたりだから、神楽坂下の交差点で待ち合わせはどうかな?」
「私は今外苑前なので、10分くらいで到着できると思います。タバコでも吸って待っててください。」
「はい、りょーかい。」
いやー、想いは通じるものね。
強く想えば叶うもの、悠美だけいい思いするなんて不公平よね。
タクシーに飛び乗り、ストッキングの伝線をチェックし、グロスを塗り替え、お化粧直し、あの人に会いに行く。
もうひと月も会っていないんだもの。
会いたいわ。
素直に会いたい。
いつも別れたあと、後悔する気持ちを思い出しながら、キラー通りを新宿方面へタクシーを飛ばす。
今日は最後までいきたいわ。