2007年05月

2007年05月28日

作家の学校(仮)開校情報

 中山市朗です。

 先日、メディアライターの浅尾典彦氏と私の書斎で対談を行いました。
 浅尾氏は、SF、ホラー、ファンタジーの映像に関する専門家で、映画の発掘、製作、宣伝に関わったり、イベントを仕掛けたり、ライターとしても活躍しているマルチな人です。来月には『ライトノベル作家の作り方』という出版物を出されます。『ライトノベルの書き方』ではなく、作家のつくり方、という切り口がおもしろい! そして何よりも氏は、大阪のライターや作家、映像関係者の集う夢人塔という組織の代表者でもあるんです。ここに私も共感したわけです。大阪にもこれだけの業界人がいるんだという発見、その人と人とのつながりが新たなる展開やビジネスを、また、次世代を担う若者を育てることにもなるんです。
 氏は何校もの専門学校で数々のメディア講座も受け持っていて、まさにそういう業界を目指す若者たちの心理状態や問題点も把握されてます。作劇塾の催しにも何度か参加していただき、塾生もアドバイスをもらっているようです。
 とは、真面目な部分。まあこの人と、飲みながら咲かせるオタク話は最高にコアなんですけども。

 で、何の対談なのかというと、作劇塾主催で『作家の学校(仮)』をホームページ上で開校しようという試みなんです。
 なんだそれは、って?
 一つは、小説家、エッセイスト、漫画家、劇作家、脚本家、放送作家、映像作家といった、それこそマルチな意味での作家を目指す若者たちへ向けた、無料講座です。
 一つは、関西にもこんなおもろい作家さんがいるんや、という紹介でもあります。
 東京なんかに行かなくいても、けっこう大阪にいて、好きな事をなりわいにプロとしてやっていけるんやということを実感していただきたい。でも、それには集う場所もいるわけです。プロとアマとの交流がなければならんのです。東京にはそんな場所があるんですけど、大阪いは無いんですな。夢人塔はプロの集まりですから。
 ですから、そのとっかかりを、作りたい、という気持ちがあるわけです。
 いや、それが私が作劇塾を作った最初の理念だったわけです。
 これは、作家になるための学校みたいなものでもあるし、作家自身がもう一度、勉強しなおす学校みたいなものでもある。
 つまり作家の学校なんです。
 最初、これをイベント形式ないしは特別講義という形で、とも考えてみたのですが、いろいろな若者に知ってもらいたい、ということでまず、ホームページのみで展開としました。

 ホームページですから、いろいろ制約も出て来るとは思うのですが、今後、関西在住の様々な作家をお招きし、どうやってデビューしたのか、書き続ける秘訣は、今、業界では何が求められているのか、といった話題を中心に、大いに語ってもらおうという試みです。
 ただ、これをどういう形にして、ホームページという媒体に合わせるのか、というワザなりアイデアは、作劇塾の塾生たちが模索し、実践していく事になります。
 今後、いろいろな作家さんたちに登場していただくことによって、成功の法則、失敗の共通点などが浮き彫りになるはずです。どちらかというと孤独で身勝手になりがちの作家志望の若者たちにとって、これは大いに参考になるものと確信いたします。
 最初の配信は、六月初旬頃になるかと思います。
 ご期待下さい。


中山市朗作劇塾は第5期性を募集中です。
興味がおありの方は、作劇塾ホームページをご参照ください。



kaidanyawa at 09:51|PermalinkComments(0)

2007年05月14日

第四回『怪談の間』終了

 中山市朗です。
 
 第四回『怪談の間』は、無事終了いたしました。
 ご来場いただきました皆様、ありがとうございました。

 実は、その三日ほど前に司会の森愛子さんと打ち合わせをした時点で、参加予約数は十数名ほどでしたので、「ありゃりゃ?」と不安になっていました。しかし、その後予約が急増して、始めてみたら、和光寺の広い本堂もギッシリと埋まりまして。

 いつもは円座となって反時計回りに怪談を語っていただくスタイルが、今回は人数的に無理となりまして、急遽、前に用意した座布団(私と森さんに挟まれた形)に座って順々に語ってもらう形となりました。そして約20名ほどのお客さんが怪談を語りました。

 皆さん、話がうまい。

 そして、使わせていただきたい話もいくつかありました。

 3時間だけでは物足りない、というお客さんとは、その後2次会、3次会へと突入。怪談だけでなく、聖徳太子や邪馬台国など古代史談義からフリーメーソンって? 秘密結社って? みたいな話から、UFO、映画談義まで色々質問されて、私も喋り通し。いや、楽しうございました。

 今回は愛知県から若き女性が3名参加。愛知県支部の支部長をやっておりますGくんも喜んでおりました。きっとこの流れを中部日本にて展開させてくれるでしょう。

 そうだろ? Gくん。

 また8月頃に第5回目の開催を、と考えております。



中山市朗作劇塾は第5期性を募集中です。
興味がおありの方は、作劇塾ホームページをご参照ください。



kaidanyawa at 14:51|PermalinkComments(3)

2007年05月09日

有栖川有栖・創作塾の交流会に顔を出す

 中山市朗です。

 先日、有栖川有栖創作塾の交流会が行われました。
 90分の授業が終わって、近くの居酒屋へ。もっともその間、少し時間が空いたので「じゃあ続きやりましょうか」と熱心に講義を目一杯やられて。

 この日、後半20分ほどしか拝見できなかったんですが、さすがに現役作家というだけに、こと細かい語彙の使い分けを“自分の場合”“他人の場合”“海外小説の翻訳の場合”など引き合いに出されての指導。私もついつい耳にダンボ(こんな比喩あり?)にしてしまいました。

 交流会も盛り上がりました。

 有栖川さんはまったくお酒はダメなんですけど、その重要性はちゃんと心得ておられる。講義は全体に向けて教えるもの。でも、こういう場で出る話は、色々なエピソードが聞けたり、話のキャッチボールができる。それに、それぞれの地が出るから発見も多く、「この人ってこんな人やったんや」と、より親しくなれるのです。だから我が作劇塾も交流会を大いに推奨しています。ただ、講師塾生の関係ではつまらないでしょ。

 このときの話題は、編集担当(作家は引きこもりでいいけど、担当との打ち合わせはできないとね、と有栖川さん)とのやりとり。こんな担当が困る、とか、取材のやり方、そして日本語の変還などについて。「ヤバイ」ってなんや? 「キレる」ってなんや? 

 塾生さんの中には死体解剖に関わっているという女性がいて、こんなことがありました、というエピソード話に有栖川さんも私も、ほーっと興味津々に聞きほれたり。そんなんが作家の武器になるんですよ。私の隣に座った塾生さんは、元編集畑の男性。今や作家になられた三津田信三さんと一緒の職場だったそうで。「三津田さん知ってまんがな」と、こっちも盛り上がったり。

 ほんとは、有栖川有栖創作塾を履修できなかったマンガ家志望の作劇塾の塾生も参加させたかったんですが、まあ、今回は創作塾結成間もないから、ということで、マンガ系の塾生諸君、ごめんなさい。6月にも交流会がありますので、そちらには是非参加してもらいたいと思います。



中山市朗作劇塾は第5期性を募集中です。
興味がおありの方は、作劇塾ホームページをご参照ください。



kaidanyawa at 11:44|PermalinkComments(0)

2007年05月07日

ゴールデンウィーク

 中山市朗です。

 ゴールデンウィークが終わりました。
 
 とは言っても、我々のような者は、ずぅっと関係無いんですけど。と、いうか、依頼されていた原稿の締切やらゲラチェックが、軒並み「ゴールデンウィーク明けということで」とされてしまって。まあ、印刷所なんかはきっかり休むわけだから、出版社や編プロも休みのところが多いんです。

 雑誌の合併号が出るのも、そのせいなんですな。
 
 したがって、ゴールデンウィークはどこへも行かず、ずっと篭るということに。
 とは言え、前半は仕事せなと思いながらも気分転換に日本橋にDVDや古本を買いに行ったり、机の前に座っても、周りの整理して、妙なもん見つけて感慨にふけったり、引き出しの中をいじくったりと、なかなかエンジンがかからず。まあ、いつものことです。

 ということで、冷や汗ものの4、5、6日でしたが、まあなんとか終わりました。

 今月発売の『ダ・ヴィンチ』6月号に、幽ブック創刊の広告が掲載されています。今後のラインアップとして、6月15日中山市朗『怪異実聞録 なまなりさん』発売とあります。その原稿のゲラチェックも終えました。これは一冊に一話収録した実録怪談です。『新耳袋』は一冊99話でしたから、これは長編怪談となります。

 400字詰め原稿用紙で三百数十枚。

 小説だとまあ、中編くらいの容量ですが、しかし、おそらくですが実録もので、これほどの枚数を要した怪談は、怪談史上初めて、ではないでしょうか?

 内容は怖くてイヤ〜な話です。

 6月15日、書店にて是非。


中山市朗作劇塾は第5期性を募集中です。
興味がおありの方は、作劇塾ホームページをご参照ください。



kaidanyawa at 14:55|PermalinkComments(0)

2007年05月01日

飛田、新世界に残る大阪の風情

 中山市朗です。
 
 「寄席×寄席」で競演した大阪芸大の落研の学生と、我が桐の一門との、おそまきながらの打ち上げがありました。場所は大阪西成区の飛田にある百番という老舗居酒屋。

 この飛田という場所は、なんというか、まあ東京でいう吉原みたいな場所で、当然昭和33年の売春禁止法の発布によって、それは禁止されているんですが…。なんというか、その、まあ、まだあるんですわ。独特の構えのお店がズラリと。で、その玄関にはなぜか着飾ったお姉さんが大きな座布団の上に座っていて、隣にいてるおばはんが、「ちょっとちょっと」てなこと言うて…。あれは何してはるのやろう。ボクにはわからない。

 ともかく、その風景は昭和30年代。その一角にある立派なお店が百番。

 建物としても大変文化的価値のあるものなので、私の知り合いの人なんかが保存会を作って尽力してはるんです。

 おそらくはその昔の太夫さんなんかと、遊んだりした部屋なんでしょう。

 雰囲気も違うし、部屋や廊下の造りも違う。映画やマンガを学んでるんやったら、こら、必見です。
 
 建物が回廊となって取り囲む中庭の風情も、なんかエキゾチックで。もう、こんな日本を感じさせる場所は少ななりました。

 で、料金も安い。
 また来よう、思います。

 芸大生は遠慮してなのか、コミュニケーションが苦手なのか、あまり話せんかったんですが、ひとりの女の子が角川文庫版の『新耳袋・第一夜』にサインくださいときた。聞けば、芸大に入ると決まったとき、お母さんが「ほな、これ読んどき。芸大のことわかるで」と渡されたのがこの本だったそうで。芸大周辺に起こる怪異がいくつか本分に紹介してあって、「ああ、こんな大学へ行くんだ」と楽しみにしたという。ちょっと変わった母親と娘さんですな。

 二次会は新世界でホルモンや!

 と、飛田商店街から新世界へと移動(距離はそんなにないんです)。
 途中すれ違った見知らぬおばちゃん、我々を見て「がんばんなはったか」。

 わしら、そんなん違います。それに女性が同行してんねんけど。

 まあ、そんな場所です。
 飛田、新世界と続く界隈はほんまおもしろうて、大阪なんです。
 もう夜も遅かったんで、商店街はみなシャッター降りてましたけど、名前だけで突っ込んだり、ネタになるような店ばっかり。

 ヤングショップ「マハラジャ」、見かけは普通の小さな古い店。これは何の店?
 なんでも商会「大安吉日」、これも何の店?
 カラーテレビ付きのホテル、「旭屋」もうこの看板が昭和40年ですわ。

 以前、ここを昼に通ったときは、レコード屋に演歌のカセットテープばっかり売ってました。CDはほとんど無いという世界。ほんで商店街のスピーカーからはドボルザークの『新世界交響曲』が流れていて、ほんまベタな世界。
 そして、道ひとつ渡ると、ジャンジャン横丁。ここが新世界。通天閣のあるところです。
 ここは串カツ、ホルモンの発祥の地、やそうで。学生の頃、よくここで遊びました。新世界新花月という松竹系の寄席があったり(六代目松鶴師匠がここでよう『相撲場風景』やってはった)、名画座も多くて洋画は西部劇と戦争映画、邦画はヤクザものと時代劇をよくやっていました。黒澤の『蜘蛛巣城』、溝口の『西鶴一代女』、小津の『小早川家の秋』なんていう三本立ても、ここにあった東宝敷島劇場で観ました。ビデオソフトの無い時代、それはもう感涙ものでした。それに剣劇の小屋もあった。今思えば、あれは新派でしたんや。今もやや面影は残っていますが、多くはパチンコ屋になってしもうて……。

 ともかく24時間営業のホルモン焼き屋発見!
 始発が出るまで飲み続けました。

 お疲れさんでした。
  


中山市朗作劇塾は第5期性を募集中です。
興味がおありの方は、作劇塾ホームページをご参照ください。



kaidanyawa at 21:16|PermalinkComments(0)
プロフィール
中山市朗 【なかやまいちろう】


作家、怪異蒐集家

兵庫県生まれ。


主な著書に「新耳袋」など。

作家、漫画家の育成機関「作劇塾」を主宰。


作劇塾

オフィスイチロウ


Archives
ギャラリー
  • ガリさんが、生首村からプレゼント!?
  • ガリさんが、生首村からプレゼント!?
  • 大阪・梅田も怪談のメッカ?
  • 大阪・梅田も怪談のメッカ?
  • 大阪・梅田も怪談のメッカ?
  • 本日怪チャンネル、上方芸能と怪談!