2016年08月21日

2016年08月21日

超エロ怪談、炸裂!

中山市朗です。

36夜連続怪談会「怪談の魔」。
第21夜の今宵は、二度目の登場、怪談ロッカー・リップさんです。

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前回登場いただいたところ、「今日は、日航機墜落事故の日なのですが、中山先生、それに関する怪談はありますか?」とか「昨日は山の日でしたので、山の怪談を。やっぱりそうなると、山の牧場怪談が聞きたいですが、先生どうぞ」など、無茶ぶりが目立ったリップさん。

私は以来、無茶ぶリップ、と呼んでおります。
それがまた、面白く、私も触発されたので、もう一度の競演を私のほうから打診したんです。
楽屋入りしたリップさんに「無茶ぶリップ」と呼びかけると、「いやあ、せっかくの機会だったんで、中山先生に会ったらあれも聞きたい、これも聞きたいで、思わず聞いちゃったんです」だそうで。
「今回も、不思議な話を用意しましたので、民俗学的見地から、中山先生にお聞きしたいことがありますので、質問します」と言われてしまいました。
この日は、どんな無茶ぶりされるのだろうと、と一応、この日は何の日、何かの記念日かな、とカレンダーで調べてみたんですが、大したものはない。そのふりは無いなと、まずはひと安心。

第一部開始。お客さん、6人。うち3人が女性。
リップさんの要望により、幽霊姿でお客引きをしていた真名子も出演、ということに。
リップさん、「二、三年前、新聞では神戸の新開地で『トランクルームから遺体発見』とだけ見出しがあった事件なんですけどもね、実は……」と、報道の裏にあった真実、それが怪談であったという話をはじめて、道路工事の現場に現れた女の幽霊など、いわゆるオーソドックスな怪談を淡々と語っています。
もちろん私も触発されて、古旅館跡へ迷い込んだ学生たち、テレビ番組のロケ隊がそこで遭遇した恐怖、そこにオフィスイチロウで、動画ロケに行ったときに遭遇した謎の若者たち、と、まあ、ちゃんとした(?)怪談トークとなりました。リップさんも無茶ぶリップは、このときは姿を潜めて。
リップさんが話した「熊のプーさん」の話は恐ろしい。

第二部は、あれれ、お客さん二人。女性客が全員帰ってしまって、一人はうちの常連さん、一人はリップさんのお知り合い。こういう時ですよ、禁断の怪談が出るのは。ふひひひ。

最初は、知り合いの奥さんの話として、「身内で三つの儀式っぽいキーワードが絡む不思議な話がありますので、それを中山先生に民俗学的に説明していただきたいと思うんですけど」と、打ち合わせにあったような話をふられて。
これが、知り合いの奥さんの話として、「18歳になると、ある条件下にいると、必ずその誕生日を境に数日後には死ぬ、という女子高がありましてね」と、都市伝説のような、しかし事実あったという話が発露。その奥さんだけがある儀式を行って、助かったというわけです。
似た話がある、と私もそんな話を語りましたが、そのあたりからですよ。
元カレが、生霊となってアレの最中に戻ってくる、という話から、色情霊の話へと。
「真名子ちゃん、大丈夫?」
「真名子ちゃん、ごめんな、すっごいエロい話すんで」
「真名子ちゃん、ごめんな、えっぐい話すんで」
「今日だけやで」
とリップさん、隣でMCを務める真名子にいちいち謝罪しながら、すっごいエロ描写付きのエロ怪談が、べろんべろんとさく裂。
実は、そういう話、あるんです。
格調の高い(?)『新耳袋』や『怪談狩り』には書いていないだけで、放送でも大勢入った怪談会でも、子供がいても、言うのを憚る色情霊の話。
ですから、私も普段語らない話を語りました。これも禁断のエロ怪談!
しかし、古今東西、怪談は、男女関係の恨みつらみで語られてきた。その根本にはセックスがあるわけでして、これは怪談の本質なのかも知れません。ある意味『新耳袋』が、そういう本質から離れたちょっとした怪異にスポットを当てた、ということなのかも知れない、と思っています。

こういう話、今回のような少人数のお客さん、しかも女性がいないからできる。
真名子?
仕事ですから。でもある意味、真名子がいたから、話が盛り上がった面も。
いや、こういう回があるからこそ、こういう怪談会は、通い続けた方がいい。アナ、ですな。
いやあ、私も貴重な怪談をゲットできました。本には書けんなあ、これ。
落語にはお座敷で演じる演題があって、それがいわゆる「艶噺」なんですね。怪談にも、お座敷怪談があってもいいかも。

お客さんの反応。
「僕、第一部では娘を無理やりこの怪談会に連れてきて。この後コンパがあるいうて分かれて、僕だけ二部を聞かせてもらいました。娘にこれ聞かせたら、こんなところに連れてきて、と、以後口も聞いてくれなくなったでしょうね。あぶないあぶない」
娘さんがいたら、そんな話しません……、多分。いや、無茶ぶリップですからな。この人がいちばん怖い?

ということで、大阪の道頓堀の密室で、すっごいエロ怪談を堪能した五人集です。
こういう怪談会もあって当然。なんせ36夜連続、ですからな。
満足満足。

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さて、今宵21日は、元自衛官で怪談収集家のCainさん。

もともとサイファーさんとネットラジオで怪談を語っていた人ですが、現在はオフィスイチロウにいろいろかかわってもらっておりまして、今月は休止していますネットラジオ「気まま酒家」の店主でもあります。
8月5日の怪談の魔は、私は塾のためお休みをいただいていたのですが、代演として、真名子と丁々発止、自衛隊怪談を披露して、えらいウけたとか。
今宵はどんな怪談が語られるのでしょうか?
また、アナ、となるかも。

そして、明日22日は、松竹芸能所属のお笑い芸人、宮崎げんきくん。
彼とは昔ナオユキとダックスープというコンビを組んでいたころ、同じ事務所に所属していたことがあり、ずいぶんと『新耳袋』にネタを提供してくれていました。久しぶりに、どんな怪談が聞けるのか?

あと、15日。

kaidanyawa at 03:18|PermalinkComments(5)
プロフィール
中山市朗 【なかやまいちろう】


作家、怪異蒐集家

兵庫県生まれ。


主な著書に「新耳袋」など。

作家、漫画家の育成機関「作劇塾」を主宰。


作劇塾

オフィスイチロウ


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