2015年10月03日

今宵、太平洋波高し! サントラ・ギャラリー展

中山市朗です。

「気まま酒家」都合により来週10日放送となります。



それに関連して、私のまったくの趣味のギャラリー。
私の所有する、太平洋戦争映画、サウンドトラック・ジャケット・ギャラリー。


真珠湾攻撃の全貌を日米双方から描く、戦争映画の傑作!
「トラ・トラ・トラ!」
山本五十六を山村聡、源田実を三橋達也、淵田美津男を田村高広、キンメル提督をマーティン・バルサム、スチムソン陸軍長官をジョゼフ・コットン、ハル国務長官をジョージ・マクレディ、野村大使を島田正吾。
黒澤明交代劇が有名。リチャード・フライシャー、深作欣二、舛田利夫監督。
音楽:ジェリー・ゴールドスミス。

サントラ トラ トラ トラ













その半年後、日米の空母決戦! ミッドウェイ海戦を描く米国建国250周年記念映画。
「ミッドウェイ」
チャールトン・ヘストン主演。ヘンリー・フォンダがミニッツ、グレン・フォードがスプアルーンス、ロバート・ミッチャムがハルゼー、三船敏郎が山本五十六。ジャック・スマイト監督。
音楽:ジョン・ウィリアムス

サントラCDは3種類。まずはスコア盤。ロイヤル・スコッチ・ナショナル管弦楽団の演奏。
アメリカ版。直撃弾をくらう南雲機動部隊の空母。

サントラ ミッドウェィ 輸入












日本発売盤は、ヘストンと三船がジャケットを飾る。


サントラ ミッドウェイ 日本












そして、ユニバーサル・スタジオから発見されたオリジナル音源のCD化。

サントラ ミッドウエイ












「危険な道」
巡洋艦トリート号が歴戦する、真珠湾攻撃から戦艦大和との海上決戦!
もちろん、ウェンデル・メイズ原作によるフィクション。ほんまにこんなことがあったら、大和のボロ勝ちや。
オットー・プレミンジャー監督。
ジョン・ウェイン、カーク・ダグラス、パトリシア・ニール主演。ヘンリー・フォンダが太平洋艦隊司令長官役でちょと出演。音楽:ジェリー・ゴールドスミス。


道サントラ 危険な














「勇者のみ」
フランク・シナトラが監督、円谷英二率いる東宝特撮陣とのコラボ!
南太平洋の孤島で繰り広げられる日米将兵の激突。
主演はフランク・シナトラ、クリント・ウォーカー、三橋達也、加藤武。
音楽:ジョン・ウィリアムス。当時フランク永井が、主題曲のカバー・レコードを出していた。

サントラ 勇者のみ














そして、高倉健、ハリウッド・デビュー作!
「燃える戦場」。
健さんは、ヒューマンな日本将校を演じるもあっけない最期。
クリフ・ロバートソン、マイケル・ケイン、ヘンリー・フォンダ出演。監督はロバート・アルドリッチ。
音楽:ジェラルド・フリード 幻の名盤。


サントラ 燃える戦場











「シン・レッド・ライン」
餓島といわれたガダルカナル島の攻防。テレンス・マリック監督の映像美が、戦争の愚行を語る。
ジム・カーヴィゼル、ショーン・ペン、ニック・ノルティ、豊島稔らが出演。
音楽はハンス・ジマー。太平洋にささげたリクイエム。


サントラ シンレッドライン












「戦場にかける橋」
ご存じ名曲クワイ河マーチ!
バンコック、ラングーンを結ぶ鉄道の橋建設をめぐっての日本軍捕虜収容所。日米英将兵の人間ドラマ。
ウィリアム・ホールデン、アレック・ギネス、ジャック・ホーキンス、早川雪洲の主演
監督は名匠デビット・リーン。音楽は英国音楽界の重鎮、サー・マルカム・アーノルド。

サントラ 戦場にかける橋













「硫黄島の砂」
イーストウッドの硫黄島2部作は傑作だが、こちらは戦後間もなくに封切られた「硫黄島の砂」。
いきなり日本刀で切りかかってくる日本兵が怖い!
ジョン・ウェインはこの映画あたりから、アメリカのヒーローの象徴となった。ジョン・エイガー共演。
監督はアラン・ドワン。音楽:ヴィクター・ヤング。海兵隊マーチが鳴り響く。

サントラ 硫黄島の砂
















「男たちの大和/YAMATO」
菊水作戦に散る、連合艦隊最後の象徴、巨大戦艦大和の最期。日本の戦争映画はすぐにセンチメンタルになるなあ。反町隆史、中村獅童、松山ケンイチ、仲代達矢、鈴木京香。
監督・佐藤純弥、音楽は久石譲。

サントラ 男たちの大和











このCDは凄い! 東宝特撮を駆使した戦争映画の2枚組サントラ集。
「男たちの戦記〜東宝戦記映画音楽集」
収録映画「日本海大海戦」「青島要塞攻撃命令」「連合艦隊」「激動の昭和史・軍閥」「連合艦隊司令長官・山本五十六」「ハワイ・ミッドウエイ海戦・太平洋の嵐」「ゼロ戦燃ゆ」「大空のサムライ」「ゼロファィター・大空戦」「太平洋奇跡の作戦・キスカ」「海軍特別年少兵」「太平洋の翼」「激動の昭和史・沖縄決戦」「潜水艦イー57降伏せず」「日本のいちばんながい日」
音楽は、佐藤勝、團伊玖磨、松井八郎、服部克久、眞鍋理一郎。

サントラ 東宝戦記












  


「マッカーサー」 
ラストはやっぱりこの人。
グレゴリー・ペック演じる「マッカーサー」。
ミズーリ号調印の場面は、日本軍人、政府関係者のソックリさんが!
ジョゼフ・サージェント監督。音楽:ジェリー・ゴールドスミス。
マッカーサー・マーチ!

サントラ マッカーサー



















では、ジャケットをご覧になりながら、「気まま酒家」、お聞きくださりませ。

kaidanyawa at 12:22│Comments(4)

この記事へのコメント

1. Posted by 橋本犬輔   2015年10月03日 14:04
中山先生、「ミッドウェー」ですが、リアルタイムで観ました。当時、6歳でしたが、家族で映画館に行ったのを覚えています。映画館の切符売り場横には、針金で固定したアメリカの戦闘機が、日本の戦艦を攻撃し、綿で被弾した煙を再現してました。
映画の内容はよく覚えていませんが、アメリカの戦闘機パイロットが、被弾し消火のために、消火器を取ろうと手を操縦桿の奥に入れると、手に火がつき叫ぶシーンが、強烈に残ってます。
いやー、映画って本当にいい物ですね。それでわ、さよなら、さよなら、さよなら。
2. Posted by ひろみつ   2015年10月03日 17:34
5 中山先生ごきげんようです。

うわ〜、凄いラインアップですね。「ミッドウエイ」は親父と見に行ったのを覚えてます。「我々は勝ったのではない。運が良かっただけだ」という台詞が印象に残ってます。

戦争映画、特にベトナム戦争をテーマにした映画では「地獄の黙示録」「フルメタルジャケット」「グッドモーニングベトナム」が僕の中のベスト3です。


ところで話は全然変わりますが先日の雑誌ムーのトークライブで、日本とエジプトの関係について話されてたのが、とっても印象に残っています。その中で太陽を赤く描くのは世界中で日本とエジプトだけだと言われてましたよね?

そこで思い出したことがあります。単なる偶然かもしれませんが、ポール・サイモンが1973年出した「ひとりごと」というアルバムの中に「Was A Sunny Day」という曲があります。このアルバムのジャケットデザインは収録曲のアイコンがコラージュされていて、この曲のアイコンが太陽で真っ赤なんです。

https://lh3.googleusercontent.com/4vCGWsZ1Duj1ZxgTmOGFFlX6TF49dF3MDKPGMvOjbXr2MeDmSWM3A70XMDdjEJFPQHSO28IXcWh2jxM7kLickSot

それと、1965年にポールはサークルというグループに「Red Rubber Ball」という曲を提供しているんですが、「赤いゴムまり」って、これも太陽のことなんです。
ポール・サイモンはユダヤ人なのでひょっとして?なんて考えてしまいました。まあ、偶然ですよね(笑)
3. Posted by ミライ   2015年10月04日 00:26
5 こんばんは。
時間より遅れてラジオを聴こうとして、繋がらないので焦りました。来週に延びてて良かったです。

昔のジャケットは、味があって良いですね。CDは小さくて迫力がないです。
好きなお酒を飲みながら映画を観たり、レコード聴いたり、至福の時間でしょうか? いいなぁ。
4. Posted by 中山市朗   2015年10月05日 03:05
橋本犬輔さん。

私も劇場で観ました。自衛隊の人たちが団体で鑑賞していました。同じヘストン主演の「十戒」のときは、キリスト教の尼さんが団体で鑑賞していました。
映画ってほんとうにいいものですね。それでは、テレビの前のあなたと、また、お会いしましょう。

ひろみつさん。

ニミッツ演じるヘンリー・フォンダのセリフですね。
ポール・サイモンと赤い太陽ですか。もしと、ユダヤ人が赤い太陽を表現するなら、これは、エジプト→ユダヤ→日本という私の説を補強するものになるんですけどね。また調べることが増えました。

ミライさん。

お酒を飲みながら、サウンドトラック鑑賞。いいですよ。目を閉じると映画の場面が蘇り、そのうち、うとうとと。
サントラの魅力は、映像が伴ってはじめて完成する、といういわば未完成の音楽、というところですかね。
ちなみにサントラを聞いているうちに、だんだんクラッシック音楽に興味が移りまして、今はマーラーやワーグナー、ベートーヴェン、ブルックナーを聞いています。

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プロフィール
中山市朗(なかやまいちろう)

作家、怪異蒐集家、オカルト研究家。
兵庫県生まれ、大阪市在住。


著書に、
<怪 談>




<オカルト・古代史>




などがある。
古代史、聖徳太子の調査から、オカルト研究家としても活動している。






作家の育成機関「中山市朗・作劇塾」を主宰。



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