2019年11月07日

中山市朗・心霊スポット道中記

中山市朗です。

いやあ、意外に思われるかも知れませんが、プライベートでいわゆる、心霊スポットといわれる場所に行ったのは、始めてかも知れません。

お仕事ではねえ、いろいろ行きましたけど。
『幽』で掲載していた北野誠さんとの「やじきた怪談道中記」、CS京都『心霊タクシー』、オフィスイチロウ製作・メルマガ動画『幽怪案内』、それに『新耳袋・殴り込み』、『北野誠のお前ら、行くな』などなど。
え?
「山の牧場」や「首無し村」はって?
あれは、心霊スポットなんやろか?
そういえば、関西最強の心霊スポットは、千日前。しょっちゅう歩いとるがな。

怪談蒐集には2種類あるようでして、一つは私のように人から聞く。手繰り寄せるわけですな。
二つ目は、自分が体験する。そのためには攻めるわけですな。
霊スポットへ行くとか、事故物件に住むとか。
こちらの方は、若手がどんどんやっておりますので、私はあえてする必要はないと、自重しておったのですが。

でも気になる場所はあります。
で、5日から6日にかけて、行ってみました。

メインは北陸本線S駅。
『怪談狩り・四季異聞録』に「無人駅」として掲載した話。その現場です。

まずはメンバー。

北陸遠征・1















右京くん。たまのさん。そしてカメラを撮っている秘書・のの、私。
「これから見て聞くことは、安易に漏らさない?」のポーズ。

まず、道中の途中にある噂の廃ホテルへ。完全な廃墟でした。
あきません。こういうところは昼間にロケハンをしておかないと、幽霊というより足元の危険性が。それにいわば不法侵入。外からは見回りましたが、ちょっと中へは入れない。若い頃ならいざ知らず、今は立場もありますからねえ。

しかし現場で立派な杖代わりになる竹を入手。心霊スポットによくある目の前の草や枝をなぎ倒してくれる草薙の剣のような役を果してくれます。険しい山道では杖になる。
モーゼの杖、と名付けました。

北陸遠征2



















次は、シガイの森という場所。
滋賀県では有名なスポットだというので来てみたのですが……。

田んぼが広がっているところに、ポツンと小さな森が。暗闇でもそれがわかる。
本当は新開の森というそうで、信長が無断で城を抜け出した女たちを処刑したとか、同じ時代、法華宗徒であった建部紹智と大脇伝助が斬首された場所だとか、そういう場所だそうで……。
「そんな時代のもん、とっくに浄化されとるわ!」
そう言いながら、我々は中へ、中へ。いや、ほんまに何もないし、感じない。
ところがね、森から出て、建部と大脇の殉教の碑といわれる小さな祠を見終わって、上空を見ると。
綺麗な星空の中に、赤い光が。それが三つ並列している。
飛行機や。そう思います。で、UFOでも飛んどらんかと、夜空を眺めたわけです。そんなに急ぐ旅でもなし。しばらく夜空を見ていたのですが。
「右京くん、あの赤い光見える?」
「見えます。さっきから気になっていたんですが、あれ、静止してますよね」
「そやろ!」
急いでビデオカメラやスマホを向けたのですが、やっぱり遠いため、ボゥッとしか写らない。でも静止している。
10分くらいそれがあって、そしたら急に山の方向へ下降していってみるみる見えなくなった。
飛行機、かなあ。にしてもなあ、という。まあ我々からすれば未確認飛行物体でUFO?

二人の女性は、あの赤い物体を見てなんだか怖くなって、必死になってそれを撮ろうとしている我々から遠ざかろうとしたんだそうな。そしたら、角度が変わるとあれほどはっきり見えていた赤い三つの光が、見えなくなったとか。だから余計怖くなったらしい。
う〜ん。
でもUFOをよく見るという俳優の故・土屋嘉男さんは「どうしてそんなにUFOを見るのか?」という質問に「空をよく見上げているからだよ」と言っていたのを思い出します。

さて、シガイの森。私は冷ややかな目でみていたのですが、他の三人は何かを感じていたらしい。
しかも、現場で撮った写真。建部紹智と大脇伝助が祀られた祠を見ている写真ですが。

北陸遠征4



















よお見たら、右京くんの左足が!
何気にツイッターに上げたら、見てくれている人から指摘が。この直後に赤い光を見たわけです。

さて、目的地はS駅。
ちょっと遠い。途中に心霊写真が撮れるというトンネルがあって、そこを通る予定だったのですが、工事の為、夜9時から朝5時まで、そのトンネル付近だけ通行止めやて。

さて、食事をしたりしながら時間調整。
S駅には6日0時30分頃到着。

周りには人家もない無人駅。
駅舎とプラットホームを見た途端「おー。ここか」と、気分も高まる。

話は随分前の怪談自治会主催の怪談キャンプに参加したとき、北陸出身だという方から聞いたもの。
この話についてはいろいろ調べたのですが、確かに出るらしい。
幽霊列車。それも、ブルートレイン。鉄道マニアには懐かしい。

それがどうやら、昭和42年11月6日未明に起こった北陸トンネルでの列車火災事故と関係するらしい。
この日、時間を意識したのはそこです。47回忌。
幽霊列車は別に日時は関係なく、いつのまにやら現れて、そして消えているという。

その場所がどんなところか、見たかったわけです。
体験者は早朝3時頃に見た、といいますが、まだホームは明るく、鉄道の点検をしている人たちがやって来るし、反対側のホームにも一人、人がいる。なんか大きなガンマイクのようなものを持って、あちこちうろうろ。
実はこの駅、特急列車を独特なアングルで撮れることで、鉄道マニアには知られている場所。
あのうろうろしている人影は、どうやら列車の音を録るためのものか?

さて、せっかくこの駅まで来たのだから、この駅にまつわる怪異を語るバージョンや「無人駅」を朗読する動画を収録。収録中、秘書が黙って時計を表示。
1時4分。事件当時、火災が発生した時間。その途端にホームが真っ暗に。
びっくりするがな。まあ深夜になったので電気が自動に切れただけですが。
途中、何度か長編成の貨物列車が暗いホームを通過したわけですが、右京くんとたまのさんは、貨車の中にブルートレインが連結されていたというのですが、そんなはずはない。
「動画撮っていますので、後にチェックしています」と右京くん。

真っ暗なS駅ホームを通過する貨物列車。

北陸遠征 新疋田駅



















2時になって、S駅を撤収。今度は北陸トンネルへ。火災事故慰霊碑があるので、そこで手を合わせようと。
ところが、カーナビの示す通りに行くと、あれれ、ここどこや、という山奥へ。一応道らしきものはあるものの、出会うは鹿ばかり。どうやら山を越えた、はいいが、元の場所に戻っとる。
狐に化かされた?

ようよう、3時も過ぎて北陸トンネルの入り口へ。ところが、慰霊碑へと入る扉の前と近くの踏切に警備員がいて、我々を怪しげな目つきで見ています。これじゃ入れん。で、反対側にまわって撮影。
この後、幽霊ではないが、ちょっとした騒ぎがあって、再び慰霊碑に来れたのが朝の8時過ぎ。よく晴れていて全然雰囲気が違う。でも。無事に黙とうを捧げてきました。


深夜の北陸トンネル。
慰霊碑は、鉄道の反対側。左端にわずかに見える。

北陸トンネル














この後、幽霊ではないが、ちょっとした騒ぎがあって、再び慰霊碑に来れたのが朝の8時過ぎ。よく晴れていて全然雰囲気が違う。でも。無事に黙とうを捧げてきました。

北陸遠征 慰霊碑
















北陸遠征 合唱




















実は騒ぎというのは、後になってS駅の向かいのホームにいた人は、誰だったんだ、ということが我々にあったわけですが、まあそれは、別の話?

そして、福井県敦賀警察署に出頭する(?)私。
何があったのか?
次回の『怪チャンネル』を待て!


警察

















いろいろありましたが、楽しいスポット巡りでありました。
膨大に撮った写真や動画があります。たまたまツイッターにあげた写真が、足が消えていた、わけですからじっくりと見ると他にも奇妙なものが映っているかも知れませんね。

また行こうかな。








kaidanyawa at 00:53│Comments(7)

この記事へのコメント

1. Posted by 人喰い愚地rebirth   2019年11月07日 11:48
先生こんにちわ、また御一同様御苦労様でした。いやいやいや、道中記なかなか面白く拝読させて戴きました。まさかあの「幽霊列車」(個人的にそう呼んでおります)の現場に行かれるとは。

そう言えば、最近「パワーポイント芸」で売り出しているスーパー・ササダンゴ・マシーンさんというプロレスラーは怖いから、という理由で明るいうちに現場に行く「昼心霊スポット巡り」というのをライフワークにしているようです。
2. Posted by ぺるそな   2019年11月07日 22:47
お疲れ様でした。

シガイの森はお旅所にして押さえつけているからなんでしょうね。正直あんな場所にお旅所と言うのもおかしな話なんですが。滋賀県だと多羅尾処刑場跡も有名ですよ。後あの酒呑童子と共に有名な鬼の首塚も有るんですよ。 福井県は例の駅有名ですよね。出会える条件なんかが有りそうで調べてみたいです。😊
3. Posted by ひろみつ   2019年11月08日 00:36
中山先生お疲れ様でした。

よくぞ行かれました。そしてご無事でなによりです
先生はもちろん同行したたまのさん、右京さん、ののさんに敬意を表します

怪異(?)もあったようでなによりです
おまけに警察に出頭までされるとは!
凱旋将軍のような先生のドヤ顔心より頼もしく思います

「怪チャンネル」刮目して待ってます!
4. Posted by 中山市朗   2019年11月08日 03:50
人喰い愚地rebirth さん。

同じ場所でも昼と夜は様相が全然違いますからねえ。本来はどちらにも足を運んでいくべきでしょうね。

ぺるそなさん。

シガイの森は、他のメンバーは怖がっていましたが、信長の時代の伝説じゃぁねえ。霊があったとしてもとっくに浄化しているでしょう。もっと人が死んでるとこあるわ、と思っていたら、心霊写真?

ひろみつさん。

生まれて初めてパトカーに乗った!いや、2回目か。3回目?
5. Posted by ?   2019年11月08日 22:59
お疲れ様でしたm(_ _)m
みなさんご無事でなにより。
中山さん除いてヤられた、なんてのもアリですからねー。
シガイの森は、大津から長浜へ続く国道右側のわきにある雑木林みたいなところですか?

どのあたりなんでしょう?
6. Posted by 中山市朗   2019年11月09日 07:22
?さん。

国道2号線から見えますよ。
7. Posted by ?   2019年11月09日 10:22
ありがとうございますm(_ _)m
ヘンな感じのする場所が思い浮かんだので、訊ねてみました。
多分アタリだと思います。
あとは帰ってこれない雑木林とか記憶にあるんですけどね。
奇門遁甲に関りがありそうな雑木林。

滋賀もちょこちょこありますねー。

ありがとうございましたm(_ _)m

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プロフィール
中山市朗 【なかやまいちろう】


作家、怪異蒐集家

兵庫県生まれ。


主な著書に「新耳袋」など。

作家、漫画家の育成機関「作劇塾」を主宰。


作劇塾

オフィスイチロウ


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