受験や数学のはなし(KAIDO SCHOOL)

中高一貫生や公立高校生対象の学習塾です.日々の指導で作成した問題をできるだけ公開していきます.誤字・誤植がありますのでコメントでご指摘いただければ対応します.TeXで作成し,主にemathパッケージを使用しています.

積の微分・合成関数の微分

次の準備として,積の微分と合成関数の微分に着いて考えます.
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関数の極限の基本公式

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追加です.

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はさみうちの原理

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導関数の定義による微分公式の導出(yahoo知恵袋の回答)

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数学おすすめ問題集

こんにちは。今日は,午後から晴れました。クーラーの聞いた部屋にいながら言うのもなんですが,前日まで雨が降っていたので蒸し暑いです(ようです)。

今日は,私がこれまで実際に使ってきた問題集の中で,特におススメのものをご紹介したいと思います。

  1. 月刊「大学への数学」東京出版(問題集と言うか雑誌ですね)
    これは,中学3年生のときから,いまだに毎月購入しています。
    この本に書かれた解答をどう受け取るか,読み手の力量を問われる本です。
    購読し始めのころに連載されていた先生方の中には他界された方も居られます。黒木社長も5月になくなられました。大学受験当時,黒木先生と本部均先生からいろんなことを直接学べたことは貴重な経験でした。

  2. 「全国大学入試問題正解」旺文社
    毎年5月下旬ころ発売される入試問題集です。
    結局ほとんどの問題集が入試過去問で構成されているので,問題集を何冊も買うくらいなら,これ1冊を仕上げたほうがいいかもしれません。ただし,持ち運ぶには覚悟がいりますね。私は,高校の図書館や市立図書館にものを利用しました。

  3. 「入試数学伝説の100問」安田亨・講談社ブルーバックス
    著者の趣味?が若干入った問題の選択のような気もしますが,時間をかけて考える価値の十分ある問題ばかりです。ほんの中にある余談はさらりと流し読み,解説はじっくり何度も読み返すほど,力がついた感じがします。かつて安田先生が代ゼミで授業されているときこっそりもぐりこんで聞いていました。

  4. 「数IIICの完全攻略」米村明芳・杉山義明・現代数学社
    解説CDのついているちょっと変わった問題集です。難易度は中程度です。この本の問題をきちんと理解していれば数IIICの合格ライン(東大・京大レベル)はクリアーできるでしょう。


以上,十分個人的な趣味に偏った問題集紹介です。上記の本はどれも最後まで解き切ることが大前提です。

参考書や問題集は,書店で実際に手にとって,例えば同じ問題の解説を数冊の本で見比べたり,同じ単元の解説を見比べて,自分にとってわかりやすい言葉で書かれているもの,5割〜6割はわかる内容のものがよいと思います。
世間で評判でも,ほとんど解けない問題ばかりあれば,読破するのは困難です。
最後まで解き終わり,それをくり返し何度もやって初めて効果があるのです。
やり方は自由ですが,完全にやりきるということは,絶対条件です!!

今日も来て頂きありがとうございました。

整数問題

こんにちは。福岡は昨晩すごい雨が降りました。雷も激しく,すっかり眠気が覚めました。

今日の問題は,高1生の課題プリントからです。

<問題>2008年広島大学総合(理系)後期
  1本80円のシャープペンシルと1本50円のボールペンと1本20円の鉛筆をちょうど750円分買うものとする。シャープペンシルとボールペンと鉛筆の本数の合計をn本とするとき,次の問いに答えよ。
  (1) nが3の倍数になることを証明せよ。
  (2) n=12となるようなシャープペンシルとボールペンと鉛筆の本数の組をすべて求めよ。

解き方はココをクリックすると表示されます。

<解き方>

整数問題というより,不等式でしたね。入試問題としてはやさしいですが,高1生にとっては,それでも工夫しがいがあったようです。できるだけ,最短で解答までたどり着けるよう心がけたいところです。

ところで,上記の,ココをクリックしても,<解き方>が表示されない場合は,一度ページへ飛んでから,このページを開き,クリックしてみてください。うまく表示できると思います。この現象は,このブログの他のページも同様の現れます。

原稿のプレビューではうまく動作するのですが。原因がよくわかりません。
何かもっとよい方法を考えて見ます。

今日も来て頂きありがとうございました。

軸について対称

こんにちは。


まず,次の問題を考えてみてください。

<問題>2008年秋田大学医学部(医)の一部
 整数mに対し,f(x)=x^2-mx+m/4-1とおく。
 不等式f(x)<=0を満たす整数xが,ちょうど4個あるようなmの値を求めよ。

解き方はココをクリックすると表示されます。

<解き方>


2次関数のグラフの軸に対して対称であることを用いると,見通しよく解けます。
グラフがx軸から切り取る線分の長さが3以上5未満であることを用いて,不等式をつくり,解を求める方法もありますが,mの値が6種類でてきて,一つ一つ十分性をチェックするのが試験場では面倒ではないかと思います。

2次関数は軸に対して線対称であることは中学生のときにも習います。知っていることと使えることにはギャップがあって,その差を埋めるためにも日々鍛錬が必要なんですよね(自分自身に言っています)。

今日も来ていただきありがとうございました。

自転と公転

こんにちは。
今日はうっかりやってしまったミスの話です。

次の問題を考えてみてください。

<問題>
 半径4cmの大円がある。この大円の外周に沿って半径1cmの小円を滑らずに転がす。小円が大円の外周を転がって1周するとき,小円は何回転したことになるか。


解き方は,問題文をクリックすると表示されます。

<解き方>


みなさんはどうでしたか。うっかり間違えてしまったのは私だけでしょうか。私立中入試では有名問題です。

この問題で見落としてしまうのは,小円が「自転」と同時に「公転」しているところです。でも,そんなこといわれてもなかなかイメージしにくいですよね。実際に,厚紙で2つの円を作って確かめてみると本当に5回転でした。

小円の動きを,自転と公転の2つに分けて考えると一応納得できますね。同時に複数のことが起こっているとき,それを分けないで理解するって難しいですね。それにしても,いつまでたっても,ついついこんなミスをしてしまうとは・・・。


来て頂きありがとうございました。

2次方程式の判別式


こんにちは。昨日の雨があがり,今日は日差しがとても強く汗ばむ陽気です。体調を壊しやすい季節ですの体調にはお気をつけください。

今日は,2次方程式の判別式です。
それでは,次の問題を考えてみてください。

<問題>2007年センター数IAの一部
 aを定数とし,xの2次関数
      \[ y=x^2-2(a-1)x+2a^2-8a+4 \]
 のグラフをGとする。
  (1) グラフGが表す放物線の頂点の座標は
       \[(a-□,a^2-□a+□) \]
    である。グラフGがx軸と異なる2点で交わるのは
      \[□-\sqrt{□}< a <□+\sqrt{□} \]
    のときである。


解き方は,問題文をクリックすると表示されます。

<解き方>


このときに,何人かの生徒は,判別式を持ち出してくるのです。いろいろな解き方はあっていいのですが,センター試験という状況では見過ごせません。ましてや,問題文の流れからも外れています。
この問題はこう解け,ということが言いたい事ではなく,安直に「異なる2点」だから「判別式」という発想に疑問があるのです。

判別式を魔法の言葉のように思っている生徒は意外といます。
実は,私は判別式不要派(そんな派はない?)です。
偶然,高校のときの先生がそうだったからかもしれません。
それに,何かとミスをしやすいことも一因です。

上記の問題では,判別式>0とすれば解は得られますが,いったんGのグラフを書いてみると,グラフはy軸より下を通る部分がないと題意にあいません。
グラフのx軸より下の部分はy座標が負ですから,ついつい判別式<0としてしまう生徒がいるのです。
この,グラフと判別式の符号が一致しないところに,混乱がおきる要因があると思います。

過保護に舗装道路ばかりを歩かせるつもりはないのですが,「判別式」という言葉によって,思考過程までショートカットされたのでは困りものです。

これは公式全般に言えることなのですが,「はじめに公式ありき」で問題を解いている生徒のなんと多いことか。行き過ぎると「公式を当てはめて答えを出すのが数学でしょ」なんてことまで言う始末です。

私自身,数学のことはまだまだわかっていないと思いますが,このような数学に対する誤解を少しでもなくしていきたいと思います。


今日も,来ていただきありがとうございました。

英語の勉強

こんにちは。今日は一日中雨が降っていました。じめじめしたい日がこれから続きます。気分だけでもすっきりとすごしたいものですね。

英語についてです。

今でも苦労する英語ですが,子どもたちの様子を見ていて気になったことがあります。

それは,英語を情報を伝える「言葉」とはあまり感じてないんじゃないか,ということです。
ある英文(一行でも長文でも)を読んだとき,この文を書いた人は,何を伝えたいのかということはあまり考えずに,知っている単語から意味を推測して日本語らしきものに変換することに精一杯という生徒が,意外と多いです。
英語ができるという生徒の中にも機械的に答えをだして,文章を読んで書いた人の考えに共鳴しようという姿勢があまりないようです。テスト中にそんな余裕はないかもしれませんね。ほかにもたくさんやることがあって時間がかれられないのかもしれません。

話がそれるかもしれませんが,周りの人たちと共感することはとても大切です。同じ考えや嗜好の人たちと一緒にいるということではありません。自分と違う考えを持っている人とでも,相手の考えを理解し共感しようとする姿勢が大切なのです。同化するということではなく。

勉強でも同じように,現代文,古文,漢文,数学,英語などでも,問題文を読んで共鳴することが少しでもできれば単に問題を解いた以上の何かを得られるかもしれませんよね?!

私の塾に来ている子どもたちとも,毎日何か一つでも共感していきたいと思います。



今日も来ていただきありがとうございます。