2008年09月05日

ウルグアイ・ラウンド

「メタミドホスまみれ、カビだらけのコメを、食用に転売!」
三笠フーズは事故米を食用に販売していたことを認めた。
内部告発を受けて記者会見しこの事実を確認した。

実はこの事件は簡単な事件ではない。

1990年代のウルグアイ・ラウンドにさかのぼる。
国内農家を保護したい日本の農水省。安い外国米を自由に入れてしまうと国内産業に大打撃を受ける。
でもウルグアイラウンドの合意によって「鎖国」は認められなくなった。
仕方なく、諸外国からのコメを政府が買い取った。
この中には、(1)食用に十分できる安いコメ、(2)食用には適さない農薬まみれのコメがあった。
(1)ア.はこのまま出してしまうとやはり国内市場が混乱するので(安すぎるコメが店頭に並ぶので)、2年から3年倉庫で眠らしてから、焼酎やせんべい用として放出した。中にはファミレス用として転売されているらしい。
(1)イ.で倉庫で寝かせているうちに、カビだらけになってしまったコメがある。
これは食用にできない。
糊にしたり、壁材の用途でトン当たり6000円で卸している。恐ろしく安い値段だ。
(2)は、外国から購入した段階ですでに農薬の汚染が発覚している例だ。こんなのつっかえしてしまえ!と思うがウルグアイラウンドで契約した以上、購入せざるを得ない。これは2年間倉庫で寝かすことはせず、すぐに、工業用に卸している。
当然ものすごく安い値段で。

この(1)イと(2)を購入したのが三笠フーズ。
しかし利ザヤを稼ぐため食品として売ってしまった!

だいたい農水省も「食品ではない」と言っているのに、食品会社である三笠フーズを入札に含めたのが間違いだ。

カビを洗浄して、見た目をきれいにしたコメを九州の焼酎会社に売ったことは分かっている。しかし農水省の役人は「会社名は分かっているが、混乱を招くため公表できない」としている。確かに農水省の役人ではこれが精いっぱいだろう。

ここで大臣の出番だが、あの「消費者がやかましい」発言のあの人である。その後事務所費問題が発覚した。
しかし福田首相は彼を更迭する前に、自分自身が退陣してしまった。
農水省はまったくの空白状態となっている。

さらに三笠フーズは食品卸問屋にもお米を転売しており、この先の流通ルートはつかめていない。食品問屋にしてみれば思いもよらないことだろう。

さらにこれも農水省の方針で、せんべいなどは加工した場所しか書かれていない。新潟産のせんべいは新潟産の米とは限らないのだ。これも業者を守るため。
まったく農水省は消費者のほうを向いていないのだ。
では消費者の立場なのはどの省かといえば厚生省だろうが、この賞の職員は年金問題で職員みんなが駆り出されている。
この年金も、スタート時点では、「お国のため戦争に行った人に手当を渡すため」始まったといってよい。年金を支払った人はだれでもよく、今渡すことに力を注いだ。このため、30年たって、支払った人に今度は年金を戻すにあたって困ってしまったのだ。年金は積立ではない。しかし「払わない人には年金を渡す必要はない」の考えから、見直しが始まってあまりにもこのザルの制度が発覚したということだ。これも「一括税金化」などどこかで見切りをつけないと、この処理のためにものすごい税金が支払われることになる。大事なところにはつかわられずにだ。

話を戻すと、この問題は一会社の不正では済まないのだ。国の農家に対する方針が根底にあり、ここをしっかり見極めないといけない問題なのだ。


kaifu at 23:46│Comments(0)TrackBack(0) 事件・ニュース 

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