無題 厚生労働省は、技能実習生が帰国した後の就職状況等の確認を行った「帰国技能実習生フォローアップ調査(平成29年度)」の結果を発表しました。

 アンケート調査の回答割合が23.4%(22,863人中、有効回答数は5,359人)と低いため、正確に実態を表しているかは少し疑問ではありますが、この調査結果によると、「技能実習の役に立った具体的な内容」という問いに対する第1位は「習得した技能(73.2%)」となっていますが、「日本で貯めたお金(62.2%)」が役立ったという回答が6割超あり、「実習期間中に困ったこと」という問いに対して、ダントツの第1位は「家族と離れて寂しかった(61.7%)」でありますが、第2位は「残業が少ない(29.3%)」と約3割はより多くの残業を望んでおり、出稼ぎ感覚での制度利用は根強いものと推測されます。

 また、帰国後従事する仕事については、「実習と同じ仕事(49.9%)」「実習と同種の仕事(19.8%)」と約7割の方については、技能実習で習得した技能が活かされているのではないかと思われますが、「実習と異なる仕事(22.4%)」に就いている方が2割超いるため、技能実習制度の目的が完全に果たされているかというと疑問が残る結果となっています。

 技能実習生制度の目的は、日本で学んだ技能等を開発途上国等へ移転を図り、母国の経済発展を担う人づくりに協力することであります。受け入れ企業としては、改めて技能実習制度の目的を鑑み、単に”稼ぎたい”という意向の技能実習生に流され技能実習計画にそぐわない長時間労働を行ってしまわないよう、現場の管理を含め、注意しておかなければならないでしょう。

<参考リンク>
厚生労働省『平成29年度「帰国技能実習生フォローアップ調査」の結果を公表します』
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_00593.html