5日午後3時きっかりに、わたしの一般質問が始まりました。
あらかじめ作成していた原稿(メモ的な部分も)を公開します。


一般質問 
(1)白猪山に計画されている風力発電に対する松阪市の姿勢について
(2)松阪市の「広聴」機能の充実について


まず、1つ目の質問は、「白猪山に計画されている風力発電に対する松阪市の姿勢について」です。
白猪山に2つの風力発電が計画されています。
風力発電は二酸化炭素を削減するクリーンエネルギーのイメージはありますが、実は全国各地で風力発電の風車周辺に住む住民から頭痛とか不眠などに代表される体調不良を訴える報告が相次ぐなど、問題点が指摘されるようになっています。
いわゆる、「風車病」と呼ばれる症状です。
白猪山に計画されている2つの計画に対しても、不安に思う人が相当数います。
松阪市としては、2つの風力発電計画に対して、どのような姿勢でのぞんでいるのか、見解をお聴かせいただきたいと思います。


2つめの質問は、「松阪市の『広聴』機能の充実について」です。
同じテーマとして3回目です。『広聴』というのは、市民の声を聴くということです。いま、『広聴』は4階のまちづくり推進課にあります。
しかし、わかりにくい。機能的ではない。他の業務の中に取って付けただけの印象を受ける。
現在、1階の情報公開室は、情報公開という開示請求という機能、すなわち、何々と文書を出せといったら、2週間後にそれを出すという機能に特化していますが、部屋も広々としており、市民に行きやすい場所にあるので、もったいない。いきにくく、わかりにくい4階の広聴担当の機能も、1階の情報公開室へ持ってくれば、より、市民サイドに立った、充実した業務のあり方を展開できると思うので提案したい。
情報公開とは、市民から言われたから出すという情報公開条例に基づいた機能だけではなく、日々、市民に情報を発信し、そして、市民から声を受け取って、そして、また、情報を出してというコミュニケーションのサイクルの中にあってこそ、市民起点の自治体づくりにつながる。そのためには、『広聴』という機能がどこにあるのかわからないようででは困るし、情報公開と別ものであっては機能が発揮されません。そこで、1階の情報公開室に広聴機能ももたせることで情報公開とのの機能の総合化を求めます。

再質問

一般質問(白猪山に計画されている風力発電に対する松阪市の姿勢について)

(1)低周波音の問題

低周波音の問題について、樋口和司・環境部長にお尋ねしたい。

風車病は、耳には聞こえない音の波である低周波がもたらすと考えられている症状です。
窓を閉め、サッシを二重にしても遮へい効果はなく、エックス線と同じように、身体組織に影響を与えると考えられています。
しかも、聞こえない音の波は、聞こえる音の波よりもはるかに遠くまで伝わっていくものだということです。

【市議会の答弁と環境保全審議会での審議】

●昨年9月5日の市議会本会議で、「風力発電に対しての低周波の問題などの点について、松阪市環境保全審議会でも審議をお願いしている」「低周波につきましては、影響はないというふうな審議会等でも論議がされております」と答弁しているが、本当はそんな論議などないのではないか。

→「低周波音による健康への影響が懸念されるが・・・」という審議会委員の質問に対して、ジャネックス(九州のほうの業者)のほうが、「最寄りでも1キロ以上離れている。そのため、低周波の影響はほとんど出ないだろうと考えている」と答えているだけではないか。

→開発業者の側が「影響はない」と答えたら、「低周波については、『影響はない』と審議会で論議された」ことになるのか。

→ すり替えではないか。環境行政の責任ある立場の答弁としていかがなものかと思いますよ。


●しかも、環境影響評価項目から、低周波音をはずしている。それなのに、環境保全審議会へは審議をお願いしたということになるのか。

→「審議をお願い」などしていないじゃないですか。


●確認します。
1つは、きょう5日まで、市役所などで公告縦覧されている「環境影響評価準備書」の調査項目には低周波の影響調査は入っていない。したがって、環境保全審議会でも議論の対象にはならない。
2つ目は、松阪市としては、開発業者のほうが低周波は「影響ない」と言っているから安全であると考えている。
そう理解してよろしいですか。

●絶対に大丈夫だと言い切れるのか。


【NEDOのマニュアル】

●「最寄りでも1キロ以上離れている。そのため、低周波の影響はほとんど出ないだろう」という根拠は何か。
独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が作成した「風力発電のための環境影響評価マニュアル」にある、半径500メートル前後の範囲内にはあたらないから、ということでしょうか。


●今日の問題は、NEDOのマニュアルでは不十分であることを示す事例が全国各地で持ち上がっているということではないかと思いますが、いかがですか。

●実際の被害範囲はNEDOのマニュアルの半径500メートル前後にはとどまらない。
豊橋市の被害者の会や、静岡県の風車問題伊豆ネットワーク、東伊豆町の自治会が住民から聴き取り調査を実施し、それをまとめた資料がある。

豊橋市の細谷地区というところでは、昨年1月末に稼働を始めると、すぐに被害の訴えが出て、3月末には被害者の会が結成された。被害を訴えた住民の数は26人で、風車から200メートル〜700メートルを中心に、900メートル、中には1・3キロ離れたところからも被害の訴えが起きている。

東伊豆町では、天城山系の天目山(標高700メートル)の稜線上に10碁の風車が建設されると、48世帯のうち21世帯で症状の訴えがあり、96人の住人のうち30人が健康被害を訴えたということです。

こうした被害の状況をまとめている風車問題伊豆ネットワークによると、山岳部では特に地形の影響を配慮する必要があるといっている。地形によっては距離に関係なく被害が大きくなるおそれがあるということです。

●低周波の問題は未解明な部分が多く、まだ決め手がないないというのが現状ではないのですか。
にもかかわらず1キロ離れているから安全ですという開発の側の言葉を鵜呑みにしていて、行政としての責任が果たせるのかということです。


【環境影響評価項目として追加実施・環境保全審議会のテーブルへも】

国会でも、保坂展人・衆議院議員が昨年9月25日に衆議院に提出した「風力発電施設に関する質問主意書」の中で、「健康被害者の救済と被害を出さないための対策」として、被害住民たちの置かれた深刻な健康被害を指摘するとともに、「居住区から一定の距離内にある風車を止めることによって、被害者は救済される。その距離は2000メートルが必要と考えられる」と指摘している。

これに対する政府の答弁書には、「政府としては、今後とも低周波音の人への影響について注視してまいりたい」と書かれている。
政府ですら、安全とは言わない。


未解明の恐怖、未知の恐怖が含まれているものです。

調査もせず、議論もしていないのに、最初から安全と決めてかかるのは、最初から開発業者に、風力発電を造っていただいてなんにも問題はありませんよ、と言っているようなもの。

●政府ですら、「政府としては、今後とも低周波音の人への影響について注視してまいりたい」と国会答弁している。松阪市としては、環境影響評価項目からはずれている「低周波音」についても予測調査を実施するよう求めたうえ、その項目についても、環境保全審議会で審議するよう、義務付けたらどうですか。
市民の安全と安心、健康を預かる松阪市としての姿勢が問われる。


未解明の恐怖、未知の恐怖がある。
●青山高原の麓の住民から聞いた話ですが、野生の動物がたくさん山から出てきて里に出てくるのは、たんにエサの問題ではなく、音の問題もあるのではないかという。

防ぐためには少なくとも2キロは必要といわれ、風車先進国のヨーロッパではさまざまな対応が始まっているようです。
例えば、イギリスのある専門家は2・4キロは離れる必要があると言うし、フランスの医師会連合は1・5キロはセットバックを推奨し、ドイツでは風車建設を海上へ移した。風車先進国と呼ばれるヨーロッパではこのような動きが始まっている。

日本では、NEDO(独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)が、対応マニュアルで、500メートル離れれば大丈夫と指導した結果、愛知県の田原市や豊橋市、静岡県東伊豆町、兵庫県南あわじ市、愛媛県伊方町などでは体調不良を訴える人が相次いでいる。それで、計画を凍結したものや、建設したものの、稼働を中止した例もあると聞いている。







【2つの事業が認可される可能性は?】

白猪山に計画されているのは、九州と北海道の業者がそれぞれ進めようとしているものです。うち、九州の会社の計画は、きょう3月5日まで、業者の側が実施した環境影響準備書(事前アセス)を公表し、来年8月には工事に着手したいという段階まで来ています。
どちらの計画も、尾根筋に、高さ80メートルの鉄塔の上に半径40メートルの風車が付くので、120メートルの巨大構築物を、16碁、17碁、造りますので、もし、2つの計画が事業化されれば33碁の巨大風車が建ち並ぶことになります。

かりに、2つの事業計画が承認されれば、青山高原と同じ30数基という数であっても、青山高原はかなり広範囲なエリアに点在しているのに対し、白猪山は狭いエリアに密集する。エリアが狭いので風車が立地する密度という点では青山高原の比ではないという専門家もいる。

●風車の数量としての密度は、青山高原の何倍になるのか。

●しかも、1つ1つの開発行為それぞれは、県が環境アセスメントを定めている20ヘクタールの規模をギリギリ下回る規模なので、実際は40ヘクタール近い開発であっても県の条例はフリーパスになっている。
その分、松阪市が判断の責任を負わなければならないが、現在の環境保全審議会の議論が終了したあと、市長の同意ということになるのか。
このまま、事業者サイドには低周波音に関する調査項目がなく、審議会のほうも低周波音に関する議論もないまま採択してしまうのは問題だと思う。

●市として、2つ別々の発電の開発行為を別々に審査するのか、2つの事業が合わさったらこうなるという、実際上の規模に合わせて審査する方法を検討するか。

近くで暮らす市民にとっては、2つの風力発電が重なればかなり、高密度の風車が立ち並ぶことになる。健康を心配する市民が多い。


●このような疑問の残る状態の中でも、審議会が終われば、無条件で工事着手されるのではないか。


現時点での、地元同意、そして、市長の同意印はどうなっているのか。

地元住民にとっての健康被害がどうなるかわからないのに、事業化された場合、風力発電の意味とは?

健康不安とかが解消されてもいないのに実施されなければならない公共性(国の補助金が使われている)は?

業者は、風車の下に広場をつくり、地元の人に喜ばれる場所をといっているが、健康被害発生施設がレジャー施設になるのか。


●地元は歓迎しているという声もあるが、ほんとうに自由にモノを言える状況の中で必要か否かが議論されているのか。
地元住民は合意しているというが、ひとりひとりの住民が賛成の意思を示したのか。
どのような手法で地元住民は合意したというのか。(合意形成のあり方)
健康被害発生施設がレジャー施設になりえるのか。まさか、そのようなおかしな話をちらつかせたりしたのではないか。
バスに乗る招待旅行があって、徳島の風力発電を見に行ったという情報もあるが。
こんなことで大丈夫なのか?
地元説明を行っているのは行政ではなく、業者。メリットとして公園や道路整備などを言っているようだが、賛成の住民は甘い幻想を持っている可能性はないか。道路といってもだれがメインテナンスしていくのか。行政が正確な情報を伝えていく必要がある。
市としての関与をしっかりしないといけないのではないか。


【補助金の交付申請】
補助金申請の認定条件 環境影響調査の実施と、地元調整
地元合意が得られていることを確認する資料とは何か。ほんとに住民はひとりひとり納得しているのか。
 自治会長がハンコを押せば、合意ができたことになるのか。
住民が知らないところで補助金申請の手続きが進んでいるということにならないか。
市長の承諾書は?


【市として了解した計画なのか?】



【全市的な合意形成】
動物の生態系とか環境の問題もあるので、たんに地元住民の問題だけでなく、全市的な問題でもある。ところが、何百ページにもわたる評価書の縦覧があるから意見があったら市役所へ書いてくれというだけでしょ。
専門的な図やデータがいっぱいなのに持ち帰って検討する資料もない。コピーも撮影も認められない。
いくら民間の開発だからといって、そんなことで通るのか。
国の補助金でやるのだから、市民の税金も使われているのに。


                      (松阪市議会議員・海住恒幸)