田舎者にとって東京とは、いつの時代も憧れの響きである。
東京というその魅惑の響きは、幼い頃からアニメで餌付けされ続けてきた。

アキラで描かれた「ネオ東京」
機動警察パトレイバーで描かれた「コスモポリス東京」
エヴァンゲリオンに出てくる東京は「第3新東京市」

数知れず東京を素材としたものを観てきた訳だが、私の世代で一番の影響力といえばこれしかない。



「東京では誰もがラブストーリーの主人公になる」

そんな副題が付いていた、1991年放送ドラマ「東京ラブストーリー」である。
このドラマの詳細を、わざわざ説明をする必要もないだろう。

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「東京ラブストーリー」の東京はどこからきているのか?
東京が舞台だからなのかと思っていましたが、原作であるマンガでの三上のあるセリフにその答えがあった。

リカは東京そのものだ
気まぐれでわがままで刺激的で…
魅力的だけど…疲れるだろ?



ドラマのタイトルバックでは、東京タワー、高層ビルが立ち並ぶ街並みを出勤途中の人混みの中で走っていたり、公衆電話に並んだりと、この時代の東京をイメージしたものとなっている。

当時24歳という設定だったリカの住むマンションは、3LDKはあろうかという広さに観葉植物に囲まれるといった贅沢なものだった。冷蔵庫にはバドワイザー、休みの日にやる事はジグソーパズルとこの時代背景がよくわかる。

私が上京して最初の休日に無意識でジグソーパズルを買ってしまっているのは、このドラマの影響がどこかであったからだと思う。無くしたピースの原因を聞く来客も特に無く、自分一人で永遠と探すこととなった事はもうそろそろ忘れたい。


リカのセリフは恥ずかしくなるようなセリフも多いのだが、はっとさせられることも多い。

 「人が人を好きになった瞬間って、ずーっとずーっと残っていくものだよ。
それだけが生きてく勇気になる。暗い夜道を照らす懐中電灯になるんだよ」

「誰もいないから寂しいんじゃないよ。誰かがいないから寂しいんだよ」


心に残るリカのセリフは数多くあるのだが、それ以上に脳裏に残っているセリフがある。

それは関口さとみの

「わたし何言ってるんだろ・・」

一度でも観た事があればあのシーンが思い浮かぶのではないだろうか。恋愛ドラマの恋敵の典型的な役柄ながら、裕木 奈江も白旗を挙げるほどここまで世間に憎まれる事となった有森也実さんは、逆に誉められるべきだと思う。
兎にも角にもここまで感情移入して観たドラマなんて後にも先にも無かった。

あれから15年以上経ったわけだが、最終的に結ばれた織田裕二 ・有森也実だけが未だ結婚していないのは何とも皮肉な事実である。
よく行方不明になるリカだが、今の様に携帯が普及していたら成り立たない訳で、携帯電話がない時代の男と女のすれ違いはなんだかもどかしくてよい。


(リカ)ヒマラヤのてっぺんから電話したら迎えに来てくれる?
(カンチ)迎えに行く!

(リカ)あったかいおでん持ってきてくれる?
(カンチ)屋台ごと持ってく !

(リカ)ビートルズのコンサートうちで開きたいって言ったら?
(カンチ)連れてくる!

(リカ)ジョンはどうするの?
(カンチ)俺が代わりに歌う!

(リカ)魔法を使ってこの空に虹かけてって言ったら?
(カンチ)それはできないかもしんないけど・・・。 
    
魔法なら使える!



金八の第2シリーズと同様、2~3年に一回はレンタルして観てしまうそんなドラマです。