花見の帰り道、皆ほろ酔い状態のままカラオケに行った。

20代前半~40代後半で男女年齢も様々という事もあり、コブクロ、浜崎など辺り障りのないものが選曲されていった。
この流れでBUCK-TICK、BOOWYを選曲して流れをブった切るほど私もバカではない。
だが普段80年ソングしか聴かないせいか、選曲できる曲が限られる。アニソンなどには逃げずに、皆が知っているソング・・・
そこで私が選曲したのは「Get wild」であった。

Get wildの文字がモニターに出ると、「これ誰?」の羨望のまなざしの中、拍手喝采があがった。
80’ソングの中ではバントの様な確実に当てにきた選曲だが、盛り上がるという意味では成功である!

皆の手拍子の中、酔いも相まって勢いよく立ち上がり軽いコンサート気分になっていた。
もういつでもアスファルトを切りつけれる状態だったが、なぜか妙に打楽器がうるさいことに気づいた。

ゲッゲッゲッゲッゲゲゲゲー ワーイ ワーイ・・  
ゲッゲッゲッゲッゲゲゲゲー ワーイ ワーイ・・

酔いを一瞬で吹き飛ばす嫌な予感が体中に走った・・・。
恐る恐る画面を覗きこむと、そこに 「Get wild’ 89」の文字があったのだ。
<参考> Get Wild'89 - TM NETWORK


Get wild と Get wild’89 は、似て非なる者なり! 
10秒ほどのイントロの前者に対し、後者は小室先生の無制限フリーのご遊戯がなされるのだ。
’89はライブビデオで10分近く先生のシンセ踊りを観た記憶もある。

幸か不幸か誰もこの'89の持つ意味合いをわかっていないらしい。
カラオケ版で前奏10分はないだろうと気づかぬふりでそのまま続行する事にした。

間を持たそうと笑顔で小刻みにリズムを取るふりをしていたが、どうやら震えていたのは私のヒザであった。まるで生きた心地のしない小室先生の台本なしのご遊戯会はまだ終わらない・・
案の定一分も過ぎると手拍子もなくなり、最初のボルテージが徐々に鎮火していくのを確実に感じる。
さりげなく曲選びをはじめ下を向きだす大人達を横目に、まだ続くイントロ・・・


ゲッゲゲゲゲゲゲゲー  ヽ(⌒▽⌒)ノ ワーイ ヽ(⌒▽⌒)ノ ワーイ・・・
ゲッゲゲゲゲゲゲゲー  ヽ(⌒▽⌒)ノ ワーイ ヽ(⌒▽⌒)ノ ワーイ・・・

ゼブラが夜空に飛ぶような軽い錯乱状態に陥った。
時代を先取ったはずが結果恥をかく・・・。
まるで芸人誰もが未だ「吉本興行」所属という中、「よしもとクリエイティブ・エージェンシー」所属といち早く口先走ってしまった若手のようなこの焦燥感。

新陳代謝とは明らかに異なる原因の汗が背中を伝ったのがわかった・・・
こういった時の視線の先はどこへ向ければよいのか?
仮面でもあれば、被りたいと思った・・・


仮面といえば私の父親世代は仮面の忍者赤影、月光仮面などであろう。
「憎むな、殺すな、赦(ゆる)しましょう」という理念を持ち、悪人といえども懲らしめるだけで過剰に傷つけることはしない、
仮面ヒーローものの設定が初志貫徹しており、そこがブレないのだ。

それに比べ仮面ライダーより仮面ノリダーの方が身近だった私の世代が観てきた仮面ものは、どうも無茶設定が多い気がする。



■聖闘士星矢

仮面でその素顔を隠す女聖闘士がその素顔を見られた場合、

素顔を見た人間を殺すか、その人間を愛する

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■ スケバン刑事II  少女鉄仮面伝説 (1986年 南野陽子 )

幼い時から鉄仮面を被り、小学校、中学校、高校と仮面のまま通学
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この鉄仮面伝説を超える無茶設定が今後出るとは思えません。
ちなみにこの鉄仮面が割れた時の南野さんの第一声が
「風・・・ 生まれて初めて頬に風があたっちょる!」です(笑)


仮面じゃないけどスケバン刑事繋がりで、セーラー服反逆同盟 (1986年 中山美穂、仙道敦子他)も
今考えればタイトルだけでもすごい切り口です。
セーラー服反逆同盟 DVD-BOX