「世界中の誰よりきっと」(1992年)のWANDSが主線パートを歌うカップリングは、過去男性に最も歌われたB面ではないだろうか?バラード調にアレンジされたメロディと、なによりあのミポリンが自分の歌にハモってくれるのが、なんとも男心をくすぐって心地よいのだ。

だが気をつけろ!
カラオケなどに出回ってるあのハモリのほとんどが、ビーイング秘蔵っ子 宇徳敬子にすり替えられてるぞぉ!


そんな上杉昇氏といえばTシャツの上に黒ジャケットを羽織り、さわやかなイメージが印象的だった。
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WANDS時代のヒット曲の多くがこのファッションだった為、少なくとも私の上杉氏に対するイメージはここで止まっていた。
だが後にこの頃を自ら「アイドル時代」と自虐的に振り返るように、自らのスタイルと異なる事を会社の意向でやらされていたのだ。

そう、彼の本来の求める姿とのギャップに怒りの鼓動は、ドコドコドコドコドコド・・・と、この時から静かに鳴り出していたのだ。


転機となるのは10枚目のシングルとなる「Same Side」でのファッションでうかがい知れる。
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当時、上杉が夢中になっていたオルタナやグランジなどを反映したスタイルとなっている。
しかしこの曲で、ポップ路線を望む会社側と上杉の目指す音楽とで衝突が起きており、結局セールス的にも失敗に終わった。

翌年に彼はWANDSには何のカタルシスも得れないと感じ、脱退という形をとった。


この時WANDSはvoを含めた3人中2人が脱退した訳だが、上杉の声/歌い方そっくりな元ジャニーズJrをボーカルに迎え、
vo入れ替わりを気づかせる事なく「錆びついたマシンガンで今を撃ち抜こう」をヒットさせたその生き残り術は、
「いかすバンド天国(イカ天)」終了後に「えびぞり巨匠天国」をしれ~っとスタートさせたぐらいTBSぐらい抜け目ない。


この脱退に到るまでのうっぷんたるや相当のものだっただろう。
遂に自由な羽を得た時、彼の中で確実に何かが弾けたのだ。

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うぉぉぉぉおおおおーー!!!









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1997年~ al.ni.co~ソロ活動時代

スキンヘッドにタトゥー
柔道着を着込んでのバンダナの上にゴーグル

その変貌ぶりは多くのファンを驚かせた。
WANDS時代のそれを振り払うかの如く、その姿を加速度をつけて変形させていった。

そこに「愛を語るより口づけを交わそう」と語っていた上杉氏の面影を探すのは
TUTAYAでオーシャンズ1~10を見つけだす以上に困難な状況だ。

全ては反動なのだ。
ヴィジュアル系が活動期間に比例して、奇抜さを徐々に毒抜きしていくそれと同様に
当初押さえつけられていた反動で、このケースでは徐々に奇抜さを増していくのだ!







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2007年~ 「猫騙」時代



この上杉氏の変化の過程は気のせいと思いたいが、どうしても閉鎖された暗闇の中で正気を失い徐々に気をおかしくしていった
ドラゴンヘッドのノブオに向かって七変化を繰り返している気がしてならないのだ(笑)




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2011年~ 「錆び付いたマシンガンで今を撃ち抜こう」時代


私はかつて「ギャッツビーつけて カッコつけて」と整髪料のCMをやっていた森脇健児が、数年後に育毛剤のCMをやっているのを観たときに思わず目を背けてしまった過去がある。今思えばあれは彼の芸人としての生き残りをかけた蘇生術となる出発点であったと思う。
今度こそは上杉氏の脱皮していく姿を目をそらさず見守り続けたいと思う。