今の学生を見ていると、学生カバンはナイロン質で青のボストンバック型のものを多く見かける。
昨今という訳ではなく十年以上前からこのカバンの形態が主だと思われる。
このカバンで出来る自分色といえば持ち手部分にキーホルダーやぬいぐるみをぶら下げるぐらいであろう。
今でも皮の学生カバンが使用されている地域はあるのだろうか?

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過去、変形学生ズボンツーブロックヘアーと時代のうねりが生んだ独自のムーブメントが終焉する瞬間をちょうど目の当たりにしてきた事を書いてきたが、この学生カバンも相当独自な文化圏で成長しながら今や全くその影すら見えない事に気づいた。

この学生カバン(皮)の変形の歴史は70年~と歴史は意外と長く読む人によってズレがあると思うが、私が過ごしたちょうど消え行く末期である90年前後について思い返していきたい。



◆ステッカー、カッティングシート貼り
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スクールウォーズなどでみられた「夜露死苦」や「なめ猫」ドクロなどを貼ってる人はこの時代さすがにいない。6割型がミュージシャンのステッカーであり、女子はドナルドやミッキーなど様々であった。横長のステッカーを斜めに貼るのが唯一の見せ方であった。
「清水健太郎容疑者(57)を覚せい剤使用の疑いで逮捕 (2年ぶり6度目)」とyahooニュースでは
シミケンが甲子園の強豪校表記されるぐらいステッカー張りはこの時代に根づいていた。



◆学生カバン(皮)の潰し

時系列によって異なるだろうから断言はしないが、少なくとも私の地域では男女問わずマジメな生徒も行う
不良文化というよりかある種流行りであった。もちろんやらない人の方が多数ではあるが・・
ペッチャンコまでするのはごく少数で、圧縮率は人それぞれである。そのやり方として


①専門器具使用【[ 】→ 横と底を固定する 
メリット:いつでも元に戻せる
デメリット:強度は劣る

②押し花方式:シン抜き→お湯掛け→寝押し
メリット;強度が超合金
デメリット:2度と戻れない



◆持ち手を剥がし、チェーンに改造する

残念ながらそんな稀代のワルは周りにいなかった。



◆潰しカバンに鉄板を入れる

強度のあるモノを入れる人はいたが、鉄板はこれまたいなかった。
もしいたとすればマンガの週刊連載は睡眠時間をいかに削れるかの気力との勝負と言われるなか、
ジャンプ黄金期に「大相撲刑事」 で12時間睡眠を常時確保していたガチョン太朗ぐらいそいつはレアだ。


◆持ち手に赤テープを貼る
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「銀蝿」の歌か「特攻の拓」での姫小路良でしかその姿を確認したことがない。
その痛々しさは当時ツッパリファッションのお手本である仲村トオルの大ファンであったダンプ松本に
「トオルくん! お願いだから歌だけはやめて!」とファンに懇願される仲村トオル歌唱力ぐらい哀しい。

(おわり)


学生服とは違ってその応用パターンは少ない。自分で読み返したくもないがここにたどり着いた方はカバンの記述をほとんど読むことなくこの駄文を読まされてるのだろう。スマン!学生カバンの引き出しは思った以上に何もなかった! といってまた練りなおして更新期間を空けたくないので一気に走りきってみる。

要はカバンをツブすって今じゃありえない価値観だよね?って事だ。
何十年も続いたこの変形学生カバン文化は、なぜ90年代に入って一気に衰退したのか不真面目に考察する。

小学校の校長がよく行っていたある手段がすごく有効的だったなと今になって思うことがある。

校長が朝礼で話をしている時に私語があちらこちらから発生し、それが伝染して収集がつかないぐらい騒がしい状況下で、
ここでマイク越しに注意するのではなく、あえて押し黙るのだ。微動たりせずひたすら生徒の方だけをじっと見つめるのだ。

すると生徒側の方から異変を感じ取った生徒から順次「オイ!」と生徒同士の注意喚起が行われるのだ。
異質な空気を意図的に作り出し内部から浄化させるのがキモで、生徒側からみるみる内に鎮火していくのだ。
ここで校長の伝家の宝刀のあの決め文句が放たれるのだ

みんなが静かになるまで30秒かかりました

大人が注意するという形で芽を摘むのでなく、注意できる子供の種を撒きその畑を自ら浄化させる環境を創りだすのだ。
この話と同じ事が言えこういった独自に発展していった文化は押さえつけられるほど反発し肥大化していく為、
内部から価値観を崩壊させることが一番の特効薬なのである。

ここで内部崩壊の為、植えられた種は実は意外なところ発なのだ。
この当時の不良達が愛読してたであろう「カメレオン」の第1巻でそのウイルスはあったのだ。

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カメレオン(KC1 講談社)より

カバンの薄さは、知能の薄さ


なんとキャッチーでもあり、交通標識のような耳にずっと残るフレーズなのだろうか・・
小山(教師)が生徒たちに復唱させたこの名言こそが、3年殺しで全国へ圧縮学生カバンの価値観を覆し、
薄くも太くもならない現在のナイロン式学生カバンへと推移したキッカケになったのだと考えます。

全国の大人たち何十年指導しても直らない事が、たったひとつのキャッチコピーで変わることはあるのです。
そう考えると暴走族や暴力団の名前をもっとダサい名称に!という警察の取り組みも価値観を内部から変えるという意味では一緒だと思うので、下手な反対運動をやるより個人的には非常に有効な手段思っている。

そういった意味でも今後は火の用心に紛れ込み「焼き肉焼いても 家焼くな」の後に、先人を切って
「車高の低さは 知能の低さ」などを率先して言い、意味もわからず復唱する町内会の人と街を闊歩する活動が
より良い街をつくる最短の近道だと思います