世界初の試み!ダ・ヴィンチ没後500年「夢の実現」展 中国・宋時代の名品の数々が一挙公開!曜変天目も!「磁州窯と宋のやきもの展」静嘉堂文庫美術館

2020年01月11日

山種美術館 広尾開館10周年記念特別展 「上村松園と美人画の世界 」山種美術館

山種美術館が広尾に移転し開館してから10周年を記念して、同館が所蔵する松園の作品を一挙公開する特別展が開催されています。所蔵作品全18点が一堂に会すのは約3年ぶり!
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生涯にわたり美人画を描き続けた日本画家·上村松園(1875-1949)。山種美術館創立者で初代館長の山崎種二氏は、松園と親しく交流し、同館所蔵の作品計18点は、 屈指の松園コレクションとして知られています。
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本展では、松園と同時代に活躍し「西の松園、 東の清方」と並び称された鏑木清方や、その弟子の伊東深水の美人画、さらに村上華岳、小倉遊亀、橋本明治などの日本画家による、女性を描いた作品も展示されています。

本展は3つの章と1つの特集で構成(作品名のあとに☆があるもの以外は山種美術館所蔵)。
第1章 では、代表作<新蛍>、<牡丹雪>などを含む15点が展示。
松園の作品の主題は歴史上の人物から市井の女性までさまざまです。
画中の女性の外面の美しさのみならず、 清澄さや品格といった内面の美しさまで表現することで、美人画の世界に新境地をひらきました。 ※会場内の写真は美術館の許可を得て撮影
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上村松園「新蛍」1929(昭和4)年
松園は夏の風物詩である団扉、蛍を取り合わせた作品を多く描いています。
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「すだれ越しの女性」は、浮世絵に多く登場する題材。透かしの奥に女性を配することにより、余情、奥ゆかしさといった日本的な美意識や、風の動き、夏の涼を演出しています。

上村松園「春のよそをひ」1936 (昭和11) 年頃
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画中の女性たちの髪形やファッションも見どころの一つ。松園は女性の髪型やかんざし、着物や帯に強い探究心を持って、普段から研究を積み重ねていたといいます。一本一本丁寧に描かれた髪の毛、淡墨を使ってぼかした生え際、着物の半衿や襦袢など、細部にまで丹念に描かれているのは、自身も普段からを着物を着ていた松園ならでは。

上村松園「春芳」1940(昭和 15)年
浅葱色の着物を着た楚々とした娘と白梅の取り合わせが美しい作品。辻が花風の裂地を使った表装にも注目。松園は表装も着物や帯を併せるような感覚で楽しんだといいます 。
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上村松園「娘」 1942(昭和 17)年
松園は幼いころに、母親が針に糸をとおす姿をみて「この上なくひとすじに真剣なあらたかなものに想われた」と述べているそうですが、表情や指先の表現からもその雰囲気が伝わってきます。
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上村松園「庭の雪」 1948 (昭和23)年 山種美術館蔵
雪の中、寒さに身を縮める娘を描いています。はらはらと舞う雪の表現も美しい。結われた髪は江戸時代後半から明治にかけて上方の 10代の娘たちに流行した髪型。
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松園は、江戸や明治の風俗に取材した美人画を多く描いています。 画中の女性の装いは、古画や時代風俗の学習に基づいた豊富な知識によって表されました。 結われた日本髪や身にまとう衣装の細部にいたるまで、各時代の様式をふまえて描き出されています。

上村松園「杜鵑を聴く」 1948(昭和 23)年
杜鵑の声に耳をすます女性の姿を捉えた作品。鳥の姿は描かれず、女性の仕草でその存在を表現しています。
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第2章では、美人画の名手たちの作品が勢揃い!
1907(明治40)年より政府主催の展覧会、 文展 (文部省美術展覧会)が開催され、出品された美人画に注目が集まるようになります。松園も文展などの展覧会を舞台に活躍し、近代における美人画を代表する画家のひとりとなりました。
この章では、池田輝方による江戸風俗の女性たち、鏑木清方、伊東深水らによる古今の和装や洋装の美人、小倉遊亀、片岡球子ら女性画家が描く凛とした女性たちなど、松園とともに美人画の隆盛を導き支えた画家たちの作品が紹介されています。

 渡辺 省亭 「御殿山観花図」  19 世紀(明治時代)☆
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右:上村 松園「蛍」 1913(大正 2)年
松園は初夏の風物詩である蛍を愛でる女性というモチーフを好んで描きました。歌麿の作品に類似のポーズのものがあり、古画を研究した成果が活かされた作品。浴衣のデザインは百合模様。
左:鏑木清方「伽羅」 1936 (昭和11)年 ©︎Akio Nemoto 2019/JAA1900250
美人画で松園と並び称された清方。 美人画の名手の作品が並ぶ贅沢な展示です。
香枕は香を髪に焚きしめるための調度で、香木の伽羅をよく使ったことから伽羅枕とも呼ばれます。枕や小袖には季節の花が描かれています。
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 池田輝方「タ立」 1916 (大正5)年 ※修復後初公開
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神社の境内で人々が雨宿りする光景を描いた作品。右隻には額堂(絵馬などを納める堂)に集う6人の男女、 左隻は鳥居のもとにいる2人の男女を描いています。粋な風情の男女の姿はまるで時代劇のワンシーンを見てるようです。

また、さまざまな画家の視点で描かれた舞妓や芸妓の絵画の数々が紹介されています。日本髪を結う女性が日常から姿を消していき、洋服を着る女性が増えていった昭和の時代、和装の美人画を描く際に重要なテーマとなったのが、舞妓や芸妓でした。
手前:三輪 良平「舞妓 」1974(昭和 49)年
奥:森田 曠平 「投扇興 」1968(昭和 43)年
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ほかにも舞妓を取材した作品を多く手がけた橋本明治や、舞妓と芸妓の舞う姿を生き生きと表現した小倉遊亀なとど華やかな美人画の世界が楽しめます。それぞれに趣向を凝らし描かれた、女性の装いや仕草も見どころ。

第3章では、物語と歴史という視点から女性が描かれた作品が紹介されています。
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大正期の松園は、 謡曲を画題とした美人画に積極的に取り組むようになり、重要なテーマのひとつとして、たびたび取り上げるようになりました。
上村 松園 「砧」 1938(昭和 13)年
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謡曲「砧」の物語をもとに、砧を打つ手を休め、遠くにいる夫を思う女の一途な心を描いた作品。能をもとにした作品のためか、女性の顔は無表情に見えます。指の先、足元をうっすらとピンク色に塗るなど、細部のこだわりも見て取れます。

歴史上で語り継がれてきた女性たちも、近代における人物画の主題として多く取り上げられています。
松岡映丘「斎宮の女御」(昭和4-7)年頃
斎宮女御は気品と美貌に加え、和歌と琴にも優れ、三十六歌仙の一人に数えられる女性。
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森村宜永 「夕顔」 (昭和40-63)年頃
『源氏物語』「タ顔」の帖に取材した作品。 画面上方や地面に金銀の箔が散らされ、雅で華やかな雰囲気が演出されています。
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伊勢物語 (合作) 松岡 映丘「河内越」、吉村 忠夫「筒井筒」1928(昭和 3)年頃
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第2会場では、近現代の日本画家たちによる多彩な女性の姿を描いた作品が紹介されています。
村上華岳「裸婦図」 【重要文化財】 1920 (大正9)年
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 薄物をまとった女性が森の中にたたずむ様子が描かれています。華岳は、構図や女性のポーズなどを、仏画をはじめ とする東西の美術に学び、装身具をつけた姿やポーズは インドのアジャンター石窟の菩薩像などから着想を得て、そこに実在の女性のイメージを重ねることによって、華岳ならではの「久遠の女性」を描きました。

橋本 雅邦 「一葉観音」 1899(明治 32)年
明治の日本画を代表する雅邦が、女性に例えられることの多い観音像を描いた作品。
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京都 絵美 「ゆめうつつ」 2016(平成 28)年
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新人の登竜門「Seed 山種美術館 日本画アワード」第1回(2016年)の大賞に選ばれた現代の美女も展示されています。

最後にミュージアムショップ、 カフェのご紹介。
山種美術館のCafe 椿カフェ椿でいただける上生菓子は、毎回の楽しみの一つです。 今回も青山の老舗菓匠「菊家」が展覧会出品作品をイメージして作ったオリジナル和菓子を5種が用意され、おいしいだけでなく、和菓子そのものが芸術作品ではないかと思えるほど上品で美しいお菓子が揃っています。お持ち帰りもできます。待ち合わせや鑑賞後のひとときにぜひお立ち寄りください。
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また、 ミュー ジアムショップでは、出品作品をあしらったクリアファイル、 ポストカード、 マスキングテープなど、 鑑賞の記念となるようなグッズが揃っています。 山種美術館所蔵の松園作品全点を掲載した小冊子も発売中。
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松園だけでなく、近現代のさまざまな画家による女性たちの絵画を存分に楽しむことができる展覧会。多彩な美人画の世界をぜひ会場でご堪能ください。

山種美術館 広尾開館10周年記念特別展 上村松園と美人画の世界 公式サイト
会期: 開催中~3月1日(展示替えあり)
会場:山種美術館 住所:東京都渋谷区広尾3-12-36
開館時間:10:00~17:00 ※入館は閉館の30分前まで 
休館日:月(ただし1月13日、2月24日は開館)、1月14日、2月25日
料金: 一般 1200円 / 大学・高校生 900円 / 中学生以下無料





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