7時起床。ゲストハウスのレストランでトーストを頼むも、普通の食パンが出てきたがまあ気にしない。8時出発。ラツェの街は街灯が全くないため昨日はどんな街なのか全く分からなかったが、意外と商店や中華料理屋もあって田舎町という雰囲気がプンプンする。5分ほど運転すると家屋は見えなくなり、再び大自然が広がりだした。
中国人はあまりゴミをゴミ箱に捨てるという感覚を持っていない。ところ構わずその辺にポイ。ゴミ箱があるのに利用しないんだからどうしたもんだかね。野良犬やカラスの多い日本では考えられない。
そういえばチベットに来て以来、どこを歩いてもずっと違和感を感じていたのだが、どうやらそれが「鳥が少ない」ことだと最近気づき始めた。たまにスズメを見かけることもあるが、群れで飛んでいるのは見たことがない。高地だっていうのも関係あるのかな。大量の鳥が群れをなしているつくばから来た身としては、違和感がどうしても感じられてしまう。
峠のてっぺんからはエベレストを含めた7000m超えのヒマラヤ山脈が見えるらしいが、おれらが着いたときはヒマラヤ山脈の部分だけがっちりと雲で覆われていた。さらに途中でヤクホテルに滞在していた日本人グループのランクルと遭遇したが、エベレストは一応見えはしたもののイマイチだったとのこと。おいおい、大丈夫か・・・しかしおっちゃんは「おれが車を出したときは見えなかったことはねぇんだ!」と自信満々。今はこの自信を信じるしかないか。
2台の馬車に乗り分けてベースキャンプを目指す。しかしおれの乗った馬車の遅いこと遅いこと。もう一台はあっという間に見えなくなった。坂道に至っては馬が馬車を引くことができなくなってしまい、馬車のドライバーが重量を減らすべく降りて馬を引く始末。おいおい、これじゃ歩くのと変わらないじゃねーか。本来なら1時間で着くところをハルウララ君はたっぷり1時間半以上かけて到着。
当初の予定ではロンボク寺の招待所に泊まる予定だったが、どうやら観光客もベースキャンプに泊まれるとのこと。明日の早朝からエベレストを見るためにも予定変更してこちらに泊まることにした。
おっちゃんにそのことを伝えて、荷物と食料をとってくるためおれと大澤さんだけ馬車でロンボクへと引き返す。帰りはハルウララくんは使わなかったのでかなり快速だった。しかし今度は快速すぎた。下り坂でも遠慮なくすっとばしていくもんだから振動直撃。内臓・関節・腰と、あっちこっちが痛くなる。同じ車でもランクルとはサスペンションの有無でこうも違うものか・・・
しかし戻ったものの問題発生。どうやら夜になったので馬車営業のボスである公安の人間が帰ってしまったらしく、彼の許可なく馬車は出せないというのだ。おそらく違反がばれたらそれなりの罰則があるのだろう。しかも雨まで降り出してきた。しかしここは大澤さんの語学力で悪状況回避。賄賂を払ってなんとか馬車を出してもらえることになった。ふー、助かったー。おれだけだったら回避できた自信はないっす。助かりましたありがとう。
ところが馬車に乗ったは乗ったでまた問題が。一応ビニールシートでほろはついているものの、強くなってきた雨がようしゃなく馬車の中に入り込んでくる。あっという間にずぶぬれ。さらには途中で雨がミゾレ交じりになってきた。このとき気温は5℃。この寒さで雨に打たれるって、おい。凍えた。後半は会話をする気力も失せ、二人でひたすら寒さに耐える。
テントの中は電球はついていた。どうやら昼に発電した太陽電池をバイク用のバッテリーに貯めておいて、それを使っているみたいだ。チベットの小さな村にはいろんな所でソーラーパネルが見ることができて、エネルギーを勉強してるおれにとってはなかなか興味深い。さらにこのテントではストーブの燃料も木や灯油ではなく山羊やヤクの糞を使っている。話は聞いていたが、実際に使っているのは始めてみた。バイオマス燃料か。おもしろいなー
お菓子をつまみつつ、お茶を飲みながら遅くまで下らない話をする。テントの中にはビールもあったが、さすがに高度5700mでビールを飲むのはちょっとね。あっという間に体がおかしくなりそうだ。
ストーブが消えてしまうとテントの中とはいえ寒い。ラサでレンタルしてきたダウンジャケットを着て、同じくラサで購入したタイツをパンツの下に履いて、毛布を2枚かけて就寝。チャンスは明日の朝しかない。頼む、エベレスト見えてくれ。