一応6時起床も夕べは眠りがものすごく浅く、何回も目が覚めてしまった。みんなもそうだったらしく、おそらくこの寒さと酸素の薄さのせいだろう。何回か夢を見たが、すべてエベレストが見れないというものだった。うーむ、正夢にはなるまいな。
しかし残念ながら外に出てみると夢の通り、エベレストの周りは厚い雲で覆われていた・・・雲は少しずつ動いていたので、一瞬でも全景が見えるチャンスを見逃すまいと極寒の中で震えながら耐えて待つ。
2時間ほど粘るが風が舞ってしまって、晴れそうかと思いきや別の雲に覆われてしまい一向にエベレストはその姿を見せてくれない。おっちゃんに10時までにはロンボクに戻ってくるように言われていたので、刻々とリミットが迫る。その間、朝ごはんにリンゴを丸かじりして、アンモナイトの化石の値段交渉したりする。このあたりは昔は海なので、化石がワンサカとれるらしい。日本では考えられないような値段の化石がテントの中に無造作に転がっている。荷物にならない程度の小さなアンモナイトと三葉虫の化石を4個、5〜10元(75〜150円)ほどで購入。これはいいお土産買えたな。
太陽は出てきたものの、依然としてエベレストは雲の中。時間は10時を回ってしまったのでやむなく出発することに(すでに時間オーバー)。ここで、ベースキャンプにある郵便局が開いているのを発見。富士山の山頂のように、ここにもなんと高度5300mの郵便局があるのです。これは試してみるしかねえと思い、みんなで急いで絵葉書に一筆。全部まとめて19元。これまたおもしろい。(ちなみに葉書が着いたのは3週間後でした)
と、感動に浸っているのもつかの間、おっちゃんに言われていた10時はとっくに過ぎてしまい、11時になろうとしていた。ロンボクまで徒歩では2時間、馬車はこちら側にはない。うーむ・・・。と、キャンプのチベット人に「バイクで送っていってやるよ」と持ちかけられる。かなり焦っていたので考える間もなく20元で交渉成立。これなら10分で着ける。
幸いにして断トツ一番乗りで無事にロンボクに戻ってくることができた。久しぶりに人間をグーで殴りたいと心底思った。
帰りは来た道をひたすら戻る。昨日はラツェから来たのだが、おっちゃんの提案で今日はロンボクから一気にシガツェまで行ってしまうことに。かなりの距離だけど大丈夫なのかな。
ところがシガツェはまだまだだと言うのに、悪い予感が的中、日が暮れて真っ暗になってしまった。時折ある村の小さな明かり以外は街灯なんぞは全くないので、ライトの照らす光以外は本当の真っ暗闇の中を進む。
行きでは干上がった川の中を突き進んだりしたのだが、夕べの雨のせいで川には水が流れている。そしてその川に突っ込むおっちゃん。おいおい、大丈夫か・・・道ではないのでどこを進んだらいいのか分からない上に、このランクルのライト程度では目指す先まで光が届かない。ここはさすがにみんな不安で、車の中も沈黙状態。
しかしやはりおっちゃんはプロだった。見えない道でも足元さえ分かれば進行方向がつかめるらしい。芸術的なハンドルさばきで川の深みを避けていく。無事に道路にリカバリーすることができた。これには一堂拍手。すげえ。
シガツェに着いたのは12時近く。おっちゃんの紹介でちょっと豪華なホテルに格安でチェックイン。ようやく晩御飯にもありつけた。さらにさらに、念願のシャワーも浴びることができた。4日ぶりのシャワーは感動的だった。ダブで洗顔したら顔がツルツルに。おれの顔ってほんとはけっこうツルツルだったんだな。
日本と似たような健康器具の通販の番組を見つつ、ふかふかのベッドに入り込む。弾力があって湿っていない枕。感動。山手線ゲームで朝青龍の物まねとかさせられつつ就寝。最高の一日だった。