【タイトル背景】 2021年3月17日(水)
脇野沢・牛の首公園のフクジュソウ。
今年は暖冬だった去年に比べて10日ほど春が遅いようでしたが、ここにきて急に暖かくなりました。
最近は、ブログの更新をサボっており、コロナ禍において動画編集や画像加工を少し勉強し、専らYoutubeで下北紹介をしています。福寿草を中心とした「春の兆し」は、以下にアップしています。
https://youtu.be/dX-vcirJdJ0
Youtubeで「しもきたさいはて」と検索頂ければ、いくつか習作を見ることができます。
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2020年春は世界中がコロナ禍で大変でした。下北半島では2020/06/01まで感染者の報告はありませんが、緊急事態宣言が全国に展開され、山歩きも自粛を続けたため、『春の爆発』とも称される花の競演を実際に楽しむことは出来ませんでした。パソコン上でここ2年間に撮り溜めたファイルを見返して来年の作戦を練ったところです。とはいえサイトの近くを車で通る用事があった時に、ほんの短時間“コッソリ”覗いてくるということは『自然の保全の一環』と理由付けして行ってました。
なお、昨年・一昨年と狙って山を彷徨ってましたが、結局辿り着けなかった憧れのヒバ林の妖精;『ヒメホテイラン』と『コアツモリソウ』については、今年もお目にかかるのは無理かなと“師匠筋”の方に嘆いたところ、『山をチェックする時のついでに一緒に来ればいいヨ』と言って戴き、そのお言葉に甘えることになりました。
5月上旬に師匠ともう一人の”お弟子さん”と3人で恐山山地のヒバとブナの混生林;北に面した斜面にはまだ雪も一部に残っていました;で”ヒメホテイラン“の現物を初めて目にしました。また、その周囲にもう2週間ほどすると咲くという”コアツモリソウ“についても『これだヨ』と教えて戴き、特徴のある葉を示して戴いたわけです。なお、師匠曰く、盗掘が多くてこれらも昔に比べ本当に少なくなったので、駐車する場所も現場とは遠いところに敢えて置いて(山菜採りの人達が普通に車を置くような場所)、遠回りをして現場にくるということをしているとのこと。このことをその後のコアツモリソウ撮影の時には早速実践させて頂きました。
それら2種の山野草含め、この2ヶ月間に撮ったいつもの花を含めてコッソリご紹介。
1)
ミズバショウ Lysichiton
camtschatcensis
オモダカ目サトイモ科ミズバショウ属
4月上旬 田名部低地湿地
2) ヒメリュウキンカ Ranunculus ficaria L
4月上旬 田名部低地湿地
3) ミヤマエンレイソウ Trillium tschonoskii Maxim.
4月下旬 田名部低地湿地
4) フッキソウ Pachysandra terminalis
4月下旬 田名部低地湿地
5) シラネアオイ(右) Glaucidium palmatum カタクリ(白花)(左)Erythronium japonicum
(右)キンポウゲ目キンポウゲ科シラネアオイ属
(左)ユリ目ユリ科カタクリ属
5月上旬 下北半島西海岸
6) ヒメホテイラン Calypso bulbosa
5月上旬 恐山山地東部(標高300~400m)
7) イチヨウラン Dactylostalix ringens
5月中旬 恐山山地東部(標高300~400m)
8) ノビネチドリ Neolindleya camtschatica
5月下旬 恐山山地西部(標高100~200m)
9) サルメンエビネ Calanthe tricarinata
5月下旬 恐山山地西部(標高100~200m)
10) マイヅルソウ Maianthemum dilatatum
5月中旬 恐山山地東部(標高50~100m)
11) ユキザサ Maianthemum japonicum
5月下旬 恐山山地西部(標高100~200m)
12) チゴユリ Disporum smilacinum
5月中旬 恐山山地東部(標高50~100m)
13) ヒトリシズカ Chloranthus japonicus
5月下旬 恐山山地西部(標高100~200m)
14) フタリシズカ Chloranthus serratus
5月中旬 恐山山地東部(標高50~100m)
15) ササバギンラン Cephalanthera longibracteata
5月下旬 恐山山地東部(標高50~100m)
16) コアツモリソウ Cypripedium debile
キジカクシ目ラン科アツモリソウ属5月下旬 恐山山地東部(標高300~400m)
17) クマガイソウ Cypripedium japonicum
5月下旬 恐山山地西部(標高100~200m)
18) サクラソウ Primula sieboldii
5月下旬 恐山山地東部(標高50~100m)
19) 番外編 クマの杉の皮剥ぎとキバのあと クマさんもお腹を減らしているみたいです。近くにホヤホヤのウン〇あり。
※ 外出はほぼずーっと自粛しており、市内のアパートから車でほんの片道30分位のところでサッと行ってサッと帰ってきたものです。下北半島の山野草;ずいぶん少なくなったと聞きますが、まだ十分楽しめます。
この貴重な自然は大事にしたいものです。