先日、NHK・BSのニッポン印象派で『れんげ草』と題した回が放送されました。鹿児島県姶良市にある里山の谷奥の春のレンゲ畑の長閑な風景等を映像化したものでした。
その冒頭にすんくじらという私にとっては初耳のしかし妙に興味をひく言葉が紹介されました。
このすんくじらとは、鹿児島弁で隅っこ、どん詰まり、最果てという意味があるとのこと。
オ~っ、さすが日本の南端;鹿児島には最果てという意味の言葉があるんだ・・でもなんとなくノンビリした感じで、愛嬌があり、温かみがある言葉だなァとの印象を受けました。
この地方では、どん詰まり・最果ての向こうにホンワカした異界があるということなのだろうか。
一方、北の最果てには、一般的にやはり厳しいイメージがつきまといます。私などむしろそれに憧れを抱いているクチです。
下北には日本の最北端、最西端とかの地理的な限界点というものはありません。しかし多くの人達がイメージする『最果て』ということばには、地理的な意味よりもむしろ歴史的・文化的そして精神的な意味での最果てにより関心があり、魅かれるのではないでしょうか。
そして下北半島の各所はそのような人々が求める最果てのイメージに叶っていると思うのは、私だけではないでしょう。
定番;尻屋崎・本州最涯地の石碑あり
大間は本州最北端なのですが、函館にも近くマグロも有名。冬でも明るい
こちらは泣く子も黙る精神の最果て;恐山 写真の場所はどちらかといえばもう“向こう側”の世界
下の場所は人は住んでいません。現在、普通の人の足で行ける最果ての地;武士泊
武士泊海岸は円礫からなっています。海流の影響か外国の漂流ゴミが多く、人の手が入っていません。
雪が解け、藪が深くない春の一時期だけ立入ることが出来るルートの先端(現在の小生の最果て限界地点)
また東アジアは 極東・・Far East とも表されています。
だから日本の最果ては世界の最果てです。
下北の歴史的・文化的な最果てと精神的な最果ては、世界のそれらの最果てということなのでしょう。
・・で、ここに何があるか? それは皆さんご自身が確かめるのが良いでしょう。
アドバイスとしては1-2泊だけではなかなか分かりません。出来れば何度も何度も下北に来ていただき、また何回も恐山に詣でて感じて戴く必要があると思っています。
下北の人達は、例えコロナ下でも多くの人々がここを訪ねてくれることをお待ちしています。
今年の春はコロナ緊急事態宣言でアパートで“巣ごもり”。
写真の整理とともに何か下北のためになること出来ないかと考え・・
・💡!! ・・下北の歌・演歌風・・最果てを主題にしたそんな歌を作りたい・・・と思い、
夜オンライン飲み会等をしつつ曲想を練ったのですが全て先人が作った名曲風なもの。
自身の才能の無さを嘆きつつ当然ながら早々と諦めたのですが、最終的にそれに引導を渡したのが、地元むつ市大畑町出身のシンガーソングライター;ずれやまズレ子さんのおんなの九艘泊
ずれやまズレ子さん本人が九艘泊の北海岬下の公園で歌い踊っています。私が思う下北の最果てのイメージと地元出身ずれやまさんのイメージはほとんど同じです。最果てに近いところに住むには突き抜けた部分のところで笑いや冗談、ホンワカしたものが必須ということもメッセージなのでしょう。
これがあればもう新たに曲を作る必要はありません。
下北半島をテーマにした歌を語る時にこの歌は絶対に外せません!驚きました。
おんなの九艘泊 (クリックすれば YouTube に飛びます)