久々にエロじゃない感想書きます。

TSさんの作品はいつも面白いんですが、今回思った以上に面白すぎたので。

SnapCrab_久遠の彼方_2020-5-15_22-59-22_No-00

(多分仮タイトル画面)

シナリオ重視となったOtoZから昴の騎士、(新説)魔法少女、 闇鍋企画、Heartiumとどれも大好きなんだけど、
今回の久遠の彼方にハマったのは最速といっても間違いない。

OtoZはプレイし終わってじわじわと。昴はプロキオンが再登場したあたりかな。
魔法少女は言わずもがな唯があれこれしちゃう21話付近で、闇鍋企画も20話ぐらいかな。
Heartiumは敵将軍やスピーナがどんどん登場してきた15話あたりだった気がする。

そして久遠の彼方は10話。完全にやられた。こんな初手からめちゃくちゃ面白いだなんて。

1~4話まではわりとのほほんとして、方向性がつかめてこなかったけど、5話でメリ/メルの兄妹対決で今作の方向性がはっきりと分かる。

SnapCrab_久遠の彼方_2020-5-17_21-3-42_No-00

話はアクセル全開じゃないけど作品の核が見えてきて、ここでガチっとピースがはまっていく感じがした。

それまでのキャラクターも、毒がなくて少し刺激足りなかったんだけどメリが凄く情緒不安定かつ狂暴で、TSさんのこれまでの人気キャラ立ちを彷彿させるような作りしていてのめり込んでゆく……。
ほんとこういうワガママなんだけど憎めず可愛いキャラ作るのうまいよね先生ェ……。


話は進み、きっかけはシロをたまたま見つけて各地に飛ばした……なのにこれがどんどん悪い方向へ行って不穏な空気を漂わせていく。
話の流れがありきたりじゃないから、ここらへんから予測ができない。

メリ/メルはわりとベターエンドで終わっただけに6話から徐々に嫌な雰囲気を纏ってゆく。

その象徴たる人物がこのファーブルトン辺境伯。

SnapCrab_久遠の彼方_2020-5-17_21-22-43_No-00

本作屈指の名言メーカーにしてお話を面白くしてくれるおっさんである。

とにかく戦争がしたい!領土を広げたい! と強引に進めてゆくやり手は6人も妻がいて30人の子供がいるとはおったまげたなぁ……。
でもこのおっさんがほんと良いキャラしていて、典型的な中世の英雄を完璧に体現したかのような言動は見てて清々しくなるほど。

それでいて数々の台詞に知性を感じさせ、『英雄』たる説得力を持たせているのだ。

一方で残されたシュナにはザッハというめちゃくちゃカッコイイ救いの神が現れる。

SnapCrab_久遠の彼方_2020-5-17_21-15-10_No-00

いやさ、僕はTSさんの作品10年以上プレイするけどさ、この男は過去最高にかっこいいかもしれない。
ザッハの夢女になるお姉さま方絶対いるよ……誰かプレイして………。

乙女心トレースして解説するけどザッハってさ

・真面目な顔がすごくかっこいい
・顔がいい
・笑顔が凄く良くてギャップ萌え
・シュナと同衾しても手を出さない溢れるばかりの理性
・理性溢れるけどイイ女に対しては軽口を叩く
・でもマント貸したり凄く気を使ってくれる(なんだこの男、神か?)
・顔がいい
・作中屈指の頭脳派。かなり頭の回転早い。
・魔法の使い方が最高にクール。名乗口上カッコ良すぎじゃん……。
・育ちが良い。
・顔がいい
・誰にでも平等なわけではない(オペラにはオペラ相応の扱いだったり)
・平等ではない=大事な相手はちゃんと選ぶ=女性はこういうところが嬉しい

まだまだありそうなんだけど、僕は今とても驚いてる。
乙女ゲーにもこんな完成された男そうそうおらんよ……なんか一人だけスパダリだよ……。

そんなこんなで6話からもうかなり楽しくプレイしています。

すると今度はファーブルトンの子供たちというのが次々に登場するじゃありませんか。

SnapCrab_久遠の彼方_2020-5-19_0-25-46_No-00

SnapCrab_久遠の彼方_2020-5-17_22-32-15_No-00

https://twitter.com/ts_tassan/status/1238143284087640064

ここらへんからもう僕の頭はおかしくなってきています。

ただでさえ単体でも強烈なおっさんの子供たちですよ。

これは大変なことです。だってファミリーとしての組織が構成されてるってことはひとりの魅力が重なったり関係性が濃くなったりするとファミリー総体としての魅力が膨れ上がってくるのです。

彼らが出てきたころに僕は頭を抱えて「あー、やばいわこれ絶対好きになっちゃうやつじゃんこれ……」と地獄のミサワをする他ありませんでした。

彼らが登場するパートはどれも読んでて楽しく、ここら辺から「あれ、このゲームのタイトルって何だったっけ……?」と困惑を隠せずにいました。

7~9話は完全に彼らが主役たち+それまでのキャラを食っていたように思います。

しかも何が良いって、ファーブルトンが戦争大好き寝首かいちゃうぞな策謀家だから敵か味方がいまいち分からないんですよね。

これもまた本作を象徴するかのような構成で、善悪二元論ではないキャラクターたちが揃ってきていて、だからこそ先が読めないんですね。

序盤で10話ではまったと書いてますが嘘つきました。この時点でかなりドハマりしてますねこれ。


さて、本作はいろいろと勢力や思惑が渦巻きすぎていて各々が誰の味方なのか、というのを考えるのが非常に楽しいのです。

ちょっと整理するとこんな感じ?

【脱トウガ】クオン、カナタ、ハナヅキ、アシュレー、ジャレビ
 【メリ一向】メリ、ミルフィーユ、マカロ
【ソルティ】パーキン、ラドゥ
【非正規ソルティ】ザッハ、オペラ
【コクト】ファーブルトン、ハルヴァ
 【オーギス派】オーギス、トゥルン
   アシュレー(どっちにしよう……)
 【ロクム派】ロクム、キュネフ
【アスパパファミリー】アスパパ、発勁おばさん、カラクム、フェンネル
 【カルディナ】ニッキー
 【流れで】シロ

この整理表もそこまで正しくなくて、何かあればまたすぐ変わるかもしれないという流動性。

う、巧い……群像劇として巧すぎるよ……。

ここまで勢力がぐちゃぐちゃしているのって、過去作だと闇鍋企画が最も近いですが、今回はそれを上回るかのような混沌具合。
枠に囚われてなくて、完全にキャラクターに任せているような感じ……素晴らしい……。
だからこそこっから先どういう展開なのかが読めないんだよ。(n回目)

そんなこんなでカルディナの策略に感心し、いよいよTSさんが「頑張った」と呟いていた10話に到達したのです。
(プレイし始めたのはそのツイートが興味の切っ掛け)


===========================


ここから酷いネタバレが入ります


===========================


あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ここで久遠の彼方たる所以……主人公が主人公し始めた……。

完全にファーブルトンファミリーの話じゃん……と思い始めていた矢先にこれですよ……これは話づくり巧すぎる。

てかそれまでのアクション、特にサンダーユナイトかっこいいとか思ってたらクオンの「ヴェル・ダンド」がカッコよすぎて極め付きは「ルールオブゴッド」……(昇天)

カタルシスやべー………。

クオンのパワーアップ伏線っていくつもあったけど、シリウスとか千代子のように終盤になってから……って思ってたらここで一気に上げてきてラスボス候補であるパパを仕留めかけるというテンションあげあげ。

最弱レベルだった主人公がいきなり魔王ですよ。なろう系もびっくりだけどなろうっぽくないのはそれまでクオンが中途半端だった時期が長く、伏線も貼られ、何よりこれまで増えてきた仲間が一気に消えたからだよね。

普通のSRPGではこんなこと絶対やりません。
せっせと育ててきたキャラたちが一気に離脱し、最終的に誰が味方になってくれるか分からない状態。

ある種のプレイヤーへの裏切り行為ですが、僕から言わせれば「面白い裏切りは正義」に尽きます。

まだ10話という全体の3分の1ぐらいにしか満たないラインでここまでやるとは思ってなくて、作者の掌でころころと上手いこと転がされて気持ちよすぎる……。

いやー、ありがとうTSさん。10話にして最高の体験だった……。



あとはちょっとキャラごとに短評。


◆クオン

最初はあざとい美少年とだけ思ってたけど、10話になってそれが逆転。

無害な美少年が、有害かもしれない恐怖の美少年(魔王)になってしまった瞬間を見た……。
こんな可愛い美少年にこんな過酷な運命辿らせるなんて、TSさん良い趣味してますね……。

多分、というよりほぼ間違いなく僕はこの主人公を大好きになってしまうと思う。
そう思わせるだけの確信を10話で得てます。


◆カナタ

ブラコンお姉ちゃんだと思ってたけどファーブルトン出てきてから結構つらい目に合ってる気がする。


◆ハナヅキママ

「衆人観衆の前で……ッ!」

本当に可哀想。

いや、だってこれさ、実質さ

「あなたを倒します!」
「こっち来いよ」
「駄目です!倒します!」
「でもお前俺とエッチしたじゃん」
「衆人観衆の前で……ッ!」

本当に可哀想……。

でもサンダーユナイトはほんとにかっこよかったよ。

しかし、僕はハナヅキママがカルディナにあそこまでジェラシーむき出しにされてるの見ると、
彼女がアスパパへの愛を捨てきれていないのは明らかな訳で……。

そういったところが、髪と目が父親そっくりなクオンを溺愛する理由なのかもね。


◆アスパパ

カルディナにいろいろ策を練らせたはいいものの彼は本当は何がしたかったのか。

『クオンを魔王として目覚めさせたかった』

ってのが一番にあるんだろうけど、じゃあそれって他の場所ではできなかったのか……?
という疑問があったんだが、最初はハナヅキを勧誘していたから直接コンタクトを取りたかったのかもしれない。
それでいて万の軍勢を恐れいたので、結構限定的な条件でしか実現できないことだったのかも。

・クオンをおびき寄せる
・カナタやハナヅキが出陣する

つまりファーブルトンが来ちゃったのは「来てもなんとかできるけどついてきてしまった」ぐらいの気持ちなのか?

ハナヅキが来なかったので予定を変更して夜の営みを暴露するという非道な行いをしたのは笑ったが、彼の望みは『クオンを魔王として迎い入れる』というのがあるからああいう作戦になったのかもしれない。

ステータスや攻撃が明らかにラスボスのそれだけど、彼自身の思想はそこまで敵意を感じないし、かといって味方になるようなステータスでもない(メタ発想)だから今後どうするのだろう……うーん、うーん……。

クオンたちがアスパパに敵対する理由がなさすぎる……。

それにしても息子が時間操作したときの喜びようったらほんとに無邪気である。めっちゃ嬉しそう。


◆ピュレ

お 前 も ア ス パ パ を 愛 し て い た ん だ ろ う

最初は気づかなかったけどこの女(32)、かなり業が深くないですか。
アスパパ登場したときになんか驚いていて、シロが出てきたときにアスパパが「ピュレの子か!」発言。

あ、あ~~~~~………あんた……

あんたクオンのことをあんだけ可愛がっていたのはそういうことか~~~~~~~~!!!!

完全に重ねてるじゃんこれ! 好きな男の遺伝子本能的にかぎ取ってるよこの女!
衣装もいやらしいしやっぱりエルフは淫乱なのかもしれない。(失礼)


◆メリ

情緒不安定重度ブラコン短気可愛い。

もう僕は抗えません。TSさんの作るこういう子がどうしようもなく好きになっちゃうんです。

メリさん、積極的にクオンのことを誘惑してますが明らかに別の意図があるよねこれ。
エッチすることをそこまで特別視してないっていうか、この子なんつーか自分の感情をどこか客観的にとらえているかのような危うさも持っている気がする。

なんとなくクオンの味方になってくれそうに思えるけど、今後どう動くんだろうか謎。



◆ザッハ

もう語り尽してしまった。かっこよすぎる。


◆オペラ

毎回恒例のクソシスター枠である。

リリーやセプカがめっちゃ良いシスター(ヒール)枠だっただけに、久々に来てしまったぜぇ……感。



◆パーキン

いかにも噛ませて小物みたいな見た目と登場の仕方をしておきながら作中屈指の常識人である。

しかも最初はカナタの婚約者としてきたのにいつの間にかクオンの方が距離近いよね君……。

頭の回転も能力も、あらゆる面で中の上である彼はTSさんからも基準として据えられてるのは笑う。

でも王子なのにクオンを逃がしてくれたり、なんだかんだで社会常識を持つ反面、自身の目で見た人物を信じる判断力を持っているというやっぱり常識人である。


◆シュナ

申し訳ないが君はザッハと結ばれた方が絶対似合う。

クオンは候補多すぎて難しいし、ザッハとシュナってすげー美男美女だから絵になるのよね……。

互いのユニークスキルも狙ったかのような相性の良さ。

没落貴族と貧乏貴族という組み合わせもなんかピッタリだし、ありとあらゆる要素がこの2人を結びつけているようにしか思えないぞ。

ほんとお似合いだぞ。結構死亡フラグ乱立している本作の中では数少ないハッピーエンドが見えているようなキャラでもある。



◆ファーブルトン

名言製造機のおっさん。

彼は本作終わってから語りたいな。



◆ロクム

可哀想。

もうこんなん可哀想なの目に見えてるじゃん……。

アシュレーには厳しいけど傲慢でもなく、父の背中を見る努力家。

強いし、指揮力も悪くない。ただ父が望むハードルが高すぎるだけなのだ……。

魔法覚えて3か月の弟に継承権1位をはく奪されるって可哀想にも程がある。
ファーブルトンさん、明らかにロクムじゃ自分と並べないって見限っての行動じゃんそれ……。

でもそういうところがなんか愛おしいよ兄さん。


◆ハルヴァ

キャラデザが良すぎる。

大食らいでオナラが大きいってマジですか?この見た目で?

初登場時は少し脆い真面目っ子だったのにだんだんと周りに毒されてる気もする。

早くドラゴンに乗ったハルヴァが使いたいよ~。


◆トゥルン

キャラデザが良すぎる。

見た瞬間の「あ、このキャラ絶対人気だ」オーラが凄い。

のらりくらりとしてるけど、あらゆる性格、言動が人気要素でしかない。

ザッハ、シュナと並んでS級重要戦略キャラ。
しばらくトゥルン使えそうにないの辛すぎる……。



◆オーギス&アシュレー

個人的にこの2人はHeartiumでのヤンニック&シュティ枠だと思ってる。

どちらかを語るとき、一方を欠かせない。そんな存在。

オーギス15歳美少年。アシュレー20歳ロリ巨乳。

え、このビジュアルでアシュレーの方がお姉さんですか?でも立場はオーギスの方が上?5歳も離れてるの?ほんとに??????

なんだよこれ新感覚オネショタの幕開けかよクッソ萌えるんだが……。

しかもアシュレー、ほんとうに仕事ができないポンコツで、ロクムも苦心しながら叱ってるんだけど……うっ、うっ……ってなってしまうじゃんこんなの……。

真面目に本作は『魔法が全て』な世界観の中でアシュレーは肩身の狭い思いをしている。
クオンもそうだったのだが今では最強の魔法を扱う存在になってしまったので、新しい秩序で救われる存在とは少しずれてくる。

だからこそアシュレーの存在ってかなり重要で、彼女が救われるとき、真の意味でハッピーエンドを迎えるのかなぁと思った。

オーギスって、かなり分析力が高くて頭いいし、人によってはかなりドライな面を見せているんだけど、アシュレーに対してだけはすごく優しい。
このギャップが……な……もう、尊い……。

今後の行方が一番気になるペアです。
最初はオーギスとトゥルンでオネショタかと思ったけど違ったね。こんな新感覚オネショタ見せてくるなんて流石TSさんだぜ。



まとめると

沼:オーギス+アシュレー
超好き:ザッハ、メリ、ファーブルトンファミリー
かなり好き:トゥルン、ハルヴァ
好き:クオン、アスパパ
じわじわ来てる:「衆人観衆の前で……ッ!」


終わり。