楽曲の感想があると嬉しいとの声もあり書いてみました。
そもそも曲の感想って難しいんですよね。

どう書けばいいのかわからないし、シナリオを褒めてるのかの線引が曖昧になってしまう。
こういうゲームの線引がBGMは物語との相乗効果があるのですが、今回はひとつひとつの楽曲に対して、その時感じた感情を書いてみようと思います。 


・ 三国の夜
これが流れる時って悲しい展開なんだけど、この曲があってその悲しさが何倍にも増幅される。
タイトルと同じ三国の夜はもちろんだが、最後にハルカが死んでしまうときに流れたのがまた印象的。
これって何を意味してるのかっていうと、まさしく自分がした行いが自分に返ってくる因果そのものなんですよね……。
同じ曲ゆえに、感じるもの。それはこの三国の夜が印象的な曲じゃなきゃ決して成せなかった構成演出です。
もうこの曲聴くだけでハルカの悲しみの感情が伝わってくるんですよ。
殺したくない人を殺した悲しみ、その因果を自ら受け入れなければいけないという悲しみ。

ハルカが死ぬのは一見唐突だが、この三国の夜があるからこそ、受け入れざるを得なくなってしまう。


・アリミア
アリミアの曲調はグレリアも含めて『和』を感じます。
これはフバーラインという国の雰囲気をそのまま体現しており、物悲しさと静かさを併せ持ったアリミアの曲がまた『フバーライン』という国風そのものを形作っている。

特に印象的なのは涙を流すクライデンのシーン。
唯一彼が見せた「哀」の感情であり、その悲しみが曲とともに伝わってくる。


・ シアセット
最初の難関であるシアセットとの対峙。
決してスピーディではなく、重々しく、ゆったりとした曲調。けれども感じる死神の鎌のような威圧感。
この曲を聴いて感じたのは、常に喉元に刃をつきつけられる感覚です。
そのマップの初見での難しさはもちろんですが、死神たちの足音が馬の蹄の音に成り代わって向かってくる様相が印象的。
じわじわと迫ってくるように感じるこの曲は、まさにフェクテン率いるシアセットを象徴する曲でした。


・スカイリード
グレイメルカで感動するところはいくつかあります。
まず最初に1章終盤でのクナタ、カタリの最後。
そして次に来るのがこの、スカイリードが流れる瞬間です。

スカイリードはデミライトの意地で作られた部隊であり、ウィラが必ずデミライトを守り通すと決意して作られた部隊でもあります。
ウィラはデミライドが悪いのを分かっていてなお、彼を愛おしく想い、忠義に尽くす。
ゆえに、このスカイリードの曲で感じたのはウィラの決意と悲壮なのです。

またこのスカイリード部隊は飛行部隊であり、大空を駆け巡るのですが、その壮大なスケール感が曲として伝わってくるのがまた感動を呼び起こす。
初聴で曲のサビ部分に入った時は、あまりにもの感動でシミュレーションパートを進める手が止まったほどです。
果たしてこの部隊を倒していいものなのかと。
その高潔さは、この部隊を倒したくないと思わせ、この曲をずっと聴いていたいと思うほどなのです。


・帝国史
最後のエンディング曲。
まさしく「走馬灯」という言葉がふさわしい曲調です。
これまで積み重ねてきた出来事、人物が想起され、グレイメルカという作品全体の深さを感じるに相応しい曲です。
割りとまじで、これ聴きながら書いてるだけでも泣きそうになってくる……。


・デト家・バトル
○○・バトル系は、戦闘自体がすぐ終わってしまいがちで全て聞くことは少ないのですが全部聴いてみると実は後半がとても良い曲が多いです。
このデト家・バトルもそのひとつ。

デト家ってほんと不思議な存在で、とにかく高貴なんですよね。誇り高き王族とでもいうべきか。
サビのメロディがそんな高貴さを表現していてぜひとも通して一回聴いて欲しいです。


・マテル・バトル
彼女の称号はヒロイン。
なにげにフェクテンを一途に追い続ける乙女なんですよ。
多くの人を殺していても、彼女の根幹はその実直さであり、その歪みのない真っ直ぐな性格を象徴しているような曲調なのがこれ。


・フェクテン・バトル
やはりグレイメルカにおいて最も圧倒的に思えた敵はといえば、フェクテンを挙げます。
最初の出だしからその強大さを魅せつけるような入りだし、けれどもその後に流れる曲調はどこか静けさを感じる。
まさしくフェクテンそのものを表すような曲です。一見大きく見えるがその内面は複雑で静かであるというのを表現しきっています。


・ウィラ・バトル
スカイリードがウィラの悲壮を表した曲であれば、これはウィラの力強さを表してると感じます。
軽々と斧を振るう巨漢の女、それがウィラという部隊長です。
出だしの軽やかさは飛び回るスカイリードとしての彼女を、そして後半での太鼓がドンドンとなる様はまさに彼女の力を表しているようでした。


・ジェライ・バトル
ジェライは口数が少ないのですが、その帝国を守るという意思の硬さが印象的です。
これ聴いてると、本当に彼が敵なのか分からなくなるんですよ。
そのまさに誇り高き軍人であり、仕事人。それは決して悪役などではなく、譲れぬ想いを持つだけの人間。
その意志の強さを象徴したかのような曲ですが、これは口数が少ないジェライに代わって彼の想いを代弁してくれているかのようでした。


・グレリア・バトル
通しで聴いてみて最も気に入った曲です。
最初の重々しい雰囲気から一点、サビでは華麗なる笛の音色がすばらしいです。
まさに「和」を感じるフバーラインの面々におけるテーマ曲。
重さを和を体現している素晴らしい曲です。


・クライデン・バトル
グライデンって一歩間違えればぽっと出のラスボスなんですよ。
けれどもそうはならなかったのは彼の重い決心と、憎悪があるからです。
けれどもその憎悪の根源もまた、グレイメルカから始まっており、その彼がグレイメルカを使うのがまた皮肉。
彼は重圧というスキルを持っていますが、この曲から感じるのはまさにそれ。
すさまじいまでの重圧感があり、スキルが発動するときの盛り上がり方が半端じゃない。


・譲れぬ想いを守るためA
賞も受賞したこの曲ですが、壮大感がすさまじい。
感じるのはやはり、規模感なのです。
大勢の人がいて、演奏している様子。オーケストラだからこそ感じる壮大感。

それがまた、大群と大群がぶつかる戦争のテーマ曲として恐ろしいまでにマッチしている。
ふと、この曲だけを聴いて目を閉じると、平野で戦うハルカたちの映像が姿が浮かんでくるようです。


・レムス
すごく悍ましさを感じます。レムスは本当に認めてはいけない殺戮部隊で、歪なのです。
その歪さを完璧に表現している曲です。


・グレリア
僕がグレイメルカをここまで好きになった理由は、間違いなくこのグレリアがあったからでしょう。
グレリアはグレイメルカがあったことで完成し、グレイメルカはグレリアがあったことで完成している。
僕が最も感動した瞬間は、まさしくあの地獄の扉でこのグレリアが流れた瞬間です。

最初にクナタ、カタリが雨の中を走っているときに流れたのがこのグレリアです。
フバーラインの2人が、帝国へ向けて。グレイメルカの復讐として。
そしてまた、地獄の扉でフバーラインの双子が、帝国へ向かってくる。グレイメルカの復讐として。
曲のカッコよさと相まって、聴いた瞬間の感動はもう形容しがたいほどでした。
全てが繰り返されてしまっている。彼らの恨みを解消せねば、また繰り返されるのだと。

因果。端的にこの言葉でしか形容できない。だからこそ、一つの言葉で集約されているからこそ、この曲の意味が重い。

使い方を含めて本当にすごい曲です。そこで初めて理解できる「グレイメルカ」がタイトルになった理由も、双子が登場した理由も、全て全てこの曲に紐解かれていくカタルシスはあまりにも大きすぎる。



以上、特に気に入った曲の感想となりました。