2009年01月15日

沙漠の国の「ザ・接待」

 アラビア半島最大の国、サウジアラビア。世界でも一、二を争う産油国では、どんな風に外国人をもてなすのかというと……。

 一番お手軽なところでは、沙漠のテントでリラックス、だろうか。移動式テントにカーペットを敷き詰め、床座でシーシャパイフ(水タバコ)を吸ったり、デーツ(ナツメヤシの実)を食べたり、アラビアコーヒーを飲んだり。大掛かりなものになると、ホテルやレストランのケータリング部隊が食卓を設え、コックや茶坊主(給仕係)まで引き連れて大勢のお客を招待という場合もある。冬場は、鷹狩りが目的だったりして、鷹と鷹匠も同行するのだ。行きも帰りも、我がニッポンの最高級四輪駆動車がアシとなるのは言うまでもない。

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プリンスが接待用に準備した、大型特設テント




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これだけ大きいテントの中なら、テーブル席でもいけそう




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鷹狩り用のファルカン。普段は別宅で待機








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接待係の茶坊主君。お猪口のような小さいカップに、香しいアラビアコーヒーを注いでくれる








 日中の気温が軽く50度ほどに上がってしまう夏の間は、酷暑の沙漠へ繰り出すなんてことはせず、エアコンの効いた邸宅、別宅へのご招待が中心になる。デーツを食べたり、アラビアコーヒーを飲んだり、シーシャを吸ったりと、概ね内容は沙漠と同じようなものだったりするのだが、ハリウッドの豪邸も真っ青というサウジ人の住宅(というよりは御殿?)、なかには室内プール付きの家もあり、小市民的な筆者の想像とはかなり様子が違っている。


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知人の婚約披露パーティーに使われたのは、サウジ人宅の「玄関ホール」








 とある実業家の別宅を訪れる機会に恵まれたのだが、砂丘の続く広大な敷地の中心地には、沙漠なのに緑が生い茂っていた。近代的な住宅棟、遊牧民風テントの食事棟、伝統的日干しレンガ造りの茶室などがある。他にも、ラクダ、鹿など土着の動物に加え、キリンやホワイトタイガー、何百羽もの珍種の鳥類などが飼われた家庭内動物園があって驚いた。通常、大皿で出されるもてなしの料理は、この日のために屠った動物の煮込みが、サフランライスの上に乗っている。大切なお客には眼球が振る舞われるのだというだから、驚きは止まらない。


Sarai Sultan Farm - 2


沙漠の別宅にあるお茶室は、サウジの伝統的な建物




Sarai niku

これは何の肉だろう…と、一瞬固まってしまうダイナミックな大皿料理




 サウジでも、油田を持っているようなトップクラスのハイソな人々になると、「ボクのジェットで」というお誘いの下、アラビア半島にある世界最大の砂沙漠(すなさばく)、ルブアルハーリの石油プラントを見に行ったりするのだそうな。沙漠のまっただ中ではあるものの、四駆車で行くのさえ厳しく通行が制限されている地域。自家用ジェットで見学などというのは、限りなくヒミツっぽい匂いがするが、リヤドに赴任している欧米各国の大使や公使などは、このご招待を受けているのだという。


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リヤド郊外の沙漠には、赤い色の砂丘が広がる




 また、首相や大統領など国賓級招待客のリヤド訪問時には、サウジ版江戸村かと思うようなプリンス所有の私設テーマパークでの接待となる。サウジの伝統的建造物である城塞の中には、学校、住宅やその建設現場の様子、スーク(市場)などといった集落が再現され、古き良きサウジの暮らしぶりを人々が演じているのだから恐れ入る。


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プリンスの私設テーマパーク、入口ではラクダが勢揃いしてゲストをお出迎え




Sarai Aldriya 1



サウジの接待は、断然夜型が多い








 世界的な富豪でもあるサウジ人プリンスが、個人で初めてエアバス社の旅客機A380を購入してニュースになった2008年。翻って、2009年の年明け直前には、湾岸バブル経済の崩壊が報じられた。原油の価格が下がったとはいえ、まだまだ続くと予想される石油の需要。産油国のホスピタリティーもまた、しばらくは変わる事がないのだろう。


Sarai rakuda



ラクダに乗るのは、実は滅多にないチャンス








[海外書き人クラブ・郷らむなほみ・ビジネス]

kakibitoserai at 10:16世界の接待 | サウジアラビア この記事をクリップ!


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