柿ピー日記

ボケ防止

地球の放課後 第4巻 感想

ファントムという現象(生命体?)によって、ほとんどの人類(とその手の入った動物、いわゆる家畜、愛玩動物)が消された地球で、生き残った4人の男女(正史、早苗、八重子、杏南)による終末を、のほほんと描いた本作。

掲載紙上の方針(メディアミックスを中心とした近年では萌え路線を志向)や著者の嗜好(わりとエロイ)から、あまり一般受けはしないと思われる本作ではあるが、なかなかどうして地に足の着いたSFを展開させている。4巻では現象の謎の一端が、徐々にではあるが明かされる。ファントムによって消された、と思われていた人類が、消されたのではなく、ファントム内部に取り込まれることによって、平行宇宙に行っている可能性が浮上するのだ。

平行宇宙の存在の可能性を示すエピソードでは、生き残った4人のうちの1人杏南の飼い猫、ぼんきちが(おそらく平行宇宙から)再びこちらに戻ってくることで、更なる展開を予想させる。伏線の張り方も1巻から通じて、非常に丁寧でしっかりしたプロットによって破綻なく描かれている。また、ともするとシリアスになりがちな状況だが、残された4人のキャラ設定(各キャラの個別エピソードも豊富)と、筆者のやわらかいタッチの描写、終末という設定を充分に生かした(まさに放課後的な)ゆるい展開も織り交ぜることにより、ごくごく自然に物語に引き込まれる。舞台設定が、夏というのも大きいだろう。個人的には、著者が夏の設定にしたのは女性キャラに水着を着せたかったからだと思う。もちろん、それだけが狙いではないだろうが。

4巻で一際引き込まれたのが、AFTER19「地球でアイスクリーム」。既にインフラ等の崩壊した地球で唯一製肉を保管してある肉屋に焼肉パーティーを行った4人はそこで、救援自衛隊の残骸を発見する。残された、キャンプのテーブルに置いてあるビデオカメラに気付いた正史が、残されたフィルムから精肉が保管されている理由を知る。その中で、最後に残された自衛隊員の、おそらくそのフィルムをいつか誰かが見る、と信じて残した独白がある。
「もしあなたに守るべき人がいたら・・・全力で守ってほしい」
「あなたが守っていると思っている人からも、あなたは守られているのだから・・・」
年甲斐もなく目頭が熱くなった。人が生きるのに理由はないのかもしれないが、誰かの為、ましてやそれが自分にとって大切な人の為に生きれたら、それほど強く、全うな理由は他にない。何を為すか、ではなく誰と為すか。そして大切な人をどれだけ守れるか。一方的な守護ではなく、実はコインの表と裏のように、守ることで、また、自分自身も守られていることに気付けるか。

極限状態になったからこそ、その事実に気付いた自衛隊員を今更遅い、とは私は口が裂けても言えない。だから、せめて今、目の前にいる大切な人を、守ってあげて欲しいと思う。当たり前のようにある(いる)それは、いつか一瞬にして当たり前ではなくなるのだから。何年か前に教えられ、最近ではつい半年前に、あったことだ。築くは一生、壊すは一瞬。どうか、あなたがあなたの思う大切な人と、いつまでも大切な時間を過ごせますように。




総評
・著者はどうも足フェチのようだ、ローアングルが多い
・ぼんきち、でけぇ!
・正史がスーパーマンじゃなくて良かった・・・
地球の放課後 4 (チャンピオンREDコミックス)
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結婚式

忍び寄る敵に、必死に抗いポロシャツで出勤を試みる(スーツを着ない仕事しています)も、さぶいぼ立ててまで半袖にこだわるのは本末転倒、ということで私の短い夏は本日を持って終了した。既にお盆明けには、その気配は感じてはいたものの、見て見ぬふりを決め込み、松岡修三ばりに「あきらめんな!まだ夏だよ!まだいける!」などと必死に言い訳をし、半袖で夏気分を押し通してきた。しかし、加齢による体力(というか基礎体温)の衰えは如何ともしがたく、不本意ながらも秋の到来を認めざるを得ない。秋は夏を連れ去ってしまうので嫌いだ。

そんな秋晴れの10月1日、神奈川県は鎌倉にある鶴岡八幡宮へ行ってきた。DSCN0258
大学ゼミの友人の結婚式である。実に良い式だった。何が良いって、嫁さんが本当に綺麗だった。卒業後もゼミ生同士での飲み会を定期的に行っているのだが、友人が奥さんを連れてきたときは、おめでとうより先に、黒い感情が湧き出たのが何よりの証拠。大人ですから、おくびにも出しませんでしたが。おめでとう!と友人の肩を叩いた時に、グーだった気がしないでもない。DSCN0253
同じゼミ生だった、別の友人達も呼ばれており、出落ちを狙ってなのか、結婚した新郎がかつてしていたアフロ姿(友人はかぶりものだったが)で現れた時は30もとうに超えたこの友人の行く末を本気で心配したが、そいつも既に既婚者である。世の中不公平だ。ちなみに、新郎が祝詞を読むその瞬間に彼の視界に入る、という離れ業までやってのけ、新郎は見事に噴出していた。出落ち成功。

その後、披露宴会場への移動となりそこでも非常に楽しい時間を過ごしたのだが、心残りが一つ。

ミルクホールに行けなかった。大学のサークルで鎌倉を訪れた時が最初だったと思う。レトロ、というよりモダンな雰囲気を持つこの喫茶店は、鎌倉に来るたびに寄るお店で、今回も是非訪問したかったのだが、式から披露宴までのスケジュールの関係で泣く泣く見送った。今気付いたが、式(13時開始)に参加する前に、友人達と早めに待ち合わせて、行けばよかった。まさしく後の祭りである。

披露宴では、主役そっちのけ(とはいえ、しっかり式は堪能させていただきました)で三十路越えの、仕事やら体力の衰えやらについて、病院に診療開始前からいる(どう見ても医者に掛かる必要のない)爺様・婆様ばりに井戸端会議をしていた。そこから仕入れた情報によると、30越えて衰えた体力は、40になるともう一段階落ちるらしい。宴席にはそぐわない、なんともいえない加齢臭的な空気を醸し出しそうになったが、「いや、四捨五入すればまだ30だし!」という、何のフォローにもならない言葉を酒臭い息と共に吐き出し、いずれ迫り来る不惑から逃げるようにして自宅へと帰った。

現時点で既に惑いまくっているのに、40になって不惑なぞなれるはずもないが、それでも体力の衰えが気力の衰えを呼び込むのを阻止すべく、今日も前日から残る酒(ここら辺が30代ゆえの悲しさ)を消化すべしとひたすらランニングの日々である。これでも会社に入ってから、10年走っているが、30越えるとベースの積み上げはもはや難しく、ひたすら維持に努めるのが限界である。みなさんも、健康には充分ご注意ください。

最後になったが、マーさん結婚おめでとう!お幸せに!

日本×カナダ ラグビーW杯 感想

ジャパンの魂は見せた、と思う。

前半、トンガ戦で晒したブレイクダウンでの脆さは、しっかり修正されていた。開始早々こそ、まずい守備からトライを奪われたものの、キックをつかってシンプルに敵陣で試合を運ぶ作戦で、ジャパンの時間帯を作ることが出来た。ラインアウト、ハイパントともにジャパンのサポートの意識が非常に高く、ニコラス、ロビンス、遠藤といったバックス陣がゲインをしっかり切れたこと。また、守備においては今大会中常に質の高いプレーを見せているリーチ、そしてマンオブザマッチに選ばれたバツベイらのFW陣も前に前に出るタックルが出来ていたことが、前半の17対7というスコアに現れたのだろう。

しかし、後半カナダはジャパンのブレイクダウンでの激しさを逆手に突き、近場での勝負にこだわらず、キックを使い陣地を獲得、個々のフィットネスで上回るBK陣で勝負をかけてきた。このあたりの、ゲームプランの柔軟な修正はさすが、本来ならばトンガ戦でジャパンが見せなければならないような冷静さである。そのため、後半開始から自陣で耐える、ジャパンにとっては厳しい時間帯が続いた。それでもブレイクダウンでの激しさは衰えず、ペナルティを与えることなくカナダのミスを誘うなど、以前のジャパンとは違う進化した部分を見せてくれたのは収穫であった。たらればではあるが、これがトンガ戦で出てくれれば・・・と思わずにいられない、厳しくも素晴らしい時間帯を耐えたジャパン。しかし、耐えて掴んだチャンスを自らのミスで失ってしまうようでは、やはりW杯で勝つのは難しい。

ペナルティゴールで23対15とし、1トライ1ゴールでは追いつかれない点差に広げてからのジャパンがまずかった。カナダの気迫が素晴らしかったといえば、それまでだが、完全に受身に回ってしまった。それまでの集中が嘘のようにブレイクダウンで競ることすらかなわず、ずるずるとラインを下げ、トライを献上(コンバージョンは不成功)。その後のキックオフからもミスからターンオーバー、反則からペナルティゴールを決められ、同点に。カナダのフルバックが負傷退場により、キッカーが不在だったことを考えると、負けてもおかしくないゲームだった。

不名誉なW杯での連続未勝利試合数は18に伸び、次回のW杯も予選から。この体たらくでは欧州6カ国、ましてや南半球3カ国とのテストマッチすらまともに組ませてもらえないまま、(その称号に何の意味も持たない)アジアの王者は2015年イングランドに向かうことになる。そして、それが終われば、2019年。果たしてどれだけの人が現状知っているのだろうか、ここ日本でW杯が開催されることを。日本対カナダ戦、入場者数は14,000人を越えたという。予選敗退の決まった、ラグビー弱小国同士の試合にそれだけの観衆が集まる文化を、ジャパンはもう一度育てなければいけなかった。そのためにどうしても欲しかった勝利を得ることが出来なかった今、残された時間はあまりにも少なく、課題は多い。
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