2015年12月07日
こだわりたい「星邦男事件」
前便に引き続き「朝まで生テレビ」のピンボケについてですが、この番組はBS4の「深層ニュース」やBS8の「プライムニュース」と共に評判の硬派番組で、この度私は必要あってそれぞれを見たのですが、その感想は前述の通りです。つまり何処かが抜けている、ボケている。10月3日にバングラデッシュで起きた「星邦男事件」のことは一言も取り上げず、誰一人触れようともしない。この不思議な現象に私はこだわりたいのです。
このことについては事件発生直後に二度にわたって投稿したのですが、これはテロの恐ろしさを如実に示した悲劇であり、ターゲットにされた日本人は今後も際限なく、次々とテロの犠牲にされてゆく。このような大事なことを誰一人話題にもしない、騒がない。国民が何者かに縛られているような、異常な世界ではありませんか。
その後遺族は悲しみの中でどのように暮らしておられるのか、イスラム教墓地に埋葬されたそうですが、大使館はどのように対応しているのか、弔慰金は、、、、三人組の犯人は捕まったのか、お気の毒な星さんは殺され損になってしまうのか?、知りたいことは山ほどあるのですが、これまた不思議なことに政府やマスコミは何一つ知らせて呉れません。
私はこの不思議な現象に対して一から調べてみようと思い立ち、図書館で当時の新聞を可能な限り閲覧致しました。これだけの大事件を各紙は一斉に一面トップで報じるのかと思いきや、意外なことにごく小さな扱いで、社説にも論じられていないのです。わりあい紙面を割いているのは朝日新聞で、10月5日の朝刊には7面と31面に分けて地図と写真を入れ、ニュースソースはニューデリーのAFP時事より、貫洞欣寛記者によるものです。毎日新聞は27面の端っこに極く少々、報じたのはカイロの秋山信一記者とイスラマバードの金子 惇記者でした。
驚いたことに読売、産経は一言も報じていないのです。今に至るも黙殺ですが、これが政府の本音だと知るべきか?両紙の沈黙は何の罪咎もない在外邦人がテロに殺されたというのに、政府そのものが公表すらしていないからでしょう。広報もなければ要人の談話もない、ただあるものは現地大使館の“気を付けろ”の注意だけ、これが安倍総理の“ISには指一本触れさせない”という豪語のなれの果てです。なお、東京新聞は見逃しました。
御用新聞と陰で言われる両紙が書けないのは、政府自身がテロによる死だと認知したくないからで、それでは星さんは何のために命を落とされたのか?このままでは犬死ではありませんか。池澤夏樹氏の一連のエッセイ「テロとの戦い」(㋋3日朝日新聞夕刊)に次があります。“今回のパリの事件について安倍首相は、テロに屈しないというメッセージを出した。勇壮にして内容空疎、と読んではいけない。日本人が人質になっても日本政府は救出の努力は一切しないという意味なのだ。海外に出る時も、また国内で呑気に暮らしている時も保護はないと覚悟しておこう。”
読、産の二紙が書きたくとも書けないのは、政府がテロや戦争だとは認知しない、したくないからのようで、実際に生じたテロをテロだと認めたくない政府と、そのお許しがなければ事実を報道できない新聞、これらは憲法解釈か解釈憲法か?とよく似た誤魔化しで、今から発生するであろう被害者は星さんと同様にテロではなくて、災難だと認知されるのではないでしょうか。これら諸矛盾の元を正せば、全てがISを敵に回した安倍政権の愚かさに突き当たります。従ってテロと認めれば自分が殺したのも同然で、総理はそのジレンマに悩んでおられるのではないでしょうか。
どういう事かと言いますと、政府は軍人軍属や警察官などは公務死により「賞じゅつ金」を出しますが、テロによる犠牲者三名をはじめ、後々に続く死者に対しては空襲被害者と同様に災難扱いで一切支給しない。テロは人災ではなく天災にしてしまいたい。この格付が政府の本音ではなかろうかと思うのです。
いったいアメリカを軸とする「有志連合」なるものに我が国は何時から今のように所属するようになったのか?軍事同盟の必然的な流れがこのようになってしまったのか。国会や国民がいつ、どのような場でこれを認めたのか?その審議を怠っていたのであれば無責任では済まされない、どうしてこれらが厳しく問われないのでしょうか。
更に不思議でならないのはマスコミのサボタージュです。国民が知りたいことは身を呈してでも調べ、真相を報じるのはジャーナリスト本来の使命とされているに拘わらず、その後何一つ知らせない。緘口令でも出されているのか、はたまた何処かの筋に屈服しているのか?これまた戦前戦中の軍国日本に似てきたように見えるのですが・・・・
このことについては事件発生直後に二度にわたって投稿したのですが、これはテロの恐ろしさを如実に示した悲劇であり、ターゲットにされた日本人は今後も際限なく、次々とテロの犠牲にされてゆく。このような大事なことを誰一人話題にもしない、騒がない。国民が何者かに縛られているような、異常な世界ではありませんか。
その後遺族は悲しみの中でどのように暮らしておられるのか、イスラム教墓地に埋葬されたそうですが、大使館はどのように対応しているのか、弔慰金は、、、、三人組の犯人は捕まったのか、お気の毒な星さんは殺され損になってしまうのか?、知りたいことは山ほどあるのですが、これまた不思議なことに政府やマスコミは何一つ知らせて呉れません。
私はこの不思議な現象に対して一から調べてみようと思い立ち、図書館で当時の新聞を可能な限り閲覧致しました。これだけの大事件を各紙は一斉に一面トップで報じるのかと思いきや、意外なことにごく小さな扱いで、社説にも論じられていないのです。わりあい紙面を割いているのは朝日新聞で、10月5日の朝刊には7面と31面に分けて地図と写真を入れ、ニュースソースはニューデリーのAFP時事より、貫洞欣寛記者によるものです。毎日新聞は27面の端っこに極く少々、報じたのはカイロの秋山信一記者とイスラマバードの金子 惇記者でした。
驚いたことに読売、産経は一言も報じていないのです。今に至るも黙殺ですが、これが政府の本音だと知るべきか?両紙の沈黙は何の罪咎もない在外邦人がテロに殺されたというのに、政府そのものが公表すらしていないからでしょう。広報もなければ要人の談話もない、ただあるものは現地大使館の“気を付けろ”の注意だけ、これが安倍総理の“ISには指一本触れさせない”という豪語のなれの果てです。なお、東京新聞は見逃しました。
御用新聞と陰で言われる両紙が書けないのは、政府自身がテロによる死だと認知したくないからで、それでは星さんは何のために命を落とされたのか?このままでは犬死ではありませんか。池澤夏樹氏の一連のエッセイ「テロとの戦い」(㋋3日朝日新聞夕刊)に次があります。“今回のパリの事件について安倍首相は、テロに屈しないというメッセージを出した。勇壮にして内容空疎、と読んではいけない。日本人が人質になっても日本政府は救出の努力は一切しないという意味なのだ。海外に出る時も、また国内で呑気に暮らしている時も保護はないと覚悟しておこう。”
読、産の二紙が書きたくとも書けないのは、政府がテロや戦争だとは認知しない、したくないからのようで、実際に生じたテロをテロだと認めたくない政府と、そのお許しがなければ事実を報道できない新聞、これらは憲法解釈か解釈憲法か?とよく似た誤魔化しで、今から発生するであろう被害者は星さんと同様にテロではなくて、災難だと認知されるのではないでしょうか。これら諸矛盾の元を正せば、全てがISを敵に回した安倍政権の愚かさに突き当たります。従ってテロと認めれば自分が殺したのも同然で、総理はそのジレンマに悩んでおられるのではないでしょうか。
どういう事かと言いますと、政府は軍人軍属や警察官などは公務死により「賞じゅつ金」を出しますが、テロによる犠牲者三名をはじめ、後々に続く死者に対しては空襲被害者と同様に災難扱いで一切支給しない。テロは人災ではなく天災にしてしまいたい。この格付が政府の本音ではなかろうかと思うのです。
いったいアメリカを軸とする「有志連合」なるものに我が国は何時から今のように所属するようになったのか?軍事同盟の必然的な流れがこのようになってしまったのか。国会や国民がいつ、どのような場でこれを認めたのか?その審議を怠っていたのであれば無責任では済まされない、どうしてこれらが厳しく問われないのでしょうか。
更に不思議でならないのはマスコミのサボタージュです。国民が知りたいことは身を呈してでも調べ、真相を報じるのはジャーナリスト本来の使命とされているに拘わらず、その後何一つ知らせない。緘口令でも出されているのか、はたまた何処かの筋に屈服しているのか?これまた戦前戦中の軍国日本に似てきたように見えるのですが・・・・