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9日朝、海上自衛隊呉基地。普段は開かない「D(デルタ)門」と呼ばれる門が開き、市民が次々と車で訪れた。目当ては基地に停泊する護衛艦「かが」など4隻の風呂だ。隊員が「入浴まで3時間待ち」の札を立てたが、引き返す車はない。

三方にそびえる山と、目の前に浮かぶ島々に囲まれた広島県呉市。約130年前、この天然の要塞に軍港が築かれ、戦艦「大和」建造の地にも選ばれた。いまも22万人が暮らすこの地を、豪雨による土砂や濁流が覆い、街は陸の孤島になった。

水道の断水を受け、海自が7月8日に始めた。艦内の洗濯機も開放し、給水所も基地内に設けた。呉市の対岸の江田島市からも住民を乗せた揚陸艇が行き来し、艦内に特設した風呂に入ってもらっている。

断水の原因は、広島市を流れる太田川から呉、江田島両市などに水を送る水道用トンネルのトラブルだ。豪雨が襲った6日夜に発生し、2市で10万世帯、約20万人に影響が出ている。広島県によると、トンネルに土砂が入ったのが原因で、復旧の時期は見えない。