今日は「縦に繋げる」ということについて考えてみたいと思います。
この言葉は、以前、京都の老舗和菓子屋の方からお聴きしたものです。その方が仰っていたのは、次のような内容。
「もちろん、横に広げる(今のお客様を増やす)ことも大切ですが、それ以上に大切なのが縦に繋げるということ。ある方がたまたまうちのお菓子を買って下さって、とても喜んでいただけた。それからというもの、自宅で食べるときも、お土産に持って行かれるときも、いつもうちのお菓子を買って下さるようになる。子供たちは食べて喜び、お土産に差し上げた方が喜んで下さる姿を見てまた喜ぶ。そうして育ったお子様は、自分のお金でお菓子を買えるようになったとき、またうちの和菓子を求めて下さる。それがそのお子さん、お孫さんへとどんどん繋がっていく。これが縦に繋げるということです。」
よくよく考えてみれば、出生率が低下しているといっても、1.4倍弱あります。1世帯から1.4世帯が生まれてくる訳で、きちんと縦に繋げることができれば、10代後には何と20世帯にもなります。20倍です!とはいえ、1世代20年と考えれば、10代は200年。これはもう気の遠くなるお話です。
しかし、3代60年で考えても2倍にはなります。60年で売上倍増。少子化で人口減少が叫ばれる中、それでも倍増できる要因が、実は目の前のお客様にある。とても大切な視点だと思います。
これも以前お聴きしたお話ですが、葬儀会館「ティア」の冨安社長から「根幹はリピーターつくり」と伺いました。「えっ、お葬式でリピーター?」と、頭の中が「?」マークでいっぱいになりましたが、おじいちゃんの葬儀に参列したおばあちゃんが、「わしのときにも頼むでな」と言っていただける、それが子の代、孫の代まで繋がっていく、これこそが究極のリピーターなのだ、との解説に大納得でした。
「今のお客様を大事にすることによって、子々孫々に繋ぎ広げる」
千年続く経営にとって、最も大切な考え方の一つだと思います。
