本日は「イズム」について考えてみたいと思います。
当社では先月から2015年4月入社予定の新卒採用の選考をスタートさせました。その中で私は会社説明会の一部を担当し、コンサルタントの魅力や求める人材像、そして応募者へのメッセージを伝えるとともに、若手社員3名と一緒に、学生からの質問に答えるという役割を担いました。
参加してくれた学生さんはみんな真剣な面持ちで、その眼差しに心洗われる思いがしました。毎年、採用活動をするたびに「初心」の大切さを思い起こされます。
また今回の説明会では、甚だ手前味噌ですが、「うちは本当に創業者イズムが浸透しているなぁ」とつくづく感じました。質疑応答では、どんな質問が投掛けられるかわかりません。事前打ち合わせしようがなく、それこそ臨機応変に対応していかなければならない。しかし、どのような質問に対しても、また誰が答えても、創業者・佐藤澄男が口にしていた言葉が出てくる。創業者の顔も見たことがない若手社員たちが、です。
「自利利他」「プラス発想」「素直さ」「勉強好き」「プロ意識」などなど。私達にとっては余りにも当たり前過ぎて、思わず聞き逃しそうになったのですが、入社間もない社員が、当たり前のように答えているその姿を気付き、少しの驚きと、大きな喜びが湧き上がってきました。
よく「当社には理念がない」とぼやく後継者や経営幹部の方がいらっしゃいますが、大きな勘違いです。「理念がない」のではなく、「明文化されていない」だけ。“理念”はちゃんとあります。歴代・先代、そして現社長が口を酸っぱくして言っている言葉、くどいくらい繰り返し話されている内容、まさにそれらが理念そのものです。
そもそも日本は口伝の世界。弟子は師匠の一挙手一動足から全てを学ぶ。口にされることを一言一句、漏らさず身に修める。
今一度、過去を振り返り、また今後の先代や社長の言動に素直に耳を傾けてみてください。そこにはちゃんと“イズム”があります。
それが理解できたとき、あるべき方向へと好ましい革新が始まるのだと思います。