亀井英孝の「千年続く経営」ブログ

名南経営コンサルティング 亀井英孝 公式ブログ

2015年10月

人とお会いして、ときに“上がり感”を感じることがあります。
ここでいう“上がり”とは、すごろくなどでゴールしたときの、
あの“上がり”です。人生の途中でありながら、既にゴールを
迎えてしまったような雰囲気を持っておられる方です。

 

そのような方からは、得てして「こんなことではいけないとは
思うのですが・・・」といった趣旨の言葉も聞かれますが、
決して積極的に変えていこうという意思は感じられません。

 

一方で、ときどきの達成感を感じつつも、常に夢を追い続けて
いる人がいらっしゃいます。その違いは何なのでしょうか?

 

一つに“使命感”があると思います。

「私は何のために生まれてきたのか?」の認識です。人には必ず
「生まれてきた意味」があります。もちろんそれは、生まれた
ときから明確に認識されているわけではありません。逆にいえば、
その答えを見つけるために生きている、といっても過言ではない
でしょう。しかし「これが天職、私の天職」と諦観すれば、必ず
そのときどきにおける“使命”は明確になるものだと思います。

 

第二に“感謝心”です。

これまでの人生において、大変な苦労をされてきたのかもしれま
せんが、決してご自身だけの力でここまで来たわけではありません。
いろいろな方々の支えがあって今がある。その感謝の気持ちから
発する「○○のため」が必要だと思うのです。

 

そして最後に「後継者」。

特に経営者である場合、“上がり感”を振り撒く方は「子供は自分
の好きなことをすればよい」とおっしゃります。「じゃあ、この
会社の後継者はどうするのですか?」とお尋ねすると、明確な答え
がありません。

 

夢を追い続けている人すべてが後継者を明確にしているとは限りま
せんが、後継者を明確にされている人、特にそれがご子息の場合で、
“上がり感”を発する方を見たことがありません。

 

いずれにしろ“上がり感”は決してよい状態とはいえません。一時
的に陥ってしまったとしても、できるだけ早いタイミングで立ち
直らなければならないのです。そのとき、是非この3つの視点を
思い出していただきたいと思います。

本日は「常識」について考えてみたいと思います。

 

厳しい経営環境の中でも好業績を上げておられる会社の
トップの方々にお話をお伺い致しますと、全く「常識」
というものがあてにならないものだと痛感させられます。
いや逆に、常識を打ち破った会社にしか、本物の成長と
いうものが与えられないものだと思います。

 

その一例をご紹介します。

 ・1000円以上のカボチャや10個800円の卵が
  飛ぶように売れる。

 ・僅か50戸の生産者だけで年商7億円を誇る。

とお聴きになってどう思われますか?にわかに信じ難い
話ですが、実話です。

「株式会社 農業法人みずほ(茨木県つくば市)」運営、
年間
30万人が来店するという直売所「みずほの村市場
http://www.mizuhonomuraichiba.com/)」です。

 

「自分の作った農産物に、自分で価格がつけられない。
 やる気はあっても農業だけでは食べていけない。
 このままでは日本の農業は駄目になってしまう」
(代表・長谷川久夫氏著「みずほの村市場の挑戦
 ~直売所が農村を変える」紹介文より)

 

そのような思いの下、1990年「農業者の自己責任と自己
主張の場」として設立された「みずほの村市場」はまさに
現在の農業の常識を覆すものでした。
(具体的な取り組み内容はHPをご覧下さい)

 

また長谷川氏は「自分で本当に良いもの、おいしいもの、
欲しいものを探そうとせず、ただただ与えられたもの、
住居地で売られているものを食べている消費者は消費者と
はいえない。家畜かペットだ」と、消費者にも手厳しい。
それだけ提供しているものに対する自信があるということ
の表れなのでしょう。耳は痛いながらも、納得させられる
一言です。

 

今日この時の「常識」は、昔の「常識」とも将来の「常識」
とも違っています。もしかすると、隣にいる人の「常識」
とも違っています。だからこそ、まず今自分が「常識だ!」
と思っていることそのものを疑ってみることが大切です。

 

そして、「今の常識」を打ち破ったところにこそ、発展・
成長の世界が打ち開かれているものだと認識する必要がある
のだと思います。さらには、
自らが「そんなの常識だ!」と
感じたら、自ら発展・成長を阻害していないか疑ってみる、
そういう姿勢が大切なのだと思うのです。

 

「自分で値付けができないから、自分が作りたいものが作れ
 ない。バイヤーが勝手につけた売値に合った品質のものしか
 作れない。」
「自分が作りたいものを、自分が売りたい値段で売る。それ
 を実現する場を作っているだけです。ただその世界は、
 言われたものを、言われた値段で、言われたまま作っている
 よりも本当は苦しい。その苦しみの先に本当の喜びがある。」
         (長谷川代表の言葉を私なりに解釈して)

 

繁栄を続ける企業とは、そういう姿勢を代々持ち続けてきた
企業であるのだと思います。

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