亀井英孝の「千年続く経営」ブログ

名南経営コンサルティング 亀井英孝 公式ブログ

2018年05月

本日は、“明るさ”について考えてみたいと思います。

先日、中期経営計画策定の支援をさせていただいた
会社から、「総括の会議を行うので来て欲しい」との
お誘いを受け、参加させていただきました。

5つある部門の内、4部門は計画を達成されており、
皆さんイキイキと発表されたのですが、1つの部門が
どうにも冴えませんでした。その発表は、できなかった
言い訳と、外部要因への不満ばかり。それはやるべき
ことをきっちりやり抜いている他の部門のメンバーから、
諦めの溜息が漏れるほどの体たらくぶりでした。

最後にコメントを求められた私は、この部門に対して
「結果・成果にこだわってきた部門では智慧が出ている。
皆さんからは全く“本気”が感じられない」と前置きをした
上で、次のようにお伝えしました。

「何より、皆さん方は暗い。先ほど発表台に上がられる際、
どなたかが「被告人席だな」と仰ったのが耳に入ったが、
その席は本来、成果を発表できる最高の舞台。そもそも
そんな意識でやってるから成果が出ない。暗いのが好き
なのは疫病神。皆さんは自ら疫病神を呼び寄せている。
福の神は明るいところにしか寄り付かない。」

「皆さんは、負けるとわかっていながら戦場に向かうしか
ない兵士みたい。負けると思い込んでいるから、「こんな
に頑張りましたがやっぱり駄目でした」という言い訳を作る
ために戦っているようなもの。そんなんで勝てるはずがない。」

「そもそも問題があるということは、その問題を解決したとき
の喜びが感じられるチャンスがあるということ。その問題が
山積しているということは、皆さんの部門は宝の山だ。とても
たくさんの宝が皆さんの目の前に転がっている。これを喜ば
ない手はない。明るく、楽しく、お祭り騒ぎで宝の山に入って
いきましょう。」

それでも暗さが抜けない彼らに、「できたこととできなかった
ことを明確に区分してみてください。何もやらなかった訳じゃ
ない。全く成果が出なかった訳でもない。まずは実行できた
こと、成果が出せたことをちゃんと認める。そこから再スタート
して下さい。」

「次に、問題がクリアできた時、成果が上がった時の喜びを
想像する。心の底から「その喜びを感じたい!」と思えるまで、
トコトン想像してみる。その喜びが「絶対欲しい!」と思える
ようになったら、智慧が勝手に出てくるようになるから成果は
自ずと上がる。」

そして最後に「被害者意識から脱却して、来年は勝利の美酒
を飲みましょう!」と締めました。

どこまでご理解いただけたかはわかりませんが、少なくとも
会議に参加していた当該部門の幹部5名の内、2人の目が
輝いたように感じました。彼らが牽引して、素晴らしい成果を
出してくれるのではないかと思います。

いずれにしろ、“明るさ”を醸し出すのもトップの重要な仕事だ
と思います。

本日は、“ルール”について考えてみたいと思います。

 

ルールを守るのは当たり前です。宇宙には宇宙のルールが
あります。宇宙がそのルールに従って運行されているから、
私たちは今の暮らしを保証されているのです。人間だけが、
ルールを守らなくてもよいはずがありません。

 

しかし人間界のルールは、不完全な人間が作ったものです
から、間違いがあったり、時の経過と共に実態のそぐわなく
なってきたものもあるかもしれません。それであっても、
そのルールが変更されるまでは、守らなくてはなりません。
「嫌なら変えろ」「変えられないなら守れ」が原則なのだと
思います。

 

一方で、ただただ「守れ」の一点張りでは、なかなか定着し
ないでしょうし、ルールを守ることがただただ「辛いこと」
になりかねません。

 

「ルールを守る」ことは、“モラル(道徳)”の問題です。
もちろん“モラル”はとても大切なことですが、一方で
“モラール(やる気)”も大切です。両者は同時に高めな
ければなりません。

 

しかしこの両者には、相反の関係になることがあります。
“モラル”を徹底しようとすると、“モラール”が低下する
可能性があるのです。よって私たちは、“モラール”を高め
ながら、いかに“モラル”を徹底できるかを考えなければなら
ないのです。

 

要するに、ルールを守らせようとする場合、ルールを守ること
が「楽しい」「やりたい」「やりがいがある」と思えるような
工夫をすることが大切ということです。

 

みなさんにも社員さんに守らせたいルールがあるのではないで
しょうか。その時に、強制的、罰則的にやらせようとするだけ
ではなく、「ゲーム化」「スター化」「イベント化」といった
キーワードを参考にしていただきながら「やる気が出るルール
の遵守」を考えてみてください。

 

もちろん、ルールを守らない者には厳しく接しなくてはなりま
せん。ルールを守らない者を放置することは、「ルールは守ら
なくてもよいもの」という教育をするようなものです。何事も、
信賞必罰の姿勢が大切です。

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