亀井英孝の「千年続く経営」ブログ

名南経営コンサルティング 亀井英孝 公式ブログ

2019年02月

本日は、“議論”について考えてみたいと思います。

当社の役員会では、毎回活発な議論が展開されます。
なぜならば、面白いほど意見が食い違うからです(笑)。

 

当社は、中堅・中小企業様をはじめとした、あらゆる
組織の経営上のご支援をさせていただくため、多くの
専門部門を抱えています。その分野の性格の違いに
よって、大事にしているポイントが異なっているのです。

 

もちろん「自利利他」という基本理念が共有されている
ため、最終的にはうまく落ち着くのですが、ゴールに
行き着くまでにはまさに百花繚乱の如き意見が出されます。

 

私はこの会議が大好きです。

 

意見が出されるのは、


①みんな会社が大好きで、みんながもっと良くしていき
 たいと強く願っているから。
②お互いに本音をぶつけても構わないという信頼と安心を
 感じているから。
③たとえ当初の自分の意見と違っていても、一度決めたら
 絶対にやりぬくんだという責任感をみんなが持っている
 から。


だと思います。

そして、そういう仲間と仕事ができていることそのものが
ありがたいと思います。

 

前回もお伝えしましたが、「うちの会社では意見が出ない」
という話をよくお聴きします。ぜひ上記の
3つのポイントの
何が不足しているかを考えていただくと良いと思います。

 

たぶん①は大丈夫ではないでしょうか?②が不足するなら、
前回のコラムをお読みいただき、自らの言動を振り返って
いただきたいと思います。

 

また、②を実現するにはヒーローがいると話が早いと思い
ます。みんなが下を向いてトップの話を聞くばかりの中で
勇気を持って意見を言う。「私も少しよろしいですか?」
と勇気を持って言えるヒーローです。

 

最初は一人で十分です。これはと見込んだメンバーに根回し
してでも発言をしてもらう。そういう演出も必要だと思い
ます。

 

そのような取り組みの中で自由闊達な意見交換ができるよう
になったとき、③は自ずとでてくるもののように思います。

本日は、“言動”について考えてみたいと思います。

よく「会議での発言がまったくない。どうしても私の
一人舞台になってしまう」とお伺いします。そして
「どうやったら活発な意見ができるようになるので
しょうか?」との質問も多くお受けします。

そのような場合、その原因は、会議の中で最も
地位の高い方、すなわちトップの日頃の言動に
あります。

日頃から
 ・高圧的な態度をとっている。
 ・意見に対して否定から入る。
 ・意見は聴くが、結局は自分の考えを押し付ける。
などの言動があるトップの下では、発言しにくいもの
ですし、「言っても無駄」という感情が芽生えてしまう
のは、仕方のないことかもしれません。

「そんなことはしてない!」という声が聴こえてきそう
ですが、発言がないという結果に対しては、やはり
トップの日頃の言動に原因があるといわざるを得ない
のです。

そもそも会議とは、
 ①目標と現状認識の統合
 ②目標達成に向けた意見交換
 ③参加者への動機づけ
が目的です。

③は別にしても、①と②については、意見が出なけ
れば、会議の目的を果たすことはできません。

逆に、活発な発言が出ている会社や部門には、いく
つかの共通項があります。たとえば

 □社員や部下が求める情報を、タイムリーかつ期待
  以上に伝達されている。
 □社員や部下の発言に対して、肯定的かつ賛辞を
  伴う反応をしている。
    「それ、いいねぇ~!」「すごいじゃん!」
    「やってみようか!」などなど・・・

などです。そして、会議での議論が活発に行われている
会社や部門では、

   部下と上司、またはメンバー間に信頼関係が構築
   されている

ものです。

もし仮に、会議での議論に不足を感じるようでしたら、
一度ご自身の日頃の言動を振り返ってみてください。

私は常々、「トップは役者でなければならない」とお話
しています。どんなに腹が立っていても、ときに笑って
指導しなければならないときがあります。腹の中では
笑っていても、ときに厳しく叱責しなければならないとき
があります。社員や部下の成長のためであれば、それ
くらいのことができないといけません。

トップは常に、自分の言動が社内にどのような影響を
及ぼすかを考えなければなりません。何故そんなに
気を使わなければならないのか?それは社員さんの
力を借りてしか、トップとしての仕事ができないからです。

逆に言えば、自らの言動で、社員さんの力はゼロにも
なるし、百倍にもなるのです。トップはそのことを十二分
に心して、日ごろの言動に気をつけるべきだと思います。

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