亀井英孝の「千年続く経営」ブログ

名南経営コンサルティング 亀井英孝 公式ブログ

2019年04月

本日は、“複眼”について考えてみたいと思います。

 

同じものを見ても、その捉え方は人それぞれです。
生まれ育ってきた環境も、受けてきた教育も、積んで
きた経験も、歩んできた生い立ちもまったく違うの
ですから、当然と言えば当然です。

 

多くの経験を積むことによってそのアンテナの受信
エリアは広がっていきますが、残念ながらフルカバー
をすることはできません。よって、ひとつのものごと
に対して、できるだけ複数の人間が関わることが大切
なのだと思います。

 

たとえば、お客様担当も同様です。担当者を替える
ことは勇気がいることですが、複数の人間が担当
することによって、これまでにはなかったお客様
満足の引き出しを開けることができるかもしれません。

 

また担当者サイドも、多くのお客様を担当することに
よって、人間的な成長を実現することができる可能性
は高まるものです。一方で、定期的な担当変更は、
不正防止にも有効と言われます。

 

担当変更できるだけの社員がいないとの声も聞こえて
きそうですが、定期的に上司が訪問することはでき
ます。

また、たとえば開発部門や製造部門など、日頃お客様
との接点のない部署の人間と一緒に訪問することも、
“複眼”効果を発揮する有効な方法です。

日ごろお客様に接することができない社員さんにその
機会を与えることにも価値があります。

 

“複眼”効果、一度検討されてみてはいかがでしょうか?

本日は、“広告”について考えてみたいと思います。

 

最良の“広告”とは、どのようなものでしょうか。
それは、自らが“広く告げる”のではなく、実際に
自社の商品やサービスをご利用いただいているお客様が、
「何も言わなくても」「勝手に」「そこら中で」
“広く告げる”役割を担ってくれることだと思います。

 

“口コミ”という言葉がありますが、今の“口コミ”は、
なんだか作られたもののように感じるのは、私だけで
しょうか?「“口コミ”で評判の・・・」といった時点で、
もうその価値を失っているように感じます。

 

本物の“口コミ”は、当社の商品やサービスを利用して
いることを自慢げにお話になる方から発せられるものです。
また、他の利用者が得られた効用や便益を、まるで自分の
ことのようにお話しになったりもします。「この会社の
社員さんですか?」と疑うくらいに熱く語られる、これ
こそが真の“口コミ”であり、最良の“広告”なのだと
思います。

 

要するに本物の“広告”は、実はお金が掛からないものです。
それどころか、お金を払う人たちが喜んでその役割を担って
くれる、それこそが真の“広告”だと思うのです。

 

また、「売るつもりがないのに売れていく」状態が、真の
事業のありようではないかとも感じます。

事業は、「求める人に、求めるモノを、求める方法で」提供
すれば、無理に売ろうと思わなくても、売れないはずがない
からです。

 

多くの中小企業では、「よいものを提供しているのに気付いて
もらえない」ことが多いものです。その間を埋めてくれるのが、
この“広く告げる”人たちの存在だと思います。

 

そのような“広く告げる”人をひとりでも多く作れるよう、
私自身、日々精進していきたいと思います。

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