本日は、“両立”について考えてみたいと思います。
「親父の考えは古い」
「お前こそ甘いことばかり言うな」
といった衝突や諍いごとは、親子間の事業承継に
おいてはよくあることです。
また売り言葉に買い言葉で、袂を分かってしまう
という最悪のケースに至る場合もあります。
その原因はさまざまですが、その中のひとつに
「“事業領域”の認識についてのギャップ」
が挙げられます。
事業領域とは、「自社は、誰に、何を、どんな
方法で提供する業なのか」を表すものです。
譲る者と譲られる者の間にその認識の違いがあり、
いざこざの原因になっているのです。
こういったケースでは、
「両立させることはできないか」
を徹底的に考えていただくようにしています。
大概は同じ目的地に向かう船の中で、どの航路を
取るかでもめているにすぎないからです。
皆さんも記憶に新しいと思いますが、大塚家具の
トラブルもその本質は、「よりよい家具をお客様に
提供し、ご満足をいただきたい」という最終目的地
は同じで、ただ、店舗形態という航路が違っている
だけのように思えてなりません。
そして大概の場合、いずれの航路にも問題があります。
今回も、会員制だけに頼るビジネスでは将来の成長・
発展が担保されないのも事実でしょうし、これまで
培ってきたノウハウや人材、一クラス上のサービス
を受けてきたお客様の満足を捨て切ってしまうこと
の“もったいなさ”や“やるせなさ”、そしてリスク
があることも事実でしょう。
しかし私からみたら、十分に“両立”できます。
いや、両立する先にこそ、当該企業の成長・発展への
道があったと確信しています。
意見がぶつかるときは、互いに非難し合うのではなく、
両者が相容れる、まったく新たな、でも、いっそう魅力
的な価値観を創り上げることが大切です。
良好な事業承継を果たすには、そのような姿勢を双方が
もつことが必要なのです。
また、この『両立発想』は、あらゆる場面で活用できる
ものです。
意見がぶつかったときこそ「新たな時代の幕開け」と
認識していただき、両立の方向性を探ってみていただき
たいと思います。
