本日は、“改善”について考えてみたいと思います。
改善を行うためには、問題があることに気付き、
その問題の原因を追究し、適切な対策を立案して
成果が上がるまで実践し続けていくことが求めら
れます。
この視点によれば、人の改善力には次の5段階の
レベルがあることがわかります。
1.問題を見ても気付かない
2.問題には気付くが、原因や対策が考えられない
3.原因や対策は考えられるが、実行しない
4.実行はするが、成果が出るまで継続できない
5.確実に成果を上げる
みなさんは、どのレベルにいらっしゃいますか?
この中でも一番問題なのは、やはり「気付かない」
ことです。
どれほど知識や経験があっても、気付かなければ
それを活かすことができませんし、どれほど実行力
があっても、成果をあげることはできないのです。
しかし、この“気付く”というのが実に難しい。
残念ながら問題に気付く力は、教えることができ
ないからです。
また、どれほど標準や仕掛けを充実しても、気付く
力がなければ、素通りしてしまいます。
よって、どんな些細なことでも
「これはおかしい」「いつもと違う」
と問題を問題と気づく“感性”を磨く必要がある
のです。
そのためには何よりも、多くの問題に触れさせる
かが大切です。
そして、教えるのではなく、感じさせるのです。
これこそが、人づくりの真骨頂と言ってもよいで
しょう。
ときに、教えること、標準を作ることで満足して
しまっている方をお見受けしますが、逆に気付く
力を削いでいる可能性があると認識していただく
必要があります。
ぜひこれを機に、みなさんの現場に落とし込んで、
どのようにして気付く力を身につけさせるかを考え
ていただければと思います。
