亀井英孝の「千年続く経営」ブログ

名南経営コンサルティング 亀井英孝 公式ブログ

2021年01月

本日は、“労働生産性”について考えたいと思います。

 

労働生産性は、

 

付加価値/総労働時間

 

で算出されます。

 

よって生産性を向上させるには、

 

1人当たり付加価値を増やす

1人当たりの労働時間を短縮する

 

という2つのテーマに取り組んでいくことが必要と
なります。

 

前者については、例えば10年前と比較して、お客様も

商品も売り方も変わっていないとすれば、付加価値は
落ちて当たり前
だと考えた方がよいでしょう。

 

周りを見渡しても、伸びている会社は確実にビジネス

の中身を変えてきています。
 

一方で、後者について最も効果的な方法は、

 「枠をはめる」

こと
です。

 
「これ以上働いてはだめ」という制約を設けなければ、

時短はなかなか進まないものです。


さて、生産性を高めるには3つの方法があります。

 

それは

 

 ① 付加価値↓ + 総労働時間↓

 ② 付加価値↑ + 総労働時間↑

 ③ 付加価値↑ + 総労働時間↓

 

であり、理想はもちろん③です。

 

この理想を実現されている会社にはいくつかの共通

点があります。

 

ひとつは“未来投資時間”をきちんと設けられている

ことです。

 

総労働時間の中において、少なくとも5%、できれば

10%は、今の売上高には直結しないけれども、明るい

未来を構築するための時間を積極的に投資するという
姿勢をもつことです。

 

もうひとつは、社員さんが労働時間以外で自らを成長

させるための時間を設けているということです。

 

自分自身を成長させることに喜びを感じる社員さんで

あれば、新たな付加価値を見出すこともできますし、

今の業務の効率を高めていくこともできます。

 

逆に、自己成長意欲の低い人では、生産性向上を実現

することは難しいでしょう。

 

いずれもトップの意思決定と動機付けがなければ実現

できないことです。

 

ぜひ、自社において高い生産性を実現するためは何を
しなければならないかを考え、行動を起こしていただ

ければと思います。

本日は、“実践”について考えてみたいと思います。

 

先日、あるセミナーでお話をさせていただいた後、

ご参加いただいた方から「よくあそこまで自社の

ことを赤裸々にお話になられますよね」との言葉を

いただきました。

 

赤裸々というほどの内容ではなかったとは思うの

ですが、自社の取り組みをありのままご紹介する

のは、私たちにとっては半ば当たり前のことです。

 

当社の創業者・佐藤澄男は常々、

 

「いろいろな方から自ら取り組まれてきたことを

教えていただいたおかげで今の当社がある。

 

自分たちが取り組んできたことがお役に立つの

であれば、どんどんお話をさせていただく」

 

といっていました。

 

そのDNAが私たちにそうさせているだけなのです。

 

一方で、同じように自社の取り組みをご紹介される

方から

 

「どんなに話をしても、実行に移されるのは1割、

更に成果が上がるまでやり続けることができる

のはそのうち23割」

 

というお話をお聴きしたことがあります。

 

要するに100人に23人しか成果を出すことが

できない、というのです。

 

それほど「いい話を聴いた」で終わってしまう人は

多いということです。

 

しかし、実行しなければ何も変わりません。

 

また、取り組みは始めるものの長続きしないという

話もよくお聴きします。

 

これは、ご自身一人のことであればまだしも、会社

全体の取り組みだとすれば最悪で、やると決めて、

やらないことを許すことは、

 

「会社の指示・命令など、聴かなくてもよい」

 

という教育をしているようなものだと認識する必要

があります。

 

もちろん、すぐに成果が出るようなケースは少ない

でしょう。

 

また新たな取り組みは、これまでからすれば余分な

仕事で、取り組み始めてもすぐに成果が出なければ、

やりたくなくなるのは人の常です。

 

しかし、成果を信じてやり続けることによって

「できない理由」が明らかになり、「どうしたら

できるようになるか」の知恵が湧いてくるもの。

 

「やる」と決めたことを継続して実践することで

しか新たな成果を上げることはできないのです。

 

ただ、「何でもかんでも」は困ります。

 

限られた時間の中で、優先順位というものがあるの

です。

 

そうでなければ現場が疲弊してしまいます。

 

そしてその選択の善し悪しが、後の成果を決定して

しまうものなのです。

 

・よい話を聴いたら、今取り組んでいる内容を棚卸し、

優先順位を付け直す。

 

・優先順位が高いと判断したら即実践する。

そして成果が出るまでやり続ける。

 

・但し同時に、やめることも決める。

 

自社をよりよい会社にするためは、このような姿勢が

必要なのだと思います。

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