本日は、“標準”について考えてみたいと思います。
「業務の標準化を図りたい」という声はよく耳に
しますが、なかなか思い通りにはいかないようです。
標準化を進める際に一番足枷になるのは、
できない理由に引っ張られてしまう
ということです。
たとえば、「あのお客様は難しい」とか「あの商品は
特別だ」といったような発言が、その際たるものです。
結局、その“できない理由”によって、組織全体の
標準化の取り組み自体が否定されてしまうことが多い
のです。
よって標準化を進めようとする場合は、
この組織にとって最も効果的・効率的な方法は何か
すなわち、それぞれの組織における理想の標準形を
明らかにした上で、お客様や商品、または業務内容を
ランキングすることが大切です。
たとえば、
A:すでに標準に近いやり方になっている。
B:指導・修正は必要なものの、標準に移行する
ことが可能である。
C:将来的には移行したいが、現状においては
大きな制約条件がある。
D:標準に移行することが困難である。
といった感じです。
そしていきなりすべてを標準化しようとせず、まず
はAからCへと、順次移行を進めていくのです。
何より大切なのは「Dは諦める」ことです。
やっていただくとお分かりいただけると思いますが、
Dは意識の中では大きな存在ですが、数はそれほど
多いものではありません。
D以外を標準化できれば、相当の効果が出ます。
またAを確実に標準化させることによって、組織に
自信が生まれ、BそしてCへとチャレンジングに
改革が進んでいくようになるものなのです。
もし標準化がなかなか進まないということである
ならば、このような視点で見直しをしてみては
いかがでしょうか?
